探偵/スルース
1972年公開のミステリー映画「探偵/スルース」が初めてディスク化されました。この作品は、ローレンス・オリビエとマイケル・ケインが共演する傑作映画なのですが、いままでVHS化したことはあったものの、何故かDVD化されず、長い間円盤化を望んでいました。今回発売していただいた(株)ニューライン様には厚く感謝申し上げます。ありがとございます。次は、SF映画「惑星アルカナル」をお願いします(笑)。
早速、購入したBDで鑑賞しました。VHSが鑑賞できなくなって以来、もう随分たちますので、ありがたいことに細かなところを忘れていますし、それこそ、観始めるとすぐに引き込まれ一気に観てしまいました。
もともとは、大ヒット舞台劇を映画化したものであり、著名な推理作家に扮したローレンス・オリビエとその妻の不倫相手であるマイケル・ケインが演じるハンサムな美容師との丁々発止の対決なのですが、さすが演技力のある名優同士の対決は実に見ごたえがあります。
ちなみに、初見の時は、そのドンデン返しに驚愕したものですが、結果を知っていても、二人の名優の演技と舞台となる富豪である推理作家の遊び心満載の豪邸が楽しめます。特に、ゲームが趣味である推理小説家のコレクションは、美容師に言わせると趣味の悪いおもちゃや小道具類ですが、実に怪しげな雰囲気を醸し出しており、ミステリーファンには垂涎ものです。必見は、暖炉の上のエドガー・アラン・ポー賞の受賞記念品(胸像)です。こうした遊び心は実にうまいなあと感心します。
それにしても、この舞台劇のセリフに散りばめられている、イギリス特有の上流階級と労働者階級という階級社会の対立はなかなか根深いものがあると思うのですが、どうも最近は、わが国でも”上級国民”などという言葉も使われるようになっており、世襲議員の言動などをみていると、今後の日本の将来が少し心配になります(笑)。
未見の方は、是非ご覧ください。練り上げられた脚本とあっと驚く展開をご堪能ください。ミステリー映画の傑作です。
« グラディエーターⅡ 英雄を呼ぶ声 | トップページ | モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ »
コメント