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2025年12月30日 (火)

アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ

 ジェームス・キャメロン監督のSF超大作アバターシリーズの第三弾「アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ」を観てきました。上映時間が実に3時間17分ということで、観るための覚悟に時間がかかりました(笑)。何しろ、寄る年波ですから生理現象の影響もあり、まず、席列の入り口に近いほうの端を予約しました。できたら、明るい暖かい時間帯に見たかったのですが、気が付いたら、字幕版の上映時間がナイトショウだけになっていました。3Dは年寄りには視覚的にきついし、吹替は生粋の映画ファンには論外ですから、午後11時40分終了でもやむえません。ただ、余談ですが、たった1週間で早々とナイトショウだけの上映になってしまったのは、興行的に大丈夫なのでしょうか。もともと前作(第2作目)が反捕鯨の主張がうっとうしくて、なんとも面白くなかった記憶がありますので、私の推しのキャメロン監督の作品だけに心配になります。なにしろ、日本人好みでない主人公たち”ナヴィ”族のビジュアルがマイナス要因ですから、ストーリーがどれだけ面白いかにつきます。

Img_20251228_00011  さて、第1作の森、第2作の海、そして、今回は火山(勝手に砂漠をイメージしていました)が舞台だそうで、しかも、予告編を見ると、”神(エイワ)”に反逆する部族が登場するようで、しかも、その女酋長は、なかなかインパクトのあるビジュアルの悪役ですので楽しみにしていました。

 海の部族に身を寄せていた主人公たちが、空中に浮かぶ不思議なくらげのような生物に乗ったキャラバン隊と一緒に旅をすることになる序盤、さらに、盗賊に襲われ、家族が離散するところまでは機嫌よく見ていましたねえ。あいかわらず、映像は見事というしかない、ため息がでるほどの完成度です。
 人間が”エイワ”の力で惑星”パンドラ”の大気に順応することになるアイディアも面白いし、その後の人間側の対応などの展開もなかなか快調です。それに、火山の噴火によって一族が全滅に瀕しているため、助けに応じなかった”エイワ”に恨みを持つ”アッシュ族”の女酋長が呪術を使って部下を掌握しているのも面白い。
 ただ、地球人の銃器を欲しがり、”クオリッチ”大佐と協定を結ぶのは、西部劇の悪い白人と悪いインディアンそのままの形であり、ちょっとゲンナリですねえ。まあ、このシリーズ全体が、キャメロン監督の”西部開拓史”なのですから、まあ、仕方ありません。地球人の基地などの描写は、どうみても騎兵隊の砦ですよねえ。そして、前作では、切れ者に見えた、ロボットに乗った女司令官なんかは、無能のただの人種(先住種族ナヴィへの)差別主義者だったのはあきれました。 

 ラストは、驚いたことに、再び、前作の捕鯨シーンに戻ります。地球人たちは、海の一族が交流を持つクジラのような生物を殺戮しようとします。いやあ、完全な前作の二番煎じですよ。せっかく、地球人の基地でのアクションが面白かったのに帳消しです。
 しかも、やっと、神の子の祈りが通じて、”エイワ”の姿が、一瞬、私の目には巨大な人間の顔のような映像が見えた気がして、巨大な何者かによって鉄槌が下りるのか、というスペクタクルな映像を期待したのですが、現れたのは人間大のイカでした。”エイワ”の意思に従って、無数のイカのような生物が攻撃するのです。もともとイカはその生態などから地球生物ではないなどとの都市伝説があるのですが、日本人からしたら、単においしそうな食べ物(笑)にしか見えません。恐怖もカタルシスもなにもありません。嗚呼、この映画は日本ではヒットしないなあと嫌な予感がします。

 その後も、因縁の大佐とのグダグダがあって、なかなか幕が下りません。”長いよう!”という気持ちばかりがわいてきて、エンドロール早々に席を立ちました(笑)。今後、DVDが発売されたら、じっくり居間で見直しましょう。特に、”エイワ”の姿をもう一度しっかり確認します。

 

2025年12月15日 (月)

必殺4 恨みはらします

 最近、通販サイトでDVDのバーゲンセールが行われており、昔の映画をついつい買ってしまいます。例えば、岡本喜八監督の未見作品「青葉繁れる」や「にっぽん三銃士」の正続などですが、あまりに昭和過ぎて全くついていけません。どうにも根気もなく早々に早回しに変更、ついには中断という始末になりました。いやあ、こらえ性がなくなっています。まあ、喜劇をこらえても見てもしようがない気もしますが・・・。

 さて、話はこれからが本題なのですが、YOUTUBEを見ると、海外でなぜか時代劇が流行っているようで、英語版での時代劇のベストテンが紹介されています。映像の版権は大丈夫なのかと言いたくなりますが、外国人のファンの見方や評価がわかって、これはこれで実に面白い。

 こうした時代劇映画のベストテンでいつも上位を占めているのは、やっぱり黒沢明時代劇であり、「用心棒」や「椿三十郎」などには全く異論はないのですが、その中に、「影武者」と「乱」が入っているのは違和感があります。また、「十三人の刺客」がオリジナルではなく、三池崇史監督のリメイク版が評価されるのは許し難い(笑)。さらに、三船敏郎版の「宮本武蔵」3部作がなぜあんなに高い評価なのか、不思議です。やっぱり宮本武蔵といえば、内田吐夢版の5部作でしょう。などなど、しっかり楽しんでいます。

 そうした中で、「必殺」シリーズの中村主水こと藤田まことの人気が高いのです。もはや、三船敏郎や真田広之らと並ぶほどの”サムライ”になっています(笑)。まあ、私も解説本(最近特に多い)を買うほどの「必殺仕置人」の大ファンなので、あれだけ長いテレビの人気シリーズの主演者として、嫁と姑にいびられる情けない”婿殿”の「表」と仕置人として殺しを演じる「裏」の顔を見事に演じてきたことを考えると、実は当然かもしれません。無意識にコメディアンというイメージに囚われていたことを反省します。いやはや、これが”負うた子に教えられて浅瀬を渡る”ということなのでしょう、勉強になりました。でも、外国人はどうやって時代劇を見ているのでしょう。やっぱりネットかな?

