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2023年9月29日 (金)

エクスプラスのプラモデルキット

 最近、怪獣やモンスターのフィギュアを中心に製作販売している造形会社「エクスプラス」から、プラスチックモデルのキット商品が相次いで販売されています。昔風に言えば、プラ模型ですねえ。しかも、戦車などのマシン系ではなく、エクスプラスらしく、生物系のプラ模型なのです。例えば、このブログでも紹介した映画「シンドバット7回目の航海」のサイクロプス(2023.3.19参照)や「メトロポリス」のマリア(2023.6.12参照)などです。マリアは、機械系と言うより甲冑系です(笑)。サイズはいずれも20cmぐらいですが、コロナによる巣ごもり需要への商売なのでしょうが、その後も「半魚人の逆襲」のギルマンや「ジュラシックパーク」のティラノサウルスなどが次々と売り出されており、正直これほどまでプラモデル商品が続々とラインナップされるとは意外でした。

20230915_222728 20230916_195116  それにしても、プラ模型づくりはやってみるとなかなか面白いものです。精密に分割された部品をニッパーでパチパチと切り離しながら、設計図に基づいて組み立ていく工程は、気分転換にもあるいは暇つぶしにも実に適しています。そして、仕上げの塗装、これがなかなか奥が深くて難しい。直近で製作したのは「半魚人の逆襲」のギルマンです。

 エクスプラスのモデルキットは、作ってみると良くわかるのですが、実にキットが立体的なのです。例えば、足のキットが昔のような前と後の2分割ではなく、両脇サイドも分割された4分割なのです。結果、実に立体的なのです。いまや絶好調のエクスプラス社のこだわりが分かるような気がします。加えて、マシンものと違ってパーツ数が少ないのがうれしい。単に根気が無いのかもしれませんが、嗚呼、あの500パーツもある「2001年宇宙の旅」のディカバリー号は何処に行ったのでしょう(笑)。

 ちなみに、このモデルが登場する映画「半魚人の逆襲」は、1954年に公開し大ヒットした「大アマゾンの半魚人」の続編です。いまや、クリント・イーストウッドのデビュー作と言う方が有名なくらいの作品ですが、ビデオも無かった大昔、この映画を観たくて、場末の映画館でB級映画特集の短縮版映画を観た記憶がうっすらとあります。正直、捕まった半魚人がプールで暴れるシーンしか覚えていません。後年、海外版LDで観た後、わが国でやっと発売されたDVDを見て、改めてわざわざ観る価値はない作品であることを確認しました。だって、第1作のヒロイン、ジュリー・アダムスが出演していないのですから(笑)。
 でも、ギルマンの着ぐるみは第1作の使い回しでしょうから、やはり見事なものです。ちなみに第3作「半魚人、我らの中を行く」は決して見てはいけません。私は海外版DVDを取り寄せて観て、ひどく後悔しました。あの見事なデザインを台無しにしたおバカ映画です。

20230925_102917 20230925_103023 20230925_103010  お話が横道にそれましたが、この「半魚人の逆襲」モデルキットは、プールの水中に鎖でつながれた情景を造型していますが、海藻や魚、大きな錨などの情景部品はすべて省略しています。まあ、足を拘束していた鎖だけを付けています。
 ただ、今回は、塗装にグレーのサーフェーサーの下塗りの後、ラッカー塗料のクリアレッド、クリアブルー、クリアイエローを混色して作ったグリーンに、つや消しクリアーを混ぜて、エアブラシで吹いてみました。結果は、ご覧のとおり、いつのように平凡な出来に仕上がりました。

 そんな折、”YouTube”の「XPLUS TOY TV」というエクスプラス社が運営するサイトで「怪物屋吉尾の塗装教室」という番組(?)を見つけました。内容はエクスプラスのモデルキットを使った塗装の手順を映像で紹介するというものなのですが、先生があの有名な”怪物屋”のオーナーなのです。いやあ、驚きました、感動です。・・この話は、次回ゆっくり紹介したいと追います。こうご期待。

 

 

 

 

 

 

2023年9月23日 (土)

ジョン・ウイック:コンセクエンス

 待望のジョン・ウィックシリーズ最新作「ジョン・ウィック:コンセクエンス」を公開初日、初回上映で観て来ました。
 なにしろ、2019年の前作「パラベラム(3作目)」からいうと、もう4年ぶりになりますし、今作は、真田広之が出演し、大阪を舞台にしたエピソードもあるようで、これまで以上の過激な”ガン・フー”アクションに期待はマックスでした。

