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2024年5月30日 (木)

エクスプラス ガメラ(1999)プラスチックモデルキットの組立・塗装

20240408_1402291 20240421_1610311 20240421_1843211 20240504_2029531 20240530_0819021 20240530_0819081 20240530_0819331 20240530_0820331  エクスプラス発売のガメラ(1999)のプラスチックモデルキットの組立・塗装をやっと完成させました。塗装方法は、このブログで以前紹介(2023.10.23参照)したyoutubeの「怪物屋吉尾の塗装教室(第1回)」の内容にできるだけ沿って行いました。ただ、本編では塗装は2時間で完成するのですが、そこはプロフェッショナルの名人とは違って、かなり時間がかかりましたねえ。4月8日に化粧箱を開封して、塗装が完成したのが5月13日ですから、一体なにをしていたのでしょう、我ながら呆れます。ただ、言えることは、寄る年波で精神統一が難しくなっているのだ(笑)

 なお、今回のキットは1/700で、組み立てても高さ12cmぐらいの小型の模型です。しかし、このキットはさすがエクスプラス社の新商品だけあって、なかなか良く出来てます。なにしろ部品のパーツ同士が小気味よくパチパチとハマるのです。特に、甲羅はいくつもの小さな甲羅のパーツを一個一個組み合せて組み立てると、映画に登場したガメラ3の勇姿を見事に再現します。

 そて、塗装は、吉尾名人の指導どおり、まずは黒く塗って、油絵のグリザイユ手法を用いて、エナメル塗料で”高速ブラッシング”でモノクロの濃淡の下地をつくり、その上に、透明色の3色を混合して、肌はブルー系、背中の甲羅はグリーン系、腹部はブラウン系に、エアブラシする手順なので、私としてはできるだけ真似しました。でも、結果はやっぱり”鵜の真似をする烏”でした。

 まあ、色鉛筆や練り消し(マスキング)などの名人芸はパスしたものの、人形の命である目の塗装にサイズが小さい(言訳)せいか、やっぱり失敗しました。いや、それよりも、最初の黒く塗る下地作業を黒いサーフェイサーのままにして、ラッカー塗料の塗装をしなかった手抜きが大きく影響しているようにも思えます。なんとなく色が微妙に載っていません。やっぱり手抜きは駄目でしたねえ。これも当たり前か(笑)。
 
 それでは、写真で作業の手順だけご覧ください。まあ、こんなものでしょう。
 それにしても、これから発売される予定のエクスプラスのプラスティックモデルキットのシリーズは、マリリン・モンローなどいくつか予約注文しているのですが、もっとも簡単な作業の筈の”ガメラ3”でこれだけ手こずったのですから、どうにもこれからの模型製作は前途多難なようです。詰んどくキットになりそうですなあ(笑)。

 

2024年5月25日 (土)

碁盤斬り

 時代劇「基盤斬り」はなかなか面白かった。落語「柳田格之進」を元ネタにしているせいか、昔の日本人の気質をよく描いていると感じました。もっとも、金品の紛失を問われただけで疑義を掛けられたと切腹しようとするのは、その昔でもやや行き過ぎと思われて、それゆえに落語のネタにまでされてしまったのでしょう。おかげで”格”とつく名前は、曲がったことが大嫌いというイメージを抱いてしまいましたねえ。水戸黄門の”格さん”のせいかもしれませんが(笑)

Img_20240524_0002  白石和彌監督の初めての時代劇だそうですが、なかなかうまく撮れています。よくあるような江戸の街のセットもなかなかリアルに見えるような角度から撮影し、彩度を落とした落ち着いた色調も好感が持てます。最近の日本映画もやっとセットや衣装などに写実性を求めるようになりましたねえ。本当に良いことですねえ。

 そして、なにより、出演者がみな実にうまい演技を披露しているのが見処になっています。
 まず、主演の草彅剛が良い。やっとジャニーズの呪縛が消えたせいか、最近は演技賞も取っているようでなかなか頑張っています。もともとテレビドラマでも演技がうまかったので、この作品も安心して観ることができました。曲がったことが大嫌いで、やや行き過ぎ感のある性格の主人公を地(笑)で演じているように見えます。

 また、個人的には、その娘役の清原果耶が断然気に入りました。もういまや絶対に存在しない”親孝行の娘”を演じています。親への不当な疑惑を晴らすために廓に身を売るというあり得ないような落語ネタ話を現実味をもって表現できたのは、彼女のもつ凛とした佇まいのせいでしょうねえ。いやあ、頼りない手代でなくても惚れてしまいます(笑)。でもまあ、最後が落語の結末じゃなくてハッピーエンドで本当に良かった。廓の小泉今日子女将に感謝です(笑)。
 その他、國村隼がやっぱりうまい。最初の因業親父から落語の人格者の店主に変化する姿を流れるように無理なく演じています。なお、碁会の親分、市村正親も貫禄十分でした。

 そんな中で、斎藤工が演じる、主人公を藩からの追放に追いやった元上司(?)なのですが、実はこの人物像が良くわかりません。どうやら主人公の正直すぎて、固すぎる人柄の故に、”水清ければ魚棲まず”の例えのように人間関係がぎくしゃくしていたのが理由だったようです。女関係は付け足しのような気がします。どちらにしても、主人公が部下たちの賄賂授受を殿に直訴した後の影響を暴きたてるも、結局、本人は何も手助けをしていないので、まあ、自分勝手なわがまま野郎だということなのでしょう。うん、斉藤工が喜々として演じそうな役柄です(笑)。