 ちなみに、必殺シリーズの作品で映像を切り取られてよく紹介されているのが、真田広之が悪役で出演する「必殺4 恨みはらします」なのです。ラストの大立ち回りが有名です。私も昔見た記憶があるのですが、あまり評価をしていません。なぜなら、時代劇のタイトルで”4”を”フォー”と読ますなよ(笑)。いやはや、昔は一概でしたねえ。そういや、「座頭市」で英語の歌詞の曲が流れたのもあきれた気がします。もっとも、小林正樹監督みたく、音楽も邦楽だけにすると、映画の面白みが制限されます。映像はともかく、音楽は西洋物でもよいのだ(笑)。

91vbp4gibul_ac_sx342_  で、今回、バーゲンの「必殺4 恨みはらします」を購入し、何十年ぶりかに再見しました。ずばり申し上げます。”思白いじゃないか”。
 中村主水の仲間であるテレビシリーズの仕事人”飾り職人の秀”達の影は薄いのですが、真田広之演じる美貌の陰間上がりの奥田右京亮の悪役ぶりが素晴らしい。”そんなのありかよ”というセリフが笑えました。加えて、悪旗本たちの傾奇者の衣装やメイクが出色です。
 それに、すっかり忘れていましたが、千葉真一も出演しており、いつものくさい演技と見事な殺陣を披露します。家屋を破壊しながら忍びの者と戦うアクションはなかなか迫力がありました。

 こうして再見してみると、正直、時代劇には向いていないと思っていた深作欣二監督の演出も悪くないですねえ。見直しました。来年2月に発売される4kリマスター版ブルーレイ「魔界転生」も買おうかな。ラストの千葉真一の”柳生十兵衛”と若山富三郎の”柳生但馬守”の決闘が、YOUTUBEでもよく取り上げられています。魔人となって瞬きをしない演技を通した若山が十兵衛の顔に書いた梵字をみて、顔を背けるシーンが記憶に残っています。うん、この文章を書いているうちに、映像のきれいなブルーレイで見たくなってしまい、今、ポチッと予約注文してしまいました。ちなみにDVDは持っていますので、我ながら好きとしか言いようがないなあ(笑)。
  

2025年11月15日 (土)

イクサガミ

 昨日、ネットフリックスで公開された配信ドラマ「イクサガミ 第1章」の全6話を一挙に観てしまいました。この作品は、今村翔吾の同名の時代小説を原作にしています。
20251115_195824  実は、時代小説のファンでもある私は、この全四巻からなる小説を既に読んでいました。まあ、誤解を恐れず、簡単に言えば、漫画「るろうに剣心」の小説版ですねえ。ストーリーは、明治維新の西南戦争の後、10万円の賞金話という謎の新聞広告に誘われ、全国から京都の天龍寺に集まった292人の腕に覚えのある参加者が、東京までの道中で、お互いの番号札を奪い合うという凄惨なゲーム「蠱毒」のお話です。

 主人公の”嵯峨愁ニ郎”は、病気で苦しむ家族を助けるために、このゲームに参加したのですが、集まった無頼漢たちの中で途方に暮れているいたけな少女”双葉”を見つけ、彼女を守って戦っていくことになるのです。彼は、実は幕末の薩摩藩で”人斬り刻舟”と呼ばれる凄腕の人斬りだったという過去を持ち、同じく蠱毒に参加していた因縁のある長州藩の人斬り”貫地谷無骨”とも戦うことになります。
 さらに、彼こそが、京八流という最古の剣術の継承者の一人であり、一子相伝のための他の7人の兄弟との継承戦を逃げ出したという生い立ちから、そう、まるで「北斗の拳」を彷彿させる展開となるのです。
 襲い掛かる敵は、他の継承者の兄弟をはじめ、京八流を抹殺しようとする化け物のような老剣客も登場します。さらに、幕府の元隠密、公家の守護役、女武芸者、アイヌの弓の名人、狂気の天才剣客、無手の中国人など、さすが、とんでもない背景や武術を持つ強敵ですが、それ以上に、この「蠱毒」というゲームの陰謀とその目的の設定に感心します。やや、現実離れした感もありますが、剣豪たちの戦いのための奇想の物語として評価しましょう。でも、正直、最初の295人という大人数から各関所を通っての東京入りができる人数が9人というのは、少し話が長かったなあ。しかも、東京に入ってからもさらにしんどかった(笑)。一体、最後はどうなるのか、はやく終わってほしいと思ったのは私だけでしょうか。

