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2015年10月25日 (日)

ハマー・フィルム・ホラー・コレクション

 今はなき、英国の名門ホラー映画専門会社「ハマー・フィルム」の4作品セットのブルーレイボックスが発売されました。
 このうちで、本邦初ソフト化されたのが、クリストファー・リー主演の「ミイラの幽霊」なのです。前にもこのブログで紹介したように、この作品は、リーがミイラ男に扮した有名な怪奇映画であるにもかかわらず、何故か、我が国では、DVDどころか、VHSでも、そして、マニアックなLDにおいてさえ発売されなかった不遇な作品です。何年待ったことでしょう、なんとも、うれしいことです。ワーナー・ブラザーズの英断に感謝します。ありがたいことです。

Img_new というのも、かつて、故大伴昌司編集者が、伝説のキネマ旬報の怪奇映画特集の記事で、この作品について、ミイラ男が泥沼から出て来るシーンとその設定(馬車で輸送中、ミイラを入れた荷箱が沼に転落したため、)の効果が素晴らしいと絶賛していたことから、どうしても見たくて、数年前に海外版を輸入したものです。
 ただ、残念ながら、字幕なしの画面の面白く無ささ加減は尋常ではなく、途中で必殺早送りにしてしまう有様でした(笑)。

 今回は、しっかりと字幕を堪能しました。やはり字幕なしとは、随分印象が違います。当たり前か(笑)。
 冒頭のエジプトの発掘現場のセットのチープさも、なんとか我慢できました。東映時代劇の野外セットと同じで、見立ての一種と思えばよろしいのです(笑)。
 それに反して、室内のセットは比較的よくできており、とりわけ、エジプトの埋葬物のデザインは、最近の発掘調査の成果を生かしているかのような、斬新な色合いです。チープですが、けっこう好きです。
 そういえば、撮影に協力していたエジプト学者がミイラが蘇るシーンを見て、「こんなものに協力していたのか」と怒ってスタジオを出て行ったという逸話を大伴昌司が記事にしていたような気がしますが、これは多分、大伴流の受け狙いの嘘でしょうなあ(笑)。
 そういった大伴ネタはともかく、リーのミイラ男は、背丈が高く、痩身なだけに、見栄えがあり、二千年ぶりに歩く感じのギクシャクした歩き方や手の独特な振り方などの演技が見ものです。同じく未DVD化の「ドラキュリアン」の貧そなミイラとは雲泥の差です。
 くわえて、ブルーレイのせいか、ヒロインやエジプト女王の二役の女優さんが、なかなか綺麗です(笑)。これは拾いものでした。

 そのほか、リーがドラキュラに扮した映画の「帰ってきたドラキュラ」と「ドラキュラ血の味」がブルーレイ化です。シリーズで言えば、3作目と4作目であり、完全な続編になっています。いずれも、DVDを持っていますが、完全に内容を忘れていました(笑)。
 ただ、「帰ってきたドラキュラ」は、私が劇場で初めて見た懐かしの映画であり、3作目にして、リー・ドラキュラの立ち居振る舞いが他の作品と比べてかなり多く描かれており、吸血鬼らしい(?)魅力に満ちているような作品になっている気がします。最後の十字架での串刺しも見事です。・・・もちろん、一般的なストーリーなどは期待してはいけません、あくまでも、リーがドラキュラを演じる映画として評価しているのです(笑)。

 このBOXには、前述の3作品のほか、剥げ頭のフランケンシュタインの怪物の作品もありますが、もうその怪物の造形だけで見る気が失せます。思えば、ユニバーサルの古典のデザインの凄さを改めて感じます。

 以上、こうした古典の初ソフト化の取り組みは、今後もどんどん行ってほしいものです。
 そういえば、最近、ハマー・フュルムだけでなく、アメリカン・ホラー傑作選と称して、様々なハリウッド映画の古典がDVD化されています。
Photo その一つに、HG・ウェルズの「獣人島」の最初の映画化作品「獣人島」がDVD化されています。この映画は、なぜか、よく再映画化されており、後年、マーロン・ブランドやバート・ランカスターが狂人的に演じていますが、初代のマッドサイエンチストを演じたチャールズ・ロートンの演技には怪奇映画らしい怖さが感じられます。獣女を演じた女優さんも個性的なマスクですが、初代ドラキュラのベラ・ルゴシが獣人の代表を演じていたとは知りませんでした。

 このように、DVD化は見逃していた、ちょっとした再発見ができて楽しいものです。
 できれば、メーカー様には、ブルーレイ化の前に、まずDVD化を進めてほしいものです。ブルーレイの価格は、まだ少し高いので、是非よろしくお願いします(笑)。

2015年10月21日 (水)

UFOキャッチャーの景品(第二弾)

 セガのUFOキャッチャーの景品のティラノサウルスの模型をゲットしました。もちろん、ゲームによる成果ではなく、ヤフー・オークションで入手したものであり、落札額は1400円でした(笑)。 
 この景品ティラノサウルスは、現在主流の学説の姿とは異なり、扁平した顔立ちと背中に連なる棘が印象的なデザインで、しかも、少し立ち上がりかけたポーズが気に入っています。

Img_08071 今回、実は2度目の塗装チャレンジであり、以前の塗装(2014.12.30)と違う色合いにすることにしました。

 まずは、自立するためのバランスをとるために、尻尾全体と腹部の底部にもレジン液を注入しました。しかし、このモデルの足は中空部分がなく、足の指が変形したままなので、そのまま、両足で立つことはできませんでした。まあ、そのために、この模型には、プラスティックのスタンドが付属品として付いているのです。
 ただ、今回は、レジンによるバランスを心掛けたので、曲がった足指に割りばしをかませば、自立することができました。うん、上出来です。これで良しとしよう(笑)。

Img_08381 塗装の手順は、いつもの通りですが、今回は、最後の仕上げで、やや濃すぎたエナメル塗料面をシンナーでふき取っています。
 色合いは気に入っていますが、体表の斑点が少しバランスが悪く、加えて、舌が赤すぎました?
 とりあえず、以上で完了です。土日2日間の恒例の手抜き風早塗りでした。

Img_08321Img_08361 なお、左の完成写真は、撮影時が夜間だったため、部屋の照明の関係で、色合いがグリーン系に見えますが、実際は、もっとブラウン系の強いものです。

 今後は、照明の工夫もしなければなりませんが、やっぱり、太陽光が最も自然に見えますので、次からは、昼間の撮影を心掛けましょう。

 ちなみに、完成写真の右足の指の下をご覧ください。短く切った割り箸を挟んでいます。割りばし一本により、このポーズで自立している姿こそが、この作品の一番の見せどころです(笑)。

(追記)
 自然光を利用して撮影したのが、次の写真です。あんまり変わり映えがしないのが残念です。本当は、もっとブラウン系です。・・・しかたがないので、アップの写真は左右反転にしてみました(笑)。

Img_08441Img_08481

 



 

2015年10月19日 (月)

幻想映画ヒロイン大図鑑

 「幻想映画ヒロイン大図鑑」というタイトルを構成するキーワードが、ことごとく、私の琴線にふれ、しっかりツボをついた映画雑誌が出版されました。もう買うしかありません(笑)。

Img_new ここでいう幻想映画とは、いわゆるB級、C級のホラー映画から、SF映画やファンタジー映画は言うにおよばず、ハリウッドの古典まで網羅して、その切り口もