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2018年9月30日 (日)

進化している日常生活用品

  いやはや、最近の生活用品の進化は、なかなかあなどれません。
 
Led  今更ながらのお話ですが、家を建てて以来長年にわたり、私のお籠もり部屋の天井から吊り下がっていた和風のペンダントライトをLEDのシーリングライト(天井固定型)の照明に取り換えました。一日中家に居て電気を使う生活になったために、消費電力の節約を考えた妻の発案です。
 もちろん、LEDが明るいということは知識として承知していましたが、実際に取り付けると、部屋全体を照らす明るさを実感します。
 それ以上に、段階的に明るさを調整するリモコン機能の素晴らしさに感心しました。
 いまや日課となったブルーレイ鑑賞時にライトの照度を低くすると、なんとも画面が見やすく、なかなか落ち着いた雰囲気になります。集中できるせいか、ブルーレイの画質が一段と良くなるような錯覚に陥ります(笑)。
 部屋を薄暗く(真っ暗はいけません。)して、高座椅子に身を任せ、左程大きくもないTV画面を眺めると、私だけのミニシアターに環境が変わりますので、ますます毎日の楽しみが増えました。いいね!。
517dfxkanwl_sy90_  また、下を見れば、床に敷くチェアマットの品質の向上にも驚きました。
 いつも作業をする書斎(物置ですが・・)のデスク用椅子や可動式のDVDコレクション棚の床のフローリングは、その荷重のせいか、表面が剥げてかなり悲惨な状態になっていました。
 これまでは、わずかな傷には傷隠し塗料を塗ったり、シートを張ったりしていましたが、椅子や棚は日常的に動きますので、どうにもおっつきません。どんどん傷口は拡大して収まりが付かないのです。とりわけコレクション棚の下の床は、段ボール紙を敷いて緩衝材にしていましたが、なんとも見た目がよろしくありません。妻の冷たい視線もあって、なんらかの対策をとることが課題になっていました。 
 そこで、試しに市販のチェアマットを使うことにしました。実は、昔使っていたマットは硬くすぐに傷だらけになってしまい使い勝手が良くなかったのですが、アマゾンなどで最近の商品を調べると、材質も柔らかめで、ユーザーの評価も高いし、使っている人も多いのです。
 結果、床に敷いてみると、透明な面に禿げた床面が透けて見えることも一種のデザインと思えば気になりませんし、なにしろ、丈夫で適度に柔らかく椅子や棚が予想以上に円滑に動きます。いやはや、材質を含めた日常の生活用品の質の進化に感動します。なにより、価格も安いじゃないか、お見事です。
 逆に言うと、床のフローリングの方の品質(耐久性)の向上が望まれるのですが、まあ、それは、建築単価の違いによるのかもしれません。
 そこを補う便利グッズなのでしょうかねえ。
 
 そういえば、100円ショップで売られていた浴室用洗面器掛けにも驚きました。吸盤の取っ手を引くだけで、しっかり吸着するのです。同じものに見えて、昔ながらの吸盤とは力が違います。本当に小さいことですが、びっくりします。
 
 いやあ、それにしても、家事手伝いをしていますと、家での生活の中で、いろいろな発見がありますし、そのための便利なグッズや生活用品の進化に感心します。朝ドラの「そよ風ファン」じゃないですが、本当に面白い。ついでにいえば、毎朝の楽しみのNHK「半分、青い。」ロスが少し心配です(笑)。
 
 

2018年9月29日 (土)

