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2021年8月28日 (土)

恐竜100万年 ケラトサウルス

 2020年がストップモーションアニメの巨匠レイ・ハリーハウゼン生誕100周年ということで、モンスター造型メーカーのエクスプラス社と知る人ぞ知る大阪の海外ガレージキット専門販売店「怪物屋」がプロデュースしたハリーハウゼン映画のモンスターをモデル化するプロジェクトが現在進行中です。コロナ禍で中国での製造が遅延したのか、発売が延期に次ぐ延期で、2021年になってもまだ続いています。来年も続きそうです。

 以前、このブログでも紹介(2020.10.25)しましたが、商品化第1号は、1966年公開の恐竜映画の傑作「恐竜100万年」の”アロサウルス”というなんとも恐竜マニアの心をくすぐるモデルであり、ソフビ製だけに少し造りが甘く感じられるものの、これまで一度もキット化されていないようですので、これはこれで購入の意味がありました。

 第2号は同じく「恐竜100万年」に登場する”トリケラトプス”なのですが、発売は年が変わって2021年となっています。当ブログ(2021.5.9)をご覧ください。多分このモデルも初めてのキット化ですので、やや甘い造型には目をつぶりましょう。

20210828_1039591 20210828_1041261 20210828_1042531 20210828_1045301  さらに、このたび、同映画の中でトリケラトプスと一騎打ちを行った”ケラトサウルス”が発売されました。この2体の恐竜の決闘は映画の中でも名場面であるので買わない理由はなく、何故か販売価格がこれまでのものより少し高額になっていたのですが、セットだと思って購入しました。模型の出来はあまり期待していなかったのですが、写真をご覧ください、現物は予想以上に出来がよろしいのです。

 ところが、よくよく商品説明を読んでみると、材質が違うのです。これまでのトリケラトプスなどはソフビ製ですが、このケラトサウルスのモデルは、ポリストーン製なのです。重いはずですし、レジンの一種だけに細かさが違います。やはり、レジン製は違うねえ、などと感心していたら、トリケラトプスも既発売と同じ原型でポリストーン製の商品が売り出されていたようです。・・・聞いていないよう、後出しは酷いともう泣き寝入りです。まあ、全品予約制だし、もう入手不可だし、資金繰りも大変だし、縁が無かったのだ。

20210828_1048421  それにしても、映画「恐竜100万年」の恐竜から始まったこのシリーズは、一体全体いつまで続くのか、しかも、予定を見ると、過去に商品化して発売していたものばかりのラインナップです。「シンバット7回目の航海」の”サイクロプス”、「地球へ2千万マイル」の”イーマ竜”、「原子怪獣現わる」の”リドサウルス”、「アルゴ探検隊の大冒険」の”タロス”、「タイタンの戦い」の”クラーケン”、「シンドバッドの黄金の航海」の”カーリー”、「恐竜グワンジ」の”グワンジ”と有名どころです。サイクロプスやタロスなど我が家にもう何体も居ります。

 こどもの頃からの憧れだったレイ・ハリーハウゼン様には義理立てしていますが、それぞれサイズも30cm級と結構大きい(クラーケンは特大らしい!!)ので、そろそろ置き場が限界に達しています。しかも、このシリーズの先がまだまだ読めません。100周年はとっくに過ぎているぞ!!と少し後悔しています。さあ、どうしましょう、困っています。

  

2021年8月27日 (金)

フリー・ガイ

 映画「フリー・ガイ」の予告編をyoutubeで何回観たことだろうか。あまり回数が多くなると飽きて来ます。特に、様々な暴力事件や大規模な事故が日常的に多発する世界で、ライアン・レイノルズ扮する銀行員の主人公があっけらかんと生活しているうちにヒーローに変身するストーリーは実に現実感がありません。
Img_20210827_0001  まあ、それもそのはずです。その世界とは、大人気のオンライン・ゲーム「フリー・シティ」の世界であり、主人公はそのゲームのやられ役のモブ・キャラなのですから。
 現実社会の人間たちが日頃のストレス解消のために、ゲームに参加し、強盗や暴力ヒーローに扮して背景のビルやモブキャラに対して破壊や暴力の限りを尽くすという、なんとも酷い暴力ゲームなのです。
 そして、銀行員の主人公フリー・ガイは、何の疑問も持たず、毎日銀行強盗に会いますし、毎日決められた生活を行い、同じセリフで話しているのです。

 しかし、ある日突然、ある出来事で、背景キャラの一人である彼が自我に目覚め、AIに進化し、暴力を排し、良いことをするヒーローとして活躍を始めると、その行為がリアルな世界のゲーマーたちにまで影響を与え、大人気となります。

