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2017年7月22日 (土)

パワーレンジャー

  「パワーレンジャー」は日本発のテレビ戦隊物で、米国の子供たちにはかなりメジャーなシリーズだそうです。その映画化というのですが、いまいち評判も芳しくなく、興行ランキングも低かったので、正直、今回はパスしようかなあと漠然と思っていました。
 私たちの地方の劇場では、字幕版を含めてナイトショーの回がないのです。しかも、字幕版においては、一日1回、それも昨日で上映終了なのです。これを哀れと言わず、なんと言うのでしょう(笑)。
 なれば、一応、私のお好みのSF映画ですし、日本発のコンテンツという経緯を考慮して、昨日夕方、字幕版最後の上映に駆けつけました。文字通り、開場時間ぎりぎりです(大げさ・・)。
_new  総じて言えば、パワーレンジャーに変身する前までの5人の落ちこぼれ高校生の青春が面白かく描かれています。それぞれのダメさ加減や訓練振りなど、結構、お話に引き込まれました。
 
 しかし、逆に言えば、変身後のスーツ姿や恐竜型のマシンがいかにもお子様向けというイメージで少し興ざめです。
 敵の女ボスもあまり迫力がありません。その敵の手下も、下っ端の岩石男をはじめ巨大な黄金の魔人も、もうデザインが全く良くありませんし、戦いが盛り上がりません。場所が田舎町ということもありますが、それなら、「ソー」のデストロイヤーとの戦いという見事な例もあるので、やっぱり演出の問題なのでしょうねえ。
 
 いや、製作サイドがターゲットにした対象年齢層とのギャップかもしれません。もっとも、レビューなどでは、変身するのが遅いというのが批判の的になっているのですから、この点は読み違えなのでしょう、キット。
 レッド、ブルー、ブラック、イエロー、ピンクのレンジャーは、それぞれ、白人系、黒人系、中国系、ラテン系?など人種と性別に配慮した配役です。ここは、やはり今時の映画なのでしょうねえ。
 最後に、この映画の劇場パンフレットが売り切れていたのには驚きました。が、どうやら人気のせいではなくて、どうも、東映系の物は品切れが多い気がします。単なる私の気のせいでしょうか(笑)。 であれば、吹き替え版の日系物としてとして今後の一定のヒットとなることをお祈りしましょう。
 

2017年7月16日 (日)

銀魂

  少年ジャンプで連載中の大人気漫画の実写化「銀魂」を観て来ました。もともと、幕末の時代に宇宙人がやってきたというSF設定のギャグ&熱血漫画というとんでも内容だけに、その実写化には大きなリスクがあったそうです。
 まあ、そうでしょうねえ、漫画の実写化の例では”ゴキブリ星人”とか”不死身時代劇”とか、商売上手な監督では、みるも無残な結果が待ち受けています。
やっぱり、きちんとしたビジョンが必要ですよねえ。
 
 その点、今回の作品は、原作者の監督へのお墨付きをはじめ、小栗旬などの豪華キャストや見事な衣装などの作りこみによるビジュアルの見事さで、公開前から、結構前評判が高く、期待していました。
_new  なにしろ、私の娘がこの漫画そしてアニメの熱烈なファンでして、なかなか一家言あるのですが、比較的好意的で今回めずらしく、娘と一緒に観劇したのです。女房まで付いてきたのには驚きましたが、場内は何故か女性客が多いのにもびっくりしました。このギャクマンガ原作には女性のファンも多いようですねえ。
 さて、その内容ですが、いきなり、奇想天外なギャグやパロディで笑わせてくれます。原作の設定の妙かもしれませんが、演じる俳優たちの熱演もそれに輪を懸けます。
 いやあ、馬鹿なゴリラを全裸もいとわず演じた、歌舞伎俳優中村勘九郎に、まず座布団一枚。最後の”落ち”も吹き出しました。
 
 そして、銀ちゃんも適役ですが、弟分の菅田将暉はつくづく芸達者ですねえ、うますぎると改めて思いました。
 そして、ロリコンの武市変平太役の佐藤二朗はおいしいところをかっさらいます。
 
 そのほかの役者も頑張っています。・・・何度、声を立てて笑ったことでしょう。ギャク映画だけに、小ネタや大ネタがてんこ盛りで、笑った箇所も忘れてしまいました。漫画「ドラゴンボール」の読み聞かせには、小膝を叩きましたが、このギャグは原作ネタ(娘)だそうです。
 
