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2023年12月31日 (日)

CD顛末記

 今年十数年乗っていた自家用車を買い換えました。というのも、愛車のブレーキランプが1個点灯しなくなったので、メーカー代理店に修理を依頼するとなんとブレーキランプ系統を一式交換するため費用が10万円かかると言われました。最近は電化製品をはじめ”修理”と言えば、こんな”部品の全面交換”ばかりです。そういえば、雪で壊れた築35年ほどの自宅の雨どいの補修(数か所の歪み)も、トイの規格が合わなかったのか”全面取替”となり、しかも2階建ての家をスッポリ覆うほどの足場まで必要となって、結果一定のまとまった金額の大修理になりました。火災保険が無かったら大変でしたねえ。多分、いまの日本には昔のような熟練した職人さんがいなくなったんでしょうねえ。こんなところで世の中が変わったことをしみじみ感じます。 

 話を車の件に戻しますと、来年6月には車検もあって、使用年数的にそろそろ買替え時期かとも感じていたところであり、また、自分自身の加齢に加え、ほぼ街中の買い物回りに使っているだけですので、車種は燃費も良く小回りの利く軽自動車にすることにしました。メーカーはネットで一番人気の車種のなんとかBOXにしました。丁度メーカー代理店を訪問した日に、新型車種の発売があって”自転車も積める(タイヤパンク時に自転車屋まで運ぶのが苦労するので)”という話に、その場で購入を即断即決したのです。

 そして、さまざまなアイテムを決めていく中で驚くことに出くわしました。正直、車にはさほど興味もなく機能は”ノーマル仕様”で良いのですが、今や必須である”ナビゲーション”のアイテムにCD機能が付いていないと言うのです。どうやら最近は音源をケータイから取る人が多く、今回の新型車種からCD機能を除けたというのです。”これは困った”と思ったら、数十万円もする最上級のナビゲーション機器にだけCD機能が付いているというので、やむなくこの機種を選びました。どうやらすっかり時代遅れになっていたようです。
 しかし、CDトラブルはこれだけでは終わりませんでした。

 半導体関係で納車の時期が遅くなっている中、11月に新車が届きました。現金一括払いの際には思わず笑っちゃう代理店側のミスもありましたが、それはまた別の話として、早速、車にこれまで長年聴いてきた楽曲を取り込もうとしたのですが、女房殿の曲はCDがあるのですが、私の曲のCDが見当たりません。そこではたと気が付きました。以前はまだ”レンタル業が華やかなりし時”であり、気に入ったCDをレンタルして対応したことを思い出しました。パソコン等に取り込んだまま、肝心なCDを持っていなかったのです(笑)。

7117oviszl_ac_sx679_  やむなく、長年ドライブ中に耳に馴染んだ曲のCDをアマゾンなどで探したのですが、どうも見当たりません。どうやらCDの需要が少なくなっており、その分商品の在庫がないのです。まあ、捜しているのが主に70年代の懐かしい歌(若い頃に親しんだ曲が中心)ばかりなのですから、仕方がないのかもしれません。結局、オークションなども活用しながら、オムニバス形式のCDを複数個購入しました。
 加えて、いままで持っていなかった映画の主題曲(昔の洋画名作と昭和のゴジラ音楽)のセレクションも買ってみました。ほとんどが値引き商品になっているのですが、結構物入りとなりましたねえ。あとは、いま、流行りのアニメ主題歌をどうするか考えものです(笑)。

 なお、CDを新車のナビに挿入したものの、音声が出なかったくだりは、また別のお話です。いやあ、新車の操作は慣れるまで難しいのですよ(笑)。 

 

2023年12月25日 (月)

シン・ゴジラ/品川くん

 「ゴジラ-1.0」の興行収入がこの週末で海外分を含めて100億円を超えたらしい。「シン・ゴジラ」が国内80億円を達成したものの、海外ではわずか100万ドルという結果だったので、この時点で、「シン・ゴジラ」を抜いたことになります。
 山崎貴監督おめでとうございます。これで上から目線のアンノ野郎さんに一矢報いたのでしょうか(笑)。

 もっとも、「シン・ゴジラ」公開時に、”次のゴジラ映画のハードルが高くなった”と山崎貴監督が絶賛したというエピソードがあったそうですから、今回は相当気合が入ったようですねえ。youtubeの対談では、製作に当たって、シン・ゴジラと”真逆”にしたと言います。例えば、シンが”官”ならマイナスは”民”、シンが”陸”ならマイナスは”海”、シンが”ドラマ排除”ならマイナスは”べたべたドラマ”というようにして同じ土俵で戦わないようにしたそうです。
 そして、「3丁目の夕日」の戦後風景の再現、「永遠の0」や「アルキメデスの大戦」の軍用兵器のリアルな映像表現など自分の手持ちの手札(得意技)を全部投入したというのです。まさに山崎貴監督のこれまでの集大成と言われる所以です。

