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2024年1月28日 (日)

ゴールデンカムイ

 漫画原作を実写化した映画「ゴールデンカムイ」について、私自身は原作漫画を全く知らなかったのですが、娘が原作漫画の大ファンだったなので、久しぶりに親子二人で観に行きました。なお、女房殿はすぐに寝てしまうのでお留守番です(笑)。

 Img_20240127_0001 さて、この映画は、youtubeなどでは”原作へのリスペクトが高く、キャストや各エピソードの再現度が凄まじいと原作ファンに好評なのです。まあ、大体、これまでの漫画実写映画は、原作に興味もない有名監督が好き勝手に改変して原作ファンの大顰蹙を買って自滅するというパターンが多かったですからねえ。いいかげん映画会社も学んだのでしょうか。
 調べてみると、漫画の実写化で例外的に評価の高い「キングダム」と同じ製作プロダクションであり、主演も同じ山崎賢人さんです。すっかり漫画映画化の立役者です。縁起を担いだのかな(笑)?。
 当初、主人公”不死身の杉元”を演じるには、体格的に線が細いと原作ファンから不評だったようですが、いざ公開すると一転して大好評なのです。どうやらかなり体を鍛えて作ったらしい。実際、銭湯で傷だらけの裸を見せるシーンがあるのですが、筋肉もりもりに仕上げています。その役者根性は立派です。「キングダム」の大沢たかおに刺激を受けたのではとも思います。それに加えて、漫画原作を読むと、その前歴や人となりの設定などから元からキャスティングは正解ではなかったかともと思えます。

 内容は、日露戦争で”不死身の杉元”と呼ばれた主人公がアイヌの少女と一緒に、黄金の隠し場所の地図を体に入れ墨した24人の脱走死刑囚を追うなかで、クーデターをもくろむ陸軍最強と言われた第七師団や元新撰組の土方歳三らのグループとの三つ巴の戦いをするというストーリーです。原作漫画は、全31巻で完結しているのですが、今回の映画の内容は、3巻、4巻ぐらいまでのエピソードで、まあ、”序章”と言うところです。

 まず、冒頭の日露戦争の203高地の突撃シーンがなかなか見ごたえがあります。犬ぞりシーンなども手に汗を握りました。「キングダム」もそうでしたが、最近の邦画アクションのレベルは確実にあがっており、本場ハリウッドと遜色はないと思えます。いつから邦画のアクションが変わったのか、どなたか詳しい方がいれば教えてほしいものです。この映画の久保茂昭監督は、ミュージック・ビデオで有名で映画としては「HiGH&LOW」シリーズで名を成した人のようで、大したものです、感心しました。

 撮影には北海道ロケを敢行し、その美しい大自然と大規模(に見える映像)なセット等には、本当に日本映画らしからぬスケール感があって見応えがあります。明治時代の小樽の街やアイヌの部落のリアル感には圧倒されます。また、パンフレットによると衣装や小道具も本物志向で入念な準備等を行っており、とにかく”コスプレに見えないように”配慮したといいます。そのおかげで、本当にリアルな明治の北海道の映像が出来上がっています。最近の女性向けのコスプレ映画の製作陣は”爪の垢”でも飲んでほしいものです。

 そして、極めつけは、登場人物の原作イメージの忠実な再現です。実は、原作ファンの娘はコミック全巻を持っており、映画鑑賞後、娘から借りて一気に読んだのですが、漫画を読んでいる最中に先ほど映画でみた俳優達の姿やシーンが被ります。よく言われるコマから抜け出てきたような、ということの逆でした。まあ、それだけよく実写化できている証左です。
 俳優では、最大の敵である第七旅団のリーダーである鶴見中尉を演じた玉木宏が目立ちます。戦争で吹き飛ばされた頭蓋骨の前頭部を覆うホーロー製の額当てなどの不気味な姿をリアルに再現した特殊メイクで、漫画の動きを実際の演技で実体化したその怪演はアカデミー賞ものです。その他の登場人物も、双子の兄弟をはじめ、実によく原作の雰囲気を伝えています。ここでは、そのうち一人だけ”脱獄王”を演じた矢本悠馬を特筆します。実際の漫画の”絵”とは役者の”見た目”は若干違いますが、役者の動きやセリフの中で生き生きとリアルにイメージが再現されます。ふんどし一丁で牢屋の窓からの侵入するシーンは絶品です。そう、これが本当の実写化というモノですねえ。これはキャスティングの見事さと俳優の熱演を褒めたいですねえ。

