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2018年12月18日 (火)

おとなの恋は、まわり道 

 キアヌ・リーブス主演の「おとなの恋は、まわり道」は、どういう作品なのでしょう、評価に困っています。
 お話は、”偏屈男”と”毒舌女”が同じ結婚式に招待され、行く道中から帰途までのやりとりだけなのです。
 とにかく、共演のウィナ・ライダー(老けた?)と二人しか”セリフ”がありません。しかも、各シーンの画面は、カメラはほとんど固定しており、まるで漫才を劇場中継している雰囲気です。
 加えて、会話は、まさしく偏屈と毒舌の応酬であり、字幕を見るだけでは全く面白くもおかしくもありません。ひょっとすると、英語ではユーモアたっぷりなのかもしれませんが、しゃべるスピードも速く、文字数限定の字幕ではまったくその片りんも感じられません。こういった舞台劇は、名優の吹き替えに期待したいところです。
 結局、山場は、突然、ピューマに襲われ、ハプニング的に野外でセックスをしてしまう場面でしょう。青い空の広がるカルフォルニアの野山で、なんとも、あっけからんでやけに即物的な行為と会話で、とりわけパンツの脱ぎっぷりと大きな声が笑えます。
 ちなみに、二人がはた迷惑と毒づく”リゾート婚”の場所は、アメリカで最も幸せな都市と呼ばれるカルフォルニア南部のサンルイスオビスポというところだそうです。でも、ロケ地のホテルなどを見るかぎり、リゾートというような立派な感じではありませんでしたねえ。
 そして、二人は帰っても仲良くなるのですが、どうもその過程がよくわかりませんでした(笑)。結局、”できちゃった恋愛(?)”ということでしょうか。なんか観客は狐に騙されたようです。いや、カルフォルニアですから、ピューマでしょうか(笑)。レビューの評価の低いのもわかります。
 
 ところで、このラブ・ストーリーはキアヌ・リーブスが主演した殺し屋「ジョン・ウイック」の前日譚だったのか、というレビュー意見には本当に笑ってしまいました。確かに、父親から銃で撃たれたので、殴り返して7階から落としたあげく、自殺に至ったなんていうような体験談は、セリフだけにしても殺し屋になってもおかしくありません。第一、容貌もジョン・ウィックそのまんまなのです。・・・みんな、キアヌ・リーブス主演ということに騙されたのですねえ(笑)。来年公開の「ジョン・ウィック3」に期待しましょう。
 
 

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