 さらに、東宝のタブー(?)である初代ゴジラが登場する時代より前の時代に設定したというアイディアも秀逸です。水爆実験によるゴジラ誕生ではなく、その前に行われた原爆実験の影響でマイナスゴジラは”水爆怪獣”ではなく”原爆怪獣”として誕生するのです。加えて、その時期は、連合国に接収された戦艦などをゴジラ戦に投入できるというギリギリの実に絶妙な年なのです。もっとも、史実では1年ほどのズレ(高尾は廃棄済み)があるようですが、まあ誤差の範囲ですねえ(笑)。

 ただ、この”時代設定”のアイディア以外は、よくよく考えてみれば、物語自体良くも悪くもこれまでのゴジラの良いとこ取りの集大成、延長線上という印象が強く、戦艦等との戦いのVFXの見事さには驚嘆しますが、革新性という観点では「シン・ゴジラ」の方に軍配が上がります。冒頭の第2形態の”鎌田くん”、第3形態の”品川くん”、さらには第4形態の”鎌倉さん”とゴジラが進化するという発想には本当にあっと驚かされました。文字通りの”変態”ぶりに恐れ入ったのです。
 しかも、放射熱線を吐きだす文楽の鬼面のように変形した顔、さらには尻尾の先はいうまでもなく、身体中からまるでハリネズミように放射熱線を放射して、東京中を焼き尽くしたあの強烈な映像は何年経っても忘れられません。
 さすがゴジラにそれほど思い入れ等無かった(?)庵野総監督です、完全に”エヴァンゲリオン”節全開の「シン・ゴジラ」で従来のゴジラ映画の伝統をぶち壊してくれました。平成ゴジラの科学理論付けストーリーの詰まらなさをぶった切ったのは痛快でした。
 そして、冒頭の山崎貴監督の感想のように、その後ゴジラは日本では誰も作れなくなって、結局ハリウッドに身売りしたほどの”傑作”なのです。

 こうした違いが、80億円の「シン・ゴジラ」に比べて「ゴジラ-0.1」が国内で45億円の収益(海外では4000万ドル)にとどまっている理由なのでしょう、きっと。思えば、やっぱり「シン・ゴジラ」は歴史的な名作なのです。
 一方で、その後、庵野総監督が思い入れのあるウルトラマンや仮面ライダーを使った”シン”映画のなんと面白くないことか(笑)。人間、あんまり入れ込み過ぎるとロクなことはありませんね(笑)。

20231121_121036 20231121_121148  それでは、画期的な名作「シン・ゴジラ」に敬意を表して、エクスプラス社の第3形態の”品川くん”(品川に上陸した所以の愛称です)のフィギュアをご紹介します。このモデルは高さ28cm、頭から尾先まで53cmもある大型のフィギュアであり、オークションなどでは最低でも”片手は必要”なほどのプレミアがついており、長年入手できなかったものですが、今回、マイナスゴジラのヒットのせいか、”箱なし””破損有り”のジャンク品が比較的安価に複数出品され、もっとも損傷の少ないモデル(背びれの先端2か所の欠損のみ)を運よく入手できました。
 いやあ、これも「ゴジラ-1.0」のヒットのおかげでしょうかねえ、ありがとうございます。今後のさらなる収益の拡大をお祈りしています。

 でも、1月公開の”マイナスカラー版”は大丈夫かなあ。初代へのオマージュの発想は面白いものの、モノクロ映画では色をそれなりに感じさせる設計が必要と思われますが、予告編を見る限り、そのまんまのベタな陰影でしたねえ。まあ、ハリウッドに認められたCG技術をもって、これが興収増へのテコ入れになることを期待しています。

 

2023年12月24日 (日)

模型用塗装ブースのリニューアル

 長年使っていたクレオスの塗装ブースが壊れました。突然、稼働中のファンが”キーン”という金属的な高音を発し始めたのです。何度もファンの状況を点検しましたが、原因が全くわかりません。そういえば、直前に使用した8マンの塗装中に、家人から塗料のシンナーが匂うと苦情が出されていました。この機器自体は一度交換した経緯があり、ファンの内部には随分塗料カスも溜まっていますし、依然として異様な高音の回転音は止まりませんので、もう寿命が尽きたと判断し、今回買い替えることにしました。

20231207_221904  さて、アマゾンで、使い慣れたクレオスの同製品を検索してみると、どうやらマイナーチェンジしているようで、サイズも少し小さくなった上、風量が弱く”スプレーに対応していません”との説明です。サーフェイサーをよく使うので、このクレオス製品は断念しました。

 いろいろなメーカーの製品を眺めていましたが、やはりかなり”お高い”のです。youtubeの「塗装教室」で見た本格的な塗装ブースは、性能は強力ですがお値段も強力(笑)でとても手が出ません。

 予算的な面でかなり悩んでいると、”タイムセール”という安売り製品が目につきました。知らないメーカーですが、2基のファンで風量は強いようです。しかもLEDの照明付きです。また、排気ダクトホースも現在のものと同じような形をしており、窓サッシのホース差込口の形状に合いそうです。やや音がうるさいとのコメントも付いていましたが、”壊れた時に丁度タイムセールなのは運命だろう(笑)”と、思い切って購入しました。

20231222_075745  注文後は、まず、今使っている塗装ブースの解体作業を始めました。クレオスの製品特有のハニカム仕様の紙製の大型フィルターとプラスティックのフードは細かく刻んで廃棄です。そして、金属製のファン本体は不燃物処理です。また、防塵、防臭のために塗装ブースを囲っていた手製の段ボールやビニールシートの囲い、支えのための金属パイプも解体です。いずれも長年の使用による塗装カスの掃除が大変でしたが、なんとか整理ができると、机の上の見通しが良いことに感動しましたねえ(笑)。 

 さて、”運命”の製品が到着したのですが、まず、排気ダクトホースのサイズが一回り大きかったのに驚きました。まあ、プロペラ2基分なのですから、その分大きいのは当たり前かな? 説明写真では分かりませんでしたねえ。そのため、ホースの先を差し込む穴を広げるために、アルミサッシ板を加工する必要が生じました。このブログで以前ご紹介(2013.4.14)したように、金属板を加工するのはなかなか大変なのです。どうやら、穴の幅の寸法はあと3cm縦に伸ばし、幅は2か所ほど削るだけでなんとかなりそうです。
 そこからは、今ある穴に金きりバサミで縦に切れ目を入れて、力任せに押し切りました。3段階かかりましたねえ。そして、こまかな微調整は前回大活躍したハンドニプラー(2013.7.14参照)で、ガチガチとアルミ板を食い切ります(笑)。そして、ホースの口先をドライヤーで柔らかくして押し込み、隙間にエポキシ造形パテで詰め物をして完成です。実は、10年前にも使ったこのパテを今回ホースから外すのに四苦八苦しましたので、今回は軽めに詰めています。その分、隙間風が入る(笑)のですが、やむ得ません。

20231223_143403  あとは、本体ブースを組み立てて完成です。組み立て自体は大変簡単なのですが、知らないメーカーだけあってか、少し部品の造りが甘いようでフェンスなどがきっちりハマらない部分もありますが、まあ大勢に影響はありません(笑)。それにLEDが予想以上に明るく見やすいのに感心しました。

 一方、驚いたのが、ファンの風量の音量です。確かに説明には書いてありましたが、予想以上にやかましいのです。室内では耳栓がほしいと思う程です。まあ、室外にはあまり漏れないようですが、多分これは昼間しか使えませんねえ。ただ、音量調整は無段階で調節できるので、”中”から”弱”であれば、通常使用は可能でしょう。

 最後に、まだ実際の塗装作業を行っていないので、これからどの程度で”2層仕様フィルター”を交換する必要があるのか、は今後の課題です。また、吸引の範囲が実際はどのくらいか、その度合いによっては、自作のカバーフェンスを作る必要があるのかなあ、とも考えています。

 いずれにしろ、久しぶりの机上の広さ、室内の見晴らしの良さ(笑)を堪能しています。しばらく、塗装は未使用で行きましょう(笑)。

2023年12月19日 (火)

海外で大ヒットのゴジラ-1.0 

 現在公開中の映画「ゴジラ-1.0」の封切り直後、元祖オタク評論家の岡田斗司夫氏が自らのyoutubeで「このゴジラ映画は、シン・ゴジラを超えた。100億円は行く。世界水準にある。」と述べて、国内では80億円という驚異的な興業収入を達成したものの、海外では全くヒットしなかった”シン・ゴジラ”と違って人間ドラマがあることが世界市場(特に欧米では)に必須であると解説していました。