 以上、実に面白い映画でした。最後に、続編への登場が予定される人物たちの映像も流れます。はやく続編を決定してほしいものです。しかし、映画鑑賞後、原作漫画を読んだと言いましたが、とにかく登場する人物のキャラクターが”とんでもなさ”すぎます。映画「サイコ」や「羊たちの沈黙」ばりの変態野郎や女郎たちがわんさか出て来ます。予算とは別の意味でとても映像化できないのではないかとも思えます。どう料理するか、監督や製作陣の原作愛に期待しましょう。

2024年1月26日 (金)

ジャニー・ギター

 最近購入した映画音楽のCD(当ブログ2023.12.31参照)を聴いていて、西部劇の名曲「ジャニー・ギター」が主題歌となっている映画を観たとが無いことに気がつきました。いまやスタンダードとなっているほどの名曲なのですが、私の学生時代では、この曲が使われた映画「大砂塵」については、”なんとも出来が悪い西部劇”という評価が一般的であったため、私の好きなジャンルである西部劇なのに、これまで一度も見る機会を得ようとはしませんでした。

818vrzgqdvl__ac_sx300_sy300_ql70_ml2_   でも、今回、映画音楽を聴き直したことを契機に一念発起し、西部劇「大砂塵」のブルーレイをアマゾンで探してみました。ところが残念なことに、DVDもブルーレイも既に絶版です。プレミア商品は高額で手が出ませんしねえ。
 ただ、現在この作品は再評価もされており、最近”復刻シネマライブラリー”でブルーレイが少数再版されていたようです。そこでヤフーオークションを調べてみると、比較的安価な中古品が出品されていましたので、即ゲットしました。

 さて、作品の感想の前に、日本語タイトルの「大砂塵」という由来は、主人公らしいギターを背負った男が現れる冒頭にいかにも西部らしい砂塵が舞うことからなのですが、まあ、それだけなのです(笑)。
 劇中でその男は”ジョニー・ギター”と名乗り、それが本来の原題のタイトル「ジョニー・ギター」となっています。
 でも、主題歌は”ジャニー・ギター”なので、若干カタカナ表記が違うのですが、そのあたりのことは、ブルーレイの特典の小冊子には何の説明もありません。どなたか知っている方は教えてください。
 実は、復刻ライブラリーのブルーレイ特典の小冊子の解説がなかなか面白く、毎回楽しみにしているのです。この作品についても、後で詳しく説明しますが、当時の評価とその後の再評価、そして、この作品の製作の背景が実に興味深いのです。

 内容にもどりますと、男は砂塵の中、荒野にある一件の酒場(町中にないのだ!)にたどり着きます。其の酒場の外観は、西部劇らしくない邸宅で、何故か後期スターウォーズに出てくる異世界の酒場を思い出させました。どうでも良いですが、これは多分真似していますよねえ(笑)。

 以下、小冊子の小ネタを交えて説明すると、この酒場の女オーナーを演じたのが、戦前からのスター女優のジョーン・クロフォードなのですが、この映画撮影時はもう50歳近い年齢だそうで、黒髪で目をぎょろぎょろさせて威嚇します。顔も大きく、とても美人のヒロインというイメージではありません。日本人の私には全然感情移入できません。こわいのです(笑)。

