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2025年11月23日 (日)

サイクロプス(2本角)

 モデルアニメーションの神様レイ・ハリーハウゼンの「シンドバット7回目の航海」に登場するモンスターであるサイクロプスについては、このブログで何度となく取り上げています。(最初の写真は、デフォルメされたフィギュアです。)

20251123_1327341  実は、私が模型作りに取り組み始めて、最初に塗装の出来に納得できた作品がこのサイクロプスのレジン製の胸像(当ブログ2006.7.22)でした。その後も、主に海外製のレジン製のキットをもう何体も(当ブログ参照:2008.9.12、2010.11.21、2012.5.13、2013.9.29ほか)作ってきています。
 まあ、それだけ、ハリーハウゼンの創造するクリーチャーのデザインが素晴らしいのです。わが国で着ぐるみの怪獣ブームが全盛期の頃、洋画雑誌に掲載された青色(当時は2色刷りが主流)のサイクロプスの写真に驚いた記憶が残っています。どう見ても、人が中に入っているようには思えなかったのです(笑)。それがレイ・ハリーハウゼンのマジックに魅了された瞬間だったのでしょうねえ。実際の映画を見たのはずっと後年だったような気がしますが、やっぱり、ハリーハウゼンの特撮は魔術でしたねえ。当時としては凄かったのです。もちろん、サイクロプスだけでなく、タロス、ヒドラなどレイ・ハリーハウゼンが生み出したどのモンスターも実に魅力的でした。

 しかし、映像技術は進歩し、CG全盛時代になって、モデルアニメーション自体は廃れましたが、ハリーハウゼンの評価は下がりません。逆に奇跡のようなモデルアニメーションの神業がスピルバーグやルーカスなどからも尊敬の念を集めていました。
 そして、彼が2013年5月7日(当ブログ2013.7.27参照)にお亡くなりになっても、その人気は衰えることなく、彼が生み出した様々なクリーチャー達のスタチューやトイが現在まで発売され続けています。また、映画のリメイク作品をはじめ、オマージュしたモンスターもしばしば登場します。

 既に当ブログで紹介(2023.8.11参照)していますが、我が国の造形メーカーのエクスプラスから、”ハリーハウゼン生誕100周年シリーズ”として、30cmクラスの彩色済みの完成品スタチューの発売が開始されました。このシリーズは現在もまだ続いています。
 しかしながら、初期に販売されたサイクロプスや恐竜百万年の恐竜(2021.8.28参照)などはまだ良かったのですが、昨今の円安の影響か、その販売価格が年々上昇しており、現在では私の手の届く範囲をはるかに超えています。とにかく、フィギュアの高級化が止まりませんねえ、困ったものです。 

 まあ、それでも、有名どころのヒドラ(2025.2.09参照)などの贔屓のモンスターには清水寺から飛び降りてゲットましたが、マイナー(?)な2本角のサイクロプスの完成品には、まったく食指が動きませんでした。ちなみに、これまで述べてきたのは1本角のサイクロプスのことであり、実は映画にはもう一体、別の2本角のサイクロプス(2006.7.18)が登場していたのですが、デザインがなんともダサく(笑)て人気が無いのです。とにかく、横顔が無細工です。元々私には手が出せない販売価格でしたし、同じように、ホムンクルス(2013.9.24参照)やグリフォンの商品も断念しました。

20251024_0858221  ところが、その後、何故か2本角のサイクロプスのキットが販売されたのです。いや、その前に1本角のサイクロプスも完成品に続いてキット商品も販売されていました。さらにソフビ製品ではないプラモデル商品(2023.3.19参照)まで売り出されています。最近の模型づくりブームのせいかもしれませんが、当然価格は完成品より安くなっているので、貧乏人には本当にありがたい話です。で結局、キット商品を購入しました。(それでも結構高いのですが・・)

 20251123_1330511 20251123_1310541 以下、キットの製作手順の備忘録ですので、興味のない方は読み飛ばして下さい。
 まず、キットを組みたて、継ぎ目をパテで潰します。そして、サーフェーサーで下塗りし、全体をつや消しブラック(ラッカー塗料)で塗装します。
 今回は、その上に、薄茶色のラッカー塗料をエアブラシで吹いたのですが、どうにも、色合いが気に入らず、やっぱり、マイブームの”色の源”塗料のイエローとレッドの混色を上塗りしました。さらに、色合いを薄くするため、必殺(笑)つや消しホワイトを全体に薄くかけ、つや消しクリアーで仕上げました。すこし、ボケ過ぎた感もしますが、歯や目玉、頭の2本角や爪をエナメル塗料で化粧して終わりです。
 20251123_1312081 うん、ブランクは長いねえ。20年前から少しも塗装技術が進歩していない気がします。まあ、ご覧ください。