 しかし、この映画のオチは、なんとなくしっくりしません。犯罪と刑が見合っていないという藩の処置を内部通報者が自ら節を曲げてまで被るというのは納得できませんね。あれは盗品売買という立派な犯罪です。

 最後に、この作品の根幹と言うべき碁打ちの各場面は、全然ルールが分からない私でもなかなか迫力ある演出でした。さすが白石監督の手腕と感心しました。でも、タイトルにあったとしても、あの一品と評価される高価な碁盤を真っ二つにするのは実にもったいないなあ(笑)。

 以上、久しぶりの時代劇は残念ながら殺陣は少なかったですが、人情ものの佳作として楽しめました。未見の方は是非、劇場に足をお運びください。

2024年5月24日 (金)

猿の惑星/キングダム

 猿の惑星シリーズの最新作「猿の惑星/キングダム」が前3部作「創世記、新世紀、聖戦記」の完全なる続編とは知りませんでした。そのため、冒頭「猿の惑星/聖戦記」の主人公シーザーが死んだところから始まるのには驚き、期待もしたのですが、その後すぐ、”数世紀(300年らしい)が経て・・”というナレーション(字幕?)がでて、全く違うお話になったのが拍子抜けでしたねえ。できたら、あの少女ノヴァの成長した姿を見たかった(笑)。私は、前シリーズでは特に”聖戦記”が気に入っていたので・・・。

Img_20240524_0001  それにしても、モーション・キャプチャーの技術の進歩はとどまるところを知りません。もう本物の猿ですし、演じる俳優の欠片も感じられません。第一、パンフレットにも演じる役者の顔写真もないのですから、演者としては悲しいですねえ。どうやら「アバター」の技術開発のおかげらしいのですが、映画はやっぱり映像だけでなく”物語”なのだとつくづく痛感しました。
 というのも、前半、知恵がつき、鷹匠ともいえるチンパンジーたちの集落での暮らしぶりの描写が延々と続くのですが、観客の私はいったい何を見せられているのかと退屈になるほどです。観終わって振り返っても、あれほど長く描く必要性があんまり感じられません。鷹を自在に操れることだけ描けばよく、リアルなチンパンジーの”幼友達”というのは全くもって萌えません(笑)。だって男女も老若も見かけも見わけも付かないのですから。

 中盤になってやっと、前シリーズで知性を失った筈の人間のメスが登場です。さらに、そのメスを追いかけるゴリラ軍団の襲撃です。これでやっと面白くなると思ったのですが、なかなか話が前に進みません。それに、細かな設定でいろいろ引っかかるのです。
 まず、人間のメスが汚れ姿ながら服を着ているのです。まあ、これはラストへの伏線になるのですが、一方で、野生(?)の人類も群れで登場しますが、何故か、第1作に登場するような衣装(?)を身にまとっています。とても衣服を着るという知恵があるとは思えないのです。一方で、知恵のある猿たちは腰巻もなく全裸です(笑)。まあ、セリフで”人は寒さに弱い”といっていますので、”毛のある猿は服を着ると暑い”のでしょう。そう理解しましょう(笑)。当然、オスもメスも性器の描写はありません(笑)。こんな些細なことが気になって作品に集中できませんでしたねえ。映像がリアルになる分、設定はち密にしてほしいものです。

 後半は、人間の知恵を活用したゴリラ”プロキシマス・シーザー”の登場です。大げさな名前の皇帝なのですが、副題の”キングダム”の規模がなんともしょぼいのです。堤防に守られた海辺の難民キャンプですねえ。完全なタイトル負けです。しかも、やっていることは、奴隷たちの人(猿)力で、人類の旧要塞の扉を開けようとしているのです。名前の所以にしても要塞の攻略にしても、そのシーザーの行動の陰には、意外な奴が介在しているのですが、これは是非映画をご覧ください。しかし、津波でもないのにあんなに水位が上がるかな・・いや、独り言です(笑)。

 なお、この映画のミソは、チキンとした服を着ていた人間のメスだったのです。彼女の秘密が途中で突然明かされ、主人公のチンパンジーと途中仲間となった知恵のあるオランウータンがあ然とする姿が必見です。まさに顎が外れた感をCGで見事に表現しています。漫画的ともいえる誇張した表現方法に感心しました(笑)。

 しかし、この人間のメスの行動は、まさしく”人間”らしく、目的のためには手段を択ばないというもので、”エイプはエイプを殺さない”という猿たちには衝撃の展開を見せるのです。そして、彼女の本当の目的が分かった時には、”知恵のある”オランウータンが薀蓄として語った前シリーズのテーマ”猿と人間の共生”については、単なる幻想に過ぎず、前シリーズの主人公”シーザー”の生きざまへの大いなる疑問が呈されるのです。まあ、これだけ現実社会で、民族間、人種間の戦争が起こっていたら、理想論など共感が得られないのかもしれません。服を着た人間の登場は、このシリーズ自体、おおきく変質していくような気がして、不安になりました。次回作があるとすれば、猿たちの運命が気の毒になります。”民族虐殺映画”などはあんまり見たくありませんねえ。 

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