アメリカ映画の文化副読本
先日、買った「アメリカ映画の文化副読本」が予想外に面白かったのでご紹介します。
アメリカの現実について、都市や社交、教育や信仰、人種と政治、そして職業などの切り口からその生の実態を淡々と記事にしているのですが、著者が実際に選挙活動などで経験したお話なので、彼我の違いに本当に驚きます。
正直、ハリウッド映画をより深く楽しむための教養というよりは、あまりの文化と制度の違いに、日本以外の世界の過酷さを目の当たりにして、いやあ日本に生まれていて本当に良かった、としみじみ思ったのが読後の感想です。
まあ、何故、学園映画で、学生たちが廊下でたむろするのか? 何故、いつもパートナーを求めるのか? いままで分かったような気がして見過ごしていたことが、その背景を知って恥ずかしくなりますねえ。いや、まさしく、それほど、日本とは制度が違うのです。ごく一部の裕福な特権階級と昔から変わらぬ頑固な田舎の国なのですねえ。トランプ元大統領が強いはずです。
かつて、子どものころ、あこがれた理想のアメリカ社会は、全くの”幻想の国”でしたねえ。現実は本当に酷いものです。この本を読んでつくづく思い知りました。
でも、世の中にはまだまだ欧米の制度をそのまま導入しようとする愚か者がいるのには困ったものですねえ。
思えば、最近のYoutubeでは、よくアメリカのとんでもない現状、例えば、低所得者対策の結果の万引き横行、ドラッグ解禁の結果のゾンビの街の風景などが紹介されるのですが、それも納得の社会ですねえ。人種問題を抱えた、過酷な競争と格差社会なのです。力のあるものが強者であり、基本的にはアメフトのスター選手とチアリーダーの世界なのです。銃規制も医療保険制度も実現不可能でしょう。束縛を受けずに自由に生きる、それがDNAなのですから、平和ボケした日本人にはとても耐えることはできないように思いますねえ。いやあ、恐るべきアメリカです。
それにしても、子どもが一人で通学して、女性が安心して夜歩ける治安の良さや、ごみのない清潔な社会に、来日した外国人が驚嘆するはずです。どうやら、世界にこんな治安が良く、食べ物がおいしくて、四季のある美しい国はないようです。せめて、いまの日本の良い文化、平和な社会を維持してほしいものですが、外国人の移住を安易に促進し、利権ばかりをむさぼる政治では、それも風前の灯なのかもしれません。悲しい限りですねえ。本当に残念です。
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