Img_20230923_0001  さて、映画は期待どおり、ガンアクションと肉弾戦のオンパレードです。ただ、さすがに4作目ともなると、上着の裾で頭をカバーしたりする姿にも”まあ、丈夫な防弾スーツよねえ”とややマンネリ化した感も漂いましたが、ヨルダン砂漠での反逆からはじまって、ニューヨークのコンチネンタルホテルの悲劇、さらには、大阪コンチネンタルホテルでの大立ち回り、そして、ベルリンのド派手な暗殺、最後はパリの決闘という世界の大都市観光旅行風の大サービスです。日本の場所が東京でなかったのは、三船敏郎や黒澤明監督が大好きという日本びいきのチャド・スタエルスキ監督があまり欧米人に知られてない大阪、特に、道頓堀に映るネオンを映したかったということで、その日本好きの好みを発揮したようです。この人は、もともとスタントマン出身で、このジョン・ウィック・シリーズを監督して名を為しました。とにかくアクションが専門ですから、今回も多数の車が周回するパリの凱旋門前で、車を使った肉弾戦ともいうべき”カー・フー”アクションを披露しています。そして、極めつけが、222段の石段を使った”階段落ち”です。これは見事でした。”こりゃ、絶対死んだねえ”と思うようなアクションです。階段に設定された鉄製の外灯に叩きつけるシーン等には、隣の席の女性から悲鳴が聞こえましたねえ。本当に痛そうですもの(笑)。
 ただ、こうした派手なガン・フーアクションで、あの無数に撃つような弾数は、本当に弾倉の数と合っているのか?と毎回思います。誰か数えて教えてください(笑)。

 それにしても、今回初登場のカンフー映画の大スター、ドニー・イエンは「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」で演じた盲目のカンフー達人を再演するような形で、座頭市張りの殺陣をみせます。設定も助演と言っていいほどの実に儲け役でした。真田広之の”コンセクエンス(良くない結果)”とは扱いが違います。やはり中国と日本の市場規模が背景にあるのでしょうか、少し残念でした。

 また、今回は、前回の敵役である女裁定人が登場しなかったので残念でしたが、新たな敵として、主席連合からジョン・ウィック抹殺を一任されたという、野心溢れる”侯爵”が登場し、とんでもない暴挙を繰り返します。演じる俳優がチンピラな若造俳優かと不満でしたが、あの「IT/”それ”が見えたら、終わり。」のペニーワイズ役のビル・スカルガルドと知ると、案外変態的で良かったとも思い直しましたから、私の目は全くあてになりません(笑)。変態的と言えば、ロシアの巨漢の殺し屋にも注目です。調べてみると、演じたのはスコット・アドキンスというイギリスのアクション俳優で、実は特殊メイクで太った体型にしていたとのことでした。いやあ、全く分かりませんでした(笑)。

 そして、最後の決闘は、なかなか見ものでした。エッフェル塔の見える場所での事前の”会談”、決闘場所に行かせないようにするために襲い掛かる無数の殺し屋たち、皆、典型的なパリジャンのような帽子を被っているのが笑えます。そういえば、日本では、敵は鎧兜の面のようなマスクをしていましたねえ。お国柄でデザインしているようです。ご苦労様でした。それにしても、決闘の結果は、見事なトリックの挙句、ジョンは自由を手に入れるのですが、ラストの”コンセクエンス”は衝撃でした。これは本当にショックでしたねえ。本当に残念でした。
でも、良く考えると、殺し屋と言えどもあれだけの人数を殺したのですから、まあ、妥当なオチかもしれません。その顛末は是非、劇場でご確認ください。

2023年9月15日 (金)

怪獣映画ブーム再来?

 今、YouTubeでは、久しぶりの東宝製作のゴジラ映画「ゴジラ -1.0」の予告編が公開され、様々な形で宣伝活動的な動きが活発化しています。もちろんハリウッド映画のゴジラ、というか「ゴジラVSコング」の続編(赤いテナガザル?)の話題も断片的ながら配信されており、なかなか東西怪獣合戦が面白いと思っていたら、突然、大映のガメラのアニメ版がネットフリックスから全6話が公開されました。東宝と大映、こりゃあ、往年の怪獣映画ブームの再来?じゃないかなどとワクワクしていたのですが、どうも既に幕は下りていたらしい(笑)。

 まず、ガメラの新作「ガメラ/リバース」というアニメ作品が酷すぎます。この作品を傑作と称するYoutuberが居るのには驚きましたが、そのCGアニメの映像は”アニメ大国日本”の名を汚すような”最低な出来”です。登場する人間達の動きがまったく見るに堪えないのです。ふらりふらりと幽霊のように揺れ動き、とても正視できません。ゾンビを描くには向いているのでしょう。実際、避難する群衆シーンはゾンビが歩いているように見えましたねえ。
 そして、極めつけは、主人公の少年たち(この子供に媚びる設定がいかんなあ)の描写です。その得体のしれない身振りや大げさなセリフ、とってつけた友情物など、ありえない”演出”なのです。本当に嘆かわしい。もともとネットフリックス製作のアニメは外国製らしく評判が悪いのですが、まさか日本の映画会社:角川が加わってこんな情けない映像をつくるとは本当に信じられません。五輪事件の影響は大きいのかな?
 もっとも、昭和ガメラの後半シリーズに登場したお子様向けの怪獣ジグラ、ジャイガー、ギロンなどを登場させること自体、初めから結果が見えていたのかもしれませんが、月基地に潜伏して”人類の浄化”を目的とする連中が登場した時は”エバンゲリオン”の罪の深さを思い知りました。平成ガメラをこよなく愛するガメラファン(?)として、さらに日本の手書きアニメを誇るファンとしては、本当に情けなくも悔しい限りです。

