三十郎スタチュー
このブログで何度も書いていますように、私は黒澤映画のファンです。特に、痛快な黒澤時代劇には若い頃の強い思い入れがあります。ビデオの無かった時代は、その面白さに関する映画雑誌の記事や伝説しか知らなかった「用心棒」や「椿三十郎」を見たくて名画座を探しました。そして、銀座並木座で初めて観たその活劇の面白さと三船敏郎のかっこよさに感動した記憶があります。あっ、敵役の仲代達矢の悪の魅力には惚れました(笑)ねえ。とにかく、幻だった黒澤明監督の凄さ、”世界のクロサワ”の異名の意味を思い知りました。以来、筋金入りのファンなのです。・・・本当に懐かしい。
また、黒澤作品が初めてテレビ放送がされる際には、当時何十万円もしたVHSのビデオデッキを購入しました。それからは、レンタルの時代を経て、市販のVHS,LD,DVD、BDと、海外版も含めて買い集めました。
さらに、随分前に海洋堂が発売した食玩の”三十郎”のフィギュアも持っています。当ブログ(2014.3.31)をご参照ください。
ただ「座頭市」などを発売した国産メーカーの1/6アクションフィギュアものはパスしました。球型の関節を丸出しにした、ちっとも似ていない顔のフィギュアなどは論外ですよねえ。
それからもう何年たったのでしょう、海外ではブリッツウェイから「マリリン・モンロー(2020.3.25参照)」や「オードリー・ヘップバーン(2020.10.21参照)」などの本物そっくりなスタチュー(1/4サイズ)も発売されているのですから、もうそろそろ我が国の映画スターの実物そっくりな1/6フィギュアも発売されないかなあと、淡い期待をしていたところでしたが、意外なところから、しかも念願の”三十郎”スタイルのスタチューが発売されました。
発売元は、イタリアのメーカー「インフィニティ・スタチュー」です。以前、当ブログ(2021.7.29参照)で紹介した映画「カサブランカ」のイングリッド・バーグマンの1/6スタチューを製作した会社です。このメーカーは、ジョン・ウェインやマーロン・ブランドなどのスターを名作映画の登場人物スタイルでフィギュア化しています。その中で「カサブランカ」などのクラシックな映画をチョイスした「オールド&レア」シリーズで黒澤映画の「用心棒」の三船敏郎が選ばれています。用心棒の西部劇化であり、マカロニウェスタンの元祖「荒野の用心棒」のお膝元だけのことはあります。
正直、イタリアのメーカーが東洋人をうまく彫刻できるかなあ、とも思っていましたが、発売予定日が遅れに遅れてやっと届いた商品は、実に見事なものです。映画と同じくモノクロ調のモデル化ですが、三船敏郎の特徴をよくつかんでいます。聞けば、現在の三船プロの社長三船史郎(実の息子)の監修も得ているそうです。着物の雰囲気も実に良い。まあ、台座が少し気に入りません(写真では背景の格子戸を除けています。)し、輸送時の予想外のトラブルもありましたが、まあ、それはもう気にしないのだ。
とにかく、三十郎スタイルの三船敏郎のその素晴らしい造形をご覧ください。
« 白頭山大噴火 | トップページ | アンチャーテッド »
« 白頭山大噴火 | トップページ | アンチャーテッド »
コメント