 もう一人(?)というべきか、特筆すべきはエリザベスです。ペンギンの縫いぐるみの様な宇宙人なのですが、今回の登場シーンでは、客間のソファに座ったエリザベスを見て銀ちゃんが「漫画やアニメと違って、実写だとインパクトがあるねえ。」と言ったり、着ぐるみなので「中身の人は暑くない?」などの楽屋落ちが続き、可笑しさが臨界に達したところでの一言、「Q太朗」と呼んだ瞬間に爆笑してしまいました。いやあ、演出が上手すぎです。
 最後に、この福田雄一という監督は、こんな馬鹿馬鹿しい漫画映画(失礼)に、本気で、マジで、丁寧に取り組んでいます。衣装やセットなど一つをとっても原作の設定とオリジナルの表現に最大の敬意を表しています。
 この姿勢が、出演者たちの本気度を高めているのでしょうねえ。いや?多分、そういう本物の役者をキャスティングしたのでしょう。ほぼ成功でしょう。お見事でした。素晴らしい仕事でした。ご馳走さまでした。 
 

2017年7月 9日 (日)

忍びの国

 嵐のメンバー大野智が主演の時代劇「忍びの国」は、意外に拾い物でした。いや、予想以上に面白かったと素直に評価したいと思います。いやいやホントに、最近の時代劇の中では、まことにまっとうな出来です。
_0001_new   幕開けに描かれる伊賀忍者同士の戦いは、安直な盛り土むき出しの砦セットで、白昼、真っ黒い忍び装束の忍者たちが、消防隊訓練の様なロープを使った綱渡りや竹筒を口に咥えた土とんの術など、これは酷い、と天を仰ぎましたが、まあ、この場面だけは見なかったとにすれば、全体的には、殺陣もよくガンバっています。
 まず、特筆すべきは、主人公の伊賀一の腕を持つ忍者という無門を、その奇想天外な跳躍力を含め、素早い体術など、大野智が実にうまく演じていました。余裕をもって敵をあしらう彼の殺陣の動きは、素直に褒めたい。運動神経は意外と良いようですな(失礼)。
 また、彼の生来の不愛想な表情も、この無門という忍者像にマッチしています。適役でしょう。これはキャスティングを褒めるべきでしょうか(笑)。
 そして、無門のライバルともいうべき忍者下山平兵衛を鈴木亮平が見事に演じます。もともとこの俳優さん、アクションや役作りには定評がありますが、無門との最後の二人の対決はなかなか見ごたえがあります。よほど練習したのでしょう、今の若手では実に感心します。
 
 加えて、伊勢谷友介の戦国武者の迫力は凄いですねえ。大弓の破壊力は絵空事にしても素晴らしい。三船敏郎亡き後、あれほど兜映えのする役者もそう居ないのではないでしょうか。 
 最後に、「人でなく虎狼の族(やから)」といわれた伊賀の忍者の面々が、現代の若者の姿にオーバーラップする様は、中村義洋監督の真骨頂かもしれません。鑑賞後の印象が良いのも「殿、利息でござる!」などの手寧な映画づくりが好ましい監督のおかげかもしれません。 
 ああ、忘れていましたが、「人でない」伊賀の上忍の術策をうまく料理した和田竜の脚本と原作にも感心しました。「のぼうの城」に続き順調に映画化されていますので、次は、「村上海賊の娘」の番ですねえ。期待しています。 

ジョン・ウィック:チャプター2

  キアヌ・リーブスが久々にアクションスターとして返り咲いた「ジョン・ウィック」の続編、まさしく、タイトルどおり、「ジョン・ウィック:チャプター2」なのですが、どうも期待しすぎましたか、アクション以外はやや物足りません。
_new  物語は、前作の直後、ロシアマフィアに奪われた愛車を殺したボスの弟のアジトに取り戻しに来るシーンから始まります。相手のボスの弟はすっかりビビっているものの、結構、手下たちが頑張ります、が、結局、部下は全滅です。もっとも、ジョン・ウィックも三下たちに相当やられますし、愛車もぼこぼこになりますので、どうも、強いのか、運が良いのか、よくわかりません(笑)。
 さて、今回は、イタリアマフィアのボスの弟から、かつての血の誓約を立てに殺しの依頼を頼まれたあげく、ジョンが断るやいなや、亡き妻との思い出の家を爆破されるのです。
 
