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2024年7月21日 (日)

キングダム/大将軍の帰還

Img_20240720_00012  「キングダム」シリーズの第4作で最終章という「キングダム/大将軍の帰還」は、”王騎”を演じる大沢たかおが主演の映画でした。主人公”信”役の山崎賢人や”秦王”吉沢亮は今回は完全な脇役ですねえ。そして、いままで謎に満ちていた”王騎”の生涯と帰還を描く物語であり、今回も筋肉を大増量した大沢たかおが渾身の演技を見せます。もともとは漫画原作でまさに絵にかいたような豪傑であるにも変わらず、なんとも個性的な、一歩間違えると珍妙ともいえるような言い回しをする大将軍を実にリアルにかつ格好良く演じた姿はなかなか大したものです。いやあ、本当に感動しました。中国ロケを生かした大規模な戦闘シーンなどより、大沢たかおの迫真の演技に圧倒されました。周囲の俳優達とは見た目のサイズ感までも違うようでしたねえ。

 ちなみに、王騎将軍との因縁のある敵国の趙の”武神”を演じた吉川晃司も筋肉15kg増やして頑張っています(笑)。二人の対決はそれぞれ巨大な矛を自在に振り回し、一種漫画的ではありますが、なかなか見ごたえがありました。うん、全編クライマックスというのはあながち大げさでもないように感じますねえ。いやあ、ハリウッド映画のレベルまで到達したような気になります。さすが、これまでシリーズを牽引し、大作に定評のある佐藤伸介監督の力量なのでしょう、素直に感心します。

 そのほか、王騎の幼馴染役の新木優子が美しい女将軍を初々しく演じて良かった。そして、出番は少なく、いつも王騎の背後にひっそりと控える副官を演じた要潤がその”怪物”ぶりを発揮するシーンに拍手を送りたいと思います。実は、アニメ版の、まるで扇風機のような剣さばきを実写ではどんなに表現するのか、少々危惧していたのですが、なかなかうまく処理しています。敵将の山本耕史の最後の独り言までがこのシーンを支えます。このひと、「シン・ウルトラマン」でも実に絶妙なセリフ回しを披露していますが、やっぱり演技が上手いのでしょうねえ。なかなか記憶に残ります。

Img_20240720_00011  そして敵将と言えば、敵国趙の天才軍師を演じた小栗旬は、出演するにあたって”当初抵抗感があった”というパンフレットの記事もありましたが、基本的に”ラスボス”的な最大の敵役ですから、しかたがありません。でも、ハリウッドゴジラのメカゴジラの操縦者よりは随分良い役(笑)ですよねえ。

 以上のように、今作は大沢たかおをはじめとする俳優陣が頑張った映画というのが総括でした。

 最後に、”最終章”と聞いていたので、この大将軍の帰還でキングダムシリーズが終わりかと思っていたら、どうやら、続編制作もあるようです。まあ、大ヒットのようですし、原作自体まだまだ先が長いので、ドル箱を止める訳もなく、当たり前かもしれません。ただ、今後次々登場する敵将を考えると、演じるに足る日本の俳優の数が足りるのか?少し心配になります(笑)。ともかく次回作も期待しています。佐藤監督さん、頑張ってください。

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