 確かに、今回のゴジラ新作は、大日本帝国の戦艦とのバトルなどのVFXはハリウッド映画に匹敵すると思いましたが、戦争直後の人間ドラマとしては、神木隆之介の熱演もあるものの、個人的にはなんか少し物足りないような気がしていましたので、その解説にはやや疑問符を付けていました。
 実際、国内の興行収入を見ると、封切り直後の週末10億円越えを達成して良かったものの、3週連続1位の後は”シン・ゴジラ”のように爆上がりもせず、現時点(12月18日)で累計44億円にとどまっています。勿論、これだけでも既に大ヒットなのですが、正直なところ、国内でも80億円を超えてほしかった。上から目線のアンノ野郎さんに一矢を報いたい(笑)。

 一方、海外では12月1日に全米公開されると、字幕付き(あちらは字幕が敬遠されるそうです。)にもかからわず、海外のレビューサイトのロッテントマトの評価が、識者97%、一般98%が”良い”という、とんでもなく高い評価となっており、実際最初の週末興行では16億円と全米第3位という成績となり、邦画の歴代第一位の1987年「子猫物語」を超えて実写映画の記録を塗り換えたそうです。
 ただ、”次週には第1位を”と願っていたら、何故か、宮崎駿の最新アニメ「少年とサギ」が乱入して、ちゃっかり上位を占められました。いまさら邪魔してほしくなかったなあ(笑)。
 しかし、その後も上映期間の延長や上映館の拡大が続き、複数の映画祭での受賞までも報告されているようです。こうなると、ノミネートされているアカデミー賞の視覚効果賞も期待できます。どうやら22億円の予算で200億円を超えるハリウッド映画のVFXと同等の効果が上がっていることが評価されているようです(微妙?)。しかし、VFX出身の山崎貴監督は本望でしょうねえ。
 さらに、これからはアメリカ以外の国でも順次公開が予定されているようですし、現時点での全米の累計興収は3400万ドル(約50億円)のようですから、国内合わせると100億円達成はもう時間の問題です。
 いやあ、この結果を見ると、岡田斗司夫氏の慧眼には感服します。疑ってごめんなさい(笑)。それにしても世界市場はやはり大きいですねえ。山崎監督、おめでとうございます。海外進出も期待しています。

 なお、この作品については、youtubeで岡田斗司夫氏を初めとして様々な番組(?)が公開されています。兵器マニアたちが映画に登場する重巡洋艦や戦闘機の薀蓄を話すのも楽しいものです。そこで0戦が片足づつ出し入れすることを初めて知りました(笑)。
 こうした多数ある配信の中で、特に山崎監督が出演した「ホイチョイ的映画製作~この一本~」での対談が実に良かったなあ。山崎監督の撮影現場の率直なネタ晴らしが面白すぎます。未見の方は是非ご覧ください。

20231217_141004120231217_1411281   このほか関連ビジネスとして、毎回ゴジラ映画公開記念として恒例のように発売される商品”一番くじ、A賞”のゴジラ模型をご紹介します。前回「コングVSゴジラ」に引き続き、ゴジラ専門造型師酒井ゆうじ氏が製作した完成品モデルです。籤運の悪い私は、いつのようにオークションで当選品を購入しました。高額になりますが、確実な方法としてやむ得ない対応なのです。なんせ、外れくじ商品のゴジラ印のタオルやマグカップは要らないのです(笑)。
 ただ、今回購入に際しては発送にかなり時間を要するなど、取引中にやきもきすることもありましたが、なんとか無事ゲットできました。出品者の事情が全く分からないところがオークション制度の弱点ですねえ。メルカリの方が人気なのがわかります。
 さて、現物は高さ23cm、頭から尾先まで直線で32cmのサイズですが、さすがゴジラ模型に定評のある酒井ゆうじ作品だけあって、皮膚感など実にリアルに作られています。その勇姿をご覧ください。
 何故か、もう一度映画を見たくなりました。ラストの黒い傷を見逃しましたから、100億円に貢献するためにももう1回行こうかな?