 蛇足ですが、高額ゆえに断念したはずのホムンクルスは中古品をゲットし、グリフォンも安売り商品を買うことができました。・・結局、諦めていないやん(笑)。うん、我ながら、恐ろしいものがあります。

 

 

2025年11月18日 (火)

国会中継が面白い!!

 いま、ネットやニュースで”国会中継が面白い”と評判になっています。私も時々見てあまりに面白かったので、私の趣味の範囲外ですが、ブログで感想を呟きます。興味のない方はパスしてください。
 高市内閣発足後の国会中継については、うちの女房殿も一日中テレビの国会中継をつけています。家事などをしながらやりとりを聞いているのです。これまで、私と同様にあまり政治には関心はなかったはずですが、やはり、女性がガラスの天井を破って初めて内閣総理大臣になったことを喜んでいる様子です。時々、やりとりを聞きながら”絶対女性だから舐めている”とか独り言をつぶやいています。怖いなあ(笑)。政治家の皆さん、高市内閣の70%を超える支持率の高さを舐めたらイケません。いままで政治に無関心だった若者や女性たちが関心を持って観ています。そして、年寄りだって、いまやネットぐらいは見ているぞ(笑)。

 それにしても、実際、高市さんが総理大臣になって、日本の政治が一変したような感じです。

 正直、前任の総理大臣が率いる内閣は、ネットなどで”だらし内閣”と揶揄されるような状況でした。前政権の総理や外務大臣などの行状には、同じ日本人として、いろいろ言いたいことがありますが、でも、あの1年間があったからこそ、高市内閣が誕生したような気もしますので、まあ、早く忘れましょう(笑)。もっとも、前総理さんはご自分がしたことはもうすっかり記憶にないようですが・・。
 ただ、海外の会議で首脳たちに挨拶もせずに、席で一人でスマホをつついたり、挨拶に来た外国の首脳に椅子に座ったまま握手したりする映像はいつまでも残ります。トランプ大統領との会見では挨拶もされませんでしたし、・・。正直、ああいう映像を見たときは、同じ日本人としてなんとも恥ずかしかったなあ。第一、あのおにぎりの食べ方はいけません(笑)。

 一方、高市内閣総理大臣の外交は素晴らしかった。ほとんど準備する時間もなく、総理就任後あわただしく出国し、東南アジアの首脳たちに積極的に挨拶や言葉を交わす映像は、日本人として本当に誇らしくうれしくて涙が出ましたねえ。 
 そして、トランプ米国大統領の来日、その対応もお見事というほかありません。それを、野党は、はしゃぎすぎとか、身体にさわり過ぎとか、なかには”現地妻”と称した女の発言、某女タレントの妄言もゆるせませんなあ。マスコミ報道も高市下げ一色ですよねえ。
 でも、韓国での花も飾っていない会場での会談、就任挨拶も寄こさない中国最高指導者との会談も、とても、なまじっかな男ではやれない、実に男前の態度と言動でこなしました。本当に、就任時に発した働く覚悟の発言、そのままです。本当に感服しました。 それにしても、あの発言に文句を言う野党やマスコミの程度の低さには呆れかえりますねえ。

 で、やっと国会中継の話になるのですが、いやはや、高市内閣総理大臣、片山さつき財務大臣、小野田経済安全保障担当大臣の3人の女性閣僚のパワーが物凄い。まず、若いタレントさんが言った”前の総理は何を言っているか、よくわからなかったが、高市さんはよく分かる”というのは”言い得て妙”でしたねえ。これまでの木で鼻をくくったような、官僚が書いたペーパーをそのまま読み上げるのではなく、自分の言葉で真正面から答弁をしています。
 特に、驚いたのが、片山さつき財務大臣です。国会答弁で”責任ある積極財政”の名のもとに、これまでタブーだった、プライマリーバランスの見直し、消費税の売上税としての本質論、前総理がギリシャ並に悪いといった借金高を財政破綻する可能性はないと言い切った、元大蔵省の初の女性主計官の実力を痛感しました。そう、あれが本当の官僚というもののあるべき姿でしょうねえ。まあ、財務省内は大変でしょうねえ。なにしろ、事務次官より先輩なのですから(笑)。でも、これからが正念場ですよねえ。頑張って下さい。

