フェバリット The Great Fishing
「The Great Fishing」とは、このブログでも何度か紹介したことがある株式会社フェバリットという造型メーカーの釣魚のリアル模型シリーズの名称です。
実は、釣りが趣味の弟が自家用フィッシングボートでよく海釣りに出かけては釣果を分けてくれるので、もう随分前からこのシリーズの魚の模型を毎年一匹づつプレゼントしてきたのです。数えてみると弟宅の飾り棚には全部で16匹飾っていますので、なんと今年で16年も続いていたことになります。我ながら感心しました。ちなみに今年は大型サイズのブラックバスでした。
しかし、困ったことにもう5~6年前(もっと前かな?)に「The Great Fishing」が製造中止になっています。これまでは購入済みの在庫のストックがあったので恒例行事をなんとか続けて来ましたが、最近ではオークションにも出品されることが少なくなって、どうにもプレゼント品の確保が困難な状況に追い込まれています。まずは、さしあたり来年分をどうするのかが悩みの種です。
ちなみに、このシリーズの商品パンフレットをご覧ください。赤のレ点を付けているのが購入済みの商品ですが、大型サイズ以外では、あとヤマメ、イトウ、ブラックバスが入手できておりません。なお、私の好みの問題で”壁掛け商品”は対象外です。
一方、メーカーではこのシリーズを絶版にした代りに、”憧れの情景”シリーズとして同じような魚の模型を販売しているのですが、そのジオラマの高波や流木などの”情景”がなんとも修飾過多であり、私の趣味と全く合いません。せめて、”クロダイ年なし”ぐらいにしてほしいものです。どうにも贈り物として食指が動かないのです。
そこで、今回、新たな情景模型商品(シーバス、ヤマメ)を旧シリーズのシンプルな”支え棒”方式に改造することにしました。
まず、手始めにシーバスです。大げさな岩と高波の情景ジオラマから、魚本体を細心の注意を払いながら、なおかつ力任せに外します。接地面が少なかったことで成功です。あとは、わずかに見える岩を何回か複製し、つなぎ合わせてレジン製の岩礁を造り上げます。塗装はつや消しブラックにホワイト、そしてほんの僅かにブルーを混色です。そのうえで、岩角をつや消しホワイトでドライブラシです。なんとか岩らしく仕上がりました。
次はヤマメですが、これは外すのに失敗しました。本体と背景の接着部分が多くて、本体の裏側面と腹部に数か所の穴が開いてしまいました。この修復にはほとほと困りました。
でも、その前にまず台座の改造です。水中の流木を切って高さを低くしたいのですが、この木のレジン素材が実に固いのです。しかたがないのでドリルで何か所も穴を開け、鋸で格子の目のように切り目を入れてやっと剝ぎ取ります。そのうえで、小枝を継いで流木の形を整えました。塗装はつや消しのブラックとホワイト、カーキ、そしてフラットベースを混色です。結構、色合わせに苦労しました。
そして、最大の難関が魚の表面処理です。まず、正常な箇所(鱗)を型どりします。穴をエポキシ造形パテで埋めてその複製型を押し付けます。これは我ながら予想以上に上手くいきました。塗装については、マスキングテープで穴の周囲を隠して、サーフェイサーを吹いた後エアブラシでシルバーを塗装し、腹部をホワイトとクリアイエローの混色で仕上げます。裏側面はシルバーの上に、クリアーブラック(クリアレッド、クリアブルー、クリアイエローの混色)を塗装しました。ややシルバーが強くなり、事前にホワイトを塗装しておけばよかったと反省していますが、正直、これ以上の”色”の上塗りは悪手と思われましたので、そのまま完成品とします。出来上がりは正常な表面(片側)だけを見てもらいましょう(笑)。
以上で2品完成です。日数もかかりましたし、まあ、100%満足な出来ではありませんが、これでストックが2つでき、少し時間の余裕も生まれましたので、あとは残りの商品を気長に探しましょう。お疲れさまでした。
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