 さて、前説が長くなりましたが、配信ドラマの内容に戻りますと、さすが、資金力の豊富なネットフリックスの製作です。豪華な出演陣に、リアルなセット、エキストラの数も半端ありません。そして、原作小説の脚色がうまいねえ。幕末の戦での主人公の挫折やその後の貧乏な生活ぶり、あるいは若き日の京八流の訓練などをしっかり描きながら、ゲーム「蠱毒」に突入していきます。余分な流儀や技の解説はきれいに省いています(笑)。

 主人公の嵯峨愁ニ郎には岡田准一、少女香月双葉を藤崎ゆみあ(新人?)、ライバルの幕末の乱斬り貫地谷無骨を伊藤英明が無差別に人を惨殺する狂人を喜々として演じます。このひと「カムイ外伝」でも凄腕の敵忍者を演じており、こういう役が実に似合います(笑)。そして、味方か敵かわからない元幕府隠密忍者の柘植響陣を東出昌大が汚名挽回の好演をしています。飄々として良いですよ。また、玉木宏が公家の守護武者菊臣右京を演じます。適役ですが、出番が少なく残念でした。さらに、山田孝之をあんな使い方をするなんて、その衝撃と贅沢さに驚きました。なお、アイヌの弓天才カムイコチャの染谷將太は意外に向いていましたね。

 そのほか、京八流の継承者の一人衣笠彩八に、アクションに定評のある清原果那というのは納得ですが、その他の継承者役は少しイメージが違ったかなあ。それに、「蠱毒」側の槐(えんじゅ)役の二宮和也もなんかなあ(笑)。ただ、人斬り半次郎役は誰?なのか知りませんが、その酷薄な表情が実に良かった。最後に、京八流をつけ狙う化け物岡部幻刀斎を阿部寛が演じているのには驚きました。大物感があって上手いなあ。以上、本当に、豪華な配役でした。
 さてさて、続編の第二章には、原作小説に出てくる外国人の強豪たちは登場するのでしょうか、早くも期待が高まります。

 最後に、時代劇でもっとも大事な殺陣については、冒頭の鳥羽伏見の戦や蠱毒での斬り合いなどはなかなかリアルで迫力がありました。特に、最後の愁二郎と無骨の対決は、花火の爆発まで誘発した見事なクライマックスになりました。小説が描く剣の奥義などにはこだわらない、うまい殺陣になっています。原作での幻刀斎の理解不可能な体術も、早回しのような処理で、その凄さを見事に映像化しています。お見事です。
 あと気になったのは、岡田准一アクションの特徴である、近接での刀の高速の叩き合いの殺陣です。正直、小手先の技のようで個人的にはあんまり好きではないのです。日本刀は基本的にあんな斬り方はしないのではないかと、小さな疑問です。
 ただ、全体としては、素晴らしい殺陣であり、第2章も楽しみです。未見の時代劇ファンの方は、是非ご覧ください。

2025年11月13日 (木)

プレデター:バッドランド

 久しぶりのプレデターの新作劇場版映画「プレデター:バッドランド」ですが、第1作「プレデター」のファンとしては、YOUTUBEの予告編に登場する、今回のプレデターのデザインにどうにも馴染めず、嫌悪感さえ抱いていました。
 まあ、第1作目のプレデターは、稀代の特殊効果の第一人者スタン・ウィンストンの傑作デザインであり、「ターミネーター」のエンド・スケルトンと双璧を為しています。あのマスクを外した時の衝撃がいまだに忘れられません。甲殻類と爬虫類を混ぜ合わせた要素に、平べったいカニのような顔から、四本の牙のある口が四角に開き、雄たけびをあげた姿はモンスター造形の歴史に残りました。

 元祖オタク評論家の先生に言わせると、口がぴったり隙間なく閉じる(甲殻類のように)のは、この第1作のプレデターだけだと指摘されています。確かに、その後のシリーズの連中は、口が半開きでぴたりと閉じませんねえ。気が付きませんでした(笑)。口が閉じないということは、よだれがタレ流れて生物としては生きていけないようです。これは、恐竜映画の肉食恐竜の牙も同じだと、その先生は主張しています。まあ、恐竜はその方がかっこいいから問題ないのだ(笑)。

Img_20251113_0001  余談が長くなりましたが、今回のプレデターは、一族で最弱の出来損ないであるという設定からか、爬虫類感や甲殻類感が乏しく、なんか人間くさいのです。まあ、プレデターを物語の主人公に据えた成長譚であることから、観客の共感が得られるような哺乳類的なデザインにしたのでしょう。でも、それはそれでかなり気持ち悪い顔なのです。しかも、口がぴったり閉じません。いかにも虚弱体質のような感じです。加えて、あの辮髪も好きになれませんねえ(笑)。あの言語も違和感一杯です。

 そして、物語は、 主人公”デク”(プレデター)が、誰も倒したことのない凶暴なモンスターが生息する惑星で生死を掛けた”狩り”を始めることになるのですが、いきなり宇宙船が不時着して、迷彩装置もプラズマガンなどの武器を失い、刀と弓矢という原始的な武器で戦う羽目になります。しかも相手は、人食いツタ、ナイフの刃を持つ草原、手りゅう弾が生っている低木、プラズマを吐くウナギのような小動物、そして、ラスボスの巨大モンスターなど次々と奇想天外なモンスターが出現し、それらとの戦いが続くのですが、CG映像はよくできているものの、こんなアクションがずっと続くのかとやや困惑していたのですが、下半身を失ったアンドロイド”ティア”が登場し、それが実は、映画「エイリアン」の諸悪の根源である悪の企業”ウェイランド・ユタニ社”の先遣隊だったことが分かった時から、にわかに面白くなりました。いやいや、とことんワルな企業です(笑)。

