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2023年7月29日 (土)

CET-OPS クラブ・スーツ

71wghjy3a2l_ac_sx342_  このブログでは”面白くない”と厳しい評価(2023.1.13)をしたキャメロン監督の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」のブルーレイを購入しました。その理由は、もちろん特典のメイキング映像が目当てです。なにしろ、とうてい回収不可能なような巨額の製作費をかけて作られた映像なのです。その舞台裏を見てみたいではありませんか。劇場パンフレットには、架空のクリーチャーの設定ばかりで、製作のメイキング秘話どころか”アバター”を演じた俳優名すらも載せていません。

 本編の映像は自宅の小さなモニターで見ても素晴らしいの一言に尽きます。特に、海の表現はやはり監督が好きなだけあって見事なものです。でも、やっぱりストーリーが・・上から目線と言うか、なんとも共感できません。
 しかし、特典のメイキングを見て、その撮影方法等の予想以上の凄さに驚きました。全編CG映像ですから、身長4mの”アバター”を演じるのにモーション・キャプチャー技術を使っており、海中を泳ぐシーンはワイヤー吊りで表現するのが一般的なのですが、当然、キャメロン監督は気にいりません。そこで水中撮影が可能なキャプチャー技術を開発したうえに、どこからでも撮影可能なように、巨大な専用のプールを建設したそうです。しかも、波起こし装置もあって自由自在に動くのです。いやあ、欲しい映像のために技術開発まで行うのですから、そりゃ巨額の金がかかるはずです。とても、日本映画の感覚ではついていけませんねえ。脱帽です。

 しかも、4mのエイリアンと一緒に行動する人間の少年のシーンは、当然、サイズが全く違いますので、あとから合成です。俳優は何もない空間で一人演技をしなければなりません。合成も見事でまったく違和感がありません。そんなショットをどれだけ撮影する必要があったのでしょう。その手間と技術的なアプローチを考えただけで嫌になります。

 さらに驚いたのが、シガニー・ウエバーが自分が生んだ15歳の娘役を演じていたことです。かなりな実年齢の大女(失礼)が、少女を初々しく演じていたのには参りました。顔中にモーション・キャプチャーのマークを付けて喜々として演じる姿はある意味感動します。いまや、目の動きまで顔の前に付けた小型カメラで逐一把握しているのですから、やっぱり凄いという言葉しか出ません。

 ところで、本編には様々な乗り物や戦闘用のマシンが登場します。もともと、キャメロン監督は「エイリアン2」のマシンなど、架空の機械のデザインには定評があるのですが、このアバターの中で私が最も気に入ったのが、カニ型の小型の潜水マシンでした。人間が乗り込んで、陸上では、蟹のように動き、2本の腕で荷物を運搬したりしていますが、いざ、水中業務となると、後ろ足4本を腹部にピッタリ格納し、お尻に付いたスクリューで潜航します。子供たちを追いかけ回した悪役ですが、なんともそのデザインが秀逸なのです。4つの回転翼で飛ぶ戦闘飛行マシンと並んでアバターシリーズの屈指の名機です。今回、本編を自宅でゆっくり見て改めて確信しました。後ろ足を隠して泳ぐ姿はなんとも可愛いのです。

20230719_104847 20230719_104859 20230719_104920  このようにメイキングで勝手に盛り上がった、そんなとき、アマゾンのセールがあって、このカニ型マシン、名前をCET-OPS クラブ・スーツと言うそうですが、アチラのトイ・メーカーのマクファーレントイズという会社から発売されているアクション・フィギュアが大幅値引き額で売り出されていました。説明書きの7インチスケールというのには全く気が付かず、普通のプラモデルサイズ感覚でつい注文してしまったのです。その結果、いやあ手元に届いた現物は大きかった。さすがアメリカのメーカーのトイです。なんでもデカいわ。飾るのには30cm四方は必要であり、モノがあふれている我が家のマイスペースには厳しい大きさです。さて、どうしようか、悩んでいます。

