ビリケン商会のナメゴン
引き続き、模型づくりの備忘録です。今回は、TV映画「ウルトラQ」の名作「宇宙からの贈り物」(このタイトルが秀逸です。)に登場する 「ナメゴン」です。
デザインは、名前のとおりナメクジ型の怪獣で、小さな金色の卵から巨大化するのですが、オチはもちろん塩に溶けるのです(笑)。「人類SOS」へのオマージュでしょうかねえ。
それはともかく、着ぐるみ全盛の時代において、人が入れないデザインはユニークでしたし、軟体動物特有のぬめり感が秀逸でした。ただ、口の触手が髯のように単に垂れ下がっているのはどうも感心しませんので、この模型では、実際の姿とは若干異なりますが、”触手を広げて威嚇してる”形を意識しました。
それにしても、驚いたのは、ビリケン商会のソフビキットのサイズです。全長が26cmもあり、他のメーカーの19cmもの(メディコム・トイ)と比べて机上に置くと結構でかいのです。
加えて、このキットは、単純なスタイルのくせに、部品数が多く、手が込んでいます。なにしろ、口の触手を一本一本番号通り接着する必要があるのです。予想以上に手が込んでいます。さすが、ビリケン商会というべきでしょうか。
しかし、それが仇になりました(笑)。
触手の部品をピンセットで挟んで接着しようとしたときに、足元に落としてしまったのです。狭い作業部屋ですが、どうしても見つかりません。しかも、2回、同じ失敗をしました。何度探しても、異次元にでも迷い込んだのか行方不明のままです。結局、捜索を断念、エポキシ造形パテで触手を2本自作するはめになったのです。手間手間・・・(笑)。
なお、手間と言えば、このキットは、頭部が可動するつくりのため、首の接合部分が頭部より一回り太くなっており、見た目が非常に不自然でした。このため、楊枝径一つ分、首を伸ばし、カッターナイフで周囲を削り込み、違和感の解消に努めました。
また、仕上げのエナメル塗料の段階でも、前回の模型作りの”悲劇”の再来です。またもやシンナーの種類を間違えたのです。全面塗りなおしです。いやはや、どうにも参りました。”2度あることは3度ある”といいますが、当面、模型つくりは休業にしましょう。
さて、肝心の塗装の手順としては、サーフェイサーの塗布の後、ラッカーの薄茶色をエアブラシで吹き、ヒレの端や触手をホワイトなどでぼかしたうえで、ブラウンとブラックの混色で体表の紋や背中を塗ります。さらに、背中のイボは、ホワイトでそれぞれエア塗装しました。そのうえで、光沢のクリア・スプレーを施し、仕上げとしてエナメル塗料のクリア・オレンジで背中のイボや体表の皺を筆塗りです。さらにもう一度光沢をかけて、完成です。
なお、眼は、中心をラッカー塗料のシルバーの上にエナメル塗料のクリア・イエローを載せて、輝きを出しました。周囲の毛細血管は、エナメルのレッド+ブラックの混色(あずき色?)を筆塗りです。こういう細かな線になると、やはり舶来の筆に限ります。安物ではまったくだめです。下手な弘法も筆を選ぶのです(笑)。
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