 エル・ファニングが二役を演じる敵アンドロイド”テッサ”も鹵獲した”肩プラズマ砲”を使うなどなかなか悪毒くていいねえ。後半は、「エイリアン2」などのオマージュのアクションがてんこ盛りで楽しくなりました。うん、この作品は”買い”です(笑)。続編もあるようなラストですし、ディズニープラスで配信された「プレデター:ザ・プレイ(当ブログ2022.8.30参照)」を撮った監督の作品だけのことはあります。未見の方は、是非ご覧ください。面白いですよ。

 

2025年10月20日 (月)

チェンソーマン/レゼ編

 「鬼滅の刃」を抜いて、第1位となったアニメ「チェンソーマン/レゼ篇」を観て来ました。実は、最近、配信で、結構アニメを観てるのですよ(笑)。「ダンダダン」や「怪獣8号」など、漫画原作と聞いていますが、映像や音楽などがスタイリッシュで面白いですねえ。気楽に観ることができるのも、いいなあ。「チェンソーマン」は、この配信で知りました。

 最初、チェンソーに人間の胴体が付いてる姿に引きました(笑)。しかも、両腕に生えているチェーンソーの生え際(指の間?)が凄く気になりましたねえ。普通、あり得ないビジュアルじゃない? 狂気のデザインですよ。
 まあ、ストーリーが、悪魔が存在している世界で、チェーンソーの悪魔と合体した主人公の少年デンジがデビルハンターとして活躍(?)するというものなので、悪魔付きのデザインが奇怪、奇天烈であるのは当然なのですが、それでも、あのデザインには驚きました。でもまあ、見慣れてくると気にならなくなりましたねえ(笑)。余談ですが、胸のプルスターターを引っ張ってチェンソーを始動させ、変身するのは初めから気に入っています。

 ちなみに、この劇場版の宣伝のためか、「総集編」が配信されており、再見して、改めて面白いことを再認識しました。どうやら、最初の配信時に、原作ファンからクレーム(イメージ違い?)があったせいか、監督が交代しているようです。
 面白さからいえば、ラスボスの”銃の悪魔”という設定が現在のアメリカの銃犯罪を風刺しているようで好きなのですが、なんといっても、この主人公デンジのネジが飛んだような、とんでもない性格が実に良いのです。
 次に、初心なデンジを手玉に取っている、女上司のマキマさんがいいですよねえ。ネクタイをした男装姿も映えますし、両手を重ね捻って、遠隔地の敵を圧殺する技には感心しました。この人、何の悪魔付きなのでしょうねえ、気になります。私は、原作を読んでませんが、この女が絶対にとんでもない悪女だということだけはわかります。

 さて、前説が長くなりましたが、映画「チェンソーマン/レゼ篇」は、主人公デンジが謎の少女レゼに出会う物語です。典型的な”ボーイ、ミーツ、ガール”の物語です。レゼの正体がわかるまでが結構長いのです。雨の日の出会い、学校に通ったことが無いデンジのための夜の学校のデートなど、純愛物語が綴られます。”おかしいよ、学校に通っている歳の子供がデビルハンターしているなんて”とか、”一緒に逃げよう”と誘うレゼちゃんは可愛い。初心なデンジは一発でしたねえ。

 そして、レゼの正体が分かってからの戦闘シーンが絶句です。台風の悪魔やサメの悪魔付きハンターの入り乱れる戦いは、あまりにその動きが素早すぎで年寄りの動態視力ではとらえきれまでした(笑)。多分、大画面のせいもあるのでしょうが、爆弾娘の威力が凄まじいのです。結構、戦闘シーンは長いのですが、なんやら、かんやあ、分からないうちに、すべてが終わりました。意外なことに、デンジはレゼを殺さずに、勤め先の喫茶店に、大きな花束を持って告白に行くのです。いやあ、このデンジの脳天気で純粋な性格が好きです。
 しかし、最後は、悲しい結末が待っています。レゼの”私も学校は行ったことが無かった”というセリフは泣かせますねえ。デンジの待っている姿を見た(?)ことが救いでしたねえ。
 あいつは、やっぱり悪女だったんだ!!許さん(笑) 

2025年9月23日 (火)

ノスフェラトゥ(2024年版)

71rwoeiosql_ac_sy445_  「吸血鬼ノスフェラトゥ」は、1922年のサイレント映画の世界最初の吸血鬼映画であり、F・W・ムルナウ監督の傑作といわれています。とにかく、吸血鬼のオルロック伯爵を演じたマックス・シュレックの禿げ頭で長い爪の異様な姿が有名です。この作品は、ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」が原作なのですが、遺族の反対で”ドラキュラ”の名前が使えなかったそうですが、不死者(ノスフェラトゥ)というのは、やっぱりインパクトが強かったようで、その後、何度も再映画化されています。

81ifxdxpl_ac_sl1500_  このサイレント映画のオリジナルについては、もちろん私もDVDで観ていますが、やはり、サイレント映画特有の大げさな演技や画像の悪さであんまり面白くないのです。
 ところが、2020年になって最新の技術で復元された2Kリマスタードイツ語オリジナル版が、この6月にブルーレイ「ノスフェラトゥ/恐怖の交響楽」として発売されました。謳い文句は、”その映像美とち密な空間構成、計算された光と影の視覚効果は、一世紀を経てなお見るものを驚嘆させるだろう”というものでしたので、早速購入したのですが、確かに、映像は昔のバージョンからは比較にならないほど鮮明になっています。