 女性と言えば、自民党の広報担当の鈴木宗男さんのムスメさんの活躍も特筆すべきです。野党のデマを証拠付きで一刀両断したり、会見などの議事録を全部そのまま公開するという方法で、マスゴミの報道の嘘を暴いています。これは画期的です。
 それにしても、ちょっとマスコミの報道の偏向ぶりは異常ですよねえ。まるで、どこからか指示があるような印象です(笑)。NHKの斜めの写真、時事通信の”支持率落としてやる”等の発言はとても信じられません。いまや、SNSの時代になにをやっているのでしょうねえ。正直あきれます。

 そして、野党の国会質問も酷いものがあります。国民民主党の榛葉幹事長のユーモアにあふれた質問、参政党の鋭い質問など、これまでの国会ではなかったような内容の濃い論戦があるかと思うと、首相の所信演説で、冒頭から大音量でヤジを飛ばしたり、直前まで質問書を提出せずに、首相が午前3時になって仕事していると誹謗する野党議員、しかも、内容は、週刊誌ネタである閣僚のクマ発言問題、奈良のシカの問題、年号の誤認に基づく追求など、レベルが低すぎて、ネット民から”金と時間を返せ”とまで言われる始末。
 しかも、予算委員長は、すべて高市首相に質問を集中させる疑惑なども浮かび上がり、この物価高で国民が大変な思いをしてる中で、とても、国会議員としての資質、いやそれ以上に人として大丈夫かと疑いたくなりましたねえ。これらは、国会中継ですべて映像に残っていますから、まったくの嘘やデマというモノではないと思います。それにしても、なんで、野党の幹部たちは女性議員も含めてあんなに偉そうなんでしょうかねえ。選挙民にもそうなのかな、人ごとながら選挙が心配になります。嗚呼、比例ですか?ゾンビ議員制度は早くやめてほしいものです。

 でも、この本会議や予算委員会を通じて見直したのが、小泉防衛大臣です。カンペもなく、小泉構文でもなく、堂々と左翼野党の妄言を一蹴しています。ネットでは、”覚醒した”という声がありますが、いや、本当にそう感じました。最初はどうかと思った、高市首相のこの人事は見事でした。
 そして、もう一人、強面のイメージの強い茂木外務大臣です。しっかり外交のコーヒーブレイクの映像をSNSで報告しながら、中国には毅然とした態度で対応しています。前大臣とは180度違っており、頼もしい限りです。

 以上のように、実に面白い国会中継でしたが、いま、まさに、我が国の政治が大きく変わろうとしている歴史的な時なのだという気がしています。もし、これで変わらなければ、日本は終わりという気もします。とにかく、いま、次々と様々な施策が打ち出されようとしています。総理の各大臣へのあの分厚い”指示書”にも驚愕しましたが、ほんとうに、これまで見たことがないスピードで、言ったことを必ず実現しようとしている高市内閣には一国民として頭が下がります。
 ただ、これからが本番です。これまでの利権屋や某大陸の手先勢力、そして、出世が命のエセ官僚たち、総裁選で反高市派の国会議員の皆様、マスゴミの偏向報道などの抵抗がますます大きくなってくると思います。是非、高市内閣の皆様には健康に気を付けて、国民の期待を裏切らないように(笑)、頑張ってください。

2025年11月15日 (土)

イクサガミ

 昨日、ネットフリックスで公開された配信ドラマ「イクサガミ 第1章」の全6話を一挙に観てしまいました。この作品は、今村翔吾の同名の時代小説を原作にしています。
20251115_195824  実は、時代小説のファンでもある私は、この全四巻からなる小説を既に読んでいました。まあ、誤解を恐れず、簡単に言えば、漫画「るろうに剣心」の小説版ですねえ。ストーリーは、明治維新の西南戦争の後、10万円の賞金話という謎の新聞広告に誘われ、全国から京都の天龍寺に集まった292人の腕に覚えのある参加者が、東京までの道中で、お互いの番号札を奪い合うという凄惨なゲーム「蠱毒」のお話です。