 しかし、前回からのレギュラーである殺し組織のドンの助言、つまり殺し屋ホテル内での仕事と双璧をなす血の誓約の掟を諭され、仕事を受けるのですが、結局は、依頼者から命を狙われる罠であって、ついに復讐を決意するというストーリーなのです。
 面白かったのは、暗殺のために渡ったイタリアの殺し屋ホテル(なんと世界的なホテルチェーンなのだ(笑))のソムリエに銃の注文したり、裏町の仕立て屋で裏地に防弾加工したスーツを仕立てるエピソードなどは、プロフェッショナルの世界をユーモア交えて描いた名場面です。そのシーンでの銃器の薀蓄は、その道の好事家にはたまらないのではないでしょうか。
 そして、黒のスーツで身を固めたジョン・ウィックがブギーマンに復帰するのですが、もうそこからは、銃激戦と格闘技の連続です。とにかく群がる敵を撃ちまくります。前作で有名になった「ガン・フー」技もド派手になり、投げて、決めて、銃で止めを刺すアクションが延々続きます。
 しかも、裏切った依頼人は、ジョン・ウイックの首に700万ドルの賞金を懸け、ニューヨーク中の殺し屋に狙わせるのですが、この辺の殺し請負システムがなかなかユニークですし、笑えます。殺し屋稼業があんなに大勢いる世界も笑えます。そういえば、前作の殺し現場の掃除人の親方がなかなか良かったのですが、今回は残念ながら登場しません。ただ、車の修理屋のボスは登場するのでここは大目に見ましょう(笑)。
 ともかく、殺し屋にカムバック後は、敵の三下や町中の無数の殺し屋をひたすら殺しまくります。いやあ、さすがに、見飽きて来ます(笑)。ジョン・ウィックも全身傷だらけですが、うたれ強いレベルを超えてまるで不死身のようです。
 そして、最後は・・・というオチは最低の礼儀としてお話しません。第一、第3作目が進行中のようですが、凄腕の殺し屋と言ってもやはり組織あっての物種ですから、次回作はなかなか苦しい展開になりそうです。子連れ狼のようにはイケないでしょう(笑)。
 全体の評価としては、アクションは十分すぎるほど楽しめましたが、カタルシイに至るにはもう一味、主人公への共感や魅力ある女優の不在など、何かが足りない気がしました。そこが残念でした。 ヒット作の続編の難しいところです。

2017年7月 2日 (日)

パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊

  やっぱり、ディズニーは凄いと改めて感心します。「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」は、家族みんなで楽しめる痛快娯楽活劇の見本のような作品でした。 
 
_new  前作の人魚のお話があまりパッとしなかった印象がありましたので、少し心配もしていましたが、シリーズ最後のような日本語タイトルにふさわしい見事なストーリーでした。これまでの登場人物が勢ぞろいし、さらに、呪いを解く大団円に向けて、その2世たちが大活躍するという、まことに大ハッピーエンドのストーリーなのです。 
 
 難しいことは一切関係なく、様々なこけおどしの仕掛けを楽しみながら、ひたすらジャック・スパローの酔いどれ演技と大ドタバタ劇をご覧いただこうという趣向です。
 
 しかし、これだけ話をうまくまとめたのは、やっぱり、素晴らしい脚本と監督の腕なのでしょう。パンフレットによると、監督は、ノルウエーの二人のコンビ監督らしく、あの有名なコンティキ号の実話を映画化してハリウッドで注目され、それを機に今回の監督に抜擢されたということです。
 このへんがディズニーのシステムの凄味なのでしょうねえ。常に、新しい才能を発掘し、チャンスと成果を挙げています。まあ、世界から人材を求めるのですから、彼我の差は大きいですねえ。
 
 また、俳優陣も新人が頑張っていますが、やっぱり、ハビエル・バルデム演じる海の死神サラザールの凄味が尋常じゃあありません。海中で漂うような髪のCG描写以上に役者の演技力が違います。
 役柄は、かつてはスペインの海賊討伐の船長だったのですが、ジャックに一杯食わされ魔の海に沈められたため、死神となっても命を狙っているのですが、生前のシーンは、なんか全盛期の若山富三郎の迫力を彷彿させます(笑)。
 未見の方は、是非、ご家族みんなでご覧ください。そして、エンドロールが始まっても、お席は立たないように願います。 登場しなかったあの男が現れますぞ、乞うご期待。・・・絶対、続編はあるなあ。 
 なにしろ、原題は、訳せば「死人に口なし」というのですから、最後の文言など何処にも入っていない(笑)。
 