 物語は、その酒場の女オーナーと鉄道の敷設の利権にからむ地主たちとの争いなのですが、敵対する地主側の有力者が駅馬車強盗に兄を殺された妹という設定です。その女地主を演じるのは、当時ラジオ俳優からいきなりアカデミー助演賞を獲ったという演技派女優です。小柄でいかにも田舎娘というイメージなのですが、女オーナーの男友達への複雑な感情から、段々その狂気の行動を見せてくるのはさすがです。この人も怖いのです。

 しかも、男どもは大勢いるのに結局はこの女二人の戦いであり、西部劇の常連脇役のウォード・ボンド(顔見たらわかる)、まだ無名のアーネスト・ボーグナイン(痩せているので最初別人かと思った)、「駅馬車」の曲者役者ジョン・キャラダインなどが顔を揃えているのですが、なんとも影が薄いですねえ。みんな地主の小娘に唆されてリンチなどするのですから。まあ、いかにもアメリカの無法地帯という感じですが、それ以上に、なんともやりきれない展開が続くのは、どうやら当時のハリウッドの赤狩りの影響があるとのことです。監督も脚本家も巻き込まれたそうで、その感覚が作品に色濃く反映されているようです。いやあ、アメリカという社会は、今も昔もときどき”極端”に走りますねえ。

 そして、肝心な主演の筈のヒーローの男優さんがさらに一段と影が薄いのです。ギターしか持っていないものの、実は昔は凄腕のガンマンだったという設定もなんとも見せ場がありません。しかも、その持っていたギターも劇中ではほんと少しのさわりしか演奏せず、お目当ての主題歌「ジャニー・ギター」は、劇中では短いフレーズを2回しか披露されないのです。結局、この名曲はエンドロールでやっと全編披露され、それが大ヒット曲になるのですから、この曲の持つインパクトはそれだけ大きかったのでしょう。ただ、本編によるものではなかったというのがなんとも悲しいですねえ。

 ちなみに、ブルーレイ特典の小冊子によると、ジョーン・クロフォードはその後、あの老醜虐待スリラー映画「何がジェーンに起こったか?」に主演し、敵対する娘の役者も「エクソシスト」で悪魔の吹き替えを行ったそうです。まさしく”化け物対決”だったのです(笑)。なお、私は「何がジェーンに・・・」は見ていません。ストーリーを聞くだけで悍ましくて観る気は全くありません。

 また、当時この作品を"思わせぶりな気張った演出は苦笑。・・物々しき愚作と言うべき(中略)"と評したのは、双葉十三郎氏だったそうです。私は、この映画評論家について50年代からSF映画を正当に評価していた数少ない評論家として贔屓にしていた(評論全集も持っています。)のですが、どうやら海外作品のSFは褒めるものの、初代「ゴジラ」を貶していたようですので、どうやら”このジャンルはこうあるべき”という固定観念があったのではと少し幻滅を感じ始めています。
 確かに、この映画はいわゆる”西部劇”と言う感じの作品ではないですが、少なくても自宅でBDを一度も早送りにせず最後まで通して一気に観ることができましたので、愚作というほどのものではないと思います。
 実際、後年、フランソワ・トリュフォーなどが”ウエスタンの「美女と野獣」”と評価し、その後日本でも評価の見直しがなされたと聞いています。でも、和田誠氏が”男にはたばことコーヒーがあればよい”という劇中セリフを高く評価しているのは、すこし違うのかなと思いますねえ。だって、ラストは女とよりを戻すのですから(笑)

 そして、最後に一番驚いたのが、この作品が名作「カサブランカ」を元ネタにしているという脚本家の告白です。いやあ、男女逆転劇ですか?、でも、まったく別のものになってますよ(笑)。興味ある方は一度ご覧ください。

 

2024年1月24日 (水)

エクスプラス大怪獣シリーズオールカラー図鑑 円谷プロ編

 先日、「エクスプラス大怪獣シリーズオールカラー図鑑 円谷プロ編」という本が発売されました。この書籍は、いま怪獣フィギュアを中心に製作・販売している造型メーカーの”エクスプラス”が2003年から発売している”大怪獣シリーズ”のうち、ウルトラマンなどの円谷プロの怪獣フィギュアを一堂に集めたオールカラーの図鑑です。各ページに怪獣1体ごとの正面、側面、背面の写真を並べています。怪獣図鑑であり、かつエクスプラスの商品一覧でもあります。

