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2016年8月27日 (土)

ゴーストバスターズ’16

 何故今、1984年公開の大ヒット映画「ゴーストバスターズ」をリメイクしたのだろうとつくづく思います。
_new  この新作は、どうにも終始盛り上がりに欠けます。
 話も面白くない上に、展開のテンポがもたついており、各エピソードが収れんしないままなのです。加えて、女コメディアンたちが演じる主人公のおバカな行動も下ネタギャグも全然笑えません。
 
 第一、退治すべきゴーストの黒幕が全く冴えないのです。変人のホテルマンでは役不足です。期待していたあの破壊の神ゴーザが登場しないのにも拍子抜けです。
 結局、脚本が悪いとしか言いようがありません。
 
 また、ニューヨークを混乱に陥れる無数のゴーストたちの映像もCG製のくせに、どうもにもこうにもインパクトがありません。オリジナルのマシュマロマンに代わるラスボスがあのポスターの巨大化では情けない・・・。やっぱり笑えません。
 
 唯一、評価すべき点としては、クリス・ヘムズワースが演じた顔と肉体だけが美しい(女目線で)、頭の空っぽな受付係という設定です。
 正直、往年の喜劇俳優ジュリー・ルイス張りのべたなアホ演技には、完全に引いてしまいましたが、会社の受付(女秘書?)は仕事の出来より見た目が楽しい金髪グラマーが良いという男社会をしっかり批判しています。・・・ここは、その認識だけは高く評価しましょう。
 それにしても、何故、もはや大スターのクリム・ヘムズワースが出演したのだろう。あのエンドロールの馬鹿ダンスを踊りたかったのでしょうか。これも理解に苦しみます(笑)。
 
 ところで、今回のリメイクは、製作の段階からオリジナルの主人公メンバー4人をすべて女性に替えただけで、”彼の国”ではネット上猛烈なバッシングが起こったと聞いています。
どうにも彼の国の大衆心理は、現在の大統領選挙のように、よくわかりません(笑)。
 
 結局、この新作の内容には感心できませんでしたので、口直しに、久しぶりにオリジナルのDVDを見ました。・・・やっぱり面白い。ストーリーも、3バカ博士のギャグも、アナログ製のゴーストも味と勢いがあります。
 怪獣のような巨大なマシュマロマンなどは、とぼけた可愛い顔してビルを破壊するところが良いのです。新作のラスボスの漫画チックな怒り顔はまったく計算違いというべきでしょう。ともかく、何のためのリメイクか、意味がわかりませんでした(しつこいなあ・・)。
 

2016年8月21日 (日)

ジャングル・ブック

 本日夕方、やっと「ジャングル・ブック」を観て来ました。日本語版しか上映されていないので「字幕版と違ってどうかな?」と心配していたのは杞憂でした。
_new  冒頭のCGのジャングルの風景に感動です。幼い頃に憧れた、人が駆けることのできる理想のジャングルの樹木や毒虫もいない安全な図鑑の中の密林が目の前に広がっていました。
 黒豹のバギーラや母狼のラクシャが日本語でしゃべっても全く気になりません。さまざまな小動物たちが擬人的に動き回りますが、これも少しも気になりません。それどころか、なかなかの人選(?)が笑えます(笑)。
 ストーリーも軽快にスピーディに進みます。わかっているはずの物語なのに、次々と意表をつく展開です。結構、手に汗を握りますゾ。
 
 それにしても、片目の虎のシア・カーンの悪役ぶりや非情さも特筆ものです。巨大ニシキヘビのカーはあんな奴でしたか?幼い頃の愛読書との記憶とは違うような気もしますが・・・(笑)
 まあ、熊のバルーは、ディズニーのアニメのキャラクターのままなのが少し気に入りませんが、冬眠の嘘に免じて許しましょう(笑)。
 ともかく、CG技術の進歩を改めて実感します。背景も動物も、モーグリの子役を除いて、総てグリーンの背景でのCG製なのです。見事なものです。
 そして、エンドロールが始まっても席をたたないことをお薦めします。ジャングル・ブックの本の表紙が開いて現れる、小さな世界の動物達の箱庭がなんとも素晴らしい。感動です。是非、ご覧ください。
  いやあ、映画って本当に面白いですねえ。終わり。
 
