バルゴン
最近、新たなガメラの新作映画の製作が噂されていますが、1966年に公開された昭和ガメラ第2作「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」に登場するライバル怪獣のことを知っていますでしょうか。その名が冷凍怪獣「バルゴン」といいます。前年には東宝が「怪獣大戦争」を封切り、そして「大魔神」とこの映画の二本立てという空前の怪獣ブームの絶頂期だったころです。・・・もう半世紀も前の頃です。
映画は、第3作のお子様ランチの「ギャオス」とは異なり、巨大なオパールやダイヤモンドをめぐる欲望の果ての怪獣出現という異色な大人向けの作品でした。
特撮も夜間シーンが多く、雰囲気も明るい東宝映画ではなく大映らしい陰影のあるムードが格別でした。そして私が尊敬するウルトラQで有名になる造型師高山良策が作った冷凍怪獣バルゴンが素晴らしいのです。口の悪い輩は「カメ対トカゲ」の戦いと揶揄しますが、生物感溢れる造形は見事です。しかも、口から出す長い舌の先端から冷凍光線を出し、大阪中を氷の白い世界にしたり、背中の棘から虹色の殺人光線を発するなどその奇想天外な設定も楽しいものです。もっとも、熱帯雨林に生息する生物なのに水に弱かったり、冷凍光線が武器など矛盾だらけなのも良いじゃないですか。
また、自衛隊対バルゴン作戦もなかなか見応えがありました。しかも、人間が四つん這いする着ぐるみも上手く撮影しています。時代劇の大映調の美術や照明、撮影が素晴らしい。こうした本気の怪獣映画が続けばよかったのですが、次作から一転お子さまランチに転落です。そしてさしもの怪獣ブームも一気に終息するのです。
ということで、今回、ボークスというメーカーから30年ほど前に発売されていた「冷凍怪獣バルゴン」のキットを組み立て塗装しました。かなり前に入手したまま押し入れに死蔵していたキットです。まさしくお蔵出しです。
いざ組み立て始めると、全長52cmにもなるムクのレジン製ですので、デカイし、重いし、もうかなり苦労しました。第一、バラバラな頭部や尻尾、手足の部品は大きく重いので、接着剤だけでは胴体とくっつきません。もう逐一真鍮棒で軸打ちすることが必要なのです。ああメンドクさかった(笑)。塗装も塗装スペースがギリギリでなかなか上手く塗れません。
2月初めに取り組み始めて、3月21日に完成です。もっとも、最終の塗装は、いつものとおり三連休の2日間だけでした(笑)。では、完成品をご覧ください。
赤い長い舌は着脱可能の優れものです。(笑)
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