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2016年1月31日 (日)

スキン・コレクター

Photo ジェフリー・ディーヴァーの最新作「スキン・コレクター」を読了しました。

 「どんでん返しの魔術師」と呼ばれる、この作家は私のお気に入りの推理小説家の一人ですし、この「スキン・コレクター」は「ボーン・コレクター」で一躍有名になった全身麻痺の科学捜査官リンカーン・ライムが主人公のシリーズの第11作目です。

 さて、今作品はやたら導入部分が退屈で科学捜査でお馴染みの証拠データの羅列も単にページを稼ぐだけであり、その上、ライムの部下で恋人で元モデルの美人アメリア・サックスの受難がそっけなく語られるだけで、まるで読者にスリルとその後の安堵感が伝わってきません。
 さらにデビュー作「ボーン・コレクター」の被害者は出てくるわ、好敵手でライムに捕まって獄中で死んだ「ウォッチメイカー」の葬式話も出てくるわで、作者としては、このシリーズを集大成してそろそろ終わりにするのかとも感じていました。おかげで、前半何度も読むのを中断してしまいました。

 ところが、ラストに向けてお約束のどんでん返しの釣瓶撃ちです。ミスディレクションにしてもそこまでやるのかというオチであり、後半は一気呵成、もうあきれるほどの釣瓶落としで読了です。
 その意味では、ディーバーの剛腕ぶりに感心しましたが、読後の爽快感があまり感じられません。結局、シリーズを止めるどころか、こりゃ21世紀の「シャーロック・ホームズ」にするつもりなのでしょうなあ。・・・次作も期待しましょう(笑)。

 ところで、以前から不思議に思っているのが、リンカーン・ライムの人種です。何人なのでしょうか。小説「ボーン・コレクター」を読んだときには漠然とアイリッシュ系の白人と思っていましたが、映画では黒人のデンゼル・ワシントンが演じました。これはこれで適役でしたが、ご贔屓のサックスがアンジェリーナ・ジョリーだったのはイメージが違いすぎてがっくりきたものですが、こちらの方は単なる個人的な好みです(笑)。
 どなたか正解を知っている方、是非ご教示ください。

 追伸、「ミレニアム」の最新作も面白かったです。ありがとうございました。 

2016年1月29日 (金)

世界で一番美しい・・・

 「世界で一番美しい・・・」というのは、白雪姫の継母のセリフではありません。最近はやりの図鑑のタイトルの冠文句です。今日、ご紹介するのは、「世界で一番美しいイカとタコの図鑑」と「世界で一番美しい海のいきものの図鑑」です。

614imtcsdcl_391opadjm0l_2 この2冊の大型図鑑は、図鑑というより、海中の美しい生物たちの写真集です。

 まず、イカとタコの図鑑は、これまで発見された貴重なイカ、例えば、NHKで話題となったダイオウイカの画像や未だ標本も未採取の深海の巨大なイカなど、たくさんの頭足類の貴重な写真が、もれなく大判の画像として掲載されています。ここが一番のお勧めです。版権もそれぞれあるのでしょうが、まさしく網羅されています。お見事です。

 また、海の生きものの図鑑では、あの憧れの2種のシードラゴンの美しい写真が掲載されています。私は、この背景の黒に浮かび上がった2葉の写真を見たくてこの図鑑を購入したといっても良いのです。この黒をバックの生態写真はどうやって撮ったのかと不思議でしたが、実は、強力な水中ストロボを使うと、バックの色が飛んで黒くなるようです。これもお見事とです。

81cyk05szl ところが、この2冊の図鑑は、別々にアマゾンで新本を購入したのですが、いずれも、不良品が届きました。特に、シードラゴンの2枚のページだけが破れていたのは本当にガッカリしました。なにしろ、購入目的そのものだったのですから・・・。
 おまけに、タコイカ図鑑の方も、外表紙が破損していたのです。連続の災難でした。・・・まあ、この大手通販会社は、不良品はすぐに交換してくれるので、安心です。・・・なんこっちゃ(笑)。

51ph5p22xkl__sx359_bo1204203200_ 最後に、ついでですが、「へんてこりんな植物」という小型の図鑑もご紹介します。以前に「謎の植物」という冊子をご紹介しましたが、今回の図鑑が、形のへんな植物では、もう究極版です。あらゆる珍奇な植物を掲載しています。これは一見に値します。是非、お手に取ってください。

2016年1月17日 (日)

コナー・マクラウド

 コナー・マクラウドという名をご存知だろうか。1986年に製作された映画「ハイランダー 悪魔の戦士」の主人公の名前です。
 ストーリーは、スコットランド地方にハイランダーという、首を刎ねられない限り死なない不死者が存在しており、彼らは、お互いに最後の一人になるまで戦い続けるという宿命を持っているというファンタジー・アクション映画です。
 主演のクリストファー・ランバートが扮するコナー・マクラウドは、その一人であり、1539年から現在(1990年代)まで生き続けているという設定です。その間、愛する妻やショーン・コネリー扮する師匠の死、そして様々な戦いや社会変動の中、古物商として世代を重ねているのです。当然、生きてきた時代の故事来歴はよく承知しているわけですから、職業を古物商としたのはよく考えたものと感心する一方、世の中を欺く戸籍の更新など、案外不死者も不便だ(笑)と、公開当時、思ったのが今でも忘れられません。
 また、シューン・コネリーのおしゃれな師匠ファン・ラミレス役は良かった。気障な扮装や身振りがよく似合います。それに加えて、日本の武士の歴史にはないほど古い年代の日本刀の登場にも驚きました。あちらの映画で、これほど、日本刀を主役にした映画は初めてのような気がして、鼻が高かったなあ。なにしろ、日本刀でサーベルと戦い、敵の首を刎ねるのですから、もう時代劇です。