2017年6月18日 (日)

キング・アーサー

 ご存知、アーサー王物語がまたまた映画化されました。
 これまでの数ある映画の中で記憶を辿れば、傑作と思うのは、やはり奇才ジョン・ブアマンが監督の1981年の「エクスカリバー」でしょう。いまでも、あのエクスカリバーを持つ水の精の手(画面では剣を握った手しか映りません。)が忘れられません。さらに奇抜なデザインの騎士の甲冑や円卓の騎士たちのその後の栄枯盛衰など、華麗な映像美が見事なのです。そして、やっぱりヘレン・ミレンの魔女の存在感がさすがです。ドライアイスが見事(笑)。
 
 そこにいくと、2004年ジェリー・ブラッカイマー製作のローマ帝国の属国の司令官に設定した「キング・アーサー」は、バイキングの軍勢を奇策で撃退する戦術はなんとも子供だまし的で・・・どうにも後に引く楽しさ(笑)でついつい暇なときにDVDを観ます。それに、人気が出初めのキーラ・ナイトレイも良いノダ。
 
 もともとアーサー王は歴史上実在の王朝ではないので、映画化にはかなりな脚色が許される、まことに重宝な題材なのです。
 
_new  ということで、今回の新作「キング・アーサー」も、かなり強引な脚本ですねえ。幼いアーサーが川に流され、たった一人で売春宿で育てられたというストーリーもそうですし、衣装なども、中世と現代の若者の服装を混ぜたそうです。本当に、シャツや上着など今風で、歴史ものには相当違和感があります。予告編では、最初、現代モノかと思いました(笑)。
 
 話の展開も、主演のチャーリー・ハナム(パシフィック・リムの主人公)扮する主人公の躊躇がまどろこしい上、マーリンの女弟子のラストの力を最初から示せば、あれだけの犠牲もないだろうに、と入らぬ思いも持ってしまいます。覚醒するエクスカリーバーの力もあまり感心しません。
 
 また、冒頭の怪獣のようなCG製の巨大ゾウやラストの大蛇の登場には驚きますが、せっかくの西欧の伝説なのですから、ここはやっぱり是非とも、ドラゴンを出すべきでした。単に実在の動物の巨大化だけではもったいない(笑)。
 一方、敵役のジュード・ロウに味方する水の魔物のデザインが凄かった。愚かな人間をそそのかす水に棲む魔物の正体は下半身がイカの様な触手となった、気持ち悪いメタボの裸オヤジなのですが、実は数人の美女とも雌雄同体で一夫多妻という、もう生理的に嫌悪感を生み出す、秀逸な(笑)造型なのです。これには正直感心しました。
 
 この監督の得意技という宣伝文句の時間軸を繰り返す映像表現をはじめ、スローモーションとストップモーションの演出は、どうもあまり効果を上げているとは思えませんでした。
 まあ、肩の凝らない娯楽映画として楽しむには良いかもしれません。 
 

2017年6月 4日 (日)

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

  以前から見たかった映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」をレンタルで視聴しました。いやあ、私の予想通り、見事な作品でした。
 もともと、先般公開の「ヒッチコック」のようなハリウッド映画界の裏話には目の無い方ですが、この作品には、当時の赤狩りの実態を描くととも、今の世情に警告を発している確かな作り手のメッセージがあります。
 共産党を敵視した当時のアメリカの政治情勢、映画界の狂乱ぶりを赤裸々に描きます。映画会社のトップ、映画監督、そして大物俳優たちが次々と流れに飲み込まれていきます。恐ろしいことです。昔の事だと笑えません。こわいなあ。人はあれだけ無慈悲になれるのか、他人事ではありません。
 しかも、偽名で2回もアカデミー賞を獲ったことも凄いですがこの天才を追放した間、どれだけの映画界の損失だったか、本当に残念ですよねえ。
 もちろん、堅苦しい演出ではなく、トランボという稀代の脚本家の天才ならではの行動、奇行を笑いも皮肉も硬軟自在に描きます。
 
