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2017年5月23日 (火)

リペイント備忘録

 最近、シーラカンスやエイリアンやら、素晴らしい模型完成作品を入手できたせいか、少し自分で模型つくりに挑戦したくなりました。丁度、春先であり、あまり余計なことに悩まずに済む仕事に換わったせいなのかもしれません、気分一新(?)でしょうか(笑)。
 といっても、久しぶりですので、本格的なモノづくりではなく、まずはお手軽なリペイントから始めました。・・ということで、今回は、映画のお話ではありません。
 
1a553331e3f464f61896eab5097e04eb  随分昔、確かチョコエッグが流行していた時分に入手したオマケのティラノサウルスが手近で邪魔になっていました。左の商品写真のような虎模様のソフビ製のトイで、高さ32cm、長さ50cmもある結構大きいのですが、2本足で自立しない、やっかいな奴でした(笑)。
 
 では、早速、リペイントの完成品をお見せしたいのですが、近頃とみに物覚えが悪くなったので、塗装の方法を備忘録としてまとめることとしました。興味のある方のみご覧ください。
 第一段階 手や足や首等の継ぎ目を隠します。お手軽に黒い接着剤の活用です。乾いた後、ルーターややすりなどで削ります。
 
 第二段階 サーフェイサーで下地処理します。軽めがコツです。
 
Img_15211  第三段階 背中に穴をあけ、二本足や下腹部に重りにするためのレジン液を注入しました。が、ここで失敗!!苦手な作業です。またも、非情にも注ぎ穴から液が流れ出てしまいました。しかし、大丈夫、100円ショップで買った秘密兵器のステンレスブラシで乾いたレジンを削り落とします。面白い程はがれます。
 
 しかし、何といっても一番の難関がバランスを取って二本足で立たすことです。何度調整したことでしょう。徐々にレジン液の注入量が増えていきます。もう大丈夫といったん背中の穴をふさいだところで確信犯的に倒れます。勘弁してよと再び穴あけです。悪戦苦闘の結果、なんとか、二本足で自立です。もっとも長時間は無理です。見ていない間に、僅かな振動や何かのせいで倒れています。・・これで精いっぱいだあ(笑)。
 
 第四段階 次に、塗装段階です。まず、ラッカー塗料で下塗りです。フラットホワイトにダークイエローをわずかに加えた色を腹部にエアブラシします。その背中や横腹には、ダークイエローを塗り、つや消しブラックを混ぜたダークイエローで陰影をつけます。
 ここで、一旦、トップコートで固めます。
 
 第五段階 さらに、ラッカーのクリアブルーとクリアイエローとクリアレッドを混色し、スモークを作り、背中等にエアプラシでポイント吹きします。そのほか、クリアオレンジ、クリアブルーもアクセントで塗装します。生きものらしく凹凸を表現しましょう。さらにトップコートでカバーします。
 
 第六段階 仕上げのエナメル塗装は、つや消しブラックとフラットブラウンを混ぜて、シンナーで薄めにしたものを、大きめの筆で、頭部、背中から横腹、尻尾まで大胆に塗ります。そして、シンナーを含ませた布でおおざっぱにふき取ります。
Img_15521  すると、どうでしょう。ワニ皮のような鱗模様が浮き彫りになります。全体の塗り部分、白い腹とのバランスを見ることが大事です。そして最後にまたトップコートです。
 
 第七段階 仕上げは、目や歯のメイクアップです。エナメルのクリアオレンジなどを活用してリアルに見せます。
 
Img_15501   以上が作業の工程ですが、トイといっても、海洋堂の松村しのぶ作です。さすがに他の玩具とは造りが違います。塗装だけで随分印象が違いました。
  本当に、時間つぶしや気分転換には最高のひと時でした。造型師の皆様、誠にありがとうございました。
 
Img_15541 最後に、室内灯の関係か、写真が青味がかったたのが心残りです。現物は、もっと、ブラウン系なのです。・・それがどうした(笑)。
 もうひとつオマケで、ワニ皮模様のアップです。ご堪能ください。・・余計なお世話ですか(笑)。
 しかし、やっぱり恐竜は、羽毛ではなく、断然、鱗ですゾ。これが言いたかったのです(笑)。
Img_1553  

2017年5月21日 (日)