 しかし、模型の造りはなかなか精緻にできています。操縦席の風防も開閉しますし、手足は関節が動きます。ただ、後ろ足4本を腹部に格納することはできませんでしたが、現在のトイ生産技術に感心します。あとはもう少し汚れなどの塗装表現があれば、と思います。
 正直、個人的には、模型塗装の基本である”スミ入れ”を手足(主に黄色い箇所)にしたいのですが、最近塗装に自信がなくなって(笑)おり、まだ勇気が出ませんねえ。まあ、もう少しこのままで眺めていましょう。皆さんもどうぞご覧ください(笑)。 
 

 

 

 

2023年7月27日 (木)

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE

Img_20230727_0001  トム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」は、”スパイ大作戦”を元ネタにしたシリーズの7作目ですが、期待どおり大人向けのアクション活劇として安心して楽しむことができました。
 謎の海域での事件のプロローグの後は、アブダビ砂漠から始まり、イタリアのローマやベネツィアを経て、オリエント国際列車(実際のロケ地はノルウェーらしい)の旅という世界の観光名所を巡る昔懐かしい”007の世界”を見せてくれます。まさしくスパイ映画の王道なのです。
 しかも、CGを多用せず、トム・クルーズが体を張って演じる本物のアクションというのですから、アクション映画ファンには堪りません。パンフレットによると、無声映画のバスター・キートン作品を研究したというのですから、頭が下がります。当時の撮影はとんでもなく危険に満ちたものだったそうです。
 実際、2時間36分という長尺とは思えないほど、あっという間に終わったという印象です。それだけ、ストーリーが巧みだったのでしょう。しかも、今回は続編「PART TWO」へ続く構成上、解決途中までなのですが、それでも一定の区切りがつくところまでの見せ方にしているのは好感が持てます。

 ちなみに、このシリーズが面白くなったのは、第4作目の「ゴースト・プロトクル」からでしょうか、その後、「ローグ・ネイション」「フォールアウト」と秀作が続きました。スタートだった第1作はともかく、第2作目はとても”スパイ大作戦”とは思えなかったですねえ。やっぱり「ゴースト・プロトコル」から脚本で参加し、「ローグ・ネイション」からは監督まで務めているクリストファー・マッカリー監督の手腕なのだ。各作品の統一性が取れたように感じます。

 さて、今回の敵は、ネタバレを覚悟で言うと実は人工知能なのです。しかも、その傀儡で実行犯が”ガブリエル”という謎の男なのですが、実は、イーサン(トム・クルーズ)とスパイになる以前から大きな因縁のある様子なのです。この辺は多分続編で詳細が明らかにされて、さらに新たな展開があるのではと予想しています。
 そういえば、イーサンの組織IMF(”国際通貨基金ではない”という劇中ギャグが笑えます)へ指令を出すCIA長官の役は第1作に登場した人物と言う設定だそうですが、全然覚えていません(笑)。思えば敵が強い程面白いのですが、「フォール・アウト」の悪顔スーパーマンほどのインパクトがなかったのが、少し残念でした。

 しかし、この映画で一番気に入らないのは女優の交代です。私のお気に入りのMI6の女スパイであるイルサ役のレベッカ・ファーガソン(ディーン/砂の惑星の母親役も良いゾ)に換えて、ヘンリー・アトウェルという新たなヒロインの登場なのですが、どうも”お顔”が私の好みではない(笑)ですし、国際的な女泥棒という役柄もなんか最新作の「インディ・ジョーンズ」のダーティ・ヒロインを思い起こさせて残念でした。何故初対面からあれだけイーサンがかばい、守ろうとするのか、不思議です。・・・イルサを返せ。

 ちなみに、売り物のアクションシーンは、予告編で鳴り物入り宣伝だったオートバイでのジャンプ(実際は距離や高さは記録的なものなのでしょうが、ジャンプはジャンプなので素人には同じに見えて凄さがわかりません。)より、オリエント急行列車の墜落・回転シーンが見ごたえがありました。列車内の小物がいったん空中に浮いて再び床に叩きつけられる場面には鳥肌が立ちました。思えば、本物の迫力であり、「ジュラシック・パーク2」のトレーラーの進化系でした。いやあ、感動しましたねえ。 

