ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
トム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」は、”スパイ大作戦”を元ネタにしたシリーズの7作目ですが、期待どおり大人向けのアクション活劇として安心して楽しむことができました。
謎の海域での事件のプロローグの後は、アブダビ砂漠から始まり、イタリアのローマやベネツィアを経て、オリエント国際列車(実際のロケ地はノルウェーらしい)の旅という世界の観光名所を巡る昔懐かしい”007の世界”を見せてくれます。まさしくスパイ映画の王道なのです。
しかも、CGを多用せず、トム・クルーズが体を張って演じる本物のアクションというのですから、アクション映画ファンには堪りません。パンフレットによると、無声映画のバスター・キートン作品を研究したというのですから、頭が下がります。当時の撮影はとんでもなく危険に満ちたものだったそうです。
実際、2時間36分という長尺とは思えないほど、あっという間に終わったという印象です。それだけ、ストーリーが巧みだったのでしょう。しかも、今回は続編「PART TWO」へ続く構成上、解決途中までなのですが、それでも一定の区切りがつくところまでの見せ方にしているのは好感が持てます。
ちなみに、このシリーズが面白くなったのは、第4作目の「ゴースト・プロトクル」からでしょうか、その後、「ローグ・ネイション」「フォールアウト」と秀作が続きました。スタートだった第1作はともかく、第2作目はとても”スパイ大作戦”とは思えなかったですねえ。やっぱり「ゴースト・プロトコル」から脚本で参加し、「ローグ・ネイション」からは監督まで務めているクリストファー・マッカリー監督の手腕なのだ。各作品の統一性が取れたように感じます。
さて、今回の敵は、ネタバレを覚悟で言うと実は人工知能なのです。しかも、その傀儡で実行犯が”ガブリエル”という謎の男なのですが、実は、イーサン(トム・クルーズ)とスパイになる以前から大きな因縁のある様子なのです。この辺は多分続編で詳細が明らかにされて、さらに新たな展開があるのではと予想しています。
そういえば、イーサンの組織IMF(”国際通貨基金ではない”という劇中ギャグが笑えます)へ指令を出すCIA長官の役は第1作に登場した人物と言う設定だそうですが、全然覚えていません(笑)。思えば敵が強い程面白いのですが、「フォール・アウト」の悪顔スーパーマンほどのインパクトがなかったのが、少し残念でした。
しかし、この映画で一番気に入らないのは女優の交代です。私のお気に入りのMI6の女スパイであるイルサ役のレベッカ・ファーガソン(ディーン/砂の惑星の母親役も良いゾ)に換えて、ヘンリー・アトウェルという新たなヒロインの登場なのですが、どうも”お顔”が私の好みではない(笑)ですし、国際的な女泥棒という役柄もなんか最新作の「インディ・ジョーンズ」のダーティ・ヒロインを思い起こさせて残念でした。何故初対面からあれだけイーサンがかばい、守ろうとするのか、不思議です。・・・イルサを返せ。
ちなみに、売り物のアクションシーンは、予告編で鳴り物入り宣伝だったオートバイでのジャンプ(実際は距離や高さは記録的なものなのでしょうが、ジャンプはジャンプなので素人には同じに見えて凄さがわかりません。)より、オリエント急行列車の墜落・回転シーンが見ごたえがありました。列車内の小物がいったん空中に浮いて再び床に叩きつけられる場面には鳥肌が立ちました。思えば、本物の迫力であり、「ジュラシック・パーク2」のトレーラーの進化系でした。いやあ、感動しましたねえ。
というように、若干、細かな不満な点はあるものの、活劇としては十二分に面白かったと思います。来年の続編公開を期待しています。
いや、最近、こんなことばかり?言っている気がします。ハリウッドも、ポリコレなどに力を入れず、ここらへんで、シリーズ物ではなく、前後編でもない革新的なアクション映画を生み出してほしいものです。ハリウッドの底力に期待しています。どうぞよろしく。
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