ザ・マミー 呪われた砂漠の王女
「ザ・マミー」は、ご存知、ユニバーサルの怪奇映画の3大モンスター、吸血鬼ドラキュラ、狼男、フランケンシュタインの怪物に次ぐミイラ男のリブロード版です。ミイラ男は、原作がなく、映画オリジナルのモンスターなのです。そのせいか、再映画化の場合、あの「ハムナプトラ」シリーズのように、かなり自由に脚色しています。
しかも、今回は、ユニバーサル映画が、開幕お馴染みの地球儀を回る企業ロゴに「ダーク・ユニバーサル」を加えるなど、前述のようなユニバーサルが誇るモンスター映画界の往年のスター達の復活、シリーズ化を打ち出しています。
その第一弾が、ミイラ映画の復活だそうで、しかも、今回は、大スターのトム・クルーズ、そしてラッセル・クロウまで引っ張りだしているのです。
そして、ミイラ男は、ミイラ女(王)に代わり、「キングスマン」で義足の女殺し屋を演じたソフィア・ブテラが一人熱演しています。
パンフレットによると、この後の(モン)スターのラインナップは、今旬のハビエル・バルデム(パイレーツカリビアンの怪演が見事)のフランケンシュタインの怪物、ジョニー・デップの透明人間が決まっているそうです。
ネタバレになりますが、今回、ジキルとハイドをラッセル・クロウが演じていますから、あと、ドラキュラは誰?狼男は?そして、私のご贔屓のアマゾンの半魚人はどうなるのかな?
まさか、今回、秘密組織の実験室にホルマリン漬けされていた、あの半魚人の腕の登場だけで済ますつもりではないでしょうねえ。透明人間よりランクが低いのかな、大いに心配です(笑)。
まさか、今回、秘密組織の実験室にホルマリン漬けされていた、あの半魚人の腕の登場だけで済ますつもりではないでしょうねえ。透明人間よりランクが低いのかな、大いに心配です(笑)。
さてさて、映画の前説が長くなってしまいましたが、このオールスター復活第一弾の評価はどうなのでしょう、それが問題なのです。
映画の雰囲気や風格は、第一級の作品に仕上がっています。砂漠の映像はアラビアのロレンス風ですし、金も技術もたっぷり掛けている、まさしく大作です。
しかし、内容も面白くないわけじゃないのですが、とっても面白かったというものでもないのです。おドロおドロしいモンスター映画物特有のB級テイストが抜け落ちていますし、ミイラが水中を泳ぐぐらいの驚きしかありません。センス・オブ・ワンダーが感じられません。
なにしろ、主人公のトム・クルーズの雰囲気が明るすぎます。B級のモンスター物に水と油?ぐらいの違和感があります。
しかも、ラストのオチがなんともしょぼい。世界の終わりを心配する必要は何もなかったのです(笑)。
次回の次回に期待しましょう。そして、このモンスター・シリーズが、アベンジャーのように続くことを切にお祈りしております。
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