静之浦の漂着巨大卵
タイトルの「静之浦の漂着巨大卵」とは、映画「モスラ対ゴジラ」に登場するモスラの卵のことです。東宝怪獣映画の黄金期に製作されたこの作品は、大ヒットした「キングコング対ゴジラ」の続編であり、怪獣映画の秀作となりました。日本を襲った台風によりはるか彼方のインファント島から静之浦までモスラの巨大な卵が漂着するという発想はなんとも素晴らしい。また、小舟で地元の漁師が獲りに行ったり、新聞記者が食べかけた湯で卵のギャグ、網元が観光開発業者に鶏卵何個分として売り払うシーンなどは忘れられません。
今回、この巨大卵の漂着シーンを再現した模型をオークションで見つけました。調べてみると、メーカーは、東宝や大映の特撮映画に登場するモンスター達をレジン製のオーナメント・フィギュアにして製作・販売している株式会社「キャスト」でした。この会社のことは当ブログで紹介(2020.1.27、2011.5.4)していますのでご参照ください。「特撮大百科」シリーズとしていつもなかなか面白い模型を製作しており、以前から新製品などの動向には注意していたのですが、この卵の模型については、販促用キャンペーン品として作られて「ゴジラ対エビラ」のフィギュアのおまけとして配られていたようで、全く知りませんでした。不覚でした(笑)。
サイズは5cmぐらいの小さなものですが、巨大卵に近づく漁師の小舟など映画の雰囲気を実にうまく再現しています。こうしてみると、オーナメント(飾り)と称する商品の”売り”なのか、どの模型にも白いプラスティックのフックが付いているのですが、なんとも無粋で目障りです。そもそも、このフックはなんのために付いてるのでしょうねえ、一度、メーカーの方に聞いてみたいものです。本当に除けてほしいと思います。(昔購入したモノは自分で除けていましたが、最近は転売も視野に入れてひかえています(笑)。)
それにしても、タダほど高いものはないという言葉を、本来の格言の意味とは全く違いますが、オークションの結果から実感しました。だいたい通信販売で1回の販売個数が20個ぐらいと数が異常に少ないことがイケません。しかも、不定期な販売時期で、気が付けばいつも予約受付終了となっています。メーカーさん、できたらもう少し販売個数を増やしてください。受付期間を伸ばして予約受付後に必要な個数を製作する方針への転換をお願いしたいものです。
ちなみに、映画「モスラ対ゴジラ」では、前作でキングコングに敗れ海中に沈んだゴジラが埋立て地から出現します。最初は尻尾だけが登場する意表を突く展開などはなんとも素晴らしい。三白眼のブルドッグ顔のモスゴジの姿と併せて名シーンになっています。シン・ゴジラの冒頭にもこの映画へのオマージュがありましたねえ、それだけの名場面となりました。ちなみにこのゴジラ登場シーンも模型化されています。
そのほか、モスラの親が死んで、卵から双子のモスラが生まれてゴジラと戦うなど、子どもたちの予想をはるかに超えたストーリーも再評価すべきです。よく考えたものです。共演の星由里子の女記者も「若大将」のヒロインよりずっと可愛い。最近再見した「若大将」の”純ちゃん”役は意外にチャッカリ娘であまり好感がもてません。シリーズ途中交代もやむないような気がします。・・・余談でした。
そのほか、初ゴジ(第1作)、キンゴジ(キングコング対ゴジラ)、シン・ゴジラなどの模型もご紹介します。特に、シン・ゴジラ関係はこのメーカーが特に力を入れているようで、第1形態から第4形態まで様々なタイプが製品化されています。さすが大ヒットした映画だけのことはあります。いずれも小さなサイズであり、一番大きなものでも高さ11cmのシンゴジラですが、レジン製であり造形がなかなか細かくよくできており、ついつい購入してしまいました。もっとも最近のシン・ゴジラの光線まで再現した模型まではさすがに持っていません、高いし(笑)。
最後のおまけは、映画「南海の大決闘」のエビラの爪です。映画の中では実に印象的な姿でした。そういえば、ガイラが海で泳ぐ人間を食うシーンも模型化されていましたが、我が家で行方不明になっています。また次の機会にご紹介します。え?いらない?失礼しました。
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