 というように、若干、細かな不満な点はあるものの、活劇としては十二分に面白かったと思います。来年の続編公開を期待しています。
 いや、最近、こんなことばかり?言っている気がします。ハリウッドも、ポリコレなどに力を入れず、ここらへんで、シリーズ物ではなく、前後編でもない革新的なアクション映画を生み出してほしいものです。ハリウッドの底力に期待しています。どうぞよろしく。 

2023年7月26日 (水)

東宝時代劇映画桜花爛漫

71q6i7axwfl  先日「東宝時代劇映画桜花爛漫」という1945年から1971年までの東宝の時代劇映画を解説した書籍が出版されました。大映時代劇と言うのはよく聞きますが、東宝はどちらかというとサラリーマン物や特撮物がメインのような会社であり、やや意外な気もしましたが、考えてみれば、黒澤明時代劇は東宝で製作あるいは公開されていますので、そういう意味では日本の最高峰の時代劇作品を有する映画会社ということになります。

 そして、この本が戦後から1971年までの期間の作品に絞っているのは、どうやら70年以降の劇画を原作とする「子連れ狼」などの作品は、それまでの東宝時代劇とは明らかに作風が異なるという判断だそうです。まあ、劇画映画ブームは時代劇が衰退した後に出現した作品群ですから、一言で言えば、時代が違うということなのでしょうねえ。私としては「子連れ狼」や東宝公開の座頭市作品も好きなので、できたら併せて掲載してほしかったなあ。でも、やっぱり大映の監督の作品はまずいか(笑)。それに、後で述べますが、時代劇の巨匠の最後の2つの作品で”一つの時代”を閉めるというのはグッドアイデアです(笑)。

 さて、この本では、この27年間の時代劇映画(風刺や喜劇等は除外)として59の映画を取り上げています。内訳をみると、稲垣浩監督作品がなんと26作、黒澤明監督が8作、岡本喜八監督が5作、谷口千吉監督が3作、あとは1~2作の監督が15人です。そのなかには、小林正樹、伊藤大輔、内田吐夢、五社英雄など巨匠や有名監督の名もありますが、ほとんどは東宝所属の職人監督たちの作品でした。

 つまり、黒澤明監督は別格として、東宝時代劇の半数近くが稲垣浩監督作品なのです。稲垣浩監督と言えば、三船敏郎主演の宮本武蔵」でアカデミー名誉賞(現在は国際長編映画賞)を受賞しています。この評価のおかげでしょうか、稲垣監督は時代劇の巨匠として次々と時代劇映画を生み出しています。「戦国無頼」、「柳生武芸帖」、「ある剣豪の生涯」、「暴れ豪右衛門」、「風林火山」、「待ち伏せ」などがあります。最後の2作品を除いてはVHSもDVDもなく、私の若い頃は幻の作品でした。最近になってやっとDVD化されて観ることができました。

 その鑑賞結果というと、どうも作品の出来に”?マーク”がつくのです。若い頃から観たかった作品なのですが、どの作品も正直あんまり面白くありません。まあ、リアルタイムで観た彼の晩年の作品、三船敏郎、石原裕次郎、中村錦之助、勝新太郎という大スターが集まった「待ち伏せ」が本当につまらなかったのは承知していますが、往年の有名な作品も、セットなどはやたら立派ですが、内容があまりにもお粗末でした。本書の解説でも、”演出が時々冗長になる癖(?)”などと控えめに(笑)批判しています。こうなると、黒澤時代劇を除いて、東宝時代劇のあまり高くない評価の一端を担っているのは間違いないですねえ。それに肝心な「宮本武蔵」も後年内田吐夢の宮本武蔵5部作で影が薄くなりました。このことは本書でもさりげなく指摘しています。でも、東宝は最後まで監督として重用したのですが、何故なのかな?黒澤明とは対立した感のある東宝プロデューサーたちとの人間関係が良かったのかな? 不思議ですねえ。

