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2017年4月 8日 (土)

ゴースト・イン・ザ・シェル

 映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」は、日本の漫画が原作で、押井守監督のアニメ「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」により世界的に有名になった作品の待望の実写化です。
_new  もっとも、「待望の・・・」と言っても、実は、原作の内容をほとんど知りません(笑)。ただ、カルト的な人気を誇ったアニメの主人公「草薙素子」のクールな雰囲気のビジュアルを知っているだけなのです。
 しかし、主演が「アベンジャーズ」や「ルーシー」でスーパーヒロインを演じているスカーレット・ヨハンセンで、ハリウッドの巨額の資金を使ったSF作品と聞くと、やっぱり期待します。
 
 ところが、あちらでは、東洋人役を白人が演じるということで大きな批判があるといいます。いわゆる「白人化」という、あちらで政治的な問題になっていることの影響が大なのでしょうが、本来、映画化に当たっては、その作品世界に一番ベストな俳優が演じれば良いのです。原作どおりにする必要は全くありません。今回は、ビジュアルからいえば、ヨハンセンは目の色や彫りの深い容貌の雰囲気などからまさに原作のイメージにピッタリです。脚本上もうまく処理していますし、私は、このキャスティングに大いに賛同します。
 逆に問いたい、このアニメの主人公に日本人女優が似合いますか?さらに、細かく言えば、原作の日本人を東洋人とひとくくりにしていいのか、と言いたいゾ。ハリウッドではよく韓国人や中国人俳優が演じますし、良いんじゃないですか(笑)。
 
_0001_new  さて、余談はともかく、定評のあるWETAワークショップによるCGなどはさすがに良くできており、架空のSF世界を見事に描いています。
 ただ、あまりにも芸者やヤクザなどの日本文化の負の要素がデフォルメされ過ぎています。香港ロケも影響してか、少し気持ちが悪くなるほどてんこ盛りです。やはり欧米人から見るとああなるのでしょうかねえ。我が国の国際観光戦略も道半ばです(笑)。
 
 また、ヨハンソンが演じるヒロインの有名な熱光学迷彩のスーツがどうも太って見えると思ったら、全身シリコン製のスーツを実際身に着けたようです。ここは、やっぱりCG製で造型するべきしょう、この点が少し残念です。
 
 一方、ハリウッド俳優の福島リラがモデル(?)らしい芸者ロボットは秀逸です。分割仕様の顔、奇妙にデザインされた髪形や着物形は誠に素晴らしい。顔面が開き、内部の機械を露出させたり、手足を蜘蛛状に変化させる場面は、一番の見せ場になりました。
 もっとも、このシーンをユーチューブの予告編で延々と流したために、劇場でのインパクトを大いに減じていると感じました。予告編はついつい観てしまいますので、そのあり方をもっと工夫してもらわないと困ります(笑)。
 
 さて、物語自体は、脳を義体(ロボット)に移植され成功した第1号のヒロインが、断片的な記憶に悩まされながら、クゼという電脳世界のテロリストを追う中で、自らの誕生の謎から隠された陰謀とその黒幕を暴くものです。
 
 クゼとの因縁など多少回りくどい話の展開に加え、組織の上司に扮したビートたけしのいつもの固いセリフ回しやあっと驚く日本女優の中盤登場もあって、しかも日本的でウエットな心理描写が延々と続くので、ヨハンセンの演技になんとなく違和感を覚えました。
 見るからに痛々しいのです。もっとも、これは自分探しの旅が終わるまでの間という演出の狙いがあるのかもしれませんが、日本人観客としてどうも居心地が悪いのも事実です。
 
 逆にいえば、アニメでお約束の屋上からの逆落としで始まる、ラストのシーンから、公安9課のリーダーとしての「少佐」が快刀乱麻で活躍するSF活劇を見たかったものです。
 といっても、十分楽しめますから、未見の方は是非ご覧ください。
 
 

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