 ただ、やっぱりサイレント映画特有の大げさな演技が私には意味不明でなんとも観るに耐えられないのでした。もっとも、そうした演技がオルロック伯爵には効果的だったのかもしれません。いまでも、そのフィギュアが生産されるほど、インパクトはあります。まあ、本来は、昭和の黄金時代の東宝怪獣映画のように、歴史的な視点を持って、その作品を鑑賞するのが礼儀なのでしょうが、思い入れが無いとなかなかそうはまいりませんね(笑)。
 
61e2pg88bl_ac_sx342_sy445_ql70_ml2_  さて、このサイレントの伝説の映画を2024年に再映画化したのが、ロバート・エガース監督の「ノスフェラトゥ」です。出演者も豪華です。主演のオルロック伯爵を「IT/イット ”それ”が見えたら、終わり。」のピエロ”ペニーワイズ”を演じたビル・スカルスガルド、ヒロインをモデル出身のリリー=ローズ・デップ、その夫をニコラス・ホルト、この人は「レンフィールド」(当ブログ2025.3.25参照)でドラキュラの召使を演じていました(笑)、そして、フォン・フランツ教授を名優ウィレム・デフォーが演じました。なお、この作品は、アカデミー賞で撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の4部門にノミネートされていますので、凄く期待していたのです。

 残念ながら、この映画は私の地方では劇場公開がされなかったので、先日発売されたブルーレイを入手してやっと観ることができました。
 まず、なにより驚いたのは、オリジナルの世界を、当時の街並みから家の調度品や衣装まで、物凄く丁寧にリアルに、まるで臭いまで感じられるような不衛生な社会を再現していることです。これには一寸感動しました。確かに、アカデミー賞にノミネートされるだけのことがあると感心しましたし、ハリウッドの力を再認識しますねえ。こういった昔の時代をリアルに作りだすのは、さすがです。

 さらに、ヒロインを演じた女優さんにも驚愕です。宗教画に出て来そうな奇妙な髪形のヘアメイクや衣装も見事ですが、なによりオルロック伯爵に呪われる演技が凄すぎます。白眼やベロ(舌というよりこの表現がぴったり)を口から垂れ下げ、痙攣する姿はエクソシスト張りです。特殊メイクでない分(多分?)、迫力が違います。精神を病んでいく姿は壮絶です。最初美人だと思っていた容貌の印象が一転するほどです。この女優根性は見事です。
 それにしても、彼女を善意から支援した友人夫婦と娘たちは可哀想でしたねえ。眠らされた夫には救いがありませんし、途中から登場するウイリアム・ デフォー演じる、オカルトや心霊術研究で学会を追われた変人教授は、結局なんの役に立ちませんでした。それにしても、デフォーが画面でかなり背が低く見えるのには、かなり戸惑いましたねえ。なんらかの演出意図があるのかな。それとも身長が単に低いだけ?

 ところで、この映画で一番興味があったのが、ビル・スカルスガルドが演じるオルロック伯爵のビジュアルです。なにしろ、先日観たドラキュラ映画「ドラキュラ/デメテル号最後の航海」(当ブログ2024.7.13参照)では、本家ドラキュラがCGを駆使して”ノスフェラトウ”の進化型のモンスターになっていたので、「IT」であれだけの恐怖のピエロを生み出した役者には、大いに期待していたのです。
 映画序盤は、画面が暗くてオルロックの姿形がよくわかりませんでした。なにしろ、指の影ばかりが伸びていくシーンが続き、なかなか姿形を見せないのです(笑)。
 そして、やっとその姿がはっきり映し出されたときは、少なからずガッカリしましたねえ。コサック刈りで口髯を生やした大男だったのです。うん、当時のトランシルバニアなどの風俗や文化からリアルさを追求したのでしょうが、まったくモンスター感がありません。アカデミー賞がノミネートで終わった理由が分かりました。観客は、奇怪なモンスターを望んでいたのだ(笑)。

 でも、まあ、ペストが流行った当時の時代をリアルに再現した映像は見事で、自宅でブルーレイの早回しも一時停止もせずに、最後まで鑑賞できましたので、それは一応面白かったというべきでしょう。

51n3zpy067l_ac_sy445_  なにしろ、「ノスフェラトゥ」の再映画化では、1979年に、はまり役と言われた怪優クラウス・キンスキーを主演に、ヴェルナー・ヘルツォーク監督の作品があるのですが、適役すぎたのか、なんとも退屈でそうそうにDVDを早回しにした苦い経験もあるのだ(笑)。

 やっぱり、吸血鬼映画は、クリストファー・リーがドラキュラを演じるハマー映画のシリーズが一番です。

 

 

 

 

2025年9月15日 (月)

劇場版「鬼滅の刃」無限城編/ 第一章 アカザ再来

 「劇場版「鬼滅の刃」無限城編/ 第一章 アカザ再来」は、52日間で興収300億円を突破しているといいますから、実写版「国宝」の100億円と比較しても桁が違います。外国でも記録的なヒットらしいので、さすが、クールジャパンのコンテンツ「アニメ」の強さに感心します。
 前回の劇場版「無限列車編」は、夢を見せる鬼のCG映像や煉獄杏寿郎のキャラクターが予想以上に良かったし、テレビドラマの続編を映画公開する試みも興収400億円を突破する快挙となりましたから、今回も劇場に足を運びました。