 

2016年8月12日 (金)

X-MEN アポカリプス

 最近、一つの作品でも3D映画や日本語吹き替版の上映が増えたせいか、2D字幕版を観る際、当方のスケジュールと上映時間がうまくマッチしません。
 おかげで、昨夜のナイトショーは、鳴り物入りの「ジャングル・ブック」ややけにバッシングされている女性版「ゴースト・バスターズ」ではなく、これまでの作品の実績から躊躇していたはずの「X-MEN アポカリプス」を観てしまいました(笑)。
 
 もともと、このX-MENのシリーズは超能力者達の戦いの物語ですが、「Xーメン」などと名乗って未来型コスチュームで揃えた戦隊ヒーローものになっているのが、どうも肌に合わないのです。原作がアメコミですから、当たり前と言えばそうなのですが、あれだけの大スターが多数出演しての場違いな絵づくりですので、なんとも納得いきません(笑)。
 
_new  ともかく、第一シリーズ3部作が終了し、第二シリーズでは、一転して配役を若手俳優にバトンタッチし、「ファースト・ジェネレーション」として、ストーリーも時間をさかのぼりX-MEN達の若い頃の物語になっています。
 まだ、X-MENも結成されていない時代ですで、この辺りの作戦は誠に慧眼です。しかも、第2作目に至っては、タイムリープ能力を登場させ、新旧スターが一堂に会するという離れ業を見せました。しかし、内容は全然覚えてません(笑)。
 その続きが最新作の第3作「アポカリプス」です。時代はやはりニクソン大統領の時代です。
 
 そして、今回は、ミュータント内部の抗争ではなく、古代エジプトで神として君臨した人類最初のミュータントが復活し、世界を浄化しようとする新たな物語です。タイトルの通り、アポカリプト(黙示録)の世界が訪れます。この世界滅亡に際し、若いミュータント達が力を合わせて戦いますが、圧倒的な力の差です。わくわくします。
 もっとも、ハリウッド史劇の大ファンの私としては、古代エジプトの神の登場と言うだけで、あの「スターゲイト」、「ハムナプトラ」と同様にもう感激です。冒頭の字幕が「紀元前3600年」とはいいじゃないですか(笑)。
 
 さて、このシリーズでは、これまでも巨大なつり橋、タンカー、球場など巨大な施設を空に舞い上げ、破壊してきており、そのCG映像の見事さには定評があります。
 今回も、CGによる破壊映像は、無数のコンテナの乱舞や摩天楼の崩壊、巨大なピラミッドの出現など、そのコンセプトの良さもあってか、破壊のカタルシスが感じられます。最近のエイリアン襲来ものとは似て非なる映像です。
 
 お話も、まだまだ未熟な若いミュータント達の個性を生かした戦いぶりを、それぞれの個性をうまく生かした筋立てとなっています。特に気弱な念動力の巨人のジーンの使い方も上手い。さらにテレパシーの巨人プロフェッサーの真の力の凄さと頭が剥げた理由も判明します(笑)。脳内の戦いぶりも映像が凄い。
 加えて、お約束の不死身の男もゲスト出演します。しかも一人で阿鼻叫喚の活躍でした。
 
 以上、今回、初めて「X-MEN」の本シリーズを面白いと感じてお約束のパンフレットまでゲットしました。
 
 蛇足ながら、このシリーズからスピンオフした作品である「ウルヴァリン X-MEN ゼロ」は例外的にその面白さを認めています。これはX-MEN結成以前の、ウルヴァリン誕生秘話なのです。こういうミュータント個々によるそれぞれの戦いこそが、場違いなコスチューム劇よりもお話としては説得力があります。もっとも、この作品は、いまはやりの「デッドプール」が死んでしまうのでファンには不評とのこと。いろいろあります(笑)。
 
 ちなみに噂によると、あともう1本、ウルヴァリンの続編が製作されるようですので、あの悲惨な「SAMURAI」にならないように祈って(笑)、期待しましょう。
 

2016年8月 6日 (土)

