フォールガイ
映画撮影のスタントマンの物語と聞いて、期待が大きかったのかもしれません。映画「フォールガイ」は正直あんまり面白くなかったのです。特に、映画の前半、落下スタントの事故が原因で姿をくらましていたライアン・コリンズ扮するすご腕のスタントマンが、元恋人でいまや助手からいきなり監督に抜擢されたエミリー・ブラント演じる新人監督との再開シーンも、どうも盛り上がりません。エミリー監督による”公私混同”の火だるまスタントの報復リテイクも、唐突な宇宙人役のエキストラの一発ギャグも完全にスベリますし、回転数が新記録らしい車のアクションシーンもまるで笑えません。楽屋落ちのような画面の分割演出も、うっとおしいだけです。いきなり日本刀を振り回す白人女や黒人豹頭の売人の登場も意味わかりません。どうやら、この監督さんがスタント出身らしいのですが、アクション以外の演出がなんとも冴えません。
前半終わって、”いやあ、これどうするの?”と思っていたら、徐々に陰謀(敵がいたのか!)の正体が分かり始め、定番のごっつい傭兵団が登場し、タフな格闘や大型車両の曲芸アクションシーンが展開され始めて、やっと本領発揮です。さすがにアクションはいろいろ工夫がみられて感心しました。まあ、前半のグダグダ演出が無ければ、もっと面白さが倍増していたと思うと、本当に残念でした。
でも、何故、”携帯電話”をあのプロデューサー志望の女中国人が持っていたのか、観終わった後ではストーリーまでも分からなくなっていました。困ったものです(笑)。
それにしても、ハリウッドの女性プロデューサーというのは、皆ああいう口八丁で人の話を聞かない強引な感じなのですかねえ。なんか、現在、アメリカで一番有名なSFファンタジー映画をぶっ壊したと物凄く評判の悪い女性プロデューサーを彷彿させるイメージなのかな(知らんけど)。まあ、今回は、主演の二人がなんか影が薄かったような気がしますし、逆にこの女プロデューサーの印象が強いのは演じた女優さんを褒めるべきなのでしょう。まあ、最後にジェイソン・モモアが飛び入り(?)出演したのは笑いました。お疲れさまでした。以上です。
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