 出演した俳優たちの熱演も光ります。主演俳優はまことに上手いのですが、それ以上に、実在の俳優たちに扮した若き役者たちの巧者ぶりが楽しめます。
 一番の儲け役が、若きカーク・ダグラス役ですねえ。カッコー良いねえ。哀れを催すのが、名優エドワード・G・ロビンソンです。また、ジョン・ウェインも男を下げますねえ。
 それにしても、憎たらしいほど上手いのが、やっぱりヘレン・ミレン扮する元女優の業界ジャーナリストです。こわい、こわい。
 一方、笑わせてくれるのが、お馴染み、ジョン・グッドマンです。三流映画製作者のオーナーとして、相変わらずおいしいところを一人で攫って行きます。
 そのほか、エトセトラ。よくぞ、こんなハリウッドの汚点というべき物語をハリウッドが実名で映画化したものです。ここがハリウッドの底力からかもしれません。日本では無理でしょうねえ。
 
 しかし、こうしたまともな映画を家庭でゆっくり自由に観ることができる幸せをかみしめなくてはいけませんねえ(笑)。
 いやあ、本当に良い映画でした、ローマの休日のファンから、心をこめてお礼申し上げます。・・・いずれDVDを買いましょう(笑)。

ローガン

  ”アメコミの常識を破った”とか”ラストにしてベスト”とかいう宣伝文句に誘われて、ヒュー・ジャックマンのウルヴァリン引退映画「ローガン」を観て来ました。
 
 確かに、不死身の力を失いつつあるウルヴァリンと年老いてぼけ始めたテレパシーの巨人のチャールズが、一人の少女を守り、旅するロードムービーとなれば、最も観客受けする派手な超能力合戦も影を潜め(せいぜい爪出し)、荒廃した西部でほとんど武器も生活様式も現在のまま(笑)の未来で、殺し屋集団との戦いも幾分残酷度を高めたR指定映画(15歳未満は鑑賞できない・・程度の)レベルのアクションに代えられています。
 
_new  予想どおり、主演のジャックマンが傷だらけで、老いの悲しさを痛々しく体現します。また、パトリック・スチュアートも”麒麟も老いてはドバになる”という格言を生々しく演じます。
 あまりの老残ぶりがリアルで、鑑賞途中に一体自分は何の映画を観ているのか、と我に返えることが数度。・・・面白くなくはないのですが、正直わくわく感がなく、気が滅入って現実に引き戻されるのです。
 加えて、あの黒人一家の運命はあまりに可哀想です。主人を演じた黒人の俳優は何処で観た人だったかなあ。
 あれは、”ドバ”が悪い。
 
 820円もするパンフレットによると、監督は、クリント・イーストウッドの「許されざる者」を念頭に置いて製作したらしく、やっぱり今風の西部劇なのですねえ。
 なお、劇中には懐かしの名作「シェーン」の場面が出てきますが、ラストの「シェーン」のセリフは意味がいまいちわかりません。・・・監督の趣味か?(笑)。
 余談ですが、「シェーン」には何度見ても見飽きない良さと気づきがあります。こういうのが本当に名作と言うのでしょう。私もまた観たくなりました。
 
 それにしても、マーベルまでDCと同じように、アメコミを、しかも手から爪が出るヒーローを主人公に、リアルな人生を描くこともないでしょうに。
 
 何故に、日本が舞台の前作「サムライ」版の監督が引き続き登板するのか、と不審に思っていたら、この監督が、私のお気に入りの映画「ニューヨークの恋人」の監督でもあると知ってびっくりです。いやあ、正直、これが一番驚きました(笑)。
 

2017年6月 3日 (土)

男性の好きなスポーツ

  昨日、BSプレミアムで午後1時から映画「男性の好きなスポーツ」が放送されました。この映画は、何故か、DVD化どころか、VHSにもされなかった、ハワード・ホークス監督の幻の作品です。
 以前、このブログでも紹介したように、私がDVD化を望んだ中の残り数少ない作品の一つでもあります。
本当に、NHK様、よくぞ放映してくれたものですし、よくぞ事前に録画する機会を知ることができたものと神様にも感謝します。(笑)。偶然、新聞の6月の放送予定作品で知ったのですから、地元新聞社にもお礼を言わなければなりません。
 
