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2024年9月30日 (月)

洋上のゴジラ2023

 株式会社キャストが製作販売するレジン製ミニフィギュア「洋上のゴジラ2023」という商品が、東京や大阪の大都市部で定期的に開催する特撮イベント会場限定で販売されています。このメーカーについては、これまで何回かこのブログでも紹介して来ましたが、東宝や大映などの往年の特撮映画の怪獣や秘密兵器の模型を販売しているのですが、どれも国内の自社での手作業という商品で販売数が少ないのが難点なのです。しかも、大阪の会社やイベント会場での販売が中心で、地方在住者には頼みの綱の通信販売は、月に1回、少数の早い者勝ちという限定的なもので、しかも、注文予約してから完成までにほぼ半年から9カ月近くもかかるという有様です。
 ただ、商品の質が非常に高く、サイズが10cm程度にもかかわらずレジン製の良さを生かした実にち密な造形で、しかもマニアックなチョイスの模型化なので、往年の特撮映画ファンとしてはもう随分間から贔屓にしており、そういえば、現在「海底軍艦」のムー帝国の石棺型潜航船や「シン・ゴジラ」の覚醒形態など改めて数えて見るとなんと注文済みが6個もありました。いやあ、注文したのが随分前ですっかり忘れていました(笑)。

 さて、この「洋上のゴジラ2023」という商品は、ご存知のとおり「ゴジラ-1.0」の機雷を咥えて海を進むゴジラの姿を模型化したものです。商品写真を見る限り実に良い出来栄えなのです。しかし、前述したように、会場販売商品なので、通販では多分当分の間は販売されないでしょう。うん、こういうときはやっぱり地方在住は悲しいなあ(笑)。

 一方、オークションサイトなどでは、もうプレミアがつきすぎで、一般的には定価の3倍ぐらいで出品されています。とても手が出ませんなあ、と天を見上げていましたら、”やや”お安く出品されたものがありましたので、思わずゲットしてしまいました。うん、年のせいか、こらえ性が無くなっています。困ったものですなあ(笑)。

 で、念願の商品が届いたのですが、壊れやすいレジンキャスト製彩色済みオーナメントであることから、化粧箱の中で蒲鉾型段ボール紙にセロテープで厳重に固定されています。注意深く包装を外していたのですが、あまりに接着したセロテープが硬くて、思わず力任せに引っ張ったら本体を落っことしてしまい、とがった背びれの棘4本の先端が折れてしまったのです。いやあ、最近、確かに歳のせいか、物をよく落とすのですが、いくらなんでも、このタイミングはあんまりです。まさしく茫然自失とはこのことでした。

 ・・しばらくの間の空白のあと、本体を包むビニール袋の中に、折れた棘の先端が残っていることを確認し、気を取り直して、修理を始めることにしました。まず、それぞれ折れた断面の形を観察し、4つのピースの接着位置を確認して、瞬間接着剤で急速接着です。そして、ルーターで接着面を削りながら違和感のないように整形し、ラッカー塗料のつや消しブラックにつや消しフラットベースを混ぜて、さらにつや消しホワイトをわずかに付けて筆塗りです。

 なんとか修理をした後は、まあ一見すれば見分けがつかない程度の出来栄えになって一安心したのですが、その完成品を台座にセットしようと手に持って動かしたところ、何故か、机のヘリに当たってしまい、修理したばかりの棘が一本、どっかに飛んで行ってしまいした。最近、歳のせいか、よく物に当たる・・などということはともかく、今度は、その飛んで行った棘ピースがどうしても見つかりません。

 実は、前にもこのブログで紹介したとおり、この作業部屋ではよく模型部品が無くなります。本や模型などを所かまわず置いているので、小さなものは見つけることがなかなか大変なのです。今回もしばらく捜索したものの行方不明なのままでした。
 やむなく、透明レジン液を使って無くなった棘を作ることにして、残っている反対側の棘を複製してなんとかくっ付けることに成功しました。こうした大騒動を経て、やっと商品をじっくり鑑賞することができましたのですが、透明レジンを使った波の造型や凶暴な眼の表現には、やっぱり感心します。さらに驚いたのは”機雷咥えver”というだけあって、口の中に小さな機雷があるのにも少し感動しました(笑)。

 それから一晩経って、”まあ、いろいろあったが、買ってよかった”と安堵したそのときに、なんと目の先の床の上に、あの飛んで行った棘のピースが鎮座しているのではないですか。”おーい、小人さん、いじわるもあんまりですよ”ねえ(笑)。この後、再度、棘の付け替えをしたのはご想像の通りですが、まだ完成品の写真がないので、後日ご紹介します。嗚呼、疲れました。

20240831_142203 20240831_142435 20240831_142933  20240831_143007 今回は、その代わりにエクスプラスで発売したとたんに、売り切れとなっていた、ゴジラ-1.0の30cmモデルと15cmのディフォリアル・モデルの写真をご紹介します。この大人気だった商品は、売り切れ後、何度か再販売を繰りかえし、いまや、流通する数が多すぎるのか、オークションでは定価割れの商品となっていますが、私の場合、いつもの販売店での割引価格ではなく、別の店から定価で購入しており、これも少し悔しいですなあ(笑)。

 

2024年9月21日 (土)

地球の静止する日

 1951年公開の映画「地球の静止する日」は、50年代を代表する本格的なSF映画です。当時は、宇宙人が登場するSF映画と云うとほとんどが子供だましの内容だったのですが、のちに「ウエスト・サイド物語」や「サウンド・オブ・ミュージック」を作るロバート・ワイズ氏が監督した大人向けのシリアスなSF映画でした。

