恐竜100万年 トリケラトプス
映画「恐竜100万年」の恐竜のお話です。以前、この映画に登場するアロサウルスのフィギュアが発売されたことを紹介したブログ(2020.10.25)で予告していましたが、先月、発売延期を何度か繰り返してやっとトリケラトプスのフィギュアが発売されました。
もちろん、このトリケラトプスの姿は、昔ながらの爬虫類系復元模型です。映画公開当時、荒涼とした原野でケラトサウルスと死闘を繰り広げたトリケラトプスの勇姿が目に焼き付いています。大きく開いた口、ごつごつした鱗、どっしりした体型など、当時の恐竜復元図そのものが動き出したような感動でした。なにしろCG技術の無い時代ですから、レイ・ハリーハウゼンの見事な手腕による恐竜の姿と動きが、”恐竜映画の決定版”として高い評価を受け、CG製の「ジュラシック・パーク」まで長らく恐竜像のバイブルになっていました。
今回、その伝説の映画に登場するトリケラトプスが半世紀もたって初めて模型化されることは実に感慨深いものがあります。しかも、コロナ禍の影響で生産が遅延して発売日が相当遅れてしまい待つ身としては本当にヤキモキしていましたので、とりあえず商品発売が実現したことを素直に喜びましょう。なお、決闘の相手役のケラトサウルスも発売予定ではあるものの、これも一体いつになるのか、わからない状態です。
さて、このように大きな期待のもとに購入した商品なのですが、手に取ってみると、少なからずデザイン等に不満があります。写真を見ていただくとわかりますが、映画のデザインとの違和感がかなりあります。
そういえば、アロサウルスのときも少し感じましたが、造形が全体に荒い感じなのです。怪獣ではなく生物なのですから、もう少し皮膚や鱗などの細部の造りを丁寧に仕上げてほしいし、今回の造型は、特に目の印象がオリジナルのものと全く異なります。映画の中のレイ・ハリーハウゼンの造型はもう少し目つきが鋭いのです。しかも体型ももっとシャープな印象です。
ひょっとしたら、今回の商品は購入年齢のターゲットを低年齢層に絞った?せいなのでしょうか、どこか”トイ”っぽいのです。最近の子供たちはお金持ちらしいので・・(笑)結局、”人形は目が命”という宣伝文句のとおり、その目力の差が出てしまいました。本当に残念ですねえ。この商品は、レイ・ハリーハウゼン生誕100周年というシリーズの一環であり、このほかにも様々な商品が予定されていますが、少しならず、今後発売予定の商品群に不安を覚え始めています。どうか、次作は期待どおりの出来になることをお祈りしています。版権をもらうために、権利を持つ海外の会社に試作品を見せてお伺いを立てているそうですので、是非、天国のハリーハウゼン氏のお力もお借りしたいものです。
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