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2023年2月10日 (金)

アメリカ流転の1950ー2010s

 祥伝社発売の単行本「アメリカ流転の1950ー2010s」は、アメリカの世相を当時公開された映画の視点から”ばっさり”と切り取った、実に面白い読み物でした。内容は、7章に分かれており、理想の50s、闘争の60s、幻想の70s、葛藤の80s、喪失の90s、不信の2000s、分断の10sと区切り、それぞれ「赤い河」、「ローマの休日」、「アラバマ物語」、「スター・ウォーズ」、「愛と青春の旅だち」、「ミッション・インポッシブル」、「ブラックホーク・ダウン」、「アメリカン・スナイパー」など、誰でも知っているような作品、しかも単なる娯楽映画のような作品まで含めて、その当時の社会情勢や大衆の心理を”ざっくり”と説明しています。

51byfbfmdl_sy291_bo1204203200_ql40_ml2_  この本で取り上げた作品は、いずれも大ヒットした映画であり、それは同時に当時の社会を反映し、大衆の心をつかんだ作品ということが言え、それゆえに、その作品から時代が求めたものが良くわかるという論法です。まあ、単なるSF活劇などは、少し深読みすぎではないか、という気も若干しますが、とにかくアメリカ史のやたら通俗的な読み物としてはなんとも面白いのです。特に、何故、その作品がアメリカでヒットしたのか、その背景をわかりやすく説明してくれるのが興味深いですねえ。赤狩り、黒人差別、銃社会などアメリカという巨大な国の複雑さと影の深さには、能天気な日本人にはどうにもついていけない気がします。
 丁度、同時期に読んだ「キリスト教で読み解く世界の映画」で、欧米の映画作品、いや、欧米人の考え方や常識の中に溶け込んだ宗教の影響なども知らないことだらけでしたので、改めて我が国のガラパゴス化にある種の幸せを感じました(笑)。それにしても、幼い頃憧れだった”アメリカ”の実態には改めて”隣の芝生”という現実の悲哀を感じざるを得ませんでしたねえ。悲しいことです。

51vtk1jlm8l_sy291_bo1204203200_ql40_ml2_  是非、未読の方はご一読をお勧めしたいと思ったのですが、実は、この本はNHKが以前BSで放送した「世界サブカルチャー史 欲望の系譜」のアメリカ編を書籍化したものだそうです。最近、テレビをほとんど観ていないので、全く知りませんでした。いやあ残念です。現在は、その”フランス編”を放映中だそうです。それも先日見逃しました。夜11時のBS放送はついつい忘れるのです(笑)。
 当然、映画のお話には映像がある方が絶対面白くなるので、機会があればそちらを観ることをお勧めします。なんだかんだ言っても、やっぱり映画は映像あってのお話ですよね。私も頑張ってNHKのオリジナル放送を見ることにしましょう。

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