20240124_124847  この図鑑の序文が個人的に非常に面白かったので、今回ご紹介します。
 実は、私はエクスプラスとは”X-PLUS”の社名表記からアメリカのトイメーカーとばかり思っていた時期があります。私がこの会社のことを知ったのは、10cmほどのチェスピース仕様の初期の昭和ゴジラやレイ・ハリーハウゼンのモンスター達のレジンキットを買っていたからで、特に当ブログ(2007.12.01参照)でも紹介しましたが、レイ・ハリーハウゼンのチェスピースは、かなりな数のシリーズとなっており、商品も英語表記であった(海外への輸出向け商品だった?)し、外国の著作権を多数取得している実績から、うかつにも勝手に外国企業とばかり思い込んでいました。
 その後、徐々に日本語表記の商品、特に前述の「大怪獣シリーズ」でウルトラ怪獣が大量に販売されるようになって、やっと日本の企業だったと気が付きました。何事も思い込みはイケませんねえ(笑)。

 というような私の勝手な思いもあって、このエクスプラスという企業の生い立ちが序文で紹介されていたのは、望外の喜びになりました。この本を買ってよかった(笑)

 その紹介文によると、エクスプラスはもともとはアパレル中心の貿易商社であり、1998年5月1日にTOY事業部がスタートしたそうです。貿易商社であったことから欧米とのライセンス交渉の素地はあったのでしょうが、フィギュアの原型製作やデザインワーク、生産工場などトイのインフラを一から作ったようです。どうやら、最近youtubeの配信で時々顔見世をしている、この雑誌の監修者である岡本”Gee”明彦氏が立役者だったようです。

 最初の商品は、ポリレジン製のスタチューから生産を始めたということですので、私が買い始めたレイ・ハリーハウゼンのチェスピーズ版や30cmクラスのスタチューのことなのでしょう。いやあ、本当に懐かしいものです。

 そして、この図鑑となったソフビ製の”大怪獣シリーズ”の発売第1号が、ウルトラQの全身を棘で覆われた怪獣”ガラモン”だったのですが、この開発に際して、円谷プロから提示された条件が”本当にリアルである”ことだったそうです。まあ、高価である分細かなディテール表現に適しているレジンとは違ってソフビ商品となると、当時はマルサンやブルマァク製に代表されるような、とうてい”棘”の生えている怪獣とは思えないほど丸みのある体型になった子供向けの人形というのが普通の認識だったからなのですが、実際、固い金型から柔らかいソフビを成型するのは至難の業であり、工場と試行錯誤を重ねる中でやっとできたそうです。ちなみに、生産工場は韓国、中国、ベトナム、現在バングラデッシュと変遷しているそうですが、協力したのはどうやら中国の工場だったようです。 

 思えば、当時はまだ私にとって”謎の企業”だったエクスプラスから発売された20cmぐらいのソフビ製”ガラモンには、棘のリアルさとともに、その値段の安さに驚きました。この本の中では”価格が4桁で作れた時代があった”と述懐していますが、私の記憶では4桁の前半だった筈です。当然、その安さゆえに、その後次々と発売される大怪獣シリーズを私も買っていたのですが、何しろ、パッケージが大き過ぎることに加え、ブリスターパッケージで背面紙と接着されているので、一度取り出すと二度としまえないというなんとも置き場に困るものでした。
 おかげで、狭い我が家には全部を飾ることもできず、途中で収集自体を断念したのです。いま、パッケージ未開封のままで壁に飾られて残っているのは、大ダコの「スダール」、巨大巻貝の「ゴーガ」、大ナメクジの「ナメゴン」ぐらいです。そういえば「大魔神」の3部作もそれぞれ残っているのですが、何故か、未開封のパッケージが日焼けで真っ黒に変色している(モノによるのだ)のが悲しい姿です。

