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2023年6月28日 (水)

七人の侍 4Kデジタルリマスター仕様ブルーレイ版

 黒澤明監督の名作「七人の侍」の4Kデジタルマスター仕様のブルーレイが発売されました。もっとも、この商品は4Kデジタルリマスターをブルーレイ向けに2Kダウンコンバートしたマスター素材を使用したものだそうです。まあ、その分、4K画像の画質は落ちるということなのですが、今回購入して視聴したところ、そのソフトの画質の良さに驚嘆しました。

91v6ouqbjbl_ac_sl1500_  もちろん「七人の侍」をはじめとする黒澤明監督作品については、これまでも当ブログで幾度となくご紹介したとおり、既にVHSからLD,DVD、そしてBDまで所有しています。しかも、わざわざ画質が良いと噂されていた北米版まで取り寄せています。
 それでも、今回の商品は”4Kリマスター版”と称するだけの価値はあります。何度も観たはずの”景色”がまるで今迄見たことのなかったモノクロの細密画のように見えるのです。本当に新鮮な驚きでした。これは多分に黒澤明監督特有の望遠レンズの多用とパンフォーカス(手前から奥までピントが合っている画面)の効果が拡大されているためなのでしょう。とにかく、当時の丁寧でスケールの大きいセット美術、リアルな衣装、昔の面影を残す自然などなど、見事に映像に刻まれています。いままで観てきたものとは雲泥の差です。
 しかも、当時の技術から聞こえにくかった音声も一定改善(もっとも三船や左のセリフはまだまだ不明瞭なのですが・・・)されていますし、以前のリバイバル時に付けた過度な殺陣の効果音がマイルドになっているのも好感が持てます。

715vw22p3fl__ac_sx300_sy300_ql70_ml2_ 717rgib5uyl__ac_sx300_sy300_ql70_ml2_ 実は、同じ4K仕様の「用心棒」や「椿三十郎」も購入していたのですが、正直、ここまでのリマスター映像の凄さ(通常のブルーレイとの格差)というものは感じられませんでした。
 思えば「七人の侍」は昭和29年の作品ですから、後年の作品と比べて原版の素材の状態が悪かったのでしょうねえ、なにしろ、今回、冒頭の”題字”の輪郭が滲んでいないのにまず感動したのですから(笑)。
 これは本当に買ってよかった。

 ただ、そうはいってもこの商品は、やっぱり2Kにダウンコンバートしたものなのです。そして、今回、メーカーからは、この商品と併せて本当の4K版の素材をそのまま使用した”4KUltra HD"が発売されています。
713visgmrgl__ac_sx300_sy300_ql70_ml2_61h144xeoul_ac_sx342_ 61c7qxre4l__ac_sx300_sy300_ql70_ml2_  ちなみに4K映像の画質の凄さは、高校時代8mm映画を作っていた友人からもお墨付きをもらっているのですが、HDソフトを観るには、それ専用のデッキとテレビが必要なのです。残念ながら我が家の小さなテレビは現在のところ故障もなく元気に動いていますし、予算的にも権限的(妻)にも当面買い替える予定はありません。

 しかしながら、”将来のテレビの買い替えを見据えれば必ず必要になるソフト”などと屁理屈をつけて、現時点では観ることもできないHDソフトを買ってしまいました。
 いやあ、大昔にLDデッキもないのに小林正樹監督の「上意討ち」のLDディスク(VHSがなかなか発売されなかったのです。)を買っていたことを思い出しました。あの時は友人の兄貴に頼んで見せてもらった記憶があります。歴史は繰り返すというか、人はなかなか変わらないということでしょうか、我ながら全く年だけ取って進歩がありません、反省です(笑)。ちなみに、「用心棒」と「椿三十郎」もHDソフトを買いました。私、黒澤明のモノクロ時代劇が大好きなのです。そして、まだ見ぬ映像を想像しながら、未開封のディスクケースを眺め楽しんでいます。地方在住で映画にしろテレビ放送にしろ話題作をリアルタイムで視聴できなかったせいか、幼いころからコンテンツ内容を雑誌記事などで勝手に想像するのは得意なのです(笑)。もっとも、そうした想像による期待が大き過ぎて、何度も現実の悲哀を感じたことはまた別の話なのかもしれませんが、まあ、人それぞれいろいろな楽しみ方があるのです(笑)。

 

2023年6月27日 (火)

ザ・フラッシュ

 最近のアメコミ映画はマーベル、DCスタジオ双方とも軒並み興行収入が悪いようです。まあ、私が最近見た「アントマン&ワスプ」、「ブラックアダム」、「ブラックパンサー」、「ソー/ラブ&サンダー」など全く面白くなかったのです。特に、DC作品は、主演俳優がころころ変わるなど統一感が無くて、ファンの支持を失っているようです。どうやら「ザ・フラッシュ」は、作品そのものの評価は一定高いものの、そういう意味で興行成績は世界的に伸び悩んでいるようです。一説には製作費を回収できない”大爆死”という状況らしいのです。