ターザン REBORN

 幼い頃から何故かジャングルものが好きでした。子供向けの読み物では、動物の図鑑をはじめ、「ジャングル・ブック」のモーグリや「ターザン」が愛読書でしたし、夏休みのターザン映画特集のテレビ放送で、すっかりターザン役のワイズ・ミューラーのファンになっていました。
 この辺のお話は以前当ブログで紹介しましたので省略しますが、今夏は、何故か、ジャングルものの「ターザン」と「ジャングル・ブック」の実写映画が公開されます。いやあ、CG技術の進歩のおかげとは思いますが、感慨深いものがあります。
 ということで、早速現在封切り中の「ターザン REBORN」を観て来ました。
_new  当然、少年の頃の記憶にあるわくわく感を期待していたのですが、結果は、やっぱり、アニメ映画と違い、リアルなターザン実写映画は難しいといわざるを得ません。
 
 英国に帰国していたターザンがある事件をきっかけに、アフリカのジャングルに帰り、仲間の動物たちと一緒に悪人たちを退治するという物語であり、バローズ原作の後日談ともいうべき典型的なジャングルの王者のヒーローものなのですが、どうも微妙に面白くないのです。
 
 悪者の動機も、コンゴ開発に失敗したベルギー王のために、側近クリストフ・ヴァルツが借金を返済しようとする陰謀ですから、なんかセコイのです。
 まあ、007のスペクターの親分に続く悪役ですが、この役者さんは実に楽し気に演じてみせます。悪知恵だけかとも思うと、実は格闘術も凄いうえに、捕えた美女にも隙を見せません。インディ・ジョーンズの悪地質学者とは一味違います(笑い)し、独特のユーモアもいいなあ。
 そして、その美女というのがターザンの妻ジェーンであり、マーゴット・ロビーが演じており、なかなかの美形です。捕えられ、船の手すりに鉄輪で繋がれている勝ち気な姿がいい。と思ったら、この女優さんが、今話題のアメコミ映画「スーサイド・スクワット」のド派手な化粧の女悪役ハーレイ・クインを演じているそうです。いやあ、驚きました、是非、観に行かなければなりません(笑)。
 それにしても、どこに違和感を感じたというと、まず、リアルな巨大なゴリラに人間が素手で対抗できる筈もないのに格闘をするのですよ、これが・・。原作ではナイフの重要性をきちんと描いています。
 いや、それ以前に、ライオンやゾウ、野牛さえも、ターザンを昔の仲間と認識しているのに、幼馴染のゴリラだけが霊長類のくせにターザンを忘れているのです。
 というか、動物達の縄張りがどうのではなく、今回はジャングルの王者という設定が全く意味を為していないのです。というか、ターザンが弱すぎです。
 
 しかも、馴染みの部落についた途端、ジェーンと良い事としている間に、傭兵たちの襲撃を受け、結局、鞭で捕縛されて妻を奪われます。人間相手にですよ・・・。
 足手まといの筈のアメリカ特使のサミュエル・L・ジャクソンがいなければ、話は終わりでした。まったく、英国貴族としての長いブランクのせいとでも描いておれば救いがあったのに(笑)。
 その後も、ターザンの活躍はイマイチパッとしません。ツタで飛び移っても、背の低い虚弱な兵隊たちを何人倒してもイケません。そして、そのままラストまでずるずると引きずり、最後の見せ場でなんとか片が付きますが、スカッとするどころか、あの海に落ちたダイヤの箱はどうなったんだ、早く回収してほしいと気になって仕方がありません(笑)。
 いやあ、結局、面白かったのか、どうだったのか、どうもピンときませんでした。まあ、退屈しなかったことは良しとしましょう。
 それにしても、CG技術は凄い。前作のターザン映画「グレイストーク」で驚嘆した特殊メイクアップマスターのリック・ベイカー渾身のゴリラの着ぐるみも、こうしてみると時代の流れを感じます。
 ほとんどスタジオの中での撮影だとか。ジャングルもわずか7つのパターンの使い回しとか、まったく驚きです。(パンフレットの受け売りです。)
 もっとも、昔のハリウッド映画も、アフリカの膨大な記録映画を流用して、セットで着ぐるみやチンパンジーをはじめ麻酔をかけたライオンと撮影したそうですから、基本はあまり変わりないようです(笑)。
 ちなみに、公開が迫る「ジャングル・ブック」は、緑の幕だけでセットすらないようですから、次に期待しましょう(笑)。 
 

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