グラボイド
皆さんは、「トレマーズ」という映画をご存知でしょうか。1990年に公開されたこの作品は、ケビン・ベーコンとフレッド・ウォードが主演したモンスター映画です。ネバダの片田舎で起こった地中に潜む巨大なモンスターの恐怖を描いた物語であり、「グラボイド」というのは、そのモンスターの名前なのです。その形は3本のヘビのような舌を持つ巨大なくちばしの付いたミミズなのです。しかも、地中を猛スピードで動き回りながら、地上の獲物の振動をキャッチして襲い掛かるというなんとも始末に悪い怪獣なのです。
この作品は、B級テイストで予算も少なかった小品なのですが、地中から突然襲い掛かるパワフルなモンスターとそれに対抗する住民たちの奮闘ぶりがスリルと滑稽さの絶妙なブレンドで演出されており、世界的に大ヒットとなりました。
そのため、続編も次々と作られ、そのたびにモンスターも変化します。2作目では小型化して二本足で歩き、3作目で空を飛びます。私は足が生えて空を飛んだ時点で観るのを止めてしまいましたので、その後の状況は全く承知していませんが、ネット情報によると、映画は全部で7作品も続編が作られ、TVシリーズにもなったということですから、かなりの鉄板ファンが付いているのでしょうねえ。
このトレマーズシリーズの人気の高さを改めて知ったのは、「グラボイド」ほか変異種4種のガシャポンが最近発売されたからです。まさか、ガシャポンで映画「トレマーズ」のモンスターが売り出されているとは夢にも思っていませんでした。ガシャポンには何でもあるとは思っていましたが、あまりの予想外の商品に絶句しました。
で、早速、オークションで第1作目に登場する「グラボイド」だけをピンポイントでゲットしました。他の異種は不要なのでセット販売ではなく、1種のみ出品のものに絞りこんだおかげで予想以上に高くつきました。まあ、しかたがありません。余分なモノは処分に困るのです(笑)。
ところが、GWの連休中なので郵便事情が悪くなかなか商品が届きません。悶々とする中で、偶然、外出先のショッピングモールで「トレマーズ」のガシャポン自動販売機を見つけました。思わず、運試しに300円を入れてみると、1個出た後でいきなりの販売終了です。なんと最後の1個だったのです。しかも、開封してみると驚くことに希望どおりの「グラボイド」なのです。1/5を引き当てたのです。これは本当にラッキーでしたねえ。
そして、そんな出来事があった直後、オークションでゲットした商品も届きました。結果、余分なものを高買いしたとも思えましたが、運の良さはまだ続きます。
このガシャポンは、グラボイド全身と地中から頭部を出したタイプの2種がセットなのですが、上くちばしがコンパチなのです。つまり、2つの頭に1個のくちばしという仕様なのです。ここで、もう一つのセットが役に立ったのです。くちばしを組み立てしっかり2種類のグラボイドが完成です。これで、万事目出たしと思ったのですが、実はそうもなりません。なにしろ、上くちばしのないグラボイドが2体残っているのです。
で、結局、上くちばしを2個複製することにしました。おなじみの青い型どり材で、上くちばしを型取りし、透明レジンを注入して複製を作ります。型枠の底だけでなく側面にもレジン液がきちんと固まるよう、型枠を左右に傾けながら、何度かレジン液を注入して成型していきます。しかも、気泡の発生が多く結構手間取りました。やはり、ここが一番の難所でした。ライトでしっかり固めた後、下あごに取り付けるのですが、この工程は意外にうまくハマりました。最後に継ぎ目や隙間にレジン液を補填し、瞬間接着剤で固めて終わりになります。
その後は、サーフェイサーで下塗り(グレイの上にブラックも)して、ラッカー塗料の褐色、黒色、白色の混合液を筆塗りします。さらにドライブラシも仕上げに使って、なんとか完成です。
では、完成写真をご覧ください。販売されている2種(2番目の写真)に加えて、舌の有無が異なるオリジナルの2種(4番目の写真)が加わり、全部で4種のタイプ(最後の写真)ができました。遠目で観ると(笑)予想以上によくできました。
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