メッセージ

  公開前から「2001年宇宙の旅」並みの傑作と絶賛されているSF映画「メッセージ」を観て来ました。
  突然、モノリスのような黒い巨大な物体が12個、地球に現れ、エイミー・アダムス扮する言語学者と意思疎通を図る中で、娘を難病で失っている彼女の、いや人類の価値観が大きく変わっていくという感動のストーリー・・・だそうです。
 
_new  巨大な物体の形が我が国のお菓子「柿の種」に似ていることも話題でした。なにしろ、NHKの監督へのインタビューで柿の種をお土産に渡しているのには驚きましたが、当の監督は、ニコニコ嬉しそうにもらっていました(笑)。
 
 さて、その感想といえば、観終わった直後では、狐に化かされたような、よくわからない結末でした。
 エイリアンの「武器を提供する」というメッセージに、人類の、いや列強の軍、特に中国が疑心暗鬼に陥り、戦闘態勢に突入する中で、主人公の意表をつく行動がその危機を回避するのですが、その後のエピソードがどうにも意味不明でした。
 丁度、偶然隣り合わせた、自他ともに認める映画愛好家の友人に解説してもらって、やっと意味がわかりました。
 ちなみに、パンフによるとやはり原作の短編小説がそういう内容だったようです。なお、その正解はネタばれになりますので、ここでは書きません。
 
 しかし、そうなると、この映画のストーリーは、映画の流れから云って、時間の流れを意図的に改ざんしたインチキ・ひっかけ演出です。こんなんで観客は納得するのでしょうか。
 かつて、アガサ・クリスティが傑作「アクロイド殺し」を発表した時に「アンフェア」という声が出たといいます。しかし、あの探偵小説は、実に巧妙に細心に記述していますが、この映画の方は、冒頭から、つまりエイリアンと接触する前から”娘”の話が出てくるのです。論理的におかしいぞ。しかし、友人曰く、「これはシャマランだ(笑)」と。もはや映画のジャンル用語か(笑)。
 
 第一、エイリアンも人が悪い。・・人じゃないか(笑)。ともかく頼みごとがあるなら、誤解を与えるメッセージを与えるなヨ(笑)。
 第二に、あんな書道の丸で意思が解読できること自体、やっぱり変。ついでにエイリアンの七本足の蛸入道の姿も、どっか変。
 
 それにしても、あんな巨大な物体を宙に浮かべている科学技術力に対して、むやみに攻撃して勝てると思う地球人の単純な頭の構造をこの監督は揶揄しているのかなあ。
 加えて、あの中国軍の好戦的な高官の態度もやっぱり変。主人公からどういう内容のメッセージを受けたのかな?
 
 ということで、この映画を一文字で表すと、「変」でした。以上、お疲れさまでした。
 
 余談ですが、私のお気に入りのエイミー・アダムスがなんか太ってしまいました。これは悲しい(笑)。

2017年5月14日 (日)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/リミックス

 アメコミ映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー/リミックス」が封切りされました。この映画は、2014年に公開された「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の続編です。
 全世界でヒットしたというこの第1作については、私は全く面白くなかった記憶があります。当時のブログ(2014.9.14)を見ても、「面白くない。ハリウッドの今後が心配だ」等と斬って捨てています。なにしろ、パンフレットすら購入していない状態ですから、当時の私の評価の低さを再確認できます。
 どうやら、この理由として、当時の私は、まだまだアメコミ映画への距離感があり、そして、なにより登場人物像に馴染めなかったこと、宇宙都市などのCG映像が安っぽく見えたことが大きな要因なのでしょう。なにしろ、主人公はともかく、緑や青やらの原色肌色の安っぽい脇役やウドの大木のような植物のギャグ、宇宙征服の敵達の行動が、まったく理解不能でした(笑)。
 
_new  翻って、この第2作はというと、傑作ぢゃないか。すっかりアメコミナイズされてしまった私の基準の変化かもしれませんが、なかなかの作品です。
 下ネタギャグやナンセンス・セリフのオンパレードも、前回よりずっと洗練(?)されて、結構、笑えます(第1作目の時は笑えた記憶がない。)し、CG製映像ギャグもイケます。人間がポイポイ宙に舞うのは思わず噴き出しました。
 