 しかしながら、本書は、私のご贔屓の監督さん、例えば岡本喜八監督の「戦国野郎」「大菩薩峠」「斬る」、映画原理主義者として中抜きなど決してしない演出姿勢を貫き、過去に独立プロダクションを倒産に追い込んだ実績(三船プロも大変だったらしい)のある巨匠小林正樹監督の「上意討ち」、フジテレビとの提携で鳴り物入りの五社英雄作品「御用金」などの詳しい作品紹介があって、実に楽しい読み物になっています。

 そして、最後は、前述したとおり、「飢餓海峡」の上映時間問題で東映を退社した時代劇の巨匠内田吐夢監督が、自身の代表作中村錦之助版宮本武蔵5部作の番外編「真剣勝負」を、巨匠小林正樹監督が俳優座と提携して「いのち・ぼうにふろう」を東宝で公開して時代劇大作が終焉したと結んでいます。実際、この2作品はリアルタイムで観ていましたが、あんまり面白くはありませんでした。特に「いのち・ぼうにふろう」は、「切腹」や「上意討ち」の小林正樹監督作品でモノクロの映像や主演の仲代達矢のニヒルさが実にカッコ良かった(お気入りのキャラクター)ものの、勝新太郎のゲスト出演という期待があまりに大きかったせいか、活劇としては拍子抜けでした。カツシンも他社にせっかく出演したらなら暴れてほしかった(笑)。

 以上、いろいろ不満も書きましたが、総じて実に楽しい書籍でした。通常あまり話題にされない作品についても丁寧な解説がなされているほか、「柳生武芸帖」で”何故、鶴田浩二が三船敏郎よりタイトル順が先なのか?”の理由が判明するなど、面白い裏話も散りばめられており、大変満足しています。時代劇映画に興味のある方は是非ご覧ください。お勧めの一冊です。
 なお、このブログでは、黒澤明作品について、特にこの時期の黒澤時代劇はアクション活劇の頂点と言ってよい程の作品ばかりですが、あえて記述を割愛しておりますので、よろしくご理解お願いします。黒澤時代劇を未見の若い方は是非ご覧ください。必見ですゾ。

2023年7月21日 (金)

君たちはどう生きるか

 宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」を観て来ました。宣伝が一切無くて、上映後もパンフレットさえ販売しないという情報制限の徹底ぶりです。テレビ局や広告代理店、出版会社などが参加した製作委員会方式が一般的なアニメ映画とは一線を画しています。何しろ映画の宣伝広告費は、テレビスポットや雑誌等への広告など製作費の1倍から1.5倍の費用が掛かるというのですから凄いものです。まあ、一種の利権の構造かもしれませんねえ。しかも、このメンバーは、作品の内容までいろいろ口を出すようで、宮崎監督はそれを嫌がっていたとか。そのため、今回は赤字覚悟ですべてジブリが自ら負担したと鈴木プロデューサーは言っているようです。いやあ、知名度の高い宮崎駿監督だからこその英断(又は大博打)だったのでしょう。もっとも、実際には広告費がなかったというのが本音かもしれません(笑)。でも、こうした方法が一定成功すれば、SNSなどの多様な情報媒体が定着してきた中では、これまでのようなテレビ中心の過大すぎる広告宣伝方法の見直しのきっかけになるのかもしれません。もっとも、せめて、あらすじとジャンルぐらいは予告していただかないと見に行く判断に困ります(笑)。

 こうした既存の広告業界を無視した上映方式のせいでしょうか(笑)、この映画はとにかく評判が悪いのです。ユーチューバ―の中には「観る価値は無い。途中退場しようと思った。気持ちが悪い。」などいう悪意に満ちたコメントまであります。一般観客のレヴューも1点か5点に二極化して、平均して3点になるという低評価ぶりです。こんなに賛否が分かれる評価はあんまり聞いたことがありません。

