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2017年2月26日 (日)

トリプルX:再起動

  ヴィン・ディーゼル主演の超人的なスパイ活劇「トリプルX:再起動」は、予想を超える能天気かつご都合主義のてんこ盛り映画でした。
 
_new  このタイトルに付いた再起動という意味も、ヴィン・ディーゼル自身が、第1作に主演し他の映画に転身したものの低迷したのち、復帰後一躍大ヒットとなった「ワイルド・スピード」シリーズにあやかろうということなんでしょう、仲間意識を強調した筋書きになっています。
 しかも、アクションにいたっては、その荒唐無稽ぶりに拍車がかかっています。いくらなんでも、やり過ぎでしょう。ディーゼルの肉体をいかに恰好よく見せるかを重視した作り方です。冒頭のジャングルのスキー(嘘みたいですが、本当です)、ジェットスキーでの大波サーフィン、味方に弾丸が絶対当たらない銃撃戦などなど馬鹿馬鹿しいほとのリアリティの無さです。もう漫画です。いや、そういう呼び方は、現在のアメコミやアニメ映画に失礼に当たります(笑)。
 
 こんな映画をどっかで観たような気がしたのですが、あの市川歌右衛門主演の「旗本退屈男」などの東映時代劇とそっくりなのです。
 そう、”チャンチャン、バラバラ”と揶揄された殺陣と主演役者の見せ場をつないでいくだけのストーリーです。まさしく、そういう作りなのです。いわば、”ムキムキ、バンバン”とでも呼びたくなりました。・・当然ながら、観客たちに飽きられ、東映時代劇は消滅しました。歴史は繰り返す・・のかな?
 
 ということで、今春公開される「ワイルド・スピード」に期待しましょう。しかし、このありさまで大丈夫だろうか、心配です(笑)。実は、このシリーズの最近の作品は結構贔屓なのです。
 
 ところで、余談ですが、今回、またまた、サミュエル・L・ジャクソンにお目にかかれました。トリプルXチームのボス役で登場し、冒頭で爆死するのですが、当然、いつものことなので、お分かりのようなオチになります(笑)。
 ついでにいえば、Xチームの仲間達も、とても世界を救うスキルを持っているとは思えない与太者達ですねえ。観ている途中から心配になるのですが、大丈夫、筋金入りのご都合主義ですから、安心して寝てください(笑)。
 

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