プレデター・グッズ

 先日、このブログでご紹介したように「プレデター」の映画の最新作が公開されました。当然ながら、宣伝用の雑誌や便乗商法の関係グッズもいくつか販売されています。
61knacmrfdl_sx352_bo1204203200_  まず、ご存知、この手の映画の専門雑誌「映画秘宝2018年10月」号では、プレデターの過去の作品を含めた永久保存版「歴代プレデター 完全クロニクル」という特集記事が掲載されましたし、日本語吹替完全版なるBOX仕様のブルーレイが発売されています。
 81xlsbsgugl_sy445_ ちなみに、雑誌は映画鑑賞前に衝動買いをし、ブルーレイは数量限定販売と銘打ったスチールブック版を予約購入しました。まったく、えらい出費です。
 しかし、映画自体は最近流行りの本「残念な・・・」という有様でしたので、験直し(?)に、ここはひとつ模型でもつくろうかいと、アチラの細密な造りに定評がある造形師S-ヘイズ氏のレジン製キット(1/6サイズ)を製作することにしました。・・要はひま、なのです。(笑)
Img_32941  このキットは、前の持ち主が手足などの部品を真鍮棒で軸止めを行った段階の中古品をオークションで予想外にお安くゲットしたものです。おかげで組み立ては非常に楽でした。実はこの真鍮棒と穴の位置決めがなかなか難しくいつもずれてしまい苦手なのです。ご馳走様でした(笑)。
Img_33071  ということで、作業をはじめたのですが、頭部キットがマスク版と素顔版の2種類のコンパチブル仕様のため飾り用の台座を2個作る必要もあり、なんやかんやと作業している中、仮組の本体をサーフェイサーで下塗りをしたところで台風襲来の天気予報です。丁度、根気も換気(笑)も乏しくなり始めたところだったので、いったん休止です。
 なにしろ、このキットの体表のデテールは、さすがS-ヘイズ作のレジン製と感心するほどの細密ぶりからして塗装には相当時間と手間がかかりますし、塗装に伴う外部への換気も含め、台風一過後に十分な気力を蓄えてから再挑戦するにしました。
Img_33221Img_33271Img_33291  では、とりあえず仮組の姿をご覧ください。
 

2018年9月23日 (日)

南海漂流

 なんとも懐かしい映画のパンフレットを購入しました。タイトルは「南海漂流」です。この映画は、ウォルト・ディズニーが1960年に製作したファミリー映画で、こどもの時に観て、とにかく憧れて強い影響を受けた作品でした。
_new  内容は、5人家族版のロビンソン・クルーソー物語でして、いかにもディズニー映画というような南海の楽園が舞台です。
 冒頭、嵐の夜、帆船が座礁するところから始まります。
 一夜明けると、船は見る影もない形で青い空と海の孤島の暗礁に乗り上げています。
 ここからがもう”こども達が憧れる夢の世界”です。
 難破し半壊した船には、何故か生活に必要なものが立派な調度品から家畜まですっかり無事に残っていますので、一家はさっそく樽などを利用したいかだを作り、島に移り住みします。
 しかも、島の環境は、害虫などは居りそうもない住みやすそうなジャングルと泉のある理想的な”楽園”です。
 パンフレットによると、ロケ地は、カリブ海付近らしいですが、結構波の荒い岩礁なので、出演者は少年たちも犬もなかなか体を張っています。当時の撮影はなかなかハードです(笑)。しかも、難破船のセットをわざわざ波打ち際に作ったそうですので、いやはや思った以上に大作ですねえ。こうした楽屋裏話をいくつか数行づつ載せてくれているのが、昔のパンフレットの良さです。当時はこれぐらいしか情報収集のツテが無かったので本当にありがたかった冊子でした。
 
 そして、上陸後一家が木の上に作る家は、子どもにとってそのデザインも、調度品も、仕掛けも憧れの的でした。おかげで休みのたびに友人たちと近くの里山に入って、用水路や樹木の間を探検し、隠れ家を作っていました。・・・・そんなこともすっかり忘れていました(笑)。
 また、その島は”こどもが空想する”動物たちの楽園でもあります。サメも虎も居ますが、ゾウガメやこどものゾウ、ダチョウ、シマウマなどの野生動物が、すぐに子どもたちのペットになります。人間の見果てぬ夢ですねえ。
 パンフレットによると、結構動物たちを東南アジア等から輸入したらしいそうです。アフリカ系動物も混じっていますので、設定はどこの島なのかねえ(笑)。
 さて、もちろん、アドベンチャーものですから、海賊の襲撃などのスリルやアクションも盛り込まれています。さまざまな撃退の仕掛けも、子どもたちのツボにハマる演出です。海賊の親分は、日本人俳優の早川雪舟です。一人なかなか迫力がありました(笑)。
 ちなみに、今回DVDを改めて再見してみますと、海賊から救出した一人の娘を巡って、仲の良かった年頃の男兄弟がさや当てをしていく状況は、こども向けにしてはなかなか手が込んでいますが、小学生のこどもにはあんまり意味がわからなかったのでしょうねえ。
 さらに、ラストでは一家の中でも島に残る者もいるのですが、遊びで楽しい楽園を描く中で、母親が劇中で言う「この島には子どもたちの未来がない」という言葉はなかなか重いものがあります。再見すると、結構深いものがあると感じるのは私だけでしょうか。
513pry548hl_sy445_  なお、再見したDVDは、封切名の「南海漂流」ではなく、「スイスファミリー/ロビンソン」というタイトルです。再映時からでしょうか、原作と同じ名称に変わっています。でも、やっぱり、私にとっては憧れの「南海漂流」です。刷り込みですねえ(笑)。
 