 また、この図鑑で、ウルトラQとウルトラマンに登場する怪獣については、全てコンプリート(すべての怪獣のソフビ化を達成)されているということで、ウルトラセブン以降のウルトラ物はまだ道半ばだそうです。
 しかし、改めて、この写真図鑑を見ると、どうもウルトラセブンの後半以降の宇宙人や怪獣のデザインと色使いが、デザイナーや造型師が変わったせいもあるかもしれませんが、一気に幼児向けのおもちゃのような生物感のない大雑把な造形になっていますねえ。そういう観点からも、やっぱり、円谷プロはウルトラQと初代ウルトラマンのものですねえ。

 ところで、ウルトラQとウルトラマンに継続して登場する怪獣をご存知ですか?
 怪獣のぬいぐるみを改造して使い回した例は、「シン・ウルトラマン」のネタにされた、パゴスがネロンガやガボラに改造、そのほか、ペギラはチャンドラーに、ピーターはゲスラに変身。さらに、ガラモンは同じ形で小さなピグモンと設定変更。未来人だったケムール人は、何故か、メフィラス星人の手下の宇宙人役で顔を出します。この辺の原因となった殺人的な撮影現場の話は伝説になっています。こんな製作裏話を描いたTVの「二人のウルトラマン」は面白かったなあ。

20240124_123514 20240124_12353420240114_1153591 20240114_1154431  さて、正解は、海底原人ラゴンです。ウルトラQに登場したラゴンは、同じ海底原人という設定なのですが、水爆実験で巨大化しウルトラマンと戦うのです。いや、ウルトラQの第20話「海底原人ラゴン」はホラー要素も強く、和製半魚人としての名に恥じません。同じ俳優(古谷敏)が着ぐるみに入っている前話の「2020年の挑戦」のケムール人と並ぶ傑作モンスターです。ちなみに、ウルトラQのラゴンは雌で、ウルトラマンの方は雄だそうです。
同じエクスプラスの模型で比較してください。前2枚の写真が大怪獣シリーズの20cmソフビの雌ラゴン(Q版)で、後2枚がシリーズ前の30cmレジン製の雄ラゴン(マン版)です。じっくりご覧ください。違い分かりますか?・・嗚呼、興味が無い?失礼しました。

 最後に、この大怪獣シリーズオールカラー図鑑の続編となるはずの「東宝特撮編」や「大映特撮編」の早期の出版を期待しています。商品数も多いですから楽しみです。
 ついでに、ソフビの大怪獣シリーズ以前のレジン製のエクスプラス商品図鑑も出版してほしいものです。なにしろ、外国版権も数多く獲得し、ディズニーの海底2万哩のノーチラス号の模型までも販売していることから、是非「海外編」もよろしくお願いします。
 さらに、企画面でお願いしたいのは、50年代の有名な宇宙生物画家「エド・カーティア」の宇宙生物(当ブログ2014.2.8参照)のフィギュア化を実現してほしいというものです。あの圧倒的なデザインは立体化すればさらに凄いと思うのですが、いかがでしょうか。

 

2024年1月20日 (土)

翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~

Img_20240120_0001  私は何故に映画「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」を劇場で観ることにしたのだろうと、かなり反省しています。まあ、第1作が面白かったような記憶がかすかにあったことや実は小学校時代からの友人が滋賀県に住んでいるのでその話のネタにしようと思ったことが気の迷いを生み、丁度”6本観たら1本無料”とい無料制度が使えたことから、封切りの最終日のナイトショーに滑り込みました。きっと魔が差したのですね。

