ビリケン商会 通信販売サイト
このブログでもよく紹介する模型ショップの「ビリケン商会」に昨年通信販売サイトが開設されました。会社概要によると、このショップは、1976年に日本最初の古い玩具を販売する専門店として、南青山の骨董通りにオープンしたそうです。そして1983年に製造販売を始めたようです。いわゆるフィギュア・ショップの老舗ですねえ。
ビリケン商会は、これまで様々なソフトビニール製の未彩色キットを生み出してきましたが、どの製品も見事な造形です。製造を始めた当時のフィギュア製造技術水準は、まだまだ発展途上だったのではないか思いますが、ビリケン商会の製品は、他のメーカーとは一線を画すほどリアルでした。東宝のゴジラやウルトラ怪獣などはもちろんですが、海外物としてレイ・ハリーハウゼンやその他のB級映画のユニークなモンスター達が商品化されており、その映画作品のチョイスといい、キットのデザインの凄さ、そして組み立て易さなどは、SF映画ファンや模型マニアの心を揺さぶりました。この辺の模型づくりの事情は、過去の当ブログをご参照ください。今でも「大アマゾンの半魚人」や「フランケンシュタイン」などは、伝説の名作キットです。
ただ、惜しむらくは、流通量が非常に少なくて、直ぐに絶版になってしまい、しかも通信販売も電話で在庫の有無を確認したうえで注文する方法しかなく、地方在住者には、入手すること自体がなかなか困難な幻の商品群だったのです。ちなみに、私はヤフーオークションでゲットしていたのですが、完品はプレミア価格でなかなか手が出ないので、”箱なし、説明書なし、難あり”のジャンク物が狙い目でしたねえ。でも、ここ最近特に価格が高騰しています。困ったものです。
こうした中で、昨年、2020.12.18に待望の通信販売サイトが開設されました。翌年の2021.1.19から過去のキットの一部が売り出されておりますが、いずれも”ソールドアウト”の表示です。多分、一瞬で売り切れたのでしょうねえ。なにしろ「ゴジラの逆襲」や昭和の「大怪獣ガメラ」などですから、創立以来の初志を貫かれている気がします。
そして、2021.4.1に待望の新作キットが発売されました。選ばれたモンスターは「フランケンシュタインの怪獣/サンダ対ガイラ」という誠にマニアックなチョイスであり、しかも2体セットという豪華版です。実は、この作品は東宝特撮作品の中でも異色作であり、私のお気に入りの”ガイラ”は体長20m程度(当時のゴジラは50m)で人を襲い食うという恐怖のモンスターなのです。これまでも”エクスプラス”などの他のメーカーからフィギュアが何種類も発売されていたのですが、どうも造形がイマイチで映画の雰囲気をうまく再現できていなかったのです。
しかし、さすがビリケン商会です。完成した商品写真を見たところ、実にリアルで出来がよいのです。新人の造型師さんらしいのですが、今後も大いに期待ができます。正直、最近の他のメーカーさんの商品は”微妙に映画と似ていない”という不満を感じることが多かったのですが、この商品には大変満足しました。
ところが、第1回の発売分は、瞬時に売り切れたようで、直ぐに2021.4.14に第2回目の販売が行われたのですが、それも私が知らない間に”ソールドアウト”です。それから、2021.10.28の第3回目の発売日までが長かったなあ。
ともかくやっと入手できたので、ご紹介します。ちなみに、11.17には「メカゴジラの逆襲」が売り出されていましたが、これも販売と同時に売り切れという状態です。この東宝特撮黄金時代の後期作品には全く興味がないので、私にとっては対岸の火事なのですが、今後ともこのショップの動向には、十分気を付けていく必要がありそうです。特に、昔の海外モンスターの再版も期待したいのですが、いかがでしょうか。
写真は、とりあえず部品のバリなどを切り取り仮組みをしたところです。これから、固定化と安定性を保つために、下半身にレジン液を注入し、継ぎ目をパテで塗って、下塗りして、塗装するということになるのですが、寒くなってなかなか気力が整いません(笑)ので、もう少しこのままで眺めていましょう。うん、映画のワンシーンを再現したかのようなポーズが実に良い(笑)。
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