Img_20250912_0001 どうやら、長い物語も佳境に入ったようで、最終編の3部作らしいのですが、この第一章は、無限列車編のラストで登場したスポーツマンみたいな上弦の鬼の”参”つまり第3位の”アカザ”の再来エピソードです。余談ですが、私のパソコンではアカザの漢字変換ができなかったので、カタカナですみません(笑)。どうも、この原作者の漢字等への知識と敵キャラターの作り込みが深すぎて、ときおり絶句します。まあ、連載中に漫画本が書店からなくなるほと売れたというのも納得です。とはいっても、私はまだ原作漫画を読んでいません。読むのは映画が終わってからにしようと決めています。というのも、絵のビジュアルや細かな演出は、アニメならではの素晴らしい出来だと感じています。実際、テレビのアニメ化で人気が沸騰し、一時は打ち切りも覚悟していた漫画原作が持ち直した話は有名です。

 なお、このアニメの製作は、”ufotable”という会社で、CGで情景などをリアルに描いていたようです。テレビ第1作の冒頭の雪のシーンは、見事ですねえ。あれで視聴者の心を掴んだのではないかと思っています。
 今回も、一足先に観てきた娘が”無限城のCGが凄い。劇場で観るべき”とか宣伝するので、その無限城の映像には期待していました。しかし、前作の無限列車の上の戦いなどの印象も加味して少し期待が大きかったのか、観た感想はなんか単調でしたねえ。どんどん回廊が無限に伸びるのも、予想の範囲内なのです。うん、無意識に観客の予想を超える映像を期待していたのだ(笑)。

 ネットで見ると、ufotableは、CG予算が少ないのでいろいろ製作体制や人材の活用で創意工夫して作り上げたと褒めているのですが、これまでの莫大な収益は一体どこに消えたのでしょうか、おかあさん(笑)。もっと投資しろよ!!ソニーや集英社さん。世界に冠たる日本のアニメ業界の闇は深いといいますが、もっともっと製作現場に投資しないと、中国などに追い抜かれますよ!!などと門外漢が勝手な妄想まで抱いてしまいました。

 ただ、お話はやはり見事です。基本は原作の力なのでしょうが、敵役が強い物語はとにかく面白いし、まあ、あんな鬼になる悲しい物語をいくつも思いつくものと脱帽です。おもわず、アカザには同情してしまいますが、根っからの悪というのもチキンと描いているのがいい。あの偽宗教の教祖、上弦の”弐”第2位の鬼の言い分は笑います。あんなセリフを吐いていて、外国の宗教国家では叱られないのかな?、まあ、ヒットしているみたいだし、ノープロブレムですか。

 以上のように、CG映像には若干不満もありましたが、2時間半十分堪能しました。でも最後に一言、アカザの首を切断されても、復活するのは、ルール違反じゃないかい?少なくとも、始祖の鬼舞辻無残なら別格と分かるが、せめて、首が無くても復活するなんらかの理屈と説明が欲しかったなあ(笑)。 もっとも、アカザの体の紋様の意味には納得です。感心しました。
 それと、改心したら鬼の間の悪業三昧は許されるのか? もちろん、アカザの場合は、明らかに無残によって引き起こされた心神喪失と認定されるので無罪です。鬼になる前の道場の連中の件?天罰です(笑)。

 余談ですが、写真の冊子は、入場の際、無料でもらった声優たちの対談集です。パンフなどはとっくに売り切れているようでした。

2025年9月13日 (土)

国宝

 映画「国宝」は、9月1日に観て来ましたが、ブログを書くのは本日9月13日になりました。記憶力があまりあてにならない私はいつもは備忘録も兼ねてすぐに記録するのに、今回はなかなか書く気になれませんでした。

Img_20250906_0001 正直、この映画が実写映画としてはひさびさに100億円を突破した作品という理由がよくわからなかったのです。確かに、主人公を演じた吉沢亮とライバルの御曹司役の横浜流星の若手俳優2人の熱演と頑張りには敬意を表します。パンフレットによると、1年半も前から歌舞伎の女形の稽古や舞踊を練習していたというのですから、日本映画界もハリウッド並みの準備期間を設けるようになったのかと感慨深いものがあります。
 加えて、主人公の子役もなかなか見事でした。ここは素直に評価しましょう。

 さらに、歌舞伎の伝統芸能というものの凄さと美しさを再認識しました。名門とそれを守り支える歌舞伎の社会は、なんとも異様な世界なのですが、それが伝統であり、その世界で好きで生きている人間達の生き様に外部から理屈でどうこう批判するものではないのでしょう。
 それにしても、芸のために、全てを捨てて生きるという主人公の姿は、落語家からバレリーナまで世界共通の芸術家たちの普遍の物語であり、凡人の憧れてやまないお伽噺なのです。
 このテーマに、歌舞伎界とは全く縁のなかった若手の美男男優2人がそれこそ”女形”という難役に挑戦している姿が見事にマッチして、女性観客の大動員につながった(多分)のではないかと思いましたねえ。