Img_10721 こうした私好みの設定などから、当然、お気に入りの映画の一本であり、その関連グッズとして、コナー・マクラウドの1/6(高さ約30cm)のレジン製模型を保有していました(笑)。
 この模型は、もう随分前にキットだけをオークションで入手したもので、造形自体は演じた俳優の雰囲気を良くつかんでいる上出来なキットなのですが、実は、模型づくりを始めて初期の頃に作った作品のため、塗装が難で、特にスコットランド衣装のキルト(スカート状)には、その特徴ある模様を入れていませんでした。この辺のことは、このブログ(2007.7.16参照)で詳しく書いています。

 この正月は、劇場に行きたい映画も皆無ということで、気分転換にリペイントに挑戦してみました。まあ、お手軽に、現状への上塗り塗装で仕上げました。テープで格子模様を作り、そのままラッカー塗料のエアブラシでのペイントです。少し直線すぎたのが難ですが、エナメル塗料などでの汚しに気をつけたせいか、一応、それらしく見えますので、もともとの塗りの拙さ・雑さには、この際は目をつぶり、良しとしましょう(笑)。完成です。Img_10901


Img_10921Img_10951

 

2016年1月 5日 (火)

居眠り磐音 江戸双紙 堂々完結

 佐伯泰英の「居眠り磐音 江戸双紙」がついに、というか、やっと51巻で完結しました。最後は、50巻と同時2冊刊行という花道が用意されていました。

Img_new 思えば、このシリーズは、初刊から第26巻頃までが”花”でした。
 主人公、坂崎磐音が九州の小藩から江戸に出てきて、深川の金兵衛長屋で、今小町のおこんさんと出会い、鰻割きの仕事をしながら、両替商の今津屋、後に義父となる道場の師佐々木玲圓、そして将軍の側近速水左近との付き合いの中で、流れのままに、若き将軍の子家基との交流をはじめ様々な事件や陰謀に出くわし、かなりの数の人を斬りながらも、ホームドラマのようなほのぼのした雰囲気が絶品です。

 いまでも、年に何回か、好きなエピソードの巻のみ拾い読みします。この作家は、なんとも、美女の描き方(?)がうまい。やっぱり、ちゃきちゃきの深川っ子のおこんさんが贔屓です。以前のブログでは、映画化にあたっては、おこんさんに、イ・ヨンエを充てたいなどと書いた記憶があります。(いつのブログだったか、不明です。たぶん、チャングムをTVで見ていたときでしょう(笑)。)

 以上は、結局、磐音とおこんさんが結婚する頃までのお話で、まさに、それまでが傑作と呼べる内容でした。
 その後、家基が謀殺されて、田沼老中との暗闘が中心になった上に、あまつさえ磐音が剣術の大家になってからは、ただのスーパーマン時代小説になってしまい、まったく面白味がなくなりました。・・・全巻所有していますが、後半はやたら陰鬱で、その中身を覚えてさえいません(笑)。どうも、その間、作者がスランプに陥ったような気がして、ほかの小説までも面白さが半減していたような気がします。(すみません、勝手なこと言って。)

 ただ、今回発売の最後の2巻は、久しぶりに、居眠りらしいのんびりした縁側の味が出ています。金兵衛さんの大往生も、お決まりのお家騒動もいい。読者の望みだった大団円、ハッピーエンドをよく描いています。
 しかし、なぜ、敷地に埋められていたキリシタンの古い剣が、あんな風になるのか、合点がいきません。それに、玲圓夫婦の殉死の理由はやっぱり判りませんでした。二人を殺す必要はなかったのに、それがいまだに心残りでした。

 まあ、いいか、終わりよければすべて良し(笑)。どうも、長い間、楽しませていただき、ありがとうございました。 

<追記>

  やっと、ブログの記事を見つけました。2010年1月25日に、NHKによる小説「居眠り磐音」のテレビ化に関して文句を言っていました(笑)。
 どこにも、イ・ヨンエの話などありません。どうやら、全くの記憶違いでした。申し訳ありません。でも、やっぱり、おこんさんには、チャングムが似合います。今の日本の女優さんでは、少し違いますなあ。

2016年1月 1日 (金)

俺たちの007

 あけましておめでとうございます。

 さて、正月の映画と言えば、懐かしく思い出されるのが、やっぱり、007です。何故か、親父と一緒に見に行った記憶が鮮明に蘇ります。
 残念ながら、今年はクレイグ・ボンドの新作が公開されているのですが、もう既に暮れに観てしまっておりますし、正月にわざわざ劇場に足を運ぼうという映画がありません。不作です。もうしようがないので、家で寝正月です(笑)。

007 ところで、本日、007映画を話題にしたのは、丁度先ほど、アマゾンで注文していました雑誌「俺たちの007」が元旦に配達されたのです。郵便屋さんはご苦労さんです。
 もっとも、昨今は、スーパーも元旦から営業ですので、どんどん季節感、節目感がなくなっており、どうということはないのですが、この007の特集雑誌の内容が、シリーズ全体を、ボンドガールや愛すべき悪役を中心に、コンパクトに上手くまとめてありまして、好感が持てたのです。表紙がシューン・コネリーというのもいいでしょ。未見の方は、是非ご覧ください。

 ということで、久しぶりに、シューン・コネリー主演の映画をDVDで見てみましょう。

 では、今年もよろしくお願いします。

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