 そして、11月公開予定の新作「ゴジラ -1.0」の予告映像です。昔贔屓にしていた「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督作品なのですが、今回のゴジラの造形がなんとも気に入りません。
 その姿は、予告編映像でも雛形模型でも公開されています。筋肉もりもりの人間的マッチョ体型や前から見ても背中の長いトゲトゲが見えるデザインはもう漫画そのものです。平成ゴジラの漫画っぽいデザインを踏襲しています。怪獣は人間と全く異なる”恐怖”を体現すべきですし、子ども受けしか狙っていない誇張したトゲに生物としての説得力があるのか?などと、はなはだ疑問に思ってしまいました。
 もちろん作品を観てみないとその出来はわからないのですが、予告映像を見た時の感想としてはガッカリの一言です。願わくば、「シン・ゴジラ」のような、事前の予想をはるかに超える感動を味わいたいものです。

20230909_10462120230909_113135 20230909_174916 こうした状況の中で、10年ほど前に”生誕60周年モデル”として発売された酒井ゆうじ製作の初代ゴジラの30cm復刻模型がエクスプラス社から発売されました。もともとの原型はレジン製だったようですが、今回はソフビ製ではあるものの、体表の彫りこみなどを極力再現する製法や背びれを透明素材にしたという謳い文句に思わずゲットしてしまいました。以下、組み立てまでの工作過程をお楽しみください。作業をして分かったのですが、この商品はパーツの余分な部分をあらかじめカットしてある優れものです。いやあ、簡単でした。色もフラットベースとつや消しブラックの混色(背びれのみクリア3色の混合)です。さすが、いま絶好調のエクスプラスさんです。いい仕事をしてくれます(笑)。 

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2023年9月 8日 (金)

MEG ザ・モンスターズ2

 ”続編に傑作無し”ということは重々承知していました。でも、稀に「エイリアン2」や「ター三ネーター2」という大傑作も生まれますから、ついつい劇場に足を運ぶのですよねえ。

Img_20230908_0001  そして、今回残念な結果に終わった作品が、2018年公開の「MEG ザ・モンスター」の、そのまんまの続編「MEG ザ・モンスター2」でした。内容は前作から5年ぐらい経過した設定であり、前作のヒロインは何故か死亡し、あのときの可愛かった幼女が大きくなって、なんとも可愛げのない自己主張の強いわがまま娘になっていましたねえ。まさに”可愛い子役が大人の美人女優に成長するとは限らない”という見本でした。
 
 そもそもこの作品自体が、中国資本のせいか、やたら中国の国威発揚のアピールに満ちた作り方です。共演の中国人男優の変なヒーロー振りもそうですが、聞いていて恥ずかしくなるような中国へのヨイショぶりが目立ちます。こんなところにハリウッド映画界の斜陽ぶりが実感できましたねえ(笑)。5年前もこんな感じだったのかなあ?一段と鮮烈になってるような気がします。

 そして、主演のジェイソン・ステイサムにもガッカリですねえ。昔から結構ファンで、今回も彼が主演だから観に行ったのに本当に残念でした。なにしろ、この作品では、巨大な古代サメと爆弾付きの銛一本でやりあい、片足でモンスターの突進を止めたり、空中に飛び上がって銛を突き刺したり、とあまりに漫画的な超人過ぎるアクションのてんこ盛りなのです。いやあ、中華コミックのスーパーマンですねえ、もはや、スリルもリアルさも少しも感じないのです。過去の作品で彼が見せた俊敏な身のこなしを贔屓にしていただけに本当に興覚めでした。

 最後に、”こんどは怪獣映画だ”と宣伝していた巨大サメのメグ以外に登場するモンスターも、つたないCG技術のせいでしょうか、大タコも水陸両用のトカゲ(設定が無茶)もなんともチープです。ほんとうに見るに堪えない出来上がりでした。
 まあ、7,000mの深海の海底を潜水服で歩いていくシーンで、この映画は終わっていたのかもしれませんが・・・。本当に時間の無駄であり、料金と観る前に買ったパンフレットの代金が悔やまれます。嗚呼、もったいない(笑)

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