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2018年8月22日 (水)

シュワルツェネッガー主義

 洋泉社の「シュワルツェネッガー主義」は、アーノルド・シュワルツェネッガーの追っかけの著者がその伝記をまとめたものです。
くしくも、前回ブログに引き続いての伝記モノの感想になります。
51fdxiefdfl_sx338_bo1204203200_  その内容は、かなりの海外の文献やウェブサイトの情報を駆使してか、見てきたように書かれていますので、正直真偽のほどはわかりませんが、その分を割引いてもなかなか面白い読み物になっています。
 しかし、この本の価値は、シュワルツェネッガーの主義や愛人スキャンダルなどより、各作品について著者なりの評価を詳細に記述しているのが、個人的には一番気に入っています。
 
 例えば、「ターミネーター」への出演は、本人も、キャメロン監督も乗り気ではなかったが、製作者の意向で会食した際、監督が窓からの光による顔の陰影と人間離れした体躯を見て、殺人ロボットの設定を変えたとか、殺し屋を嫌がるシュワルツェネッガーを説得したというエピソードには思わず笑います。どうやらキャメロン監督には人を説得する才能があるらしい。
 しかし、それ以上に、以前から何故あんなに面白くない「コマンドー」が大ヒットしたのか不思議だったのですが、この著者は「異常な映画」と位置づけ、ヒットの要因を詳細に説明しています。それがなかなか説得力がありまして、もやもや気分を解消してくれました。
 一方で、ターミネーターが人を殺さない傑作「ターミネーター2」の根本的な”無理”を指摘(これはどうでもいい(笑))し、その蛇足といわれた「ターミネーター3」の存在意味を改めて問い直します。この”3”は個人的に好きなギャグのネタがいくつかある映画なのです(笑)が、言われてみれば”2”の無理くり世界をあるべき世界に剛腕で戻したというお説はごもっともです。
 また、「プレデター」が第1作以外、なんとなく面白くない理由を著者がしっかり指摘してくれました。要は、「だが今度は襲う相手を間違えた」という宣伝文句が鍵だそうです。これもなんとなく賛同来ますねえ。
 さらに、政治の世界から復帰したから第1作「ラストスタンド」はヒットしなかったのですが、快作と位置付けています。そのとおりと小膝を叩きました。まさしく、そのことを批評家の誰かに言ってほしかった。まことにうれしい限りです。
 そのほか、ワンダーウーマン関係で発言が物議をかもしたキャメロン監督の女性観を「トゥルー・ライズ」の主人公の妻の設定を基に一刀両断していますし、「ラスト・アクション・ヒーロー」などの数々の駄作についてもしっかりそのダメなさ加減を検証しています。
 以上、この本は、いくつか意見の相違もありますが、何故ヒットしたかわからなかった作品への疑問を解説していただき、長年のもやもや感がすっきりしたような気がします。感謝しています、ありがとうございました。

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