キャプテン・ブーリーの大冒険
映画「キャプテン・ブーリーの大冒険」は、1982年公開の若き日のトミー・リー・ジョーンズ主演の”南海もの”のアクション映画です。当時は、スティーブン・スピルバーグ監督とジョージ・ルーカス製作の「インディ・ジョーンズ」シリーズの第1作「レイダース/失われたアーク」が前年に公開され、世界中で大ヒットし、第2作目「魔宮の伝説」がその翌々年に公開予定だった時期であり、どうやら、その冒険映画ブームにあやかったようです。
この作品は劇場での鑑賞(多分、地方では未公開?)ではなく、レンタルビデオ(当時はこれが主流)でなかなか面白いと感じ、レンタル落ちのVHSテープをコレクションしていました。なお、DVD化については、後年、ツタヤの”復刻シネマライブラリー”でオンデマンドで発売されていたのですが、人気が無かったのか、私が購入しようとした際には既に廃盤となっていました。オークションなどでDVDを探しましたが、結局見つかりませんでした。多分、発売数が極端に少なかったんだろうねえ。
今回、20数年前の中古品を整備したVHSビデオデッキを安価に入手した(当ブログ2023.5.28参照)ので、同じく20年以上は視聴していないビデオテープを観てみることにしました。なにしろ、わずか数年前の”前編”も記憶があやふやになるこの頃です、 ”面白かった”という記憶があるのですが、内容は全くと言って覚えていない体たらくです。まあ、逆に言えばそれはそれで楽しみでしたねえ(笑)。
恐る恐る再生してみると、テープは途中2~3か所ノイズが走りましたが、画像はなかなかきれいです。と言っても、レンタル時代のビデオ画像を思い出しての比較した感想です(笑)。ちなみに、先日大枚をはたいて海外から輸入したビデオテープは、これに比べるとかなり画像の質が落ちています。多分、保存の仕方なのでしょうねえ、きっと。
さて、肝心な中身ですが、うん、期待が大き過ぎたのだ!! まさに、インディ・ジョーンズのヒットにあやかろうとした作品でした(笑)。以下、今後また忘れてしまわないために、備忘録として、物語を少し記録しておきます。
冒頭、トミー演じるブーリー・ヘイズ船長が部下達を率いてジャングルの中を進んでいきます。完全なインディーの第1作のコピーです(笑)。目的は、原住民の村での銃の密売なのですが、女酋長の裏切りで襲われることとなり、あわてて逃げ出します。途中インディ・ジョーンズ第2作目に登場する”つり橋”(先取りか?)でのお決まりのアクションもありますが、最後は、たった一人となって、スペイン軍の手先となった宿敵の悪漢ベン・ピース(インディ・ジョーンズ第1作のライバル学者のような関係?で、悪人面が絶品)につかまり、銃密売の罪で死刑台に送られるというのがプロローグです。ここであきれたのは、ブーリー船長は部下たちに”逃げろ”とも声をかけず、一人だけ一目散に逃げ出します。おかげで部下は全滅(多分)。なんとも後味の悪いヒーロー振りです。この時点で、すっかり幻滅です(笑)。
そして、死刑の執行前に、スペイン軍の獄中でブーリーが語り始めるのが、ある女性をめぐる本編のお話です。ところで、舞台はカリブ海ではなく、南太平洋のサモア諸島なのです。ニュージーランドとの合作だそうです(笑)。
登場するのは宣教師の卵の青年ナサニエルと美しくも勝ち気な婚約者ソフィです。プーリー船長が叔父宣教師の住む島へ彼らを送り届けるのですが、この辺は、ジョン・フォード監督の「ドノバン珊瑚礁」の雰囲気です。もっとも海に落ちるのは”青年”の方ですが(笑)。
なんとなくソフィと仲の良くなったブーリー船長の離島後、悪漢ベン・ピースが率いる奴隷狩りにより、原住民とともにソフィが連れ去られます。かろうじて生き残ったナサニエル青年は、無謀にも小舟で後を追うのですが、太平洋の真ん中で座礁し、海の真ん中で立ち往生する場面はなかなかシュールで面白かった。
その後、ナサニエルは、ブーリーと合流し、奴隷市場のある島で、ベン・ピースの部下たちを殲滅するのですが、悪運強いベン・ピースは樽に詰めたソフィを連れてドイツ軍の蒸気船の軍艦に逃げ込みます。
さらに、ベン・ピースがソフィを持ち込んだ先が、悪名高い人食い人種の村なのです。ソフィは「キングコング」に出てくるような生贄の供物場に縛られ、火山の噴火口にさらされます。これもインディ・ジョーンズ第2作の先取り(?)ですかねえ。なお、その供物場のセットと醜い仮面をかぶった原住民の姿だけには覚えがありました。”そうそう、こんな場面だった”と思い出したのですが、なんか、かすかな記憶よりはセット等がチャチな造りでガッカリしましたねえ。
そして、クライマックスはドイツ軍の軍艦との対決ですが、ほとんどコメディ(最近の「ジャングル・ジョージ」でも、ドイツ軍貴族は道化役(笑)でしたし、定番かな?)で終始し、無事、ソフィを取り返したところでブーリー船長の回想は終了し、冒頭に戻るのです。その後、死刑台に立ったブーリーの運命はというと、もちろん、御想像のとおりの展開で終わります。
以上が、20年以上にわたりDVDを探して、もう一度観たかった映画の内容だったのですが、”楽しかった記憶はそのままそっとしておいた方がよい”との教訓を無視して”現実の悲哀”を味わうのはこれで何回目でしょうか。でも、VHSながらもう一度見ることができたことは良かったのだ!!しかも、うれしいことにコレクションのビデオテープもまだまだ視聴に耐えることが証明できたのだ!! めでたし、めでたし、なのだ。


コメント