 一方、現実社会では、ゲームを運する会社に開発ソフトを盗まれた女性が盗まれた証拠を探すため、ゲーマーとして「フリー・シティ」に侵入します。そこで彼と彼女が出会い、そして・・・というストーリーなのです。

 この作品は、AIとの恋愛というテーマよりも、普通の人(フリー・ガイ)を大事にしようというメッセージ性が強く出されて、興味深い物語になっています。大勢のモブキャラたちが意識を持ち始めるのは一寸感動します。そして二人の恋の行方も、なかなか粋な終わり方です。ここは、正直感心しました。

Img_20210827_0002  でも、やっぱり、電脳社会のアクションは、当たり前ですがCG感いっぱいでなんとも面白くありません。私は、リアルな迫力あるアクションが見たいのです。ここですね、世間との評価の差は(笑)。

 なお、「キャプテン・アメリカ」や「スター・ウォーズ」のアイテム登場には思わず笑いましたが、全体的になんかギャグが面白くないのです。まあ興行的には大ヒットして、続編も製作が決定したようですから、結果、よかったのでしょう。私からは以上です。

2021年8月26日 (木)

ザ・スーサイド・スクワッド/”極”悪党、集結 

 ジェームス・ガンという映画監督をご承知でしょうか?マーベル映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を大ヒットさせて、一躍名を成し、第3作目に取り掛かっていたのですが、トランプ政権を批判していた彼は、過去に書いた不謹慎なツイッターを”オルタナ右翼”によって世間に晒されたことから、マーベルの親会社のディズニーにいきなり解雇されたそうです。SNSの時代は怖いですねえ。
 そうした彼のどん底の時期に、マーベルのライバル会社DCの親会社ワーナー・ブラザーズが救いの手を差し伸べ、”スーパーマンなどのDCヒーローのすべての題材を自由に選んで製作してほしい”という破格の条件で契約したのが「ザ・スーサイド・スクワッド」シリーズの今作だそうです。それだけ才能を見込まれていたのでしょうねえ。そういう逸話を聞くと、このシリーズの第2作が悲惨な出来だったことなどは忘れて見に行きたくなったのです。
 ちなみに、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の第3作は、出演者の意向やファンの署名運動などで既にガン監督の復帰が決まっているそうです。

Img_20210826_0001  さて、このシリーズ第3作に当たる「ザ・スーサイド・スクワッド/”極”悪党、集結」は、ガン脚本らしく観客の予想の斜め上をギャグと血糊満載で展開していきます。ならず者を集めて秘密作戦を決行しようとする”自殺小隊”の物語なのですが、冒頭から「特攻大作戦」のノリで刑務所から曰く付きの囚人が集められて、いざ目的地に侵攻したとたん、いきなり”嘘でしょう。”と絶句する展開になります。

 しかし、映画はもちろんそこで”話は終わった”のではなく、別の本命ともいうべき物語が始まります。こういうストーリー上の仕掛けが次々と発火しながら、アクションではグロテスクな肉体の破壊がブラックな笑いの中で炸裂します。なにしろ、集められた能力者は、人間種にとどまりません。イタチ男からサメ男までいるのですから、何でもありです。陸上を歩き、人語を解し、しかも人を食う不死身のサメ男、こんなとんでもない存在が鳥山明のマンガのように普通に居るのです。そして観ているうちに全く気にならなくなります。可愛げ迄出てくるのですから、不思議です。不思議と言えば、吹き替えが大スターのシルべスター・スタローンといいますからよく受けてくれたものです。驚きです。その上、パンフレットによると”サメ男は最初からスタローンを当ててキャラクターを作った”という監督の談話にはなんと言っていいか、でも笑ってしまいます。それにしても、こんな監督の意図を無視して吹替版で観るのはどうでしょうか?早々に字幕版の方の上映を終了している劇場もあるようですが、ホントに困ったものです(笑)。

 そして、ストーリーは中盤からますます変な方向に進み、敵のボスが主人公のハーレイ・クインにべた惚れでついには結婚しようというまでの間柄になりますが、・・・いや、ここは映画をご覧ください。さすがハーレイと言うべきなのでしょうか?とんでもない結末です。

