バレリーナ
「ジョン・ウィック」のスピンオフ映画「バレリーナ」を観て来ました。売り物の派手なガンフーなどの格闘アクションも見所ですが、なんとも期待はずれだった「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の中で、唯一面白かった、CIAの研修生のエージェントを演じた、アナ・デ・アルマスが主演するというのが一番の動機ですねえ。しかも、幼いころ、目の前で父親を謎の暗殺集団に殺されたため、ジョン・ウィックを育てた暗殺者育成機関”ルスカ・ロマ”に入って、女暗殺者イブになって復讐するという、典型的な復讐譚です。まあ、アクションのためだけのストーリーですねえ。しかし、決して嫌いではありません(笑)。
映画は派手な銃撃戦で始まり、バレエと暗殺術の訓練も過酷です。延々とイブの成長が描かれ、暗殺者としてデビューします。まあ、アチラの映画ですから、やっぱり女性の非力を前提にして、様々なアクションを組み立てています。なにしろ相手も屈強な殺し屋たちですから、なかなか一発で仕留められません。何度も殴り、殴られ、見てるだけで痛そうです。正直、打たれ強いというレベルではなく、もう死んでない?と疑問に思う程です。そして、非力を補うのが、周りにある小物、例えば、スケート靴とか、お皿とか、なんでも武器になります。とにかく、一つ一つの格闘シーンが長く感じられます。体力のない日本人の年寄りには少し堪えましたねえ。
しかも、全編、アクションシーンの連続のような感じで、あの”CIAの研修エージェント”のようなユーモアもなく、暗い復讐心に身を任せた無謀な行動ばかりの演出は正直疲れました。いくら手の込んだ殺し方を無数に披露しても、やっぱり緩急が無いとイケませんね。演出がハード一辺倒すぎました。しかも、やや説明不足の面もあり、特に、何故、父親を殺されたイブの前に、ニューヨーク・コンチネンタルホテルの支配人ウィンストン(CGで若作りしているので、最初、カルト教団のボスかと思った(笑)。)が突然現れるのですか?映画が終わっても気になってしかたありません。ちなみに、世評は最高ランクですが、多分、若い人の意見ですよね、きっと(笑)。
しかし、転んでもジョン・ウィックの製作陣です、アクション演出にかけては、さすがと感心し、度肝を抜かれたエピソードもいくつかありました。例えば、銃が無いので、なんでもかんでも手りゅう弾で爆殺させるのも意外にコロンブスの卵だったのか、新鮮です(笑)。
また、アルプス山中の小さな村全体が暗殺教団の拠点という設定は秀逸です。喫茶店のオバさんなど村人全員と戦う羽目になるのは実に楽しい(笑)。幼稚園から暗殺教育しているようなセットも笑えます。ただ、村人の家に日本刀が飾ってあるのはすこし唐突です。個人宅なので住民の趣味という設定なんでしょうが、絶対製作陣の趣味ですよねえ(笑)。
そして、クライマックスは、火炎放射器での決闘ですし、消防ホースで防げるのか、はなはだ疑問ですが、まあ、劇的効果が半端なかったので良しとしましょう。
とりわけ、ジョン・ウィック自身が、予想以上に長く登場しますので、未見の方は是非ご覧ください。まあ、本編で死んだはずの”バーバ・ヤーガ”が生き返る続編も作られるようですので、これもお楽しみですねえ。



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