宇宙船談話室
アマゾンで新刊を眺めていたら、懐かしい雑誌の関連図書を見つけました。1980年1月に創刊してから2005年の119号まで続いた、朝日ソノラマが発行していたSF特撮雑誌「宇宙船」に10回のみ掲載された「宇宙船談話室」を一冊にまとめた書籍です。この雑誌「宇宙船」については、実は私全巻を持っています。以前当ブログ(2008.2.14参照)に書いたように書棚の奥に秘匿しています。まあ、仕舞い込んだまま、取り出し不能になっているといったほうが正確ですが(笑)。ちなみに、休刊以降に復刊された「宇宙船」は内容が戦隊ものなどが中心の全く別ものになってしまっているので、ご留意ください。
1980年の創刊当時は、こうしたSFや特撮映画関係を真っ当に扱っている書籍自体が珍しく、世間的にも子供だましと思われていた時代だったため、しかも当初は季刊(発売日が不確定)だったので、職場の出入りの書店さんに頼み込んで、中身が見えないように厳重に封をして取り寄せていたことを思い出します。いわゆる世間を欺く”隠れ特撮ファン”(笑)だったのです。
今回発売された書籍「宇宙船談話室」とは、いわゆる特撮関係者との対談集なのですが、実は編集長村上実氏自らがインタビュアーをしていたというのですから驚きました。発売当時は、編集長も対談の相手(当時は全く知名度がなかった)も興味がなかったので、まったく読んでいなかったのですが、今回、読んでみると、当時の日本特撮の惨憺たる状況やSF情報がいかに乏しかったかがよくわかります。当時はレンタルビデオなどの過去の作品を見る手段はまだなく、本当に情報がありませんでした。私などは、この雑誌に掲載される情報をむさぼるように読んだ記憶があります。そういや、チャールズ・R・ナイトの恐竜復元画を集めた洋書「恐竜・マンモス・洞窟人」を知ったのは、この雑誌の”本の紹介コーナー”だったような気がします。なお、この書籍を入手するまでの私の汗と涙の物語は、ぜひ、当ブログ(2008.1.19)を読みください。
そんな情報のない中での新しい雑誌作りですから大変だっと想像しますし、参加した若い人たちが熱意だけで作り上げていったというがひしひしと伝わります。いやあ、大変だったのでしょうねえ。もっとも、この雑誌にかかわったスタッフの皆さんが、いまではそれぞれ功なり遂げて著名人になっているのも頷けます。例えば、日本の特撮映画を体系化した池田憲章さん、レイ・ハリーハウゼンとの交流をはじめ欧米のモンスター映画を紹介した聖咲奇さんなどが有名です。
なお、この本の最後に、村上実氏と当時のスタッフだった、ライターの中島紳介氏、杉田篤彦氏との対談が、”第11回目の談話室”として掲載されています。まあ、完全に同窓会ですねえ。本当に楽しそうです。その中で、中島氏が”いくら配信で観ることができてもコレクションのLDは捨てられない”という発言には、おもわず拍手しました。いやあ、私もそうなのです。同好の士というのは何とも頼もしい。うん、この本を買ってよかった(笑)。
ところで、その対談の中で、聖咲奇さんが2025.8.1に73歳で亡くなったことが明かされ、驚きました。このブログでも紹介(2024.8.8)したように、彼の同人誌「怪物園」を継続購入していたので、まことに残念です。そういえば、最近、「怪物園」の続巻が発売されないなあとは思っていましたが、ご冥福をお祈りします。
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