 それにしても、前作も観た(2019.4.25当ブログ)のですから、ギャグのレベルはわかっているつもりでしたが、その斜め下を行く自虐ネタの設定ととんでもない展開にはついていけませんでした。実は、改めて第1作目のブログを読み返すと”この映画のギャグが性に合わない”というのが当時の感想でした。まったく早く読めよ(笑)。
 そして、冒頭の二階堂ふみとGACKTの絡みからもうドン引きです。特にGACKTの演技(?)には全く笑えません。しかも、今回は何故か関西が舞台で、その理由は”海なし県の埼玉に海を作るための白砂を獲りに和歌山に出向く”というストーリーなのです。笑えそうな設定なのに、演出のせいか全然笑えません。困りました。
 自虐ネタも、大阪の傲慢、京都の嫌味、神戸の蔑みはなんとなくわかりますが、げじげじの滋賀(ナンバープレートの”滋”の漢字の形の一部が”げじげじ”に似てるためということだが、正直そうは見えない)、シカばかり住む奈良、未開の地の和歌山などは、当事者でなければその面白みは分からないのですねえ。
 とにかく、全編を通じて、学芸会的な演技やむさくるしい衣装や陳腐なセットにあきれるばかりで、セリフの中の世相ネタのギャグにも反応できず、全く笑えませんでした。本当に途中で退席したかったなあ。
 まあ、大阪の”粉”文化や甲子園・通天閣のネタは、頭では面白いという気もしますが、なんとも中途半端なのです。唯一、滋賀の”リゾートビーチ”の追想が面白かったなあ。
 役者さんでは、大阪府知事役の片岡愛之助と滋賀のオスカルを演じた杏の大げさな熱演がもったい(笑)ないのだ。まあ、あの山村紅葉演じる京都のオバハンには笑えました、まるで”地”ですから(笑)。
 なお、埼玉県在住でこの”お伽噺”のラジオ放送を聞いている、滋賀県出身の主婦を演じた和久井映見のコミカル演技はさすがにプロでした。ほっとしますねえ。

 最初に反省しているように、本当につまらぬ映画を観てしまったのだ。公開当初の”前作を超えた”などという高評価のレビューは何処に行ったのか、だれか教えてください。やっぱり続編にそうそう傑作は無いのです(笑)。

2024年1月19日 (金)

ゴジラ-1.0/C

 映画「ゴジラ-1.0/c」は”ゴジラ/マイナスワン、マイナスカラー”と読むようで、いわゆるゴジラ-1.0のモノクロ版を観て来ました。同じ映画を同じ公開期間中に2回劇場で観るというのは個人的には初めてでした。気に入った作品は、後からゆっくり自宅でDVD等を見直すというのが、私の流儀です。
 しかし、初代ゴジラをオマージュしたモノクロ版というのは面白い企画ですし、実際、同じ期間に公開したというのは東宝でも初めてのようです。海外では興収1億ドルを超えたようですが、我が国ではまだ53億円で、まだまだ「シンゴジラ」の80億円という記録に届いていないための一種のテコ入れ策なのかもしれませんが、海外ではとっくにシンゴジラの記録を凌駕しているので、そんなに頑張らなくても、とも思ったものの、公開後の評判が若者中心に意外に良いようなので、私もカラー版で見逃した”首のあざ”を確認したかったこともあって、劇場に足を運びました。

 それにしても、正直、若者を中心にモノクロ版がこれほど評価が良いとは思いませんでした。カラー版よりモノクロ版の評価レビュー点が高いのです。個別のレビューなんか見ても、”白黒映画は、ローマの休日しか見たことがなかったが、リアルで実に良かった”などと、これまでモノクロ映画を敬遠していた若者たちがモノクロ映画に新鮮さを感じているようです。
 まあ、映画ファンの私から言うと”日本人なら「七人の侍」ぐらい見てほしい”と思うのですが、まあ、年寄りの要らぬお説教なのでしょうねえ。ちなみに「白黒」ではなく「モノクロ」とやたら言葉にこだわる年配者(多分)の声もありましたが、これも私と同類なのでしょう(笑)。