 そして、ソフィアン・エル・ファニという外国人撮影監督が、実に美しく歌舞伎の舞台を映像化しました。本当に美しく華麗な舞台に感動しました。日本人ではこうはいかなかったかも、とも思えます。この映画で歌舞伎座の観客が増えたとうのも納得です。さすが、「フラガール」の李相日監督です。狙いが素晴らしい。加えて、さまざまな施設を活用した美術セットも見事です。

 一方、お話は、歌舞伎の女形の芸を磨くことにすべてをかけた男の少年時代からの一代記です。やくざの親分の息子から歌舞伎界に身を投じ、御曹司と切磋琢磨しながら、波乱万丈の人生を描く物語なのです。
 ちょっと設定が無理筋ではないかと思いましたが、実は原作小説がありまして、その著者は、3年間も舞台の黒子として働いて取材して執筆したといいます。いやあ、ただただ尊敬します。原作も売れているようでよかったです。
 ただ、やはり、上映時間が3時間あるとはいえ、人間の一代記ですので、各ステージのつなぎに違和感もあります。例えば、親の仇討ちで敵に乗り込んだ後、いきなり場面が転換して、無事歌舞伎の名門に弟子入りします。おもわず飛ばすなよと。あるいは、役欲しさに手を付け破門されたお嬢様の行く末はどうなのか。そして、極めつけは芸子に生ませたあの可愛い娘はその後どうなったのか、などと鑑賞中に様々悩んで、やっと最後の疑問だけが、思いもよらぬ形で明かされます。まあ、いくら芸以外はどうでもよいと悪魔に祈ったとしても、なんか、人間性に腑に落ちませんね。そう、優れた芸術家には一般の社会通念は必要ないのです。だからこそ、歴史を超えて万人の支持を得る芸術を生み出せるのです。これは真理なのだ、ホント世界の天才芸術家の生き様をみて分かります(笑)。 それがこの映画のテーマです。

 それにしても、 昭和の時代は、俱利伽羅紋々背負っていても、あんまり忌避感は無かったのでしょうかねえ。楽屋で白粉を塗るシーンで誰もなにも言わないのが不思議でした。あの一緒に掘りもの入れた幼馴染も名門の御曹司の妻にちゃっかり収まりました。まあ、渡世の世界と芸能の世界はつながっていたから、でしょうか。
 そういえば、世間から一時マスコミで叩かれたエピソードがありましたねえ。でも、あれは、歌舞伎界の御曹司サイドからの密告でしょうから、まさしく最近の実話に基づいたエピソードです。それから名門でない人間国宝の生活はなかなか厳しいものですねえ。あの田中泯演じる老女形の住居が歌舞伎界の現実を表していますが、あの姿を見たことが主人公の復活につながったということは、覚悟が定まったことかな? などなど、よくわからないことをいまだにぐずぐず考えていることは、やっぱり映画としてよくできているということかな。

2025年8月26日 (火)

バレリーナ

 「ジョン・ウィック」のスピンオフ映画「バレリーナ」を観て来ました。売り物の派手なガンフーなどの格闘アクションも見所ですが、なんとも期待はずれだった「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の中で、唯一面白かった、CIAの研修生のエージェントを演じた、アナ・デ・アルマスが主演するというのが一番の動機ですねえ。しかも、幼いころ、目の前で父親を謎の暗殺集団に殺されたため、ジョン・ウィックを育てた暗殺者育成機関”ルスカ・ロマ”に入って、女暗殺者イブになって復讐するという、典型的な復讐譚です。まあ、アクションのためだけのストーリーですねえ。しかし、決して嫌いではありません(笑)。

 映画は派手な銃撃戦で始まり、バレエと暗殺術の訓練も過酷です。延々とイブの成長が描かれ、暗殺者としてデビューします。まあ、アチラの映画ですから、やっぱり女性の非力を前提にして、様々なアクションを組み立てています。なにしろ相手も屈強な殺し屋たちですから、なかなか一発で仕留められません。何度も殴り、殴られ、見てるだけで痛そうです。正直、打たれ強いというレベルではなく、もう死んでない?と疑問に思う程です。そして、非力を補うのが、周りにある小物、例えば、スケート靴とか、お皿とか、なんでも武器になります。とにかく、一つ一つの格闘シーンが長く感じられます。体力のない日本人の年寄りには少し堪えましたねえ。

Img_20250826_0001  しかも、全編、アクションシーンの連続のような感じで、あの”CIAの研修エージェント”のようなユーモアもなく、暗い復讐心に身を任せた無謀な行動ばかりの演出は正直疲れました。いくら手の込んだ殺し方を無数に披露しても、やっぱり緩急が無いとイケませんね。演出がハード一辺倒すぎました。しかも、やや説明不足の面もあり、特に、何故、父親を殺されたイブの前に、ニューヨーク・コンチネンタルホテルの支配人ウィンストン(CGで若作りしているので、最初、カルト教団のボスかと思った(笑)。)が突然現れるのですか?映画が終わっても気になってしかたありません。ちなみに、世評は最高ランクですが、多分、若い人の意見ですよね、きっと(笑)。

