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2024年5月24日 (金)

猿の惑星/キングダム

 猿の惑星シリーズの最新作「猿の惑星/キングダム」が前3部作「創世記、新世紀、聖戦記」の完全なる続編とは知りませんでした。そのため、冒頭「猿の惑星/聖戦記」の主人公シーザーが死んだところから始まるのには驚き、期待もしたのですが、その後すぐ、”数世紀(300年らしい)が経て・・”というナレーション(字幕?)がでて、全く違うお話になったのが拍子抜けでしたねえ。できたら、あの少女ノヴァの成長した姿を見たかった(笑)。私は、前シリーズでは特に”聖戦記”が気に入っていたので・・・。

Img_20240524_0001  それにしても、モーション・キャプチャーの技術の進歩はとどまるところを知りません。もう本物の猿ですし、演じる俳優の欠片も感じられません。第一、パンフレットにも演じる役者の顔写真もないのですから、演者としては悲しいですねえ。どうやら「アバター」の技術開発のおかげらしいのですが、映画はやっぱり映像だけでなく”物語”なのだとつくづく痛感しました。
 というのも、前半、知恵がつき、鷹匠ともいえるチンパンジーたちの集落での暮らしぶりの描写が延々と続くのですが、観客の私はいったい何を見せられているのかと退屈になるほどです。観終わって振り返っても、あれほど長く描く必要性があんまり感じられません。鷹を自在に操れることだけ描けばよく、リアルなチンパンジーの”幼友達”というのは全くもって萌えません(笑)。だって男女も老若も見かけも見わけも付かないのですから。

 中盤になってやっと、前シリーズで知性を失った筈の人間のメスが登場です。さらに、そのメスを追いかけるゴリラ軍団の襲撃です。これでやっと面白くなると思ったのですが、なかなか話が前に進みません。それに、細かな設定でいろいろ引っかかるのです。
 まず、人間のメスが汚れ姿ながら服を着ているのです。まあ、これはラストへの伏線になるのですが、一方で、野生(?)の人類も群れで登場しますが、何故か、第1作に登場するような衣装(?)を身にまとっています。とても衣服を着るという知恵があるとは思えないのです。一方で、知恵のある猿たちは腰巻もなく全裸です(笑)。まあ、セリフで”人は寒さに弱い”といっていますので、”毛のある猿は服を着ると暑い”のでしょう。そう理解しましょう(笑)。当然、オスもメスも性器の描写はありません(笑)。こんな些細なことが気になって作品に集中できませんでしたねえ。映像がリアルになる分、設定はち密にしてほしいものです。

 後半は、人間の知恵を活用したゴリラ”プロキシマス・シーザー”の登場です。大げさな名前の皇帝なのですが、副題の”キングダム”の規模がなんともしょぼいのです。堤防に守られた海辺の難民キャンプですねえ。完全なタイトル負けです。しかも、やっていることは、奴隷たちの人(猿)力で、人類の旧要塞の扉を開けようとしているのです。名前の所以にしても要塞の攻略にしても、そのシーザーの行動の陰には、意外な奴が介在しているのですが、これは是非映画をご覧ください。しかし、津波でもないのにあんなに水位が上がるかな・・いや、独り言です(笑)。

 なお、この映画のミソは、チキンとした服を着ていた人間のメスだったのです。彼女の秘密が途中で突然明かされ、主人公のチンパンジーと途中仲間となった知恵のあるオランウータンがあ然とする姿が必見です。まさに顎が外れた感をCGで見事に表現しています。漫画的ともいえる誇張した表現方法に感心しました(笑)。

 しかし、この人間のメスの行動は、まさしく”人間”らしく、目的のためには手段を択ばないというもので、”エイプはエイプを殺さない”という猿たちには衝撃の展開を見せるのです。そして、彼女の本当の目的が分かった時には、”知恵のある”オランウータンが薀蓄として語った前シリーズのテーマ”猿と人間の共生”については、単なる幻想に過ぎず、前シリーズの主人公”シーザー”の生きざまへの大いなる疑問が呈されるのです。まあ、これだけ現実社会で、民族間、人種間の戦争が起こっていたら、理想論など共感が得られないのかもしれません。服を着た人間の登場は、このシリーズ自体、おおきく変質していくような気がして、不安になりました。次回作があるとすれば、猿たちの運命が気の毒になります。”民族虐殺映画”などはあんまり見たくありませんねえ。 

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