怪物屋吉尾の塗装教室
前々回で予告しましたYouTubeの番組「怪物屋吉尾の塗装教室」の紹介をしたいと思います。この番組は、XPURAS TOYS TV(造形メーカーのエクスプラス・トイズの番組のひとつのコーナーです。)の中にあり、既に第3回まで続いてます。内容は前回少し触れましたが、大阪にある海外ガレージキットの販売店だった「怪物屋」のオーナーの吉尾さんが、エクスプラスが発売しているプラモデルの塗装方法を教えるというものです。
怪物屋と言うと、モンスターなどのガレージキット販売店としてその道では有名なお店であり、私も大阪へ行ったときは、2度ほど訪れたことがあったのですが、一度は店がお休み(結構閉っている日が多かったらしい)で、2度目は移転した住所を間違えて到達できず、幻の店(笑)になってしまいました。当時は、インターネットもうまくつながらず、結局、注文もできませんでした。田舎在住の身はつらいですねえ。
さて、その吉尾(よしおと読むのが正解らしい)オーナーが長年の塗装ノウハウを惜しげもなく、それどころか喜々として公開してくれるのは、大変感動しました。正直、”幻のモンスター専門店”怪物屋のネット画像が怪しげなので(失礼)、そのオーナーを少し陰気で偏屈親父と勝手に想像していました(重ね重ねすみません。)ので、この番組の映像に映る、元イラストレーターらしく一寸おしゃれで多弁で明るい姿のギャップには本当に驚きました。
そして、塗装方法にも驚愕です。なにしろ、エナメル塗装の上にラッカー塗装を平気で塗っています。一般的には、この順序の塗装では上のラッカーが溶けると言われています。が、オーナー曰く、”半世紀やっているが、溶けたことはない”そうです。ただ、下塗りに使ったのは顔料系のつや消しエナメル塗料だそうです。
さらに、ラッカー塗料も、イエロー、マゼンダ、シアンの3色しか混ぜて使いません。どうやら、私の知らなかったラッカー塗料「色の源」という商品らしいのです。・・・早速入してみました(笑)。
加えて、目玉と歯をホワイトの色鉛筆で塗るのです。しかも、その色鉛筆はエナメル・シンナーで溶けるそうです。人間の腕毛を鉛筆で描いていた外国モデラーを見たことがありますが、まさに”目から鱗”の裏技です。吉尾オーナー曰く、”色鉛筆は模型作りに有用”と力説するのも納得です。・・・これもとりあえず、似たような色鉛筆を数本購入してみました(笑)。
今回、私が見始めた番組は、第2回目の「1/35スケール ジュラシック・パークのティラノサウルスを作る(前編)」からであり、丁度、このモデルキットを購入して組み立てたばかりで、実にタイミングが良かったのですが、現在は、購入した新しい塗料の前ですこし作業が止まっています。まだ、キットの中の”仏様”が見えないのです(笑)。というか、この番組を見たせいか、すこし塗装に向けて踏ん切りがつかなくなったのです。まあ、ゆっくりしましょう。
ちなみに、第1回目の番組は「平成ガメラ3のガメラ」です。これは番組を見て、思わずプラモデルを購入しました。うん、実に、エクスプラスの商品宣伝に貢献していますねえ(笑)。なお、このプラモキットは、背中の甲羅を一枚一枚貼り付けるというとても精緻なキットなのです。で、これも手つかずになりました。塗装の前に組み立ての段階で躊躇しているのです。思えば、ティラノサウルスでさえ、胴体の中のインナーを組み立てて、それに立体的に分割した皮膚などのパーツを貼っていくという手の込んだ画期的な生物モデルキットなのですから、リアルな模型作りのためには、ガメラの甲羅の数ごときは問題ではないのでしょうが、根気の無い自分的には相当な覚悟(笑)が必要でなかなかハードルが高いですねえ。まあ、のんびりやりましょう。
そして、第3回目が前述の「ティラノサウルスを作るの後編」です。内容は、主に道路やフェンスなどの情景づくりです。この辺は、あまり興味がないのでパスです。
ともかく、この番組は、怪物屋のオーナーの塗装ノウハウの塊なので、リスペクトをこめて、一度しっかりその名人芸を真似してみようとは思っています。模型モデラーで未見の方は是非ご覧ください。
とりあえず、今回は、現在までの私のティラノサウルスの作業状況だけをご紹介します。先はまだまだ長い。皮肉なことに、怪物屋オーナーの模型教室のテーマは、”数時間で簡単に塗ることができる”というものです。趣旨が全くあっていません(笑)。嗚呼、やっぱり先は長いなあ。
ちなみに、手前にある塗料が購入したラッカー塗料です。まだ開封していません。うん、まだ覚悟ができていませんので、長い目で見守ってください(笑)。年末までにはなんとか”塗装地獄”のふたを開けたいものです。
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