Img_20230627_0002  ストーリーは、父親の妻殺しの冤罪を晴らすため、過去に遡って母親を救おうとする俊足ヒーロー”フラッシュ”の物語です。予告編によると、ティム・バートン監督の「バットマン」で初めて大人向けのバットマンを演じたマイケル・キートンが再演するということで、私としては劇場に足を運ばざるを得ませんでした。もっとも、あの悪人顔が癖になるヘンリー・カヴィルが出演しない(彼はスーパーマン役を下ろされたようです)のが少し気に入りませんが、代わりに若いスーパーガールが登場するようでそこは期待していました(笑)。

 ただ、どんな方法で過去に遡るのか?加えて、アメコミ界隈で現在大流行中の”マルチバース”(パラレルワールド)世界が舞台となるようで、安易な設定になるのではないかと危惧していました。
 それに、主演のエズラ・ミラーが住居侵入や窃盗、暴行などの不祥事を引き起こしており、とにかく印象が悪いですわねえ。でも、意外に自閉症的な主人公の役柄には似合っていたので、鑑賞中はそれほど気になりませんでした。まあ、役者の良しあしに私生活は関係ありません。特に”不倫”などは関係ないですねえ。・・これはまた違う話でした(笑)。

 さて、映画の感想ですが、とにかくCGをはじめ金がかかっていることは分かります。冒頭のギャングとバットマンモービルのカー・アクションは迫力もあり、見ごたえがあります。ただ、崩壊する高層ビルから何人もの赤ん坊が放り出されるシーンは、CGであり、しかも必ず助けられる結末と分かっていても、あんまり気分が良いものではありません。日本人の感覚では”やりすぎで悪趣味”と思うのはおかしいのかな?

 そして、過去へ遡る方法は、やっぱりというか、予想どおりというか、ただひたすら超高速で走って時空を超えるという荒業でしたが、映像表現が凝っていましたので、クリストファー・リーブ主演の「スーパーマン」のように地球の自転を逆回転にするというドン引き技ではなかったのが救いでした。

 さらに、期待の”パラレルワールド”に登場する人物達には驚きました。現実世界では主人公フラッシュと「ジャスティス・リーグ」で共演した現バットマンのベン・アフレック、ワンダー・ウーマンのガル・ガドット、そしてヘンリー・カヴェルのスーパーマンもアクアマンも意外な形で登場します。しかし、今回の異世界には、スーパーマンが初代俳優から次々と登場し、さらには、実際の映画製作が中止となった某有名俳優までスーパーマンの姿で現れます。いくらなんでも、これはやりすぎです。第一、スーツが似合っていない(笑)。ついでにいうと、バットマン役者も集合します。もっとも、ダークナイト・シリーズのクリスチャン・ベールは登場しません。多分いまや巨匠のクリストファー・ノーラン監督には了承が得られなかったのでしょう(笑)。
 とにかく、過去作品の主演者をCG製も含めかき集めて出演させています。多分、これまでのシリーズの主演者のオールスターをやりたかったのでしょうが、「スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム」のような衝撃はありません。なにしろ一人を除いて本編物語にかかわらない単なる顔見世程度にとどまっており、完全な二番煎じなのです。

 そして、この映画でも最も残念だったのがラストでした。主人公の馬鹿さ加減はともかくも、タイムパラックスを解消しようと悪戦苦闘した結果があのラストでは、カタルシスどころか、一つのパラレルワールドを滅亡に導くという最悪のシナリオです。後味はひどく悪いですねえ。製作陣は、なんとも感じなかったのでしょうか? 冒頭の赤ん坊の扱いと同じようなデリカシーの無さを感じます。
 一方で、生意気で計算高そうな黒人のヒロイン、ラテン系の弱すぎるスーパーガールなど、ポリコレには十分な気を使っています。しかし、ここでも、観客に共感できる人物設定にはなっておらず、単に有色人種を配役しているだけのような気がします。なんか、大事なところが抜かっているのです。まあ、この作品に限らず、いまのハリウッド(特にディズニー)はなんかおかしいですねえ。いや、アメリカ全体の混迷を象徴しているような気もしますが、せめて娯楽映画は心から楽しめるものにしてほしいものです。どうかよろしくお願いします(笑)。 

2023年6月16日 (金)

