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2017年2月19日 (日)

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち

 最近、ストップモーション作品以外はあまりパッとしなかったティム・バートン監督の映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」は、久しぶりの快作です。
_new  正直さほど作品自体には期待もせず、テレンス・スタンプ御大(「コレクター」での狂気や「スーパーマンⅡ」のゾッド将軍の演技が贔屓)が出演していることだけで劇場に足を運んだのですが、冒頭の古い写真のタイトルロールから謎が謎を呼ぶ前半、主人公のジェイクを演じた少年(「エンダーのゲーム」の主演俳優)をはじめ、古い館に棲む、まさしく”奇妙なこどもたち”の姿は、正真正銘のティム・バートンの世界でした。この変な世界に原作があったとは思いませんでした(笑)が・・。
 
 なにしろ、エバ・グリーン演じる時間を操り、隼に変身するミス・ペレグリンなどはまともな方です。透明人間、火炎を操る少女、怪力少女はまだしも、空気を操り空気より軽い少女、西洋の二口女、何の役に立つのかわからない体内に蜂を飼う少年、機械心臓を入れて物体を動かす能力をもつイヤミな青年、かかしのような袋をかぶった双子などなど、いかにもバートン好みの変態ぶりです(笑)。
 ちなみに、この双子が最後にその隠していた能力を発揮したときは、意表をつかれたものの西洋の伝統を生かした設定と一寸感動しました。
 そして、後半は、異能のこどもたちの目玉を食うという姿なき怪物ホローガストが襲い掛かり、敵のボス、サミュエル・L・ジャクソン演じるバロンが登場すると一気に盛り上がります。白髪に白目のゾンビ目という扮装をしたジャクソンは喜々として貫録の演技です。この俳優さんはどんな役でもこなしますが、”おしゃべりな殺し屋”でビッグになったせいか、こういうくせのある敵役がうまい。しかし、この人一体年間何本の映画に出演しているのでしょうねえ。どの映画にも登場している気がします。・・・ということは、逆に私が、こんな敵役が登場する類の変な映画ばかり見ている証左かもしれませんが(笑)。
 
 それにしても、こどもたちと怪物たちの戦いの見せ場の描き方がニクイ。バートン印の映画の観客層を熟知したうえで、ファン・サービスに心掛けています(笑)。
 海底に沈んでいた蒸気船が浮上するシーンなどはもうスペクタクル映画そのものですし、骸骨がホローガストと戦う場面は故ハリーハウゼンへのリスペクトなのでしょう、ファンとしては涙が出ます。
 加えて、斧で戸を割る「シャイニング」そっくりな場面も描かれます。どうやら、これは、パンフレットによると、キング好きの原作者へのサービスらしい。
 なお、大御所ジュディ・デンチが出ていたのに全く活躍しなかったことやフクロウへの変身(見た目がそう)者でなかったことが少し残念です(笑)。
 ということで、今回のバートン印の作品は、久しぶりに私の好みのど真ん中でしたので、大変楽しめました。
 もっとも、やっぱりというか、あいかわらず目玉のごちそうシーンなど、幼い子ならトラウマになりそうなレベルの悪趣味な映像が1場面挿入されます。これさえなかったら、満点なのに(笑)。もっとも、そこがバートンがバートンである所以かも知れませんが、・・・この悪癖はやっぱりなんとか是正してほしいものです。 
 
 

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