 というような状況の中での私の感想なのですが、なかなか面白かったのです。宮崎監督作品として楽しめました。
 冒頭、”現実世界”のエピソードである戦前の田舎の風景などが実にち密な絵で好感が持てます。いわくありげな古びた屋敷と謎めいた周辺の森や池の作画はさすが見ごたえがあります。さらに主人公がベットに座るとクッションがしなる細かな動きがなんといっても宮崎節ですねえ。この絵(作画)の美しさを楽しまずに何を観るのでしょうねえ。・・・しいていえば、主人公と7人(数は不明?)のババアの性格付けはよくわかりませんが(笑)。絵を楽しまなければ、退屈と言う評価になるのでしょうか?アニメの見所は最終的には”絵”ぢゃないか(笑)。

 とにかく、宮崎ワールドは、センス・オブ・ワンダーのファンタジー世界がメインなのです。”オオオジ”が作り上げた”秘密の箱庭世界”(そうとしか言えないセコさなのだ)を楽しみましょう。思えば「千と千尋の神隠し」と「ハウルの動く城」と似たような舞台なのです。
 ストーリーは、うそつきで詐欺師のアオサギを案内役に行方不明の義母を探して、箱庭の小宇宙を旅するというものです。拉致されたペリカンやインコの悲哀さもあるのですが、ファンタジー世界ですから、舞台装置の整合性とか、存在理由とか、あんまり詰めても意味は無いのですよねえ。
 一方、インコ大王などの”ファンタジー世界”の表現が、細密描写である”現実世界”と違って、昔の東映アニメのような単純な絵柄になっているのは先祖帰りか、それとも予算の枯渇か、という印象がぬぐえず、今一つインパクトに欠けています。それもあってか、往年の作品と比較してイマジネーションなどがやや安っぽい印象がぬぐえません。ここが残念でしたねえ。

 それにしても、このタイトル「君たちはどう生きるか」はどういう意味があるのでしょう。観客への人生説教でもなく、オオオジの子孫への投げかけだったのでしょうか?ここは本当に分かりません。案外、もともとの原案とは全く違う内容になってしまったというのが真相かも(笑)。

 なお、最後のエンドクレジットを見て驚愕しました。有名な俳優達が何人もが声優をやっているのです。鑑賞中は全然分かりませんでした。観終わった今でも、誰がどのキャラクターを演じたのか、さっぱりわかりません。少しショックです。これは是非後日発売されるというパンフレットを見てみたいものです。

 最後に、何らかの意図による悪意があるとしか思えない酷評の嵐の中で、興行収入は4日間で20億円を突破しているとか。さすが宮崎駿監督です。まあ、一般観客は素直に作品を評価している現状が救いですねえ。とりあえずは、めでたし、めでたし。もっとも、ロケットスタートで失速もあるようですので、是非、皆さんは公平な目線でご覧ください。

 

  

 

2023年7月19日 (水)

8マン・グッズ

20230629_103707  懐かしの少年漫画「8マン」のキャストキットをゲットしました。
 8マンについては、当ブログ(2009.09.12,2010.11.27)でも何度か書きましたように、私のお気に入りの漫画のロボット・ヒーローです。しかも、作画の桑田次郎氏の不祥事によって突然連載が打ち切られたこともあって、同時期に連載され、国民的な人気となっている鉄人28号や鉄腕アトムと比べてややマイナーな立場に甘んじている気がします。まあ、設定も平井和正の原作らしく、人間でなくなったことを悩み、電子頭脳強化剤というタバコを吸うロボット私立探偵という実にハードなSF物語なのです。