ミーガン

 YouTubeでアンドロイドの奇妙なダンスが話題になっている映画「ミーガン」を観て来ました。ストーリーは、子守り用に開発されたAI搭載の少女の人形が暴走して、周囲の人間を殺しまわるというSFホラーです。そして、主演とも言えるアンドロイドM3GAN(ミーガン)の可愛らしくも恐ろしいキャラが大人気となっています。特に、予告映像でみたミーガン・ダンスは、手足の長い(日本人の体型では絶対にあり得ない)少女の動きが衝撃的なのです。加えて、撮影後にミーガン・マスクを外してにっこり笑う子役のメイキング映像(流出?)にも感動しました。わたし、こういう楽屋ネタが大好きなのです(笑)。この流出(?)映像のインパクトは大きいなあ。

Img_20230616_0002  ちなみに興行面では、アメリカ公開当時、あの超大作アバター2に次いで全米第2位をキープしたとか、多分それほど多くない製作費を考えると超大ヒットといえるようです。
 製作は私の苦手な”今時のグロテスクなホラー”作品のプロダクションなのですが、この作品はジェラルド・ジョンソンという若手の新進監督による笑いと恐怖の絶妙の演出が実に上手いのです。
 あの奇妙な振り付けのミーガン・ダンス(パンフの裏表紙の写真参照)も、もともとは脚本には無く、監督が”獲物をとまどわせるため”というコンセプトで発案した演出のようで、このようなコメディー要素が様々な恐怖場面にブレンドされています。しかも、不謹慎ながら、ミーガンに殺されるのは何とも”嫌な奴”ばかりで後味もそれほど悪くありません(笑)。さすが、ハリウッドでは才能ある若手監督が次々と頭角を現すのですねえ、本当にその底力に圧倒されます。

 さらに感心したのが、「チィルド・プレイ」のような悪霊に取りつかれたにオカルト人形ではなく、AI(人工知能)がその不完全さゆえに狂気になっていくというストーリーと養い親(この映画の主人公は孤児となった姪を引き取った女性の天才技術者)の子育て放棄をテーマにしているなど、いかにも現代社会を反映した洗練されたモダン・コメディ・ホラーになっています。「ターミネーター」へのオマージュも楽しいものです。

Img_20230616_0003  とにかく面白い作品ですので、未見の方は是非ご覧ください。
 最後のB級映画的なオチもしっかりありますし、続編制作はどうやら決定された模様です。ホラー界に新しいシリーズが誕生したようです。少し気が早いですが、ジェラルド・ジョンソン監督による続編も期待しましょう。

 

2023年6月13日 (火)

M.U.T.O.

  最近はもっぱらYuoTubeを楽しんでいます。特に、最新映画の予告映像は実に面白い。中にはガセネタもあるようですが、アメコミ関係などは、オタクのユーチューバーたちが外国発の情報ネタを基に様々な解説をしており、こんな趣味の世界もあるのだなあと感心しています。もっとも、これらのユーチューバー達は皆マスクをして顔を隠しているのが笑えます。素顔を晒すとやっぱりまだまだ世間体に不味い面があるのでしょうねえ。でも、頑張ってください。応援しています。

 そして、元祖オタク、オタキングと言われる岡田斗司夫さんの動画配信もなかなか興味深いものがあります。今やアニメ関係だけでなく、時事問題や人生相談まで幅広く批評する”オピニオンリーダー”的な存在になっているのも凄いですねえ。もっとも、個人的には、やっぱりSF映画やジブリの裏話が楽しいですが・・・。ところで、スタジオの後棚に飾ってあった海底二万哩のノーチラス号に絡みつく”巨大イカ”の模型の販売元をどなたか知りませんか?知っている方がいらっしゃれば是非教えてください(笑)。

 そうした中、ハリウッド発の最新情報として、ハリウッド版ゴジラシリーズの予告映像が流れています。「ゴジラVSコング」の続編は「ゴジラ✕コング」というタイトルらしく、新たな怪獣として、赤い手長猿のようなモンスターが登場するようです。予告映像には、赤い影のような姿が映っています。前述のユーチューバー達は、これまで東宝怪獣の中からいろんな怪獣を推理していましたが、どうやらことごとく外した様です。もっとも、公開は来年らしいので、まだまだ紆余曲折がありそうです。