 が、まず特筆すべきはアライグマの相棒の植物人間グルートです。前回ラストで木っ端みじんになりますが、赤ちゃんとなって登場し、冒頭から可愛さ100%の見せ場を演じます。
 ライオンの頭にタコ足をくっつけたような怪獣(このデザインとCGは、新作SWの奴より数倍良い。)相手に仲間が戦っている間、ノリノリの演技を披露します。是非、ご覧ください。ともかく、今回はこの赤ちゃんグルートが全編で笑いとスリルを満喫させてくれます。船酔いのワンシーンにも笑ってください。
 そして、前作では、どうにも感情移入できなかった青やら緑やらの相棒たちの生い立ちがハチャメチャなストーリーの中で巧みに描かれ、意外に納得してしまいました。
 特に、幼い主人公をさらって手先にした青い宇宙人「ヨンドゥ」の真相を知った時は、我ながら単純とは思いますが、一寸感動しました(笑)。いやあ、第2作目の脚本がいいねえ。
 
 しかし、最大の功績は、主人公の父親エゴを登場させたことでしょう。カート・ラッセルが扮しますが、その「エゴ」の設定には驚きました。原作にあるのでしょうかねえ。
 ここが一番大きな仕掛けです。似たような話は劇場版第1作「ルパン三世」でも描かれていますが、宇宙規模での展開はなかなかうまいですねえ。SFの永遠のテーマでもありますが、宇宙と「神」という存在は、いつも面白い。考えさせられます(笑)。
 以上、今回の出来については、大満足でした。エンドロールも楽しいので、途中で席を立たないことをお薦めします。

2017年5月 5日 (金)

シーラカンス・スピリット ミュージアム仕様

 「シーラカンス」という古代魚は、図鑑好きといっても、ただ眺めるだけで専門知識は全く皆無の私にとって、恐竜と並んで幼い頃からの憧れの存在です。一度でいいから、本物を観たいと思いつつ何十年が経ったのでしょうか。出不精だからしかたがないか(笑)
 
 このブログでも何度か紹介しましたように、シーラカンスのフィギュアについては海洋堂の松村しのぶ作をはじめ、手頃な食玩は多数集めました。
 なにしろ、食玩ブームの時は、チョコエッグやチョコラザウルスなど動物関係は手当り次第にゲットしましたから(笑)。しかし、あのお菓子はおいしくなかった・・(笑)
 最近になって、某個人メーカーの作品を購入して、収集熱もやっと一息ついた状態でした・・・が(笑)。
 
Img_14611  もともと「オルドビス」という古生物模型専門の工房から発売された、「シーラカンス・スピリット」という模型があるということは承知していました。
 代表のスタージョンさんが鱗を一枚一枚張って造型したこだわり等はネットなどで断片的に知っていましたが、少数限定生産のため、多分手が届かないだろうと諦めていました。
 ところが、最近になって東京では店頭でも販売されている情報(なんと、70体も売れてるそうです。)もあり、今回、思い切って直接メールで問い合わせしたところ、現在1体だけ在庫がある(製作に1~2か月かかるそうです。)というのです。しかも、私好みのシンプルな台座の「ミュージアム」仕様です。もう、速攻で注文しました。
 
 代表の方には、大変丁寧な応対をしていただき、おかげで本日、無事、究極の「シーラカンス」が到着しました。チャイナ製段ボールのサイドショウ製とは異なり、高級そうな白い段ボール箱に厳重に包まれて入っていました。なんか、もう氷詰めの本物のようでええ歳こいて舞い上がります(笑)。
 
 それがこの写真です。商品写真でも、その造型に一目ぼれでしたが、現物を手にとると、そのち密さと見事さに絶句です。本当に素晴らしい。なにより、シーラカンスの持つ獰猛さと神秘的な美しさが同居しています。分厚い顎やエラ、武骨なヒレなど本物(実は知りませんが・・)より本物らしいと言いたくなります。長年思い描いたイメージどおりの完璧な姿です。まさに究極のモデルなのです。
Img_14742  しかも、全長50cmもあるのに中空成形で軽い。もう本や模型で置くスペースが無い我が家には大変ありがたい造りです。これだけ軽いと工夫次第で置き場はなんとかなります(笑)。隣のシーラカンスは小さいのに重いのが難点です。
 当面、書棚の上に祭ることとして、ホコリ対策としてオーダーメードのアクリルケースの注文を検討することにしましょう。
 ということで、オルドビスさん、今回はありがとうございました。次は、海サソリの発売、楽しみに期待しています。また、よろしくお願いします。

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