2018年9月19日 (水)

アポロ13号(ブルーレイ版)

 先日、2023年に予定されている民間初の月旅行に日本人のIT長者が予約したというニュースが全世界に流れました。
 事業主体は、アメリカのスペースXという宇宙開発会社ですが、有人飛行についてはまだ開発中ということですから、いやはや、お金があることと実際に乗ろうという勇気に驚きます。
 ネットにあふれている月旅行関連ネタを見れば、あのアポロ11号の月面着陸はスタジオでのやらせ撮影だった(月面写真に足跡が写っているのでこれは完全なデマ)とか、アポロ計画以降月面着陸を行っていない理由は、月の裏側に宇宙人が居るためとかいう都市伝説はともかく、この50年の間にNASAでは既に当時の技術やノウハウが失われてしまったというコメントは信憑性が高くて、いまのアメリカの現状を象徴していますねえ。技術力や品質面からロケットの安全は保障されるのか、心配になります。
 思えば、映画でも、都市伝説ネタの「カプリコン1」とか、失われた技術系の「スペース・カウボーイ」とかいろいろありますが、月旅行といえばやはり「アポロ13号」が極め付けです。
_new  実話に基づくこの映画は、打ち上げ後、致命的なトラブルで故障した3人の宇宙飛行士が乗ったカプセルをいかにして無事に地球に戻したかというNASAの技術者や飛行士たちの奮闘を描いた物語です。
 次々と襲い掛かる難題とNASAの技術者達が考え出す解決方法が手に汗を握ります。映画はリアルな映像と俳優たちの演技、そしてロン・ハワード監督の演出も光ります。彼の最新作のSF映画とは雲泥の差です。今回見直して、改めて傑作と断言できます。
 ともかく、実話に基づくNASAのスタッフの不眠不休の努力とアイディアと工夫に満ちた技術力にただただ感動します。
 そして、エド・ハリス演じる管制官のかっこ良さは特筆ものです。いつも思うのは、アメリカ映画には、こういう危機に際して類まれなリーダーシップを持つ人間がしばしば登場しますが、どうやったらこんなリーダーが育つのでしょうねえ。残念ながら、我が国では「七人の侍」のほか、なかなかお目にかかりませんねえ。・・・映画だから存在しているのかな?
 それにしても、やっぱり月世界旅行は命がけの挑戦ですよねえ。今回の発表は、商売のためのパフォーマンス、世界戦略のPRという声(大成功)もありますが、同じ日本人としてはやはり無事の成功をお祈りしています。
 なお、今回視聴したのは、スチールブック版ブルーレイです。とりあえず上記写真のご紹介でした(笑)。
 

2018年9月16日 (日)

ザ・プレデター

 「ザ・プレデター」は、人間を狩る異星人プレデター・シリーズの最新作です。個人的にはお待ちかねのド・ストライクのSF映画なのですが、事前の期待が大きすぎたのか、もちろん退屈ではありませんし、ストーリー上の様々なアイディアや仕掛けには”頭”では感心したのですが、いまひとつ乗り切れませんでした。  
_new  開幕の2台の宇宙船のバトル・シーンから視点が違うような違和感があり、墜落した宇宙船を発見する主人公をはじめ、政府のプレデター対策組織もあまりに異星人を研究しつくしているような感があり、プレデターに対する恐れや驚きが全く感じられないことが、この類の映画としては致命的な欠陥であるような気がします。
 また、主人公の発達障害の息子の登場は、当初、またぞろマンネリ化の象徴である”お子様映画”に堕ちたのかと思いきや、これはこれでなかなかのアイディアでした。しかも、ハロウィンの夜とは設定が面白いのですが、演出はあまり効果がありませんでしたねえ。
 さらに、ヒロインの女科学者は、どんな軍事経験があるのでしょうか、せめて、なんらかの伏線の説明をしておくべきです。観客は、唐突な彼女のあまりの強さに呆れかえるだけです。
 
