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2023年1月13日 (金)

アバター/ウェイ・オブ・ウォーター

 ジェームス・キャメロン監督の映画「アバター」の13年ぶりの続編「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」をやっと観て来ました。当地の劇場では、いつのまにか字幕版が夜1回しか上映されなくなっていたので、3時間を超える上映時間に耐えられる体調とあんまり寒くない天候を選んでいたら、結局封切日から3週間以上経った昨日の夜になりました(笑)。
Img_20230113_0001  この作品は、製作費が500億円(マーベル作品が200億円程度)と破格であり、採算が合うには歴代興行収入の上位に入らなければならないような、まさにハイリスク・ハイリターンの典型と言われていました。Youtuberの評価では”映像がキレイ、凄い”など高評価がある一方で、国内の興行成績は3週連続第3位にとどまっています。どうやら世界130数か国のうち第1位を取れなかったのは日本だけだったそうです。第1位と2位がアニメ作品というのはいかにも日本らしいのですが、その壁を超えることができなかったのは、やっぱり内容が物足りないのかな?とも思え、その是非を問いに劇場に足を運びました。ちなみに、世界収入は、既に歴代第10位、約2000億円を超えており、どうやらキャメロンの賭けは成功したようですねえ。構想は第5作まであるそうなので、とりあえずおめでとうございました。

 さて、内容はというと、映像の凄さ、美しさ、リアルさに驚嘆します。特に海辺の部族の暮らす”海”の波をはじめ海中の景色、さらにイルカ、クジラ、トビウオなどに似た架空の生き物の姿は、まるで記録映画のように本当に自然に生きているかのような素晴らしさです。さすが、製作費500億円は伊達ではありません。海好きのキャメロンの執念まで感じられます。

 一方、物語は、どうもイマイチ面白くありません。前作で死んだはずのラスボス海兵隊の大佐が地球で保存されていた記憶を基に”アバター”で復活(良く考えるとこれで何度でも復活できる不死者になりますねえ)したり、父親がいないにもかかわらず女博士(シガニー・ウィーバー)が超能力を持つ娘(救世主?)を生んでいるのは違和感(前作にあったか?)がありますが、続編への布石ということでこれは理解しましょう。
 しかし、常に主人公の4人の子供たちの無軌道な行動がきっかけで話が展開するのが、なんともうっとうしい。加えて、侵略者である人類の目的は、地球が滅ぶのでこの惑星パンドラに移住するために行う作戦(女司令官の談)の筈が、いつのまにか、アバターで復活した大佐による主人公の抹殺に矮小化されているのには驚きました。結局、大佐の個人的な恨み?違うでしょう、人類側の大義もあるのではないか!などと不要なことも思います。なにしろ、上映時間が3時間12分もあるので、いろいろ気になります(笑)。ついでに言うと、蘇った大佐は前作の非情さが失なわれていますねえ、虐殺もせず、人質を取った成果も生かしません。ラスボスはもっと凶悪でなければなりませんゾ。

 しかも、主人公の行動も意味不明です。自分が狙われており、森の一族の仲間に迷惑を掛けたくないと、守りたい家族を連れて故郷を捨てて逃亡するのですが、何故か、海の一族に助けを求めます。追手が来ることは自明なのに、森の一族には迷惑をかけれないが、海の一族にはかまわないのか?どうも解せません。結局、海の一族には厄災が訪れるのです。・・・なんとも筋立ての矛盾に心躍らず面白くないのです。

 また、”鯨”のお話も手垢がついたエピソードです。西部開拓に加えて鯨油の乱獲を混ぜた歴史なのです。登場する捕鯨船の銛には、”日浦”と漢字で印字され、砲手は女の東洋人なのです。これを日本の技術の良さを示していると評した動画がありますが、どうみても日本人の捕鯨を揶揄したものでしょう。典型的な欧米人の理屈なのです。文化の多様性の尊重などの思想はどこにもないようです。

 総論として、戦闘シーンなど凄まじい映像の割に「アビス」や「タイタニック」などどっかで見たような展開で終始し、盛り上がりませんでしたねえ。やっぱり映画はストーリーですよ。「エイリアン2」や「ターミネーター2」を作った”続編の名手”たるキャメロン監督もブランクが少し長すぎたのかな?次回はやっぱり「家族愛」より驚天動地な骨太の痛快SF映画を期待したいなあ。

 余談ですが、細長い形状のパンフレットが1650円(約2倍の価格)もしたのには驚きました。しかも、中身を見て絶句です。登場人物(生物)の作品上の設定の解説ばかりで、ストーリー説明も解説も、そして撮影裏話もないのです。いやいや、それどころか、出演した俳優たちの画像、名前すらも載っていません。実際、主演のサム・ワーシントン某ぐらいしかわからないのですが、もうこれはパンフレットというより”設定集”ですよね。本当に残念です。

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