 モノクロで地味な映画なのですが、そこに登場する有名なロボット”ゴート”については、当ブログ(2008.12.29)でも、再映画化された「地球が静止する日」の評価と併せて、ビリケン商会製の模型キットの完成品と一緒に紹介しています。

 このビリケン商会の模型キットには、同じく映画に登場する主人公、マイケル・レニーが扮する宇宙人”クラトゥ”のモデルキットも付いているのですが、実は、このキットは前述の”ゴート”を製作した時にサーフェーサーで下塗りしたまま、もう何十年も私の机の隅に放置されていました。

 まあ、弁解しますと、モノクロ映画なので塗るべき色が分からなかったのです。さらに正直にいうと、数年前にアモックタイムというトイメーカーから1/6の彩色済みのアクションフィギュアが発売されており、その商品写真を見るかぎり、多分このトイの彩色は正解なんだろうと思っていましたので、要は単なる怠慢だったのでしょう。ちなみに、手許にあるものは、中古品だったのでマイケル・レニー頭部キットは紛失しており、ヘルメットだけのキットでした。

 今回、何故か突然この放置キットを思い出したので、仕事の合間の気分転換もかねて、塗装してみました。以下は塗装手順です。まず、ラッカー塗料スプレーのシルバーで全身を塗ります。そして、ヘルメットは、クリアーオレンジとクリアーイエローの混色をエアブラシし、目の窓は、クリアーブルーの上にクリアーオレンジを塗装しました。映画のように素顔の目を出すことは無理ですねえ。第一、こっちの方がミステリアスで良いのだ(笑)。さらに、ヘルメットの飾りには、エナメルのゴールドで濃淡を付けましたが、まったく効果は目に見えませんでした(笑)。
 胴体については、宇宙服(?)のしわなどの影の部分をクリアーブルーでエアブラシし、さらにシルバーを吹いて全体を調整しました。これで完成です。なんともお手軽な塗装でしたが、まあ、雰囲気は出ていると思います。ブランクの長かった私にしては、こんなものです(笑)。

 では、宇宙人”クラトゥ”の勇姿をご覧ください(笑)。20240919_1044001 20240919_104200 

2024年9月 8日 (日)

エイリアン:ロムルス

 エイリアンシリーズの最新作「エイリアン:ロムルス」は、開幕早々、宇宙に漂う宇宙船の内部が、もう第1作「エイリアン」の貨物船ノストロモ号の雰囲気にそっくりなのです。ブラウン管のようなモニター、点滅するボタン、タッチパネルではなく、全部がプッシュ型のスイッチなのです。音響も当時のまま?です。オールドファンとしては、いきなりテンションがマックス(笑)です。

Img_20240908_0001  鑑賞後、パンフレットを読むと、時代設定も第1作の「エイリアン」と第2作目の「エイリアン2」の中間に設定し、極力、第1作目の雰囲気の再現に努め、しかもCGではなく、全部が本物らしく稼働する宇宙船のセットを作り上げたそうです。もちろん、エイリアンなども工夫を凝らし、昔ながらの特撮技術も生かしているようで、すべては監督の実物志向のたまものであり、俳優たちも実感を持って演技ができたそうです。

 この懐かしもリアルな世界を造り上げたフェド・アルバレス監督は、脚本、監督、製作を兼ねた「ドント・ブリーズ」で大ヒットを飛ばして、今回の大作に抜擢されたようで、入植地の話にしたいというのも監督自身の提案らしい。実は「ドント・ブリーズ」は配信でちょこっと観たのですが、なかなかの強烈なホラー物で途中で正視するのをやめたので、今度はしっかり見てみましょう。でも今作でもあったが、狭い通路を這いまわるのは、出演者でなくても怖いなあ(笑)。

 それにしても、ウェイランド・ユタニ社が開発している惑星の入植地の状況は、まさしくブレードランナー風の”旧式の未来”という悪夢そのものであり、汚れた作業服を着た鉱山労働者たちが籠にカナリアらしき鳥を入れて歩いているアナログの世界には思わず笑いました。そんな悲惨な入植地から抜け出そうと廃船となった宇宙ステーションから冬眠装置を盗み出そうとする6人の若者(うちひとりはアンドロイドですが)の物語です。そう、まさしく「ドント・プリーズ」の恐怖のじいさんをエイリアンに換えたホラー映画なのです。怖いはずですねえ(笑)。

 エイリアン自体は、フェイズハガー、チェストバスター、ビッグチャップではないゼノモーフ(この呼び方は個人的には好きではないのですが)と従来の造形をブラッシュアップして好感がもてるのですが、欠点が1点、最後のアレは、どうも生理的に受け付けません。だれかが”ハリーポッターの悪役”と呼んだそうですが、そういえばそんな気もしますが、どうもデザインがエイリアンの世界観に合わない気がします。
 ついでに、疑問をひとつ、冒頭で回収された残骸はノストロモ号であり、その最後で宇宙空間に飛ばされたビッグチャップ1匹の回収ではなかったのか?何故、あんなにフェイスハガーがあったのか、不思議でなりません。どなたが知っている方は教えてください。

 でも、まあ、全体としては、フェイスハガーが蜘蛛の子のように飛び掛かって来たり、無重力の中で、エイリアンの体液を避けながら脱出するシーンなど、見せ場がたくさんありますし、なにより第1作のアレが登場したことが衝撃でした。いやあ、コレにはまったく参りました。ここで完全にとどめを刺されました。第3作目以降はどうも感心しない作品ばかりでしたし、リドリー・スコットの新作もイマイチでしたので、エイリアンファンとしては大満足でした。見事なエイリアン映画をありがとうございました。

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