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2018年1月 7日 (日)

ハヤカワ ポケットミステリ

 昨年末の当ブログ(H29.12.31参照)に記述しているように、映画「オリエント急行殺人事件」を観て、「ハヤカワ ポケット・ミステリ」を思い出しました。この新書版の、通称「ポケミス」は、出版自体は細々続いているようですが、最近、近くの書店ではとんと見かけることがなくなりました。
 
 私がポケミス版でアガサ・クリスティを読みだしたのが、1970年代前半のクリスティ女史の最晩年のころです。当時は、もちろん、インターネットもなく、古書の通販システムもありませんので、過去の作品の情報を探すのも、入手するのも大変な苦労でした。
 ただ、幸い、クリスティの場合は、当時は存命中であり、「クリスマスにはクリスティを」という有名なキャッチフレーズで新刊のPRも行われていましたし、ポケミスでの再版もありましたので、長編物の大半の作品は揃っていました。
 
 しかし、絶版となっていた作品も多く、その中には傑作、名作と高く評価されている作品もありました。有名どころでは、「白昼の悪魔」や「予告殺人」、そして「ABC殺人事件」が再版・販売されず、幻の作品となっていました。若い読者は、全く読むことができないのです。
 
 私も、東京神田の古本屋を結構探し回りましたが、なかなか見つかりません。それでも、やっと「予告殺人」をゲットし、「白昼の悪魔」は、洋書版を購入しました。もちろん、語学力が足りず、結局途中で断念です(笑)。ただ、幸いなことに、丁度、この原作が「地中海殺人事件」のタイトルで映画化されたせいか、単行本で発売され、読むことができたのですが、噂にたがわず、いや、聞きしに勝る、クリスティ中期の傑作でした。
 しかし、残念ながら「ABC殺人事件」のポケミス版を入手することができませんでした。
 
 そうこうしているうちに、クリスティ女史がお亡くなりになり、その前後に「カーテン」、「スリーピング・マーダー」が単行本で発売された後は、早川書房では、文庫版の出版に力を入れ始め、アガサ・クリスティの作品は、短編も含め、絶版だった「開いたトランプ」、「ホロー館の殺人」、「牧師館の殺人」など、ほぼすべての作品が文庫版で揃いました。勿論、その時は文庫で読み漁ったものです。
 
 早川書房が、何故、ポケミスで再販しなかったのか謎ですが、今の状況を思えば文庫版の発売が正解だったのでしょう。
 
 一方、私自身、当時の熱病に浮かされていたような推理小説症候群(なにしろ、古今東西の名作を読破しようと頑張っていました(笑)。)も徐々に小康状態に落ち着き、いつの間にか、ポケミスのことなどすっかり忘れ去っていました。
 あの頃の熱中した思いと書店に設置されていたポケミスコーナーが本当に懐かしく思い返されます。
 
_0002_new  そして、いまや、ネットの時代です。
 今更ながらですが、心残り(忘れていましたが・・)だったポケミス版「ABC殺人事件」を検索すると、アマゾンで1件、日本の古書屋で1件、ヒットしました。大体1千円から3千円程度の価格です。
 早速、ゲットしましたが、何しろ、昭和32年発行ですから、1冊目は予想以上に表紙の状態が悪かったので、2冊目を追加注文し、ビニールカバーは無いものの、なんとかコレクションに加えることができました。 
 ついでに、単行本の「白昼の悪魔」や文庫で持っている「ひらいたトランプ」なども合わせてポケミス版をゲットです。
 
_0003_new  しかし、本当に便利な時代になりました。
 かつて「赤い靴」という洋書の世界ネットワークがありましたが、いまや、アマゾンまでが古書販売をしていますし、アメリカのアマゾンを活用すれば、かなりの洋書類がカバーできます。
 
 このネットワーク時代の便利さを改めて実感します。本が自由に検索でき、世界中から手軽に買える、誠に平和な良い社会です。
 今後とも、この幸せな時代がこれからも続くことを皆でお祈りいたしましょう。_0004_new
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