 また、偶然に主人公とおなじ囚人護送車に乗り合わせたメンバーが、それぞれ特殊技能を持っており、一緒にエイリアン退治に出向くなどはあまりにご都合が良すぎます。ちょっと強引な脚本です。
 そして最後は第1作のジャングルに敬意を表してか、アメリカの森林の中での戦いになるのは大いに歓迎するのですが、ラストまでの残り時間のこともあってか、戦闘が一気呵成過ぎて(笑)あんまり楽しめません。なんか終わった・・・という感じです。
 とにかく、もう少し、エイリアンとかモンスターなど、人にあらざる者を恐れてほしいものです。登場人物は誰ひとり恐れてもいないし、ましてや驚いてもいません。まるで、居るのが当然の様な有様です。これでは、モンスター映画は成り立ちません。
 話としては新しいアイディや工夫があるのに本当に残念な出来に終わってしまいました。
 なお、この異星人の呼称について捕食しないなら「プレデター」ではなく「ハンター」ではないか、との劇中の意見は全く笑えません。ギャグのつもりでしょうが、いまや固有名詞となっている名称をわざわざ揶揄しても面白くもありませんゾ。
 それにしてもあのドレッド頭のプレデター・ブルドッグのデザインも最悪でした。やっぱり、センスの問題なのでしょうねえ。監督が第1作に出演していたという経験もあまり役に立たなかったようです(笑)。  
 

2018年9月15日 (土)

ジョーズ(ブルーレイ版)

 コンピュータ・グラフィック(CG)を駆使した最新のシャーク・ムービーのせいか、元祖にして最高傑作のスティーブン・スピルバーグ監督による1975年製作の「ジョーズ」を久しぶりで観ました。
 今回、視聴したのは、もちろんブルーレイ版で、しかも、スチールブック仕様です。この盤はいまやとんでもないプレミアがついており、なかなか入手できません。「ジョーズ」第一作の人気のほどを実感として知らされます。
 それにしても、この「ジョーズ」は、VHS、LD、DVDとその発売のたびに購入してきましたが、DVDに至っては、35mmフィルム(1コマ)やメイキング映像などを集めた30周年アニバーサリースペシャルDVD-BOXまで入手しています。
 そして、いまやブルーレイです。通常版に加えて、スチール・ブック版です。映画ファンとして言えば、この映画はそれだけの敬意を払う価値のある作品の一つに挙げられます。・・でも、4Kはもう許してほしいなあ(笑)。
 _0001_new さて、久しぶりに見て、やはり名作は違います。まったく古びていません。お話もシンプルですが、登場人物のキャラや伏線がしっかり描かれています。
 しかも、CGのない時代ですから、海の撮影には相当苦労されたようですが、文句のつけようがありません。
 機械仕掛けのサメの”ブルース”(愛称)は、メイキングによると監督の思うように動かなかったようですが、見せない仕掛けの効果をはじめ、アナログならではの迫力をまざまざと見せてくれます。張りぼての存在感がなかなか凄いのです。作品全体の重厚感や力強さを改めて思います。これが名作・傑作が持つ力なのでしょうねえ。
 ちなみに、冒頭のキャンプで、カニを食べていたのは、犠牲になる女性ではなく仲間の一人でした。(2018.6.28ブログ参照のこと。)
 繰り返しになりますが、スリルとサスペンスの教科書の様な見事な物語とち密な演出です。居間で観てもどんと心が揺さぶられます。良い映画を見るとそうなりますねえ。しかも、当時は若干28歳、さすがに、スティーブン・スティルバーグ監督としか言いようがありません。改めてお見事といいたいし、「良い映画をありがとう」とお礼を言いたくなります。
 