 それから終盤、敵の本拠地のおぞましい秘密が暴かれるのですが、そこからは、完全な大怪獣映画になってしまうのです。しかも登場する宇宙怪獣が、1956年公開の大映映画「宇宙人東京に現わる」の宇宙人とそっくりなのです。まあ、どちらもヒトデを模していますから、細かいことは言いません(笑)。でも、一つ目のデザインは岡本太郎が先ですよ。ただ、今回の宇宙怪獣は、分身を作ってエイリアンのように人間の顔に張り付き、人を操るのはなかなか面白い趣向でした。

 それにしても、仲間割れを起こすタフガイは、「ワイルド・スピード」で先日見た敵役を演じた元プロレスラーさんですし、今回のヒーローは「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」の敵役イドルス・エルバですので、ハリウッドも結構狭い世界なのですねえ。ちなみに、全シリーズで冷酷非情の女司令官の役を務めている黒人の女優さんは人気があるのですかねえ。どうも、しっくりこないのですが(笑)。

 長々と書いてきましたが、全体の感想としては”面白い設定とストーリー”と頭では思いましたが、いまひとつガン監督の世界に入ることはできませんでした。ラストでの”不都合な記録媒体”の扱いへの不満もありますし、憎たらしい女司令官がのうのうとしているのも気に入りません(笑)。
 そういえば、大人気の「ガーディアンス・オブ・ギャラクシー」第1作でもなんか違和感を持った記憶がありますので、どうやら私は少しガン監督と相性が悪いようです。それが残念でした。

2021年8月24日 (火)

SNSの時代

 最近、まったくテレビを観なくなりました。シーズンごとに話題作に嵌っていたドラマにも興味が無くなりました。単に見たい作品がないのですから当然のことかもしれませんが。ただ、例外的に東京オリンピック2020のハイライト番組はしっかりチェックしました。テレビ番組の中でもスポーツ番組などはあまり興味はないのですが、やっぱりオリンピックとなるとは別格ですねえ。特に、新しいスポーツ、中でも女子のスケボーには感心しました。日本が優勝したこともありますが、優勝候補の女の子が失敗した瞬間、ライバルたちが駆け寄って抱き着いて慰めているシーンは、本来のスポーツ精神の在り様を見事に表していて少し感動しました。やはり子供たちの精神もその業界も若いだけあって純粋のような気がします。組織も人も古くなると全くダメになりますねえ。ちなみに、老眼のため、新聞も見出し程度で内容をあまり読まなくなりました。イケませんねえ、他人ごとではありません。

 今回のオリンピックは、コロナ禍で開催が危ぶまれていたのですが、やると決めたらみんなで応援して頑張ってやりましょうよ。いつまでも反対ばかりのマスコミの論調には正直呆れました。実際は、現場は大変だったと思いますが、結果はよかったと思います。前述のようなスポーツマンシップの名場面もありますし、それ以上に、さすがSNSの時代です。事前に日本のマスコミが酷評した選手村の現状をオリンピック選手たちが自らSNS上で紹介するのですから、本当に時代が変わりました。報道機関もシャットアウトの宿泊や食堂の実況中継です。これは面白かった。とにかく、一流の外国選手たちが日本の食べ物をおいしいと世界にアピールしてくれたのですから、これほどうれしいことはありません。中には、”選手村の餃子は世界で一番おいしい”とまで言っているのですからありがたいことです。でも、この餃子は、味の素の冷凍餃子だといいますから、日本では一般庶民の食べ物ですよねえ。逆に言えば、欧米と比べてもそれだけ我が国の食べ物のレベルが高いのでしょう。日本のマスコミが事前に高くてまずいと評したのは、いわば”普通”の食べ物だったからでしょうねえ。マスコミのエリート記者の口にはあわなかったのでしょう、きっと。トヨタの社長じゃないですが、一寸と辛口になりました(笑)。どうやら時代は、テレビや新聞というマスコミの時代から、SNSの時代に突入したようです。なにしろ、私自身がテレビを見ずに、ネットの動画配信やYouTubeを観ているのですから、時代の変化を実感します。

 ちなみに、東京五輪2020の開会式は、”電通”が介入して無残な結果にしたようですが、IOCに事前にプレゼンしたというアニメ映画”アキラ”の金田バイクの疾走に始まる幻の開会式をみたかったなあ。ニンテンドウも協力した素晴らしいものだったといいます。リオの閉会式で一国の首相が扮した”マリオ”が登場したのに閉会式でもその姿はなく、完全な羊頭狗肉になり果てました。諸外国でも失望の声が多かったとか、本当に残念です。週刊文春の記事を読むと、事実ならあの”夜空の地球”のアイディアを盗用したうえ、世紀の大イベントをぶち壊した戦犯”電通”とその仲間たちには本当に怒りを禁じ得ません。一昔の言い方なら”国賊”ですねえ。野党やマスコミは、こういう点をしっかりチェックする必要があります。・・いや、これは全く別の話でした。

