Mr.ノーバディ2
冴えない中年男が実は凄腕のエージェントだったという設定で大ヒットした「Mr.ノーバディ」の続編のブルーレイ「Mr.ノーバディ2」が発売されました。この映画は、私の地方では劇場公開がなかったので、このブルーレイが初見になります。
実は、今回購入したのはスチールブック版の4KのUHDなので、値段が少々お高いのです。もし出来が悪かったらどうしようと少し心配していましたが、一家が田舎の遊園地にバカンスに出かけて行ってからが、なかなか面白くなります。
それにしても、ハリウッドの描くアメリカの田舎町という処は、日本人の感覚からいうと、話が通じないことに恐ろしいものがあります。大体、かならず、町を牛耳るボスが居て、悪徳保安官が登場します。そして、暴力沙汰は日常茶飯事です。ゲームセンターの親父も問答無用で、子供にまで手が出る粗野な男です。いやあ、西部開拓のDNAはこわいねえ。西部劇の酒場の乱闘シーンは、一種の時代劇だから許されるのですよ。
そして、今回は、主人公の切れ方も沸点が低すぎます。いくら娘がゲーセンの親父に頭をはたかれたとしても、あの惨劇は尋常ではありません。この辺りはなんとも感情移入できませんねえ。
また、当初は、主人公が凄腕のプロという経歴を知っているだけに、田舎のギャングレベルの相手では単なる弱い者いじめのような感覚になり、観ている観客の居心地もあまりよくありません。
しかも、ギャングのボスと揉めても、保安官の嫌がらせを受けても、主人公の一家は町を出ません。あくまでバカンスを楽しむのだというスタンスです。この感覚も理解できません。まあ、事なかれ主義の日本人ならではの感覚、感じなのでしょうかねえ。”君子、危うきに近寄らず”という格言は西洋にはないようです。もっとも、それだと映画にならないのも事実ですが...(笑)
なお、前作で話題となった、バスの中でチンピラを懲らしめるシーンが今回は川の遊覧船の船上になりますが、あれだけの暴力三昧でチンピラも含めてよく生きているなあと感心します。日本人なら絶対ショック死していますよ。 さすが”肉食の白人種は丈夫な肉体よのう”。と映画にしても思いましたねえ。そういえば、この感覚は「バレリーナ」でも感じましたが、あまりに長くて激しい格闘は年寄りには疲れますゾ。
その後も、主人公の正義感はわかるものの、その行動と言動は常軌を逸しており、その結果、田舎ギャングのボスの上にいるシンジケートの極悪非道の女ラスボスを敵に回すことになります。伝説の「ブラックレイン」の松田優作張りの凶悪さを発揮する女ボスをなんとシャロン・ストーンが嬉々として演じています。美女が悪役をやるとその凄みが倍加されますねえ。ただ、恥かしながら、最初、誰が演じているかわかりませんでした。
ストーリーは、シンジケートの女ボスが絡んできたことにより、部下に裏切られた田舎ギャングのボスと手を組み、主人公一家を皆殺しにするために都会から大挙して攻めてくる殺し屋の一団を、老化した遊園地に陣取って待ち構えます。味方も日本の大阪で剣術を習っていたという黒人の兄が日本刀をもって(ほんとう、最近のハリウッドは日本刀が好きですなあ)駆け付けますし、田舎ギャングのボスの亡父が収蔵していた機関銃や地雷などの武器を使って、遊園地全体を武装化します。いやあ、この辺りは最高ですねえ。なんか、素人のはずの主人公の妻まで射的ゲームで射撃の腕に目覚めますし、とにかく仕掛けた様々な罠に、殺し屋御一行様がことごとく引っ掛かってくれるのが爽快です。
なかでも、黒人の兄が相手の用心棒の蛮刀と日本刀で決闘するのが面白い。最後は、蛮刀の刃を寸断し、構えた拳銃もろとも、首を斬り飛ばした殺陣は見事でした。さすがハリウッド映画ならではの迫力ですが、どこまで日本刀の神話が好きなのかとあきれもしました(笑)。
最後は、遊園地全体が盛大に爆発して決着するのですが、とどのつまりは警察の取調室でのおきまりの「お前は誰だ」というシーンとなります。まあ、前作よりかなりバージョンアップしていたアクションシーンには満足しましたので、UHDの購入は正解でした。気分的には元は取れた(笑)気がしています。
そういえば、興収に不安があるとのことで、日本では劇場公開が見送られた、「ミーガン」の続編「ミーガン2.0」も、やっぱり続編が見たくてブルーレイを購入しました。内容的はホラーからSF映画らしくなって、結構面白かったので個人的には満足したのですが、最近は収益の採算ベースの製作サイドの劇場公開基準が変わったのでしょうかねえ。宣伝費用をかけるより、配信に回してしまえ、というような裏事情があるのでしょうか。でも、やっぱり映画は大きなスクリーンで見たいものですよね。困ったものです(笑)。



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