シビル・ウォー キャプテン・アメリカ
いやはや「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」には驚かされました。
この映画は、いつものアメコミ・ヒーローのオールスターのお祭りであり、題名のとおりアベンジャーズの仲間内でキャプテン・アメリカとアイアンマンが対立する筋立てを設定して、ヒーロー同士の対決シーンを見せ場に新たなキャラをお披露目するノリとばかり思っていました。
実際、登場するヒーローは、元祖キャプテン・アメリカの陣営が、ウィンター・ソルジャー、ホークアイ、ファルコン、スカーレット・ウィッチ、そして、対立するアイアンマンの陣営が、お馴染み女スパイのブラック・ウィドー、ウォーマシン、ビジョンに新顔のブラック・パンサーという顔ぶれに、ゲスト出演的に、それぞれアントマンとスパイダーマンが助っ人で登場します。
ところで、それぞれの名前を知っていますか?私は、この12人のうち、半分しかわかりませんでした(笑)。
それにしても、今回ハルクとソーがそれぞれ行方不明という設定で登場しないのは正解です。能力が違いすぎて、仲間内の戦いにもならないというのがよくわかっていらっしゃる(笑)。
もちろん、2時間30分超という長い上映時間の中で、それぞれ見せ場を構えています。とりわけ空港での総当たりの戦いの場では、さえないアントマン(蟻人間)の隠し能力が仰天でした。さすがにハリウッドの特殊撮影は素晴らしい。邦画の技術の情けなさが身に沁みます。まさしく青空の下の21世紀の円谷怪獣特撮歌舞伎でした。
一方、特別出演のスパイダーマンは、多分、新作への露払いでしょうが、チャラいキャラの主人公より若い叔母の方が期待できます(笑)。
そして、この映画のテーマといえば、先立って公開の「バットマンVSスーパーマン」と同じく、ヒーローの戦いの陰で被害を受けた人間の復讐のお話です。まさしく、現代アメリカで「正義の戦争があるのか」と問いかけています。・・・しかし、あんまり突き詰めると西部劇の二の舞になりそうですゾ(笑)。
さらに、チーム内の対立の根幹でもある「正義は国の管理か、個人の意思か」という選択の課題も真正面から掲げています。ただ、キャプテン・アメリカの正義は、どうも友達への身びいきであり、負い目からの身勝手のように思えます。・・・法治国家をなんと心得るのか。やはり、西部開拓の国なのです(笑)。
しかも、この映画は、対立を仕掛けた真犯人が判明し、いざ、チーム全員が一致団結して戦うというラストで、さらなる問いかけを投げつけるのです。
「お前は、自分の最愛の人間を殺した奴を許せるのか」と。
しかも、その問いかけの方法がやりきれないほど嫌らしく非道なのです。
そして、映画はそのまま幕が下ります。・・・嘘だろ!!一体、アベンジャーズの続編はどうなるのか、と他人事ながら心配になります(笑)。いやあ、一筋縄ではいかない脚本でした。不意打ちに完全に降参です。
それにしても、昨今のアメコミは、内容が陰湿で漫画で描くには重すぎるような気がしますが、一体アメリカの読者はどうなっているのでしょうか。
もっとも、考えてみれば、スパイダーマンも養父を殺されているし、バットマンも両親を殺されています。目には目をの世界で、イエスのように、右を打たれれば、左を出すのでしょうか。復讐と許しは、西洋物語の根源かもしれません。・・・・とか、難しいことを考えてしましました。
それにしても、第1作のアイアンマンから直近のアベンジャーズまでのマーベル映画で、今回のネタの伏線がありましたか?全く覚えていません(笑)。DVDを見直さなければなりません。これも興行面での高等戦略かな?
« フィフス・ウエイブ | トップページ | 風の市兵衛 »
« フィフス・ウエイブ | トップページ | 風の市兵衛 »


コメント