20230719_104321  しかし、”エイトマン”というタイトルでアニメ放送が始まった頃はかなりな人気があり、様々な関連グッズが出され、丸美屋食品のふりかけのオマケである”シール”を集めた記憶が残っています。特に、ビデオもない時代ですから、ソノシートも持ってました。何度も主題歌や物語を聞いたものです。ちなみに、何故、テレビのタイトルが漫画の”8マン”ではなく”エイトマン”だったのかというと、昔の懐かしい漫画を復刻出版している出版社である”マンガショップ”が発売した8マン完全復刻版の解説に書いてあったのですが、”放映TV局のライバル局が8チャンネルだったから”というのが改名の理由でした(笑)。もっとも、アニメ版はとても再見に堪えるものではありません。数年前にDVD-BOXで観てのけぞりました。こんなギャグアニメにハマっていたのか(笑)と。

20230712_173420 20230712_172841  なお、原作の漫画については、今観てもなかなか面白いし、とにかく桑田次郎氏の描く絵が抜群に上手いのです。特に女性を美人に描く天才です。余談ですが、8マンの漫画は作画の桑田次郎氏の不祥事で連載が突然打ち切られたため、最終回はアシスタントが書いた絵になっていたそうです。これまでに何度も復刻版が出版されており、後年に桑田次郎氏自身が描いた絵物語風の追加版まで発売されていたのですが、逆に打ち切り当時のアシスタント作画版を掲載したのは、この”マンガショップ”版が初めてだそうです。
 しかも、ご丁寧に、8マンとライバルロボット00七(ゼロゼロシチ)のフィギュアまで発売しています。8マンはあんまり似ていないのですが、お気に入りの00七の模型はうれしいのだ(笑)。

 さて、話を冒頭にもどしまして、今回購入したキャストキットは本当にガレージキット初期のようなモデルであり、造形が荒い上に、なんとも似ていません。しかも、サイズが頭から足先まで15cmと小さい上に、初めから分かり切ったことでしたが、私の苦手な金属塗装が必要であり、曲線のマスキングが全く上手く出来ません。正直何故購入したのかと後から反省したのですが、我ながら合点がいきません(笑)。
20230712_174026  やっぱり桑田次郎氏がスタイリッシュに描いた、人間の二枚目の顔をもつ8マンの三次元化は難しいのだ。そういう意味では、ビリケン商会の8マンのビニールモデルは傑作なのですねえ。プレミアがつくはずです。

20230713_091908 20230713_091306  そのほか、何年か前にカプセルフィギュアとして、エイトマンリアルフィギュアコレクション全4種が発売され、丸美屋食品も何周年かの記念として”シール”ではなく、ミニフィギュア16種も発売されていました。本当に”エイトマン”は何年かに一度、忘れた頃にやって来るのだ(笑)。20230719_104224

 最後に今回制作したキャストキット完成品を紹介します。仕上がりは全く納得しておりませんが、体の塗装はつや消しホワイト82に半光沢イエロー113とキャラクターフレッシュ111を少々混ぜた色です。そして見てのとおりどうにも”顔”がしまりませんし、継ぎ目の線塗装もガタガタです。しかも四苦八苦の挙句です。
 結果、今回の製作の目玉は”台座”になりました(笑)。100円ショップのアクリル板に市販の歯ブラシのキャップをくっつけたものです。丁度8マンの足先がキャップにハマり、片足を上げたポーズでは飾りようもなかった8マンがきちんと立っています。アイディアの勝利です。これだけが成果でした(笑)。・・・・ホントなにやってんだか。

 

2023年7月13日 (木)

ヴェロキラプトル

 ヴェロキラプトルと言う恐竜をご存知でしょうか?人間サイズの肉食恐竜ですが、スピルバーグ監督の「ジュラシック・パーク」第1作で、鮮烈な悪役デビューを果たし、一役有名になりました。第三作目では、頭部等に羽毛の原型のような棘をはやしていましたが、その次のシリーズ「ジュラシック・ワールド」では、羽毛等は無く、代わりに体表にブルー模様を纏って人間に味方する善玉として再登場します。まるで、昭和ゴジラの末期からの悪役返上の”二の舞”なのです。まあ、羽毛が無いのは評価できますが、はっきり言って、新シリーズはCG映像を堪能する以外は、あまり面白くはありません。このシリーズで架空の恐竜はタブーですねえ(笑)。