 考えて観ると、テレビというのは、番組という時間に縛られるという制約があるのに、ネットは、いつでも気ままに観ることができる自由さがあります。私は、フェイスブックやツイッターはやりませんが、YouTubeには本当に感心します。遅まきながら、随分前に子供たちが”将来はユーチューバーになりたい”と言った新しい時代を実感している最近です。
 しかも、日本のマスコミが報道しない様々な情報を集めてきては”解説”してくれるユーチューバーがいます。もちろん、その情報の真偽はもちろん、説明にかかっているバイアスには十分注意しなければなりませんが、なかなか興味深いのです。特に、隣国やマスゴミの話題は抱腹絶倒の極みで言う方も言われる方もなかなかのものです。眉に唾を付けて観ている分にはまったく飽きません(笑)。
 それにしても、世界では様々な出来事が起きています。マスコミも、デスクや記者クラブで仕事するのではなく、現場での取材が一番重要なはずです。欧米の記者たちの活躍はよく聞きますが、どうも我が国のマスコミは現場の取材やインタビューがヘタそうですねえ。ワイドショウの煽りなども論外ですが、トヨタ社長の怒りはなんかわかるような気がします。

 なお、今のYouTubeのお楽しみは、なんといっても、大リーグの大谷翔平のハイライトシーンです。本当に、ショウヘイ・オータニは野球漫画の主人公のような活躍です。加えて彼が打った瞬間のテレビのアナウンスが実に面白いのです。いかにもアメリカらしい明るく楽しいのです。コロナ禍の閉塞感を忘れるためにも、是非youtubeでご覧ください。それにしても、やっぱり海外のできごとが瞬時にわかる時代は一昔前からするとかなり凄いことなんだと”実感”します。こればかりでした(笑)。 

2021年8月23日 (月)

ワイルド・スピード/ジェットブレイク

 久しぶりに劇場に足を運びました。平日の昼前の上映時間だけに観客もまばらで、コロナ対策のソーシャル・ディスタンスもしっかり確保されています。しかも、作品は安定路線のアクション映画「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」ですから、安全安心の娯楽の提供を期待していました。結果、予想以上の快作でした。いやあ、ひさびさにスカッとしましたねえ。やっぱり劇場は良いなあ。

Img_20210823_0001  さて、今回の作品は、やはり、このシリーズを大ヒット作品に大化けさせた、ジャスティン・リン監督が復帰したというのが大きな勝因のようです。実は、私も彼が監督した第5作「メガマックス」で虜になった一人です。なにしろ、南米の街中を2台の車で大金庫を引き回しながら、追ってのパトカーの群れをポンコツの山にしたアクションシーンは、これまで観たこともない、なんとも愉快な活劇でした。衝撃?いやあ、笑劇かな?その次の第6作の「ユーロ・ミッション」でも、高速道路を戦車が疾走して通行車両を次々と押しつぶしていく痛快さに大いに感心しました。いやあ、問答無用の面白さでした。

 このように、アクションシーンには何の心配もしていなかってのですが、不安材料としては、ヴィン・ディーゼル演じる主人公ドミニク・トレットの弟が突然現れるストーリーです。え、そんなのあり?
 また、第6作の最後で敵役だったジェイソン・ステイサムに殺されたはずの韓国系の仲間ハンが復活します。え、また、第6作で蘇ったミッシェル・ロドリゲス扮するレティと同じことするの?
 しかも、今回は、仲が悪いと噂されていたドウェン・ジョンソンが出演しません。第5作でプロレス出身の彼が演じるタフガイの登場がこのシリーズの人気を押し上げたラッキー・アイテムなのに、大丈夫か?
 加えて、前情報によると車で宇宙に行くとのこと。これまで車が空を飛び、氷原で潜水艦と競争した次は、宇宙にでも行かないと収まらないなあなどと冗談で思っていたら、本当らしいのです。007シリーズも宇宙に行ったらダメになったので、実に心配です。
などと、脚本の出来に危惧を抱いていました。前作までの脚本家がやめたとも聞きましたし・・。

 しかしながら、こうした不安は全くの杞憂でした。弟の存在とその因縁は、冒頭からドミニクの若き日の父と兄弟のエピソードを別の若い俳優をつかってじっくりと描くことで観客に納得感を持たせました。開幕のユニバーサルの古いロゴの意味には感心しました。しかも、その弟ジェイコブにはプロレス出身の俳優ジョン・シナを起用し、ロック様に代わるラッキー・アイテムをしっかり確保しています。恐るべし、ジャスティン・リン監督。