 もっとも、このハリウッドゴジラシリーズは、米国の興行的には、コングを中心としたモノが当たっている模様であり、「ゴジラVSコング」も内容的に主役はコングで、ゴジラは添え物でしたねえ。やっぱり米国では元祖モンスターなのでしょう。このことは、続編が実は「コングの息子」という説も根強かったことからも分かります。
 まあ、それ自体はいいんですが、アメリカ独自の怪獣のデザインがイマイチなのです。「キングコング:髑髏島の巨神」の登場する敵役は、二本腕が付いた骸骨頭のヘビのようなスカル・クローラーなどいずれも変な怪獣ですし、東宝怪獣がわんさか登場した「ゴジラ:キングオブモンスターズ」では、あろうことかキングギドラの羽に腕を付けてしまいました。これは駄目でしたねえ。あの生物界には存在しないようなオリジナルの”傘張の羽”が宇宙怪獣として秀逸だったのです。いやあ単なるドラゴンに落ちてしまいました。モスラのデザインなどはもう原型もありませんでしたねえ。とにかく恰好が悪いのです。そのせいでしょうか、一時シリーズ打ち切りになりかけたほど興行成績がパッとしなかったのも理解できるということです。
 ただ、「ゴジラVSコング」で持ち直した(メカゴジラのおかげ?)そうで、シリーズが続くことになったのは良かったのですが、その続編に登場予告の赤いテナガザルの姿には今後の展開に暗雲が立ち込めたように感じています。

20230313_1550021 20230313_1554391 20230313_1549161  さて、こうしたハリウッドゴジラシリーズの中で唯一感心したのが、2014年公開のハリウッド版ゴジラ第1作、ギャレス・エドワード監督の「ゴジラ」に登場するムートーでした。なお、エメリッヒ監督の「ゴジラ」はゴジラではない怪獣映画の佳作として認識しています(笑)。結構、好きなのです(笑)。

 この第1作の怪獣映画の印象は、平成ガメラを彷彿させる世界観であり、敵役怪獣の名前ムートーは”M.U.T.O”であり、正式名称Massive Unidentified Terrestrial Organism(未確認巨大陸生生命体)の頭文字を取ったものというのです。ドラマ設定上、こうした命名方法も上手いし、なによりメスが巨大で、オスは飛行するという生態や八本脚の昆虫型のデザインがユニークでした。もっとも映像では暗くてあまり良くわからなかった人も多いと思います(笑)ので、数年前にバンダイから発売されたフィギュアをご紹介します。いかにも、実際には存在しない架空の怪獣でありながら、実に生物感溢れるスタイリッシュなデザインであり感心しました。
 映画を未見の方は日本のゴジラが初めてハリウッドで成功した作品を是非ご覧ください。

2023年6月12日 (月)

メトロポリス アンドロイド マリア

 サイレント映画「メトロポリス(当ブログ2006.10.22を参照)」に登場するアンドロイド(偽マリア)のプラ模型がエクスプラスから発売されています。この映画史上最も美しいと言われるロボットは、随分前に発売された増田屋の大型フィギュアが有名ですが、今回、このプラ模型を実際に制作してみると、このエクスプラス製のキットの素晴らしさ、出来の良さに感動しました。
20230604_154705  サイズは22cmぐらい(1/8?)の大きさなのですが、体表につけるベルト等の小物を除いて、本体は接着剤なしで組み立てができるのです。プチッ、プチッと各部品がきっちりハマるのはなんとも快感でした。最近プラモデルの性能が格段に進歩していることを実感しました。

20230609_194442  しかも、組み立て後の姿は、映画史上初のロボットであり、後年の映画に大きな影響を与えた中世の甲冑のようなスタイルを実にうまく造型しています。特徴的な肩の曲線ラインやアール・デコ調といわれる両足のデザイン、そして頭部の耳、胸部、大腿部などをつなぐ細かなベルト等の仕様などは、撮影当時にマリアを演じた女優さんが実際に身に着けて演じた逸話を再現しているかのようなセンスまで伺わせます。うん、このキットはほれぼれするような傑作です。

 さて、模型づくりの工程としては、部品の仮組みの後、流し込み接客剤で固定しました。ここで残念ながら事前調整の”甘さ”から隙間が生じてしまい、パテを注入して目立たなくしたものの、この辺が腕の違いなのでしょうねえ、反省です。
 加えて、仕上げの塗装もこれまた手抜き(笑)でした。サーフェーサーの下処理後、シルバーのスプレー缶で全面塗装しました。実を言うと箱絵の”黄金色”を目指したものの、どうも仕上がりがイマイチでしたし、実際の体色はゴールドというのが定番らしいのですが、私が子供のころに雑誌で見た”アッカーマンのコレクション”では、シルバーだった記憶があって所有している増田屋版もシルバーに再塗装(当ブログ2012.01.02参照)しているので、結局今回も最終的にはシルバーに落ち着きました(笑)。

 また、付属の椅子付きの台座は、ブラックの下処理までしたのですが、本体に比べ場所を取りますので、小さな木製の台座を用意して、それに載せることにしました。狭い我が家ですので、省スペースはしかたありません。

20230611_145542 20230611_145602  以上、完成したアンドロイド・マリアをご覧ください。

 最後はサービスショットの後姿です(笑)。

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