 主人公の”嵯峨愁ニ郎”は、病気で苦しむ家族を助けるために、このゲームに参加したのですが、集まった無頼漢たちの中で途方に暮れているいたけな少女”双葉”を見つけ、彼女を守って戦っていくことになるのです。彼は、実は幕末の薩摩藩で”人斬り刻舟”と呼ばれる凄腕の人斬りだったという過去を持ち、同じく蠱毒に参加していた因縁のある長州藩の人斬り”貫地谷無骨”とも戦うことになります。
 さらに、彼こそが、京八流という最古の剣術の継承者の一人であり、一子相伝のための他の7人の兄弟との継承戦を逃げ出したという生い立ちから、そう、まるで「北斗の拳」を彷彿させる展開となるのです。
 襲い掛かる敵は、他の継承者の兄弟をはじめ、京八流を抹殺しようとする化け物のような老剣客も登場します。さらに、幕府の元隠密、公家の守護役、女武芸者、アイヌの弓の名人、狂気の天才剣客、無手の中国人など、さすが、とんでもない背景や武術を持つ強敵ですが、それ以上に、この「蠱毒」というゲームの陰謀とその目的の設定に感心します。やや、現実離れした感もありますが、剣豪たちの戦いのための奇想の物語として評価しましょう。でも、正直、最初の295人という大人数から各関所を通っての東京入りができる人数が9人というのは、少し話が長かったなあ。しかも、東京に入ってからもさらにしんどかった(笑)。一体、最後はどうなるのか、はやく終わってほしいと思ったのは私だけでしょうか。

 さて、前説が長くなりましたが、配信ドラマの内容に戻りますと、さすが、資金力の豊富なネットフリックスの製作です。豪華な出演陣に、リアルなセット、エキストラの数も半端ありません。そして、原作小説の脚色がうまいねえ。幕末の戦での主人公の挫折やその後の貧乏な生活ぶり、あるいは若き日の京八流の訓練などをしっかり描きながら、ゲーム「蠱毒」に突入していきます。余分な流儀や技の解説はきれいに省いています(笑)。

 主人公の嵯峨愁ニ郎には岡田准一、少女香月双葉を藤崎ゆみあ(新人?)、ライバルの幕末の乱斬り貫地谷無骨を伊藤英明が無差別に人を惨殺する狂人を喜々として演じます。このひと「カムイ外伝」でも凄腕の敵忍者を演じており、こういう役が実に似合います(笑)。そして、味方か敵かわからない元幕府隠密忍者の柘植響陣を東出昌大が汚名挽回の好演をしています。飄々として良いですよ。また、玉木宏が公家の守護武者菊臣右京を演じます。適役ですが、出番が少なく残念でした。さらに、山田孝之をあんな使い方をするなんて、その衝撃と贅沢さに驚きました。なお、アイヌの弓天才カムイコチャの染谷將太は意外に向いていましたね。

 そのほか、京八流の継承者の一人衣笠彩八に、アクションに定評のある清原果那というのは納得ですが、その他の継承者役は少しイメージが違ったかなあ。それに、「蠱毒」側の槐(えんじゅ)役の二宮和也もなんかなあ(笑)。ただ、人斬り半次郎役は誰?なのか知りませんが、その酷薄な表情が実に良かった。最後に、京八流をつけ狙う化け物岡部幻刀斎を阿部寛が演じているのには驚きました。大物感があって上手いなあ。以上、本当に、豪華な配役でした。
 さてさて、続編の第二章には、原作小説に出てくる外国人の強豪たちは登場するのでしょうか、早くも期待が高まります。

 最後に、時代劇でもっとも大事な殺陣については、冒頭の鳥羽伏見の戦や蠱毒での斬り合いなどはなかなかリアルで迫力がありました。特に、最後の愁二郎と無骨の対決は、花火の爆発まで誘発した見事なクライマックスになりました。小説が描く剣の奥義などにはこだわらない、うまい殺陣になっています。原作での幻刀斎の理解不可能な体術も、早回しのような処理で、その凄さを見事に映像化しています。お見事です。
 あと気になったのは、岡田准一アクションの特徴である、近接での刀の高速の叩き合いの殺陣です。正直、小手先の技のようで個人的にはあんまり好きではないのです。日本刀は基本的にあんな斬り方はしないのではないかと、小さな疑問です。
 ただ、全体としては、素晴らしい殺陣であり、第2章も楽しみです。未見の時代劇ファンの方は、是非ご覧ください。