Dbpripfv0amaowi  さて、この作品は、映画の達人、ハワード・ホークスお得意の美男と美女のスラップスティックコメディです。子供のころ、テレビ放送で見て大笑いした記憶も鮮明です。
 主演は大根で有名な二枚目俳優のロック・ハドソンとポーラ・何某と正直名前も知らない女優さんです。
 
 物語は、釣り具メーカーに勤めて釣りの本を出版し、釣り人の世界では有名なのですが、実は、実際には釣りをした経験が皆無という主人公が、釣り大会の会場のオーナーの美人娘のとんでもない勧誘から、釣り大会に参加するしかない羽目となり、様々なトラブルに巻き込まれるというものです。
 
 とにかく、主人公が美女に振りまわされる姿をあの手この手のギャグでつないでいく喜劇であり、そのヒロインの行動も、現実にあったら大惨事なのでしょうが、そこは、古き良き時代のおおらかな雰囲気のラブ・コメディを楽しみましょう。
 まあ、キャンプ道具のドタバタぶりをはじめ、現実にはあり得ない曲芸するクマやら、釣られる魚たちのナンセンス・ギャグも広い心で受け止めましょう。馬鹿馬鹿しくて、いいぢぁないか(笑)。
 
 最後に、放送前の但し書きに「この作品は、DVDなど販売されている商品がありません・・云々」という文言には感動しました。
 視聴者に録画できた喜びを満喫させる殺し文句です。いやあ、その商売っ気が頼もしい。これからもどんどん未DVD化作品を放送してほしいものです。NHKさんよろしく。
 

2017年5月21日 (日)

メッセージ

  公開前から「2001年宇宙の旅」並みの傑作と絶賛されているSF映画「メッセージ」を観て来ました。
  突然、モノリスのような黒い巨大な物体が12個、地球に現れ、エイミー・アダムス扮する言語学者と意思疎通を図る中で、娘を難病で失っている彼女の、いや人類の価値観が大きく変わっていくという感動のストーリー・・・だそうです。
 
_new  巨大な物体の形が我が国のお菓子「柿の種」に似ていることも話題でした。なにしろ、NHKの監督へのインタビューで柿の種をお土産に渡しているのには驚きましたが、当の監督は、ニコニコ嬉しそうにもらっていました(笑)。
 
 さて、その感想といえば、観終わった直後では、狐に化かされたような、よくわからない結末でした。
 エイリアンの「武器を提供する」というメッセージに、人類の、いや列強の軍、特に中国が疑心暗鬼に陥り、戦闘態勢に突入する中で、主人公の意表をつく行動がその危機を回避するのですが、その後のエピソードがどうにも意味不明でした。
 丁度、偶然隣り合わせた、自他ともに認める映画愛好家の友人に解説してもらって、やっと意味がわかりました。
 ちなみに、パンフによるとやはり原作の短編小説がそういう内容だったようです。なお、その正解はネタばれになりますので、ここでは書きません。
 
 しかし、そうなると、この映画のストーリーは、映画の流れから云って、時間の流れを意図的に改ざんしたインチキ・ひっかけ演出です。こんなんで観客は納得するのでしょうか。
 かつて、アガサ・クリスティが傑作「アクロイド殺し」を発表した時に「アンフェア」という声が出たといいます。しかし、あの探偵小説は、実に巧妙に細心に記述していますが、この映画の方は、冒頭から、つまりエイリアンと接触する前から”娘”の話が出てくるのです。論理的におかしいぞ。しかし、友人曰く、「これはシャマランだ(笑)」と。もはや映画のジャンル用語か(笑)。
 
 第一、エイリアンも人が悪い。・・人じゃないか(笑)。ともかく頼みごとがあるなら、誤解を与えるメッセージを与えるなヨ(笑)。
 第二に、あんな書道の丸で意思が解読できること自体、やっぱり変。ついでにエイリアンの七本足の蛸入道の姿も、どっか変。
 
 それにしても、あんな巨大な物体を宙に浮かべている科学技術力に対して、むやみに攻撃して勝てると思う地球人の単純な頭の構造をこの監督は揶揄しているのかなあ。
 加えて、あの中国軍の好戦的な高官の態度もやっぱり変。主人公からどういう内容のメッセージを受けたのかな?
 
 ということで、この映画を一文字で表すと、「変」でした。以上、お疲れさまでした。
 
 余談ですが、私のお気に入りのエイミー・アダムスがなんか太ってしまいました。これは悲しい(笑)。

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