 もっとも、ハン役の復活は、パンフレットによると”ハンに正義を”というツイッターでのファンの運動に後押しされて実現したということですから、あの東京五輪2020の”出来事”を思い出します。いやあ、製作陣もご苦労様でした。でも、なんでもありなら、ワンダー・ウーマンで大スターになった恋人役も生き返してほしいものです。きっとギャラの問題でダメですよねえ、わかっています。

 そして、やっぱり見せ場はカーアクションです。冒頭の地雷原を疾走するシーンは見事ですが、締めくくりの吊り橋アクションはさすがに荒業すぎてリアル感が全く無くあまり感心しませんねえ。
 しかし、ラストの見せ場での巨大な装甲車との活劇には小膝を叩きました。劇中で”聞いたことがないほど強力な磁力装置”が何度も紹介されていましたが、車に積んだその装置がとんでもないアクションを生み出しました。スイッチを入れるたびに、周囲の車などの金属製品が引っ付くのです。何台もの車をくっつけて走る絵には吹き出しました。まさしく第5作「メガマックス」の大金庫のパワーアップ版です。いやあ、奇想天外とはこういう発想ですよねえ。最新作の必勝アイテムはなんと”磁石”でした。何度考えても笑いがこみ上げます。馬鹿馬鹿しくて、しかしそれを実写化して見せるのですから大したものです。

 ちなみに、潜水服で宇宙に行くのも笑いました。こういうノリなら007映画の二の舞にはなりませんでしょう。いずれも、荒唐無稽な漫画的な発想ですが、なんかありそうに思えて納得してしまうのですから不思議です。
 いやあ、本当に参りました。楽しい映画をありがとう。ついでに言えば、映画では、急逝した俳優ポール・ウォーカーが演じる妹の夫ブライアンはまだ生きている設定なのですねえ、ここは今後ともCGでもなんでも使って頑張ってほしいところです。

 最後に、未見の方は、エンドロールが終わっても席を立たないようにしてください。私はやむにやまれぬ事情から出てしまったのですが、パンフレットを見ると、最後に次回作に向けて重要な場面が挿入されていたそうです。そうなんです、前もありましたよねえ、すっかり忘れていました。

 

2021年8月14日 (土)

ジャングル・クルーズ

 今回は、お約束の映画「ジャングル・クルーズ」を”おうち映画館”で観た感想です。なにしろ、ディズニープラスの特別料金の作品ですから、心置きなく鑑賞できるよう、家人が外出した後、照明も少し暗くして準備万端・・・の筈だったのですが、再生した途端、いきなり日本語バージョンなのです。まあ、ディズニー映画は吹き替えに万全を期すはずだし、最近字幕が見えにくくなっているからそのままでも良いかなとも思ったのですが、アマゾン伝説を語る冒頭のナレーションを過ぎた時点で停止ボタンを押してしまいました。吹き替えの声やセリフが映像の雰囲気とまったく合っていないのです。なんとも聞くに堪えないので、もう一度最初から字幕で見直したのですが、やっぱり吹き替えの演出が酷すぎたのです。英語版だとまっとうに鑑賞に堪えるのです。

 このハプニングのせいか、エミリー・ブラント扮する学者で冒険家の登場シーン、女性を蔑視する英国冒険協会でのドタバタ活劇、とりわけ謎のドイツの敵役王子の登場や書棚や梯子を駆使した滑稽なアクションなどは、活劇喜劇の傑作「インディ・ジョーンズ」や「ハムナプトラ」風であり、個人的には”ど真ん中”の展開にもかかわらず、なんとも集中できませんでした。”つかみ”損ねたのです。

 そして、舞台はアマゾンに移り、ドウェイン・ジョンソン扮するオンボロ船の船長が登場します。船や身なりは、確かに「アフリカの女王」のハンフリー・ボガードです。でも、なんといっても体格が全然違いますねえ。例えば、遊覧する客にガイドとして、ディズニーランドのお約束の「滝の裏側」のセリフを言ったり、子供の客の「アマゾンにカバはいない」などのツッコミもあるのですが、イマイチ乗り切れません。それに加え、敵役のドイツ王子役がなんとも中途半端です。喜劇俳優(?)でも「007ゴールドフィンガー」のゲルト・フレーベぐらいの悪の魅力を出してほしいものです。本当に残念でした。