2025年11月14日 (金)

追悼 仲代達矢さん

 2025年(平成7年)11月8日 午前0時25分、俳優の仲代達矢さんがお亡くなりになったそうです。92歳で、6月まで石川県の舞台で主演を務めていたとのことで、ご冥福をお祈りします。

 このブロクでも、私が役者仲代達矢のファンであることを何度もお話したことがあると思いますが、改めて、昔の記憶を辿ってみたいと思います。私が最初に銀幕で仲代達矢を知ったのは、多分、高校生の時に体育教師に薦められ、全6部作の9時間半を一挙上映する特別興業を松竹劇場で観た、小林正樹監督の「人間の條件」だったと思います。とにかく、戦争や社会の不正や不合理に真正面から抵抗する正義感の強い主人公”梶”に圧倒されました。ただ、どちらかというと、この時は、仲代達矢という俳優よりは小林正樹演出の迫力が印象に強く残った記憶があります。
 そのあと、岡本喜八監督の「斬る」での侍崩れの口八丁な旅人(やくざ者)を観ている筈なのですが、あまりのキャラクターの違いからか、「人間の条件」の主人公を演じた俳優とは思っていなかったような気がします(笑)。 

 そして、仲代達矢という役者を意識し始めたのは、五社英雄の「御用金」からでした。彼が第2の故郷という能登が舞台の時代劇です。雪の中の丹波哲郎との殺陣の斬新さには感動しました。さらに、同じく五社監督の「人斬り」で演じた冷酷非情の武市半平太の演技には驚きました。狂気を秘めた目つきとあの朗々としたセリフ回し、勝新太郎演じる岡田以蔵の壮絶な殺陣にも勝る凄味でしたねえ。

 実は、この頃、私の住む地方では、邦画のリバイバルを上映する名画座、ましてやまだビデオなどもなく、黒澤明監督の「用心棒」や「椿三十郎」などはテレビ放送もなく、全く見るすべがありませんでした。こうした名作の情報は、映画関係の文献でしか得られませんでしたからねえ。いやあ、とにかく観たかったなあ。本当に飢えていました(笑)。

 結局、黒澤明監督の時代劇を観ることができたのは、高校卒業後、上京してから、銀座の名画座(並木座)でしたねえ。劇場には昼からサラリーマンがたくさんいて、驚いたのも記憶にありますが、「用心棒」は、それまで文献で想像していたものを軽々超えていった映像に驚愕しました。さすが、世界のクロサワと感動しました。そして、主演の三船三十郎もカッコ良いのですが、仲代達矢演じる敵役の”卯之助”の悪の魅力に完全に参りました。
 ここで、完全に仲代達矢さんのファンになった(当ブログ2025.5.21参照)の後は、次々と都内の名画座をまわり、仲代達矢さんが出演する様々な映画を観て回りました。もちろん「椿三十郎」、「切腹」、「上位討ち」などを観ましたねえ。それまでは文献でしか知らなかった名作だらけの映画三昧、今思えば、至福の時代でした。

 そんな中、池袋の邦画の名画座(文芸地下)で仲代達矢特集というリバイバル上映が行われ、多分、オールナイトだったと思うのですが、大学の友達数人と劇場に足を運んだのです。上映作品は、その当時でもあまりリバイバルされていない、岡本喜八監督の「殺人狂時代」や「大菩薩峠」だったのではなかったかと思う(実は記憶に自信がない)のですが、すぐ後ろの席を見て、驚愕しました。なんと、仲代達矢さん本人が無名塾の俳優やスタッフを引き連れて座っているのではないですか。いや、本当に奇跡と思いましたが、こんなことが起こるのが東京なんでしょうねえ。
 とにかく、若気の至りで、失礼ながら握手を求めたのですが、仲代さん、嫌な顔一つせず、快く応じてくださいました。実物はスクリーンで見るより、スリムで、握手した手もほっそりしていました。顔もマネキンのようなサイズなのです。均整が取れてスタイルが良いので、スクリーンでは大きく映るのでしょうねえ。本当に、このときのことは、いまでも忘れられません。一生の宝物です。仲代さん、ありがとうございました。ちなみに、仲代さん以外で、本物の芸能人に会ったのは、地元のタレントさん以外は、歩道ですれ違ったジャイアント馬場さんでした。馬場さんには、その背の高さに驚きました。雲をつくという表現の意味が分かったような、本当にデカかった(笑)。