 ちなみに、ジュラシック・パークの第三作目当たりの時期でしょうか、学術的な見地からは、ヴェロキラプトルは映画よりかなり小型で、しかも羽毛恐竜だったことが定説となっています。なお、ティラノサウルスについては爬虫類型鱗も発見されており、最近は、どちらかと言うと”非羽毛恐竜”説が多いようです。(NHKの特集は一体何だったと思いますねえ。)
 さらに言えば、新シリーズ3作目に登場する悪役の”羽毛恐竜”のデザインはあまり恰好がよろしくありません。あれでは人気は出ないでしょうから、第1作のヴェロキラプトルの姿を踏襲した映画的な判断は正しいのだ(笑)。

 さて、この「ジュラシック・パーク」第1作のヴェロキラプトルのスタチューを入手しました。以前、当ブログでアイアンスタジオ製の2種類のフィギュアをご紹介した(2020.3.15)のですが、全3種あったうちの残りの一体なのです。既存の2種は”キッチン”で子供たちをいやらしく執念深くも追いかけた姿を模型化したタイプなのですが、今回入手したのは、ラストで追い詰められた主人公たちに襲い掛かる寸前の姿をフィギュア化したものです。発売当時に入手できないままで、販売数が少ないのかなかなかオークションにも出品されず、ヤキモキしていましたが、やっとゲットできました。では定評のあるアイアンスタジオのスタチューをご覧ください。いやあ、リアルですねえ。

20230712_165635

 なお、映画では、その直後にティラノサウルスに喰われてしまうという最期を遂げるのですが、この幕切れも悪役らしくて良いのだ(笑)。

2023年7月 1日 (土)

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル

 冒険アクション映画の金字塔のシリーズ最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」には、あまり期待していませんでした。なにしろ、主演のハリソン・フォードが80歳と高齢であり、しかも、監督はスティーヴン・スピルバーグではないのですから・・。でも、第2作目に登場する昆虫の標本(当ブログ2022.10.15参照)を買ってしまったほどのお気に入りのシリーズなのです、公開初日の初回上映に劇場に足を運びました(笑)。意外なことに金曜日とはいえ、平日の午前中にもかかわらず場内は結構観客で埋まっていました。まあ、ほとんどが私と似たり寄ったりのじいさん(笑)が多かったのは、多分、若い頃リアルタイムで映画を楽しんだ往年の娯楽アクション映画ファンなのでしょう。なんか上映前に館内の一体感が盛り上がったような気がしました(笑)。

Img_20230630_0001  さて、肝心な出来映えなのですが、うれしいことに予想外に面白かったのです。
 まずは冒頭、若き日のハリソン・フォードがナチスドイツ軍と”ロンギヌスの槍”を巡ってのアクションシーンに感激しました。なにしろ、若い頃のハリソン・フォードが出ずっぱりで、しかも疾走する軍用列車の上で派手な格闘まで行うのですが、ほとんど違和感がないのです。CG技術によりあれだけ長い時間の撮影が可能なら、もう全編そのままの若い姿でやってほしいとまで思いましたねえ。
 ちなみに、パンフレットによると、40年前に撮影してルーカス・フィルムに保管してあった膨大なフィルムの中からAI技術を活用して撮影素材を選んだそうです。さすが数々の映画技術を革新してきたルーカス・フィルムだけのことはあります。でも、そのうち、AIにより脚本家だけでなく俳優も不要になる時代が目の前に来ていることを実感します。

 本編のお話は、その25年後、月面着陸に成功した後の1969年のアメリカが最初の舞台となります。晴れやかで未来への希望にあふれる宇宙飛行士たちを称えるパレードの日がインディの70歳で大学教授を引退する日なのですが、その対比が実に見事ですし、さらに息子(2008年の4作目に登場)を戦争でなくし妻とも離婚して、すっかり頑なになってしまった老人の姿には、かつての栄光や功績はみる影もありません。まさに”終わった人”なのです。いやあ、身につまされます(笑)。