 しかし、転んでもジョン・ウィックの製作陣です、アクション演出にかけては、さすがと感心し、度肝を抜かれたエピソードもいくつかありました。例えば、銃が無いので、なんでもかんでも手りゅう弾で爆殺させるのも意外にコロンブスの卵だったのか、新鮮です(笑)。
 また、アルプス山中の小さな村全体が暗殺教団の拠点という設定は秀逸です。喫茶店のオバさんなど村人全員と戦う羽目になるのは実に楽しい(笑)。幼稚園から暗殺教育しているようなセットも笑えます。ただ、村人の家に日本刀が飾ってあるのはすこし唐突です。個人宅なので住民の趣味という設定なんでしょうが、絶対製作陣の趣味ですよねえ(笑)。
 そして、クライマックスは、火炎放射器での決闘ですし、消防ホースで防げるのか、はなはだ疑問ですが、まあ、劇的効果が半端なかったので良しとしましょう。
 とりわけ、ジョン・ウィック自身が、予想以上に長く登場しますので、未見の方は是非ご覧ください。まあ、本編で死んだはずの”バーバ・ヤーガ”が生き返る続編も作られるようですので、これもお楽しみですねえ。

2025年8月11日 (月)

ジュラシック・ワールド/復活の大地

 「ジュラシック・ワールド/復活の大地」は、どうも前評判が余り良くないようでしたが、恐竜ファンには関係ないのだ(笑)。封切り日のナイトショウで観て来ました。

Img_20250811_0001 物語は、主演のスカーレット・ヨハンセンを当て書きしたような傭兵崩れのチームが、新薬開発をもくろむ巨大製薬会社に雇われて、立ち入り禁止の絶海の孤島に生息する恐竜のDNAを採取しようとする冒険譚です。しかも、陸、海、空それぞれに君臨する最も巨大な恐竜がターゲットというのですから、思わず笑いました(笑)。巨大さが長寿の源なのかねえ?まあ、恐竜ファン、特に、巨大な生物が好きな人たちへのファンサービスなのでしょうねえ、きっと。なにしろ、監督が「モンスターズ/地球外生命体」で長編映画デビューし、「GODGILLA/ゴジラ」でハリウッド・ゴジラの道筋を作った、巨大怪獣が大好きな(多分)人なので、自分が好きなものを見せたかったのでしょうねえ。

 それにしても、前作で世界中に散らばった恐竜たちは、結局気候や食物があわず、熱帯のベルト地帯を除いて全滅し、一部の孤島でほそぼそと生き残っているという設定は、前シリーズのワールド3作で広げ過ぎた大風呂敷を一気に畳んでしまう妙案です。このアイディアには本当に感心しました。脚本家に座布団三枚です(笑)。

 最初に登場するターゲットが海の巨大恐竜で、お馴染みモササウルスです。学術的には、恐竜ではなく海生爬虫類なのですが、誰も文句は言いません。大きいことは良いことなのです(笑)。さて、この危険な海域に、のんびりと、一般人の父親に二人の娘とダメな恋人の4人乗りのヨットが航行してきます。もちろん、すぐにヨットはモササウルスに襲われ、転覆するのですが、その救助に駆け付けた傭兵達の高速巡視艇までも追い回し、ついには浅瀬に遭難させるのです。そうです、まさに巨大な「ジョーズ」のような派手なアクションを披露します。しかも、新学説で姿形がすっかり変わったスピノサウルスを何頭も手下にしているのです。ただ、すこし残念だったのは、モササウルスのデザインが、新学説を基にしているのか、爬虫類感が少なくなって、まるでクジラのようです。まあ、尻尾が魚のようになっているのは仕方がありませんが・・・。なんか、恐竜感が無かったのですよねえ、爬虫類でもトカゲ感がないのです。

 次は、陸の王者、ティタノサウルスです。一般にはあんまり馴染がないのですが、最大の竜脚類と言われています。この恐竜も新学説に基づいてか、体色も背中の棘も色鮮やかですねえ。それに、鞭のように長く、空中を優雅にうねる尻尾の映像は壮観ですねえ。本物もあんな尻尾の動きをしたんでしょうかねえ。ほんと、この監督は新しもの好きですねえ。恐竜ファンとしてはうれしい限りですが・・。

 3体目の空の王者は、もちろんケツァルコアトルスです。しかし、その巨大翼竜も頭部のデザインを馴染のものから新型に変えています。どうやら頭部の化石が無いことから自由にデザインをしたようですが、なんか変かな?まあ、見てご判断ください。前作のが好きだなあ(笑)。

 そして、やっぱり、我らのティラノサウルスが活躍します。なんと原作小説「ジュラシック・パーク」には存在したものの、当時の技術からスピルバーグでさえ断念したと言われていた、川で人を襲うエピソードです。ゴムボートの一般人の親子らを水の中まで追いかけます。運良くというか、都合よくというか、4人はなんとか逃げ出せました(笑)。

 最後は、ついに、ミュータントの恐竜が登場します。翼竜の翼を持ったヴェロラプトラル、デコ頭の6本足の巨大恐竜などは、完全に怪獣ですねえ。デコ頭が霧の中からヘリコプターを咥えて出てくるなどは、本当に怪獣映画でした。まあ、好きだけど(笑)。そして、羽毛恐竜が登場しませんでした。パンフレットによると、ギャレット監督曰く、”羽毛で覆われた恐竜は、おおきな鶏みたいで怖くない”とのこと。うん、おっしゃるとおりであり、慧眼です。

 以上、恐竜がたくさん出て、しかも秘境探検の雰囲気がとてもよかった。多少、ストーリーが予想どおりで意外性がなくったって問題ありません(笑)。人も要所要所できちんと喰われます(笑)し、ラストは完全懲悪で収まりますし、元祖怪獣映画「キングコング」を彷彿させるだけでも観る価値は大いにありました。未見の方は是非観に行ってください。

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