 その後、二人が出会ってすったもんだの挙句、秘宝を探す船旅に出ることになり、そこにドイツの悪王子の潜水艦が現れて、というところで、自宅の電話が鳴りました。空気を読まない貴金属の売買のセールス電話です。速攻で断りましたが、一体、どこで電話番号を調べるのだろうと腹立ちますよねえ。

 まあ、こういう状況の中で、ジャングルの十八番ともいえる、”人を食った”ような猛獣ジャガー、激流と巨大な滝、謎の原住民、そして、数百年前のスペインの探検家たちのゾンビもどきも登場して、荒唐無稽な大アクションを繰り広げます。面白い筈の仕掛けですし、退屈はしなかったのですが、同じくヒロインのダメな弟が登場する活劇「ハムナプトラ2」のような”血湧き肉躍る”興奮には届きませんでした。

 しかも、ラスト近くで明かされる船長の正体にはドン引きです。いくらなんでもそれはないでしょう。それなら、ドウェイン・ジョンソンはミスキャストではないでしょうか? しかも、そのことに驚いたまま、なんとも不可思議な結末を迎えて、大団円なのです。なんかキツネ、いやジャガーにつままれたようなお話でした。

 どうやら、この作品は、1回見ただけでは話のツジツマやオチがよく理解できないようですし、活劇としての面白さが伝わりませんでしたので、もう少し時間をおいてから、見直しましょう。幸い、この作品は、ディズニープラスの会員である間は、何度でも鑑賞できるので、そのメリットを最大限生かしましょう。・・初見は多分期待が大きかったのだ。気楽に見る2回目はきっと面白いのだろう(笑)。「パイレーツ・オブカリビアン」のように、ディズニーのアトラクションの映画化には失敗はない・・・はずです。

2021年8月12日 (木)

ディズニープラス(後編)

 前回に引き続き、ディズニープラスのお話です。会員になって、まずは、手始めに、話題のスター・ウォーズのスピンオフ作品「マンダロリアン」の視聴です。長いシリーズ物なのですが、この作品の主人公は、確かオリジナル映画の第2作に登場する切れ者の賞金稼ぎだった筈です。当時のおぼろげな記憶では、ヘルメットのデザインはクリント・イーストウッドをイメージしたとかで、傷だらけの装備などワルながらやたら恰好の良いキャラクターだった(第3作ではダメダメでした)のですが、このスピンオフのヘルメット男は、どうもやや太めの体型であんまり感心しません。すみません、ひょっとしたら、全くの別人なのかもしれません(笑)。・・・これがシリーズの第1話を見た第一印象です。当然、その続きは未見になりました。

 次に、マーベル映画です。アベンジャーズのスピンオフ作品群です。仇役のロキを主人公にした「ロキ」、脇役2人をセットにした「ファルコン&ウィンターソルジャー」、”奥様は魔女”風「ワンダヴィジョン」と、立て続けにそれぞれのシリーズの第1話を見せていただきました。
 が、どうやら知らぬうちにビデオ雑誌やユーチューブの映像などの宣伝効果で期待が大きくなり過ぎていたのか、いずれも続編を観たいという気持ちまでにはなりませんでした。単に家庭での視聴という気合の問題かもしれません(笑)。

 そこで、当初の目的である新作「ジャングル・クルーズ」を視聴するための手続を行ったのですが、なんと会費とは別に特別料金が必要であり、その金額が税込みで実に3200円を超えるというのです。この料金は、大人映画料金の1.5倍強、高齢者の3倍弱相当であり、普通にDVDが購入できそうな金額です。説明によると”会員である限り”返却期限は無く、いつでも何度でも視聴できるというのです。もちろん会員である限りは、という前提なのですが(笑)。・・もう絶句ですよねえ。購入するかどうか、再検討することにしました。なにしろ、我慢すれば11月にはDVDが販売されるというのですから。しかも、支払い方法はドコモ電話料金と一括ということで、全く意味不明です。

