CET-OPS クラブ・スーツ
このブログでは”面白くない”と厳しい評価(2023.1.13)をしたキャメロン監督の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」のブルーレイを購入しました。その理由は、もちろん特典のメイキング映像が目当てです。なにしろ、とうてい回収不可能なような巨額の製作費をかけて作られた映像なのです。その舞台裏を見てみたいではありませんか。劇場パンフレットには、架空のクリーチャーの設定ばかりで、製作のメイキング秘話どころか”アバター”を演じた俳優名すらも載せていません。
本編の映像は自宅の小さなモニターで見ても素晴らしいの一言に尽きます。特に、海の表現はやはり監督が好きなだけあって見事なものです。でも、やっぱりストーリーが・・上から目線と言うか、なんとも共感できません。
しかし、特典のメイキングを見て、その撮影方法等の予想以上の凄さに驚きました。全編CG映像ですから、身長4mの”アバター”を演じるのにモーション・キャプチャー技術を使っており、海中を泳ぐシーンはワイヤー吊りで表現するのが一般的なのですが、当然、キャメロン監督は気にいりません。そこで水中撮影が可能なキャプチャー技術を開発したうえに、どこからでも撮影可能なように、巨大な専用のプールを建設したそうです。しかも、波起こし装置もあって自由自在に動くのです。いやあ、欲しい映像のために技術開発まで行うのですから、そりゃ巨額の金がかかるはずです。とても、日本映画の感覚ではついていけませんねえ。脱帽です。
しかも、4mのエイリアンと一緒に行動する人間の少年のシーンは、当然、サイズが全く違いますので、あとから合成です。俳優は何もない空間で一人演技をしなければなりません。合成も見事でまったく違和感がありません。そんなショットをどれだけ撮影する必要があったのでしょう。その手間と技術的なアプローチを考えただけで嫌になります。
さらに驚いたのが、シガニー・ウエバーが自分が生んだ15歳の娘役を演じていたことです。かなりな実年齢の大女(失礼)が、少女を初々しく演じていたのには参りました。顔中にモーション・キャプチャーのマークを付けて喜々として演じる姿はある意味感動します。いまや、目の動きまで顔の前に付けた小型カメラで逐一把握しているのですから、やっぱり凄いという言葉しか出ません。
ところで、本編には様々な乗り物や戦闘用のマシンが登場します。もともと、キャメロン監督は「エイリアン2」のマシンなど、架空の機械のデザインには定評があるのですが、このアバターの中で私が最も気に入ったのが、カニ型の小型の潜水マシンでした。人間が乗り込んで、陸上では、蟹のように動き、2本の腕で荷物を運搬したりしていますが、いざ、水中業務となると、後ろ足4本を腹部にピッタリ格納し、お尻に付いたスクリューで潜航します。子供たちを追いかけ回した悪役ですが、なんともそのデザインが秀逸なのです。4つの回転翼で飛ぶ戦闘飛行マシンと並んでアバターシリーズの屈指の名機です。今回、本編を自宅でゆっくり見て改めて確信しました。後ろ足を隠して泳ぐ姿はなんとも可愛いのです。
このようにメイキングで勝手に盛り上がった、そんなとき、アマゾンのセールがあって、このカニ型マシン、名前をCET-OPS クラブ・スーツと言うそうですが、アチラのトイ・メーカーのマクファーレントイズという会社から発売されているアクション・フィギュアが大幅値引き額で売り出されていました。説明書きの7インチスケールというのには全く気が付かず、普通のプラモデルサイズ感覚でつい注文してしまったのです。その結果、いやあ手元に届いた現物は大きかった。さすがアメリカのメーカーのトイです。なんでもデカいわ。飾るのには30cm四方は必要であり、モノがあふれている我が家のマイスペースには厳しい大きさです。さて、どうしようか、悩んでいます。
しかし、模型の造りはなかなか精緻にできています。操縦席の風防も開閉しますし、手足は関節が動きます。ただ、後ろ足4本を腹部に格納することはできませんでしたが、現在のトイ生産技術に感心します。あとはもう少し汚れなどの塗装表現があれば、と思います。
正直、個人的には、模型塗装の基本である”スミ入れ”を手足(主に黄色い箇所)にしたいのですが、最近塗装に自信がなくなって(笑)おり、まだ勇気が出ませんねえ。まあ、もう少しこのままで眺めていましょう。皆さんもどうぞご覧ください(笑)。
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