呉璽羅と深海魚
映画「ゴジラ-1.0」の前半に登場する怪獣”呉璽羅”のフィギュアが、エクスプラスの子会社「少年リック」から満を持して発売されました。どうやら、台湾の人気ホビーメーカー「EZHOBI」社の製品だそうですが、販売は「少年リック」の通販と「ゴジラストア」に限定されるらしい。
発売日の関係で「一番くじ」に出遅れた(当ブログ2024.12.11参照)ものの、サイズは高さ26cm、全長43cmと一番くじのものより二回りほど大きく、造型も精緻で見栄えがします。ただ、台湾製という先入感があるせいか、どことなく中華風なのは私の思い過ごしなのかな?では、その迫力ある勇姿をご覧ください。
そして、この製品で最も心惹かれたのが、ゴジラが浮上する際に海面に打ち上げられる深海魚のジオラマがセットで附属していることです。劇中の海面に多数浮かぶ深海魚の姿は、急激な浮上による水圧の関係で口から内臓が出ているせいもあって、その深海魚が何の種類なのかよく分かりません。多分、”ソコダラ”の一種だろうとは思いますが、ゴジラストアから発売された映画「ゴジラ-1.0」の400ページも及ぶ完全記録集である「THE RECORD OF G-1.0」の書籍にも、深海魚については何の説明もありません。高額な書籍の割に、設計図などばかりであんまり役に立ちません(笑)。
ちなみに、ネットでも、深海魚の正体が気になった方がいらして、その問いかけに対して”トウジン”ではないかというのがベストアンサーになっています。その”トウジン”について調べてみると、最近発売された高額な専門書「日本の深海魚図鑑」には記載されておらず、子供向けの小学館の図鑑「深海生物」に掲載されていたのには笑いました。どうやら「日本の深海魚図鑑」の編成方針が学術的でマニアックな新種を中心に掲載しているようで、食用にもなる一般的な”トウジン”は対象外にしたようです。それにしても、子供向けの図鑑を馬鹿にしてはいけません。このように深海魚だけを扱う図鑑が発売されるなど、最近の図鑑の進歩は目を見張るものがあります。今回の例は、まさしくその価値を再認識させてもらいました。本当に大したものです。
なお、個人的には、このネットの”トウジン”説については、確かにソコダラ科なのですが、名前の通り鼻(先端)がとがっているので、劇中の丸顔とは少し違うのではないか、と思っています。今回のフィギュアで再確認しても、やっぱり丸顔ですから、多分”トウジン”ではなく、子供向けの図鑑にある”サガミソコダラ”の方が似ていると思っています。このあたりは、ゴジラ第2弾に向けて、山崎監督あたりから正解を発表してほしいものです。でも、皆ソコダラ科ですから、まあ、イイでしょう(笑)。
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