 こうしたことから、やむなく他の面白そうな作品を物色していたのですが、ディズニーのドキュメンタリー作品「ディズニーパークの裏側 ~進化し続ける」がヒットしました。これは実に面白くお勧めです。なにしろ、第1話が「ジャングル・クルーズ」なのです(笑)。
 砂漠のド真ん中に、夢の国「ディズニーランド」を建設するところから始まります。その目玉アトラクションが「ジャングル・クルーズ」だったのです。当時は、まだ誰も巨大な遊園地の成功など信じておらず、ノウハウもなかったそうです。あるのは、ただただウォルト・ディズニーの熱意だったのです。そして、実際砂漠にジャングルを創り出す工事は、苦労の連続だったようです。なにしろ、堀った川の両岸に植える樹木は、高速道路の建設現場から不要な木々を入手したそうですし、知り合いからの貰い物のヤシの木が巨大な名物になったとか、草創期のトンデモ話が満載なのです。見せ場である動物たちは、本物は早々にあきらめ造形物にすることにして、傑作映画「海底二万哩」で巨大なイカを作った造型師たちを雇ったというのも面白い。失業対策にもなったそうです。
 そもそも、このアトラクションのアイディアは、アフリカなどの野生動物の記録映画(アカデミー賞獲りに貢献)の米国内での観光ツアー、そしてコンセプトは、ハンフリー・ボガードとキャサリン・ヘップバーンが共演した「アフリカの女王」だそうです。そう言われればあの船はそうですよねえ。
 そのほか、アチラでは有名らしいガイド役のセリフ「滝の裏を観ろ」という意味は、解説を聞いても面白さが全く分かりませんでした(笑)が、途中でギャグづくりの名人であるディズニー映画の脚本家の投入によって、アトラクションがより進化していったというのは興味深かった。そして、なによりウォルト・ディズニーの先見性と創造へのあくなき欲望には本当に敬意を表します。いやあ、改めて歴史上の人物ということを思い知りますねえ。

 ということで、今回は、幼いころからの憧れの”ウォルト・ディスニー”に敬意を表して、映画「ジャングル・クルーズ」の視聴を申し込みました。まだ恐ろしくて観ていません。これから環境を整えた上で、じっくり視聴したいと思います。・・・その結果は、また後日ブログでご紹介しますので、どうぞお楽しみに。

ディズニープラス(前編)

 最近、動画配信サービスの競争が激しいようです。目玉商品を用意して、ユーザーの囲い込みを図っています。特に、ディズニープラスのやり方は露骨です。なにしろ、親会社のウォルト・ディズニーがスター・ウォーズを買収したことはもう随分前の話であり、新作映画も作りました。まあ、あんまり良い評価ではなかったようですが、ディズニープラスでは、旧作映画の無料配信と同時に、スピンオフともいうべき、賞金稼ぎが主人公の「マンダロリアン」というTVシリーズを始めています。
 さらに、マーベル・スタジオと組んで、大ヒット映画「アベンジャーズ」のスピンオフ作品「ワンダヴィジョン」など2本も配信しています。

 さすがディズニーは商売が上手いとは思っていましたが、私としてはまだまだ月額700円強を払ってまで加入するつもりはありませんでした。ところが、なんともえげつない一手、いや二手かな?を打ってきたのです。ユーチューブなどで予告編ばかり見せられてきた新作マーベル映画「ブラックウィドウ」を劇場公開と同時にディズニープラスでも配信したのです。
 これに反発(?)したのが、興行主のTOHOシネマで、全国の劇場で公開しないことで対抗しています。結局、TOHO系列以外の映画館が無い地域は劇場で鑑賞することができない事態になりました。映画ファンを無視した縄張り争いです。詳しい内幕などはわかりませんし、ディズニーにしても生き残りをかけた仁義なき闘いかもしれませんが、TOHOサイドも時代の流れを見て共存する方法を模索してほしかったなあ。TOHO経営陣は結局ドル箱を捨てて、オリンピック美談やらワニ漫画などの作品で史上最悪の興行結果のようです。これは映画ファンを無視したツケなのでしょう、一日も早く経営方針を変更してもらいたいものです。

 でも、まだアメコミ映画の「ブラック・ウィドウ」は我慢できます。しか~し、ディズニー映画「ジャングル・クルーズ」までもが劇場公開が無いとはどういうことでしょうか?私は怒っています、などと書きますと、かつてVHS収集していた割には小さなブラウン管で楽しんでいると友人に揶揄されたこともある私なので、最近”映画は映画館で観るべきだ”などと言い出していることに私自身が驚いているのですが、これはまた別のお話です(笑)。映画はやっぱり映画館で公開されなければなりません。コロナ禍でつくづく感じました。

 さて、お話を戻して、もう半世紀以上(かなり)も前のことなのですが、私はディズニーランドの”ジャングル・クルーズ”に憧れていました。私の幼い頃にはTVでディズニーの番組があって、アメリカのディズニーランドでは、密林の中を川船で航行しながら、川から顔を出すカバやワニ、岸辺のキリンやライオンを観客たちが楽しむというアトラクションが紹介されていました。今思うと、これが”ジャングル・クルーズ”だったのですが、その映像に夢中になってしまったのです。もちろん、当時は日本にディズニーランドなどはなく、しかも渡米など全く考えられない時代でした。

