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2022年2月12日 (土)

大怪獣のあとしまつ

 映画「大怪獣のあとしまつ」のSNSなどの評判がめちゃくちゃに悪く、”くそ映画”とかのスレッドが立ってバッシングを受けているようです。YouTuber達の意見もほぼ同様で、”史上最低の映画”や”途中で席を立ちたくなった”などと酷評のコメントが多い。映画サイトのレヴューの点数も2.2という信じられない低さです。

Img_20220212_00011 Img_20220212_00012  そういう状況を踏まえ、往年の怪獣ファンとして劇場に足を運びました。その結果は、言われるほどの最低映画でもないですねえ。世間の評判の悪さは、どうやら「シン・ゴジラ」の後始末の物語を期待した連中の声のようです。まあ、予告編がいかにも真っ当な”怪獣映画”のような宣伝でしたので、勘違いした客が多かったのでしょう。それが、怪獣の死体の後始末を巡って曲者役者達の演じる内閣閣僚が繰り広げる収拾しないギャグとコントでは、裏切られた感が強かったのでしょう。

 でも、この映画の監督は、あの深夜ドラマ「時効警察」の三木監督であり、しかも、とんでもないシュールなギャグをぶちかませていた課長や古手婦人警官役の役者がそろっているのです。観る前からどんなパロディ映画になるかぐらい予想が付くのじゃないですかねえ。
 私としては、いささか下ネタが下品すぎること以外は、おおよそ予想の範囲内であり、逆にいうと、心配していた特殊撮影の映像がなかなかしっかりできており、ほっとしましたねえ。まあ、別れた恋人への投資効率やシャンプーのギャグはいくらお茶の間ではないと言ってもイケませんが、細かすぎるわかりにくい例え話は、もともと三木ワールドの持ち味なのですから、広い心で楽しみましょう(笑)。

 それにしても、批判している意見はいずれも”災害救助活動を揶揄している”だの、”死体処理対策が全然効果がない”だの、”怪獣映画”をひどく真面目に論じていますが、たかが”怪獣映画”なのです。(まあ、されど”空想科学映画”なのですが・・)
 考えてもみてください、ストーリーは、人智の及ばない無敵の巨大怪獣がある日突然光に覆われて死んでしまい、その残された死体をどうにかしようという”とんでもなく馬鹿馬鹿しい”設定です。それだけでもう”怪獣映画”のパロディじゃないですか。死体も当然人智は及びません。この映画のテーマは、災害救助対策などではないでしょう。シュールすぎるセリフ劇の中で我が国の政治家の現状を皮肉っていますし、死体をめぐる周辺国家の対応なども実にありそうです。その意味では、「シン・ゴジラ」とは全く違って、国の打つ対策がどんどん収拾がつかなくなるのは自明の理なのです(笑)。 

Img_20220212_0001  一方、第一線の現場では主人公の”選ばれし者”を演じた山田涼介達が頑張っています。スマホを掲げた勇姿には小膝を叩きました。なるほど、この手がありましたか(笑)。三木監督常連のオダギリジョーもドレッドヘアーの爆破作業員がなかなか儲け役です。第一、死体の処理班シーンには、ほとんどギャグシーンが無かったことが現場を大事にしている証というのは言い過ぎですかねえ。
 まあ、真面目な怪獣映画は「シン・ウルトラマン」に期待しましょう。怪獣映画にはこういう映画もあるのです。私は支持します。皆さん、感情的な意見に惑わされず、是非、映画をご覧ください。
 それにしても、一つの映画が気に入らないからと言ってこれほどまでのバッシングが起こるのはなにかほかに理由があるのでしょうか、そちらの方が逆に気になりますねえ。どなたか場外乱闘の原因等を分析してほしいものです。

 最後に、一番後ろの写真が劇場パンフレットの表紙です。なんと1,000円します。主演の山田涼介さんのファンでもなんでもありませんので買うのを一瞬迷いました。製作が東映と松竹の共同だそうで、”怪獣映画”などほとんど製作したことがない(ギララと怪竜大決戦だけ?)会社ですので、なんか宣伝方法が根本から間違っているような気もします。

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