ちはやふる 上の句
最近の日本映画はやたら二部作が多いのですが、観客にとってはどうも観に行くのが億劫になります。必ず中途で終了する宿命をもつ第1作が面白くなければ、完結編を見る気がなくなります。つまるところ、作品全体の正当な評価ができなくなります。・・などと文句を言いたくなるのは、最近、興行的な理由で単に尺を引き伸ばしただけのような作品が多くなっている気がするからです。
映画人なら、例外はあるにしろ、基本的には作品全体を2時間前後でまとめてほしいものです。
というのも、今回、散々悩んだ挙句劇場に足を運んだ「ちはやふる 上の句」は、やっぱり中途半端な出来になっています。
いやそれ以上に気になったのが、原作漫画の千早と太一のイメージが微妙に違うのでとまどっています。
特に、脚本が太一の目線で描かれているせいか、小学生の太一君の愚かな行動や独白する女々しい心理がどうもクローズアップされてすぎています。
今回の映画の描き方は、「太一編」かもしれませんが、原作のみかけはクール(?)な太一君とはややかけ離れていて、なんともがっかりです。・・・妻と娘の影響で原作コミックを読んでいたのだ(笑)。
そして無駄に美人でカルタ馬鹿という、ある意味非常に魅力的な主人公の千早を今回演じたのは、最近人気が出ている広瀬すずですが、実写で見るとなんとも元気が良過ぎる演技であり、白目の寝姿なども披露しますが、銀幕で一目惚れするには至りませんでした。誠に残念です(笑)。
ともかく、次作の「下の句」の完結編で、やっと千早のライバルで無敵の女王が登場するようですので、やっぱり観に行くのは第2作からでよかったのだ。
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