 さて、今回のモノクロ版の印象は、戦後のセットから色が無くなったせいで、人間ドラマに集中できました。特に、空襲で焼け野原となったと自宅のバラックなどのシーンは、カラー版では、背景のがれきシーンを観て、”いやあ、実によくできた映像だ”などと感心して、そのことに気を取られていたのか、隣のおばはんの「特攻に行ったのでは・・」というセリフを聞き逃していました。うん、これで話がつながります。(2023.11.8ブログ参照)
 どうやら、カラー版では精緻なセットやCG合成の素晴らしい映像ばかりに気をとられていた気がします。背景に余計な目線を使わない分、主人公の演技に集中できましたねえ。逆に言うと、戦後の生活シーンが実にリアルに感じられるのです。うん、黒澤映画の影響かもしれませんが、”戦後もの”にはモノクロ版がよく似合います。そういう意味では実に拾いものでした。

 ただ、今回のモノクロ化には単なる機械的な転換ではなく、様々なこだわりのある工夫をしたと言うことですが、個人的には冒頭の大戸島の青空はもう少し抜けてほしかった。最初だけにやや暗く感じたのは私だけでしょうか?それとも、これも演出かな? 
 ゴジラなどの特撮シーンなどは全く文句はありません。全体的にカラー版とは全然違う印象となっています。
 そして、前回見抜かっていた、最後の”首のあざ”もしっかり確認できたので、大満足でした。未見の方は是非ご覧ください。ただし、まず最初はカラー版からどうぞ。

Img_20240119_0001  おまけですが、モノクロ版入場者への特典となった両面印刷の厚紙”ボード”をご紹介します。まあ、無料の販促品ですねえ。モノクロ版の劇場パンフレットは販売されていないので、できればモノクロ版仕様のボードにしてほしかったなあ。それが残念でした。ちなみに、写真は海外向けのバージョンです。写真にはありませんが、この裏面には日本向けのバージョンが印刷されています。

 

2024年1月16日 (火)

アクアマン/失われた王国

 2018年に大ヒットしたDCアメコミ映画「アクアマン」の続編がついに公開されました。第1作が傑作だったせいか、あるいはアメコミ映画の乱立に嫌気がさしたのか、全米では評判が悪いようです。まあ、最近のマーベル、いやディズニーのせいでロクでもない作品しかないので、現在のアメコミ映画の惨状は当然なのかもしれませんが、ここは、ヒットメーカーのジェームズ・ワン監督の手腕を信じて、劇場に足を運びました。

Img_20240116_0001  結論から言うと、世評ほどひどいものではありません。まあ、1作目が傑作過ぎたので期待が高かったかもしれませんが、普通に楽しめましたねえ。
 ストーリーは、大西洋の”どこか”やサハラ砂漠など世界各地を巡るものの、テーマが子育ての大変さと兄弟の仲直りという、身近でややこじんまりとした内容になっており、その分損をしている印象です。しかも、失われた王国の”ラスボス”は、竜頭蛇尾、羊頭狗肉と言ってよいほどの見かけ倒しな有様で、これが作品の”小物感”に拍車をかけています(笑)。ついでにいうと、最終の環境破壊エネルギーで巨大化したモンスターが跳ねるだけのバッタではなんともインパクトが薄いですなあ。

 しかしながら、この映画の最大の”売り”は、主演のジェイソン・モモア演じる主人公の”男ぶり”なのです。細かなことなど気にしない大雑把な態度やどんなピンチでも動ぜず軽口をたたく大男の行動は、いまや失われた古き良き時代の”男のヒーロー”を思い出させます。さらに、野心家ではあるが、常識的(?)な弟との対比がさらにその魅力を倍増させています。ただ、あの昆虫食のギャグは日本人にはいただけませんねえ、あれでどれだけファンを逃したのか、不安でなりません。

 さらに、このシリーズの魅力は、登場する架空のマシンのデザインが楽しいのです。前作のブラックマンタの大目玉の戦闘服は傑作であり、今回は、敵の潜航艇”タコ型モービル”のデザインに感心しました。このマシンは、複数の足で物をつかみ、さらにプロペラのように回転して推進力を得るという万能マシンなのですが、触手のような足をドンと地面に突き立てたシーンは、私のお気に入りのスパイダーマン第2作に登場する”ドク・オック”の触手を彷彿させてくれて、大満足でした。うん、個人的にはこのシーンだけで劇場に行った甲斐はありました。