 最後に余談です。第2刷(初版は品切れだった)の文庫「小説ゴジラ-1.0」を読んでわかったのですが、鑑賞時”おかしい”と思っていた、主人公が復員した際、隣家のおばさんから罵倒されるシーンは、実は主人公が特攻で出撃したことが家族に知らされていたという設定があったようです。でも、映画ではそんなことは全く分かりませんですよねえ。史実上、特攻の場合皆家族に知らせるのかな?誰か、詳しい方、教えてください。 

2023年12月17日 (日)

マーミット・エイトマンのリメイク

 ”三つ子の魂、百まで”という諺がありますが、最近、折にふれ、幼い頃に夢中になったSF漫画「8マン」のことが思い出されます。いままで何度か当ブログ(2023.7.19参照)にも書いていましたが、今回は、もう随分前に造形メーカーのマーミットから”スーパーアクションヒーローズ18”というシリーズの一環として発売された「エイトマン」のフィギュアのお話です。実は、フィギュアと言っても、ビリケン商会のソフビ製のスタチュー(2023.7.19参照)とは違い、エイトマンの布製スーツを身に付け、手足を動かせる”着せ替え人形”なのです。どうやら月光仮面などのような衣装をまとった実写ヒーロー達のシリーズ物としての横並びなのかもしれませんが、8マンは、金属製のロボットなので何とも違和感一杯の不格好な人形になっています。

 本来で言えば、このような手足が可動するアクション・フィギュア類は、私のコレクションの対象外なのですが、実は、オークションで目にした、このマーミット・エイトマンの顔の造形が気に入ったのです。これまで発売された8マンの模型の中で、最も原作漫画の絵柄に似ていると言って過言ではありません。あの傑作ビリケン製のエイトマンにしても、顔の造りはなんとも漫画チックで、桑田次郎氏が描くスタイリッシュな二枚目顔には到底およびません。そこで、ヤフーオークションに久々に出品されたジャンク品に入札したのです。

 ところが、なんということでしょう、締め切り間際に競争相手が出現したせいで思わず熱が入って競り合ってしまい、想定を超える価格で落札してしまいました。なにしろジャンク品ですから、付け替え用の両腕もなく、外箱はあるものの、保護容器は無く、衣装はよれよれで袖がだぶつく無残な状態でした。落札後、嗚呼、なんという考えのないことをしたのかと悔やんでも後の祭りでしたねえ。

20231204_002304  こうした経緯で入手したものですから、思い切って今回アクションフィギュアからスタチューに大幅改造することにしました。まず、布製のスーツを脱がします。背中にジッパーが付いており、脱がせることができるのです。どうやら、実写の”ウルトラセブン”(桑田次郎の漫画もあった)のように俳優が入っている”着ぐるみ”の仕様なのです。次に、素体にフィルム紙をかけて粘土で下半身と胴体、そして上腕部を造型しました。使用した粘土は、軽くて、固まれば紙やすりで削れるという優れモノ(商品名は「ハードカルモ」)です。いやあ、最近の造型材料の進歩は素晴らしい。

20231210_145910  しかし、実際の作業はなかなか思うようにはいきません。固まった粘土の仕上がりにどうしても”しわ”などが付くのです。紙ヤスリで磨いても、しわや微小な凸凹が残り、金属面のような滑らかさが出せません。とにかく”ひたすらこすり続けて”と思っても、そこは根気のない年寄りです。腕も痛くなって、すぐに白旗です。
 塗装は、下半身はサーフェイサーのブラックで仕上げ、上半身の胴体と上腕部も、グレイのサーフェイサーの下塗りの後、ラッカー塗料のつや消しホワイトにキャラクターフレッシュ(Ⅰ)111とイエロー/ブルーエンジェルスカラー329をわずかに加えて上塗りです。その上に、光沢のクリアーで仕上げです。

20231214_133608  実際の作業では、マスキングテープの貼り方が十分ではなく、上腕と肩との粘土の継ぎ目のずれや思わぬ箇所への塗料の飛び散りなど、もう燦爛たる有様です。何度テープを張り替え、塗り直したことでしょう。前腕を上腕に取り付けたら、塗料がはがれるなど、こちらを直せばあちらにミスが・・と作業を重ねるたびに傷口が広がり、どうにも完全には修正できません。最後などは、塗料が足らなくなって結局、上腕と前腕と若干色味の違いも出てしまいました。さらに、ビニール製のベルト(外せました。)も、ヘアドライヤーで柔らかくして瞬間接着剤で張り付けたのですが、焦ったせいか、わずかですが、位置が気に入りません。

20231217_143044 20231217_143200  では、写真をご覧ください。なんとも出来が悪い仕上がりなのですが、本格的に始めたのが12月4日で結局12月17日までかかりました。これ以上は、私の気力も体力も持ちません。
 まあ、元のだぶついた服を着た人形よりも見栄えがしますので、これで完成ということにしました。お疲れさまでした。初めてのリメイクですが、一応完成となりましたので、自分を褒めてあげましょう。よく頑張りました。これで多分、8マンのお話は打ち止めです(笑)。

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