 Img_20230701_0001 Img_20230701_0002 そして、そこに登場するのが、友人の大学教授の娘でインディが名付け親となったヘレナ・ショウです。フィービー・ウォーラー=ブリッジという名前のやけに背の高そうな女優さんが演じます。最初は、いかにも典型的なヒロインらしく優しげなのですが、インディを騙して、今回のお宝アルキメデスが発明したという”アンティキティラ”を奪い取るのです。彼女は、インディを手玉に取る一方、マフィアの息子に結婚詐欺を行うようなとんでもないダーティ・ヒロインなのです。個人的には彼女にはあまり感情移入ができませんでしたねえ、後半までは(笑)。
 それにしても、こんな詐欺師的なヒロインは見たことない(面白い作品限定で)と思っていたら、パンフレットによるとプレストン・スタージェス監督の1941年公開「レディ・イブ」のヒロインがモデルとか。言われてみれば、ハリウッド黄金期のスクリューボール・コメディのヒロインは、とんでもない性格の設定が多かったような気がします。うん、すっかり忘れていました。本当に”温故知新”が大事なのですねえ。でも、昔はセリフが中心なのであんなに女性が行動的で乱暴(笑)ではありませんでした。そういう意味ではやっぱり世の中は確実に進歩しているのだ。

 また、今回の悪役も私のご贔屓、マッツ・ミケルセンが演じています。役柄は、ドイツナチスでロケットを開発し、戦後はアメリカのNASAで活躍したブラウン博士がモデルだそうです。やっぱり戦争中のナチス協力者と言うのはどうあっても評判が悪いようですねえ。
 映画では、タイムトラベルが可能と言われる”アンティキィティラ”の発見に執念を燃やしているのですが、その目的が一ひねりしてあり実に面白かった。しかも、このタイムトラベルを実現させる方法がとんでもなく秀逸でした。良く考え出したものです。「ザ・フラッシュ」は見習うべきでした。それにしても、”アンティキィティラ”の役割が要なのですが、ラストは、本当に懐かしのTVドラマ「タイムトンネル」を彷彿させてくれて懐かしさいっぱいです。ちなみに、今回の作品は、ヒーローの老年期ということもあって、”時間”が初めからテーマだった(パンフレットの記載)といいます。監督に「ローガン」で老いたミュータントの物語を監督したジェームス・マンゴールドを選んだ製作陣の慧眼だったのかもしれません。
 このタイムトラベルした時点で評価は”二重丸”でしたが、さらに、最後の”一発”で”三重丸”と言う評価になりました。いや、驚きましたネ(笑)。ちなみに80歳のアクションは今時の荒唐無稽な大作アクション作品とは違って派手さは無いですが、ノスタルジックな味わいがあって及第点(〇)と思います。

 余談ですが、シリーズお楽しみである”大量の有害生物”は、巨大ウナギとムカデでした。・・ここは少し期待はずれでしたが、まあ、アルキメデスの腕時計のオチに敬意を表して大目に見ましょう(笑)。あと、アントニオ・バンデラスの扱いが可哀想でしたねえ、最近は役に恵まれないのかな?。

 なお、今回購入したパンフレットには、結構撮影の裏話がしっかり記載されていて良かったのですが、驚くことに、日本語のタイトル表示がどこにもありません(多分)。英語のままの原題のみが記されています。さらに表紙も最近流行なのか、スタイリッシュすぎで何のパンプレットなのかが一見ではよく分かりません。これは日本の営業サイドの弱体化なのでしょうか、なんか少し心配になります。面白い映画なのでヒットすればよいのですが・・・。応援(笑)としてチラシ(両面)を載せましたのでご覧ください。

 未見の皆さん、80歳のハリソン・フォードがアクションに体を張って頑張っていますし、90歳のジョン・ウィリアムズの音楽も現役です。特に最近はあまり劇場に行っていないというお年寄りの方、”いくつになっても冒険はできる”という気持ち(笑)で、是非、みんなで劇場に足を運んで応援しましょう。

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