 ただ、惜しむらくは、アトランチック王国の代表者評議会メンバーや海底の海賊のモンスターなどのデザインが、後期のスター・ウォーズの悪いところばかりを真似したような陳腐なものになっており、多分、監督のオマージュだとはおもいますが、なんとも私には不満でしたねえ。

 以上いろいろ苦言も呈しましたが、普通に楽しめる作品です。最後に、極悪非道な悪役のブラック・マンタの”意地”に少し感心して終わります。まあ、小品だけに当ブログも短くしました(笑)。

2024年1月11日 (木)

海洋堂 デフォルメ半魚人

 あけましておめでとうございます。
 2024年の第1号のブログです。どうも、今年は年明け早々から大地震や羽田空港の大事故が発生し、どうやら激動の年になりそうな予感です。さすが”万物が振動する”といわれる辰年なのでしょうか、ともかくも今年もよろしくお願いします。

 さて、1月5日頃、40年前に海洋堂からデフォルメモンスターシリーズ№2として発売されていた「大アマゾンの半魚人」のレジン製フィギュアの完成模型がオークションに出品されました。この商品は、1983年の海洋堂が発行した雑誌「アートプラ」の創刊号にモデルキットの販売予告の広告が載っていた、なんとも古い模型なのですが、デフォルメ具合が実に素晴らしいデザインなのです。
 子供頃から映画「大アマゾンの半魚人」のファンだった私は、40年前も欲しかったのですが、販売価格は5000円であり、当時のトイの値段としては破格の物でしたし、キット商品なので自分で製作・塗装しなければなりません。当時の私は”プラモの塗装”などは全くの未経験(私の模型塗装始めは2005年頃から)だったので諦め、断念した覚えがあります。いま思うとあの時買っておけばよかったと悔やんでいます(笑)。

 まあ、しかし、当時は海洋堂自体まだまだ無名の大阪の一模型店であり、ガレージキットなどもやっとレジン製の製品が作られ始めた本当の草創期でした。当時のトイは、いわゆる実物と似ても似つかぬソフビ人形が中心で、リアルな模型はほとんど存在していませんでした。そういう中なので、私自身、それほど強烈な思いは無かったのだと思います。

 ただ、そんな時代の中で、このデフォルメ半魚人の商品広告がひときわ目を引いたのは、やはりリアルな造形でのデフォルメしたデザインが秀逸だったからだろうと思います。思えば、最近になってエクスプラス社から発売され、大人気となった”デフォリアル”シリーズの怪獣模型(2022.1.25ブログ参照のこと)の先駆的な試みでした。いやあ、さすが、我が国にフィギュアという新たな文化を生み出した”海洋堂”がいかに先見性があったかを証明しています。お見事ですねえ。
 なにしろ、アメリカのガレージキット文化のように、日本で現在のようなフィギュア文化が隆盛するきっかけとなったのは、後年海洋堂が食玩チョコエッグ”日本の動物”を製作発売してからなのです。それにしても、フィギュア文化がここまで発展するとは夢にも思っていませんでしたねえ。まあ、アチラとはサイズ感が違いますが、子どもばかりか、大人までもが夢中となり、しかも、ガシャポンなどを通じてますます進化しています。いやあ、40年前とは隔世の感があります。改めて恐れ入ました。

20240111_113925 20240111_113954  では、オークション終了間際でとんでもなく高騰(涙!涙!)した”現物”をご覧ください。
 サイズは、高さ15cmぐらいのものですが、前オーナーがキットを組み立て塗装しています。購入後、両足の後ろの軽微な欠損の補修と併せ、リペイントするつもりでしたが、手に取った現物は味のあるうまい塗装でしたので、当面、このままで飾っておくことにしました。実際なかなか入手困難な品物(オークションにもほとんど出ない)でしたので、今回なんとかゲットできたのは個人的にはとてもラッキーで満足できる”お正月”になりました。  

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