 ところが、さすが当時は”物真似”ジャパンと揶揄されていた時代です。早速、県外の”ドリームランド”という遊園地に”ジャングル・クルーズ”らしきアトラクションができたというのです。親に無理を言いまして連れて行ってもらいました。思えばわがままでしたねえ。
 生まれて初めての県外旅行だったのかもしれません。残念ながらほとんど旅行の記憶がないのですが、黄色く濁った水面から顔を出したカバのあまりのお粗末な作りモノにガッカリした思い出だけが鮮烈に残っています。今更ながら親には申し訳なかったと思います。以来、ジャングル・クルーズは私の黒歴史となり、記憶からも消えていました。実は大人になっても、ディズニーランドに行ったことはありません。

 で、いまやっと、幼い頃の記憶を思い出しました。そう私の憧れだったのです。そのアトラクションが冒険活劇映画となって甦るのです。これは観るしかないのですが、TOHOではかたくなに上映しないようです。今後も、TOHOはディズニーもマーベルも上映しないのか?みすみす利益を手放すのか、などと株主の様に経営を心配してもしかたありません(笑)。
 で、結局、一般庶民の私としては、8月初めに、ディズニープラスに加入しました。と、ここまで前段が長くなったのですが、その後のお話は、後編でお楽しみに。・・・時間切れです。つづく。

2021年8月 8日 (日)

サンダーバード

 懐かしの英国TV番組「サンダーバード」の劇場版の第1作と第2作のBD(ブルーレイ)に、製作の裏話を紹介するDVD「ようこそ”サンダーバード”スタジオへ」がオマケで付いた劇場版”サンダーバード”メモリアルBOXが発売されました。

81funa956zs_ac_sx522_2  私は幼いころ、このテレビ映画「サンダーバード」に魅了され、以来、今も”三つ子の魂百まで”という格言どおり、”サンダーバード”と聞けば、本能的と言ってもよいぐらい何も考えずにグッズを買ってしまいます。
 なにしろ、世界中で大人気なアイテムなので、これまでも何度も雑誌や写真集などの書籍が出版されていますし、登場する主演メカ達の模型は数知れず今なお販売されています。
 地下基地からの発進が凄い”サンダーバード1号”、ヤシの木の滑走路に映える”2号”、それに男の憧れ(笑)”ジェットモグラ”などの模型は私も収集しています。本になるともう何冊あるのかわかりません。随分前になりますが、食玩(これが驚くほど精密模型なのです)までも発売されていました。世代を超えて人気があるようで、忘れた頃に地震のごとく関連グッズが売り出され、そして、そのたびに購入しているのです。考えれば因果なことです(笑)。

 81funa956zs_ac_sx522_1 で、こういう刷り込みがありますので、今回のBD-BOXも何も考えず買ってしまいました。しいて言えば、付録の製作裏話のDVDを観たかったという動機もありました。ただ、今回のDVDの内容は、イギリスの閉鎖済みのスタジオが実際に解体される最後の時に、当時の監督や人形師が集まって思い出を語るという形式であり、「迫力のある爆発シーンは量を間違えたとか」、「煙で人形師は大変だった」などという証言が中心でした。閉鎖スタジオに残されていた、撮影に使った当時のメカ模型や人形などの大きさには改めて感心しましたが、当時物のメイキングでないのが少し残念でしたねえ。もっとも、スタジオの撮影現場跡はかなり狭く、それであれだけの迫力ある映像を創り出していたことには本当に驚きます。多分「厚紙製のビル模型がライトの熱で曲がりくねった」という証言もありましたので、かなりライトを強くして被写界深度を高めたのでしょう。今回改めてみた本編の手前から奥までピントの合った映像は何度見ても凄い。

 もちろん、ストーリーは子供向けですからそれなりなのですが、模型のシーンは実に良いですねえ。汚し塗装などの造型の見事さにはため息が出ます。もちろん、大粒の水滴やたなびく煙など当時の特撮の限界もあって、現在のCGを使ったリアルさとは全く違う次元のものであり、あくまで”模型美”でのリアルな完結世界なのですが、それがサンダーバードの魅力というものなのでしょう。まあ、見立ての美学ですねえ。でもそれが楽しいのですからしかたありません。
 これからは、できたらほとんど今まで発売されていないゲストメカの模型をどこかで売り出してほしいものです。まだまだ私への”魅了”は解けそうもありません(笑)。 

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