 話がそれましたが、そうした思いでもあって、私としては、長年の”推し”の役者さんでした。なお、最近では、邦画の黄金時代の話を出版(当ブログ2020.3.24参照)したり、時代劇の小品(DVDや配信)で老いても元気な姿をみせておられ、直前まで舞台の準備もされてたようですので、今回の急な訃報には驚きましたが、ともかく、これまでの長年の精力的な活動に敬意をささげ、改めてご冥福をお祈り申し上げます。ありがとうございました。

2025年11月13日 (木)

プレデター:バッドランド

 久しぶりのプレデターの新作劇場版映画「プレデター:バッドランド」ですが、第1作「プレデター」のファンとしては、YOUTUBEの予告編に登場する、今回のプレデターのデザインにどうにも馴染めず、嫌悪感さえ抱いていました。
 まあ、第1作目のプレデターは、稀代の特殊効果の第一人者スタン・ウィンストンの傑作デザインであり、「ターミネーター」のエンド・スケルトンと双璧を為しています。あのマスクを外した時の衝撃がいまだに忘れられません。甲殻類と爬虫類を混ぜ合わせた要素に、平べったいカニのような顔から、四本の牙のある口が四角に開き、雄たけびをあげた姿はモンスター造形の歴史に残りました。

 元祖オタク評論家の先生に言わせると、口がぴったり隙間なく閉じる(甲殻類のように)のは、この第1作のプレデターだけだと指摘されています。確かに、その後のシリーズの連中は、口が半開きでぴたりと閉じませんねえ。気が付きませんでした(笑)。口が閉じないということは、よだれがタレ流れて生物としては生きていけないようです。これは、恐竜映画の肉食恐竜の牙も同じだと、その先生は主張しています。まあ、恐竜はその方がかっこいいから問題ないのだ(笑)。

Img_20251113_0001  余談が長くなりましたが、今回のプレデターは、一族で最弱の出来損ないであるという設定からか、爬虫類感や甲殻類感が乏しく、なんか人間くさいのです。まあ、プレデターを物語の主人公に据えた成長譚であることから、観客の共感が得られるような哺乳類的なデザインにしたのでしょう。でも、それはそれでかなり気持ち悪い顔なのです。しかも、口がぴったり閉じません。いかにも虚弱体質のような感じです。加えて、あの辮髪も好きになれませんねえ(笑)。あの言語も違和感一杯です。

 そして、物語は、 主人公”デク”(プレデター)が、誰も倒したことのない凶暴なモンスターが生息する惑星で生死を掛けた”狩り”を始めることになるのですが、いきなり宇宙船が不時着して、迷彩装置もプラズマガンなどの武器を失い、刀と弓矢という原始的な武器で戦う羽目になります。しかも相手は、人食いツタ、ナイフの刃を持つ草原、手りゅう弾が生っている低木、プラズマを吐くウナギのような小動物、そして、ラスボスの巨大モンスターなど次々と奇想天外なモンスターが出現し、それらとの戦いが続くのですが、CG映像はよくできているものの、こんなアクションがずっと続くのかとやや困惑していたのですが、下半身を失ったアンドロイド”ティア”が登場し、それが実は、映画「エイリアン」の諸悪の根源である悪の企業”ウェイランド・ユタニ社”の先遣隊だったことが分かった時から、にわかに面白くなりました。いやいや、とことんワルな企業です(笑)。

 エル・ファニングが二役を演じる敵アンドロイド”テッサ”も鹵獲した”肩プラズマ砲”を使うなどなかなか悪毒くていいねえ。後半は、「エイリアン2」などのオマージュのアクションがてんこ盛りで楽しくなりました。うん、この作品は”買い”です(笑)。続編もあるようなラストですし、ディズニープラスで配信された「プレデター:ザ・プレイ(当ブログ2022.8.30参照)」を撮った監督の作品だけのことはあります。未見の方は、是非ご覧ください。面白いですよ。

 

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