メグ/ザ・モンスター

 「メグ/ザ・モンスター」というタイトルは、なんとかならなかったのでしょうか。原題は、「THE MEG」で、200万年前に絶滅した巨大な古代鮫のメガロドンの略称なのですが、メグと聞けば、思わずライアンと言ってしまいそうで、なんともモンスター映画には似つかわしくありません。まあ、そのせいで、和名では、副題でザ・モンスターと注釈しているのでしょうが、なんとも冴えません。
_new  それにしても、中国資本で製作されているこの映画は、冒頭から、出演者の顔ぶりをはじめ、中国の国威発揚のシーンが盛りだくさんであり、どうも居心地がよくありません。
 唯一の救いは、主演のジェイソン・ステイサムが、元飛び込み競技の世界第2位だったというキャリアを生かした、まさしく”水を得た魚”の様な姿でしょう。上半身裸で鍛え抜かれた腹筋を見せて、中国人のヒロインを悩殺するシーンなどは、「キャプテン・アメリカ」でもありましたが、いまやハリウッド映画では男女逆転の定番の見せ場(笑)になっています。
 さて、肝心の体長23mはあろうかという巨大ザメはもちろんCG製ですので、俊敏で獰猛な動きなどはスムーズですが、なんとも軽い感じがします。しかも、人間を食うには大きすぎます。サイズ的に一飲みなのですから、なんとも残酷味が薄れてしまいます。
 中国の海水浴場の5000人で混浴状態の人間達(何故かみんな浮袋を使用している)を襲っても、”白魚の踊り食い”のような丸飲みではあまり盛り上がりません。
 もっとも、このサイズの巨大サメに、通常のシャーク用の檻に入って銛で刺そうなんて考える登場人物(みんな科学者?)はやっぱりおかしい。あの「ジョーズ」のブルースでさえ、たった8mのホオジロザメでしたゾ。
 そして、子持ちの美人ヒロインの考えなしの猪突猛進の行動もいささかやり過ぎです。いくら危機を招くための仕掛けにしてもミスリードです。併せて、天使役の可愛い8歳の子役にしても、脚本にやや無理がありますねえ。なんともイケイケどんどんの国向けかなあ?
 ともかく、ラストはステイサムの信じられないような超人的方法でメグを退治するのですが、あの名作「ジョーズ」の凄味はまったくありません。もっとも退屈はしませんでしたので、気軽に楽しんで観ることをお薦めします。 

2018年9月14日 (金)

シェーン(ブルーレイ版)

 西部劇の名作「シェーン」がやっとブルーレイ化されました。これまで、この名作が鮮明とはいいがたい画質の廉価版DVDでしか見ることができず、一時は、海外版を取り寄せようかともおもっていたのですから、ありがたいことです。
_0002_new  アメコミ映画「ローガン」の劇中でのテレビ放映シーンが我が国での発売のきっかけでしょうかねえ?まあ、そんなこともないでしょうが、もっと古典をブルーレイで発売してほしいものです。
 ちなみに、古典とは「古い書物、形式。また、長く時代を超えて規範とするもの」とされておりますが、まさに「シェーン」は西部劇映画の古典と言っていいでしょう。
 何度見ても、”いい”のです。時代を超えた良さがありますし、牧場主と入植者の対立、黒づくめのガンマン、伝説となった早撃ちのガンプレイなど西部劇の様々なスタイルを確立しています。
  クリント・イーストウッド主演・監督の「ペイルライダー」は、この名作を下敷きにした傑作であり、未亡人と娘に換えたところが現代版なのでしょう。また、今回、あの斧の柄のアクションがリスペクトだったことがよくわかりました。かように、単純な話なのに、細かなところでいろいろ発見もあります。
 まさしく、名作の所以です。しかも画質が良いので新鮮な気持ちで楽しめました。真四角の様なスタンダード画面も懐かしい。ただ、惜しむらくは、夜間シーンの明暗がはっきりしません。これは北米版ブルーレイだと違うのかな?
 ともあれ、久しぶりに王道の映画で、堂々たる物語、そして俳優のまともな演技を堪能しました。
 最近、レンタルDVDで、ろくでもない邦画(目線がめちゃくちゃな撮影スタイル、学芸会レベルの演技、・・・よく投資が集まったもの・・と笑う、しかありません。)を見たせいか、一層、”古典”の良さを感じました。
 メーカーさんには、今後とも、名作、傑作をどんどんブルーレイで発売してほしいものです。もちろん、画質の入念なレストアをお願いします。

2018年9月12日 (水)

アントマン&ワスプ

  いやはや、マーベル映画には驚かされます。「アントマン&ワスプ」は、身体が伸縮自在になるヒーローという、荒唐無稽の極みの映画なのですが、実際見てみると(なかなか劇場に足が向きませんでしたが・・・)、なんとも心地よい娯楽映画でした。
 なにしろ、主人公が冴えないムショ帰りのだめ中年男で、今回パートナーとなるワスプ(スズメバチ等の大型蜂らしい)が気の強いしっかり者の美女という設定が良い。しかも、蜂だけに、羽があって空を飛ぶのも良い。やっとアチラのコミックなどに出て来る”蜂女”のルーツが分かった(笑)かな。
 加えて、前作「アントマン」では縮むだけだったのが、「シビルウォー」での巨大化するというサプライズをさらにパワーアプしています。
_new  主人公が20mに巨大化し、トレーラーと街中を移動したり、海に飛び込んでフェリーを抑えるシーンは、もう完全に”ウルトラマン”です。大昔夢に見たリアルなウルトラマンの姿が見事に描かれています。きっと、途方もない金をかけたCG技術の粋なのでしょう。眼福でした、ありがとうございます。それにしても、こんなにもうれしかったのは、いかにも安っぽいCG製とわかる情けない本家ウルトラマンの現在の姿(先日、配信映像でみて驚愕!!)が悲しいすぎるせいなのでしょうねえ、きっと。
 ともかく、笑いとアクションを練り合わせたストーリーや設定が上手いのです。こんな漫画(失礼!!)映画の準備にどれほどの金と時間をかけているのでしょう、恐ろしくなります。
 出演者も前作のマイケル・ダグラスの出演にも驚きましたが、今回はミッシェル・ファイファーです。初めての共演だそうですが、アメコミ映画の地位の向上を実感します(笑)。
 そして、ミフィーちゃんのおもちゃが突如巨大化するなど伸縮自在のありえないアクションシーンや自白剤のギャグは、日常の憂さを一時でも忘れさせてくれます。まさしく、娯楽映画の王道ですねえ。やっぱり、映画はごちゃごちゃ難しいことを言わず、笑わせ、スカッとさせてくれるのが一番です。
 
 しかも、ヒーローたちが死ぬ「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の続編に向けての布石と言われているエピローグは、商売上手としかいいようがありません。次も観るしかありません。マーベル商法にもう完全に洗脳されてしまいました(笑)。困ったものです。
 

2018年9月 4日 (火)

ビリケン商会のナメゴン

 引き続き、模型づくりの備忘録です。今回は、TV映画「ウルトラQ」の名作「宇宙からの贈り物」(このタイトルが秀逸です。)に登場する 「ナメゴン」です。
 デザインは、名前のとおりナメクジ型の怪獣で、小さな金色の卵から巨大化するのですが、オチはもちろん塩に溶けるのです(笑)。「人類SOS」へのオマージュでしょうかねえ。
Img_31091  それはともかく、着ぐるみ全盛の時代において、人が入れないデザインはユニークでしたし、軟体動物特有のぬめり感が秀逸でした。ただ、口の触手が髯のように単に垂れ下がっているのはどうも感心しませんので、この模型では、実際の姿とは若干異なりますが、”触手を広げて威嚇してる”形を意識しました。
 それにしても、驚いたのは、ビリケン商会のソフビキットのサイズです。全長が26cmもあり、他のメーカーの19cmもの(メディコム・トイ)と比べて机上に置くと結構でかいのです。
Img_31342  当然、胴回りも太くなっており、経年変化を防止するためは、以前レッドキングで使用したウレタンフォーム液の残りを注入することとしました。
 加えて、このキットは、単純なスタイルのくせに、部品数が多く、手が込んでいます。なにしろ、口の触手を一本一本番号通り接着する必要があるのです。予想以上に手が込んでいます。さすが、ビリケン商会というべきでしょうか。
 
 しかし、それが仇になりました(笑)。
Img_31241  触手の部品をピンセットで挟んで接着しようとしたときに、足元に落としてしまったのです。狭い作業部屋ですが、どうしても見つかりません。しかも、2回、同じ失敗をしました。何度探しても、異次元にでも迷い込んだのか行方不明のままです。結局、捜索を断念、エポキシ造形パテで触手を2本自作するはめになったのです。手間手間・・・(笑)。
 
 なお、手間と言えば、このキットは、頭部が可動するつくりのため、首の接合部分が頭部より一回り太くなっており、見た目が非常に不自然でした。このため、楊枝径一つ分、首を伸ばし、カッターナイフで周囲を削り込み、違和感の解消に努めました。
 
Img_31503  また、仕上げのエナメル塗料の段階でも、前回の模型作りの”悲劇”の再来です。またもやシンナーの種類を間違えたのです。全面塗りなおしです。いやはや、どうにも参りました。”2度あることは3度ある”といいますが、当面、模型つくりは休業にしましょう。
 
 さて、肝心の塗装の手順としては、サーフェイサーの塗布の後、ラッカーの薄茶色をエアブラシで吹き、ヒレの端や触手をホワイトなどでぼかしたうえで、ブラウンとブラックの混色で体表の紋や背中を塗ります。さらに、背中のイボは、ホワイトでそれぞれエア塗装しました。そのうえで、光沢のクリア・スプレーを施し、仕上げとしてエナメル塗料のクリア・オレンジで背中のイボや体表の皺を筆塗りです。さらにもう一度光沢をかけて、完成です。
 なお、眼は、中心をラッカー塗料のシルバーの上にエナメル塗料のクリア・イエローを載せて、輝きを出しました。周囲の毛細血管は、エナメルのレッド+ブラックの混色(あずき色?)を筆塗りです。こういう細かな線になると、やはり舶来の筆に限ります。安物ではまったくだめです。下手な弘法も筆を選ぶのです(笑)。
 
Img_31672  以上で、完成ですが、詰め物の不具合で腹部が膨張変形したり、塗り直しで色目がやや気に入りませんが、これで完成です。・・・前述の通りしばらく模型づくりは休養です。疲れました(笑)。
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Img_31602Img_31655Img_31682

2018年9月 3日 (月)

ビリケン商会のペギラ(2代目)

 またまたビリケン商会のソフビ模型キットのお話です。今回の模型は「ウルトラQ」に登場する怪獣「ペギラ」ですが、こやつは以前に1度製作したことがあります。私にとっては2代目になります。
Img_30511  ご存知のとおり、このアザラシとペンギンを混ぜあわせたような成田亨氏デザインの着ぐるみは、造型師の高山良策氏が造型した中でも屈指の出来栄えです。
 生物感溢れる着ぐるみは、とても作り物には見えませんでした。図鑑でも見たことがない生物が少年と並んでいる、当時の少年月刊誌の表紙はまことに衝撃でした。そのおかげで半世紀過ぎても、その模型を作っている有様です。いやはや「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものです(笑)。
Img_30843  さて、2回目である今回の作業は下地をまずラッカー塗料のつや消しブラックで塗りつぶし、その上にダークイエローとフラットベースの混色をエアブラシで塗ります。さらに、ブラックで濃くした同塗料色でイボやひだに陰影をつけました。
 やや、イエロー系が強くなりすぎたので、エナメル塗料のブラウン+フラットべースでドライブラシしました。
 ちなみに、この怪獣はモノクロ映画なので体色が微妙であり、雑誌写真などを見ても、印刷の程度によって灰色系にも茶色系にも見えます。カラー化のDVDを見ても今一つわかりません。
 結局、今回の塗装はグリーン系に近くなり、茶系への色のメリハリが乏しいのですが、大事な仕上げのエナメル塗装作業の途中で、混ぜ合わせるシンナーの種類を間違えて(最近、こんなポカミスが多くなりました。)しまい、塗料の剥離が生じるというとんでもないトラブルが起こったため、その後始末で精魂尽き果ててしまいました。
Img_30762  さらに口や歯、牙は、個別に塗装(アイボリー)して、その後に本体に組みこんだのですが、その継ぎ目の処理(クリアーオレンジ)などあまり効果が出ているとは言えない状態です。やっぱりなんとなく取ってつけたような感じのままなのですが、これも制作意欲の減退の流れの中でそのままで完成です。
 正直、前回製作の時よりも技術が後退しているのではないかとやや不安です。どうも、初回のモデルのほうが色目などは良いのかもしれませんが、体表がテカっていないところを買ってください(笑)。
 なお、押し入れには、ビリケン商会と匹敵する出来のマーメイドの傑作キットをしまっているのですが、前述のトラブルのせいか、もう”ペギラ”には食傷気味(笑)になりましたので、次は、同じくウルトラQでも簡単そうな「ナメゴン」を作ることにしました。なんとも飽きっぽい性格も困ったものです(笑)。なにはともあれ、完成品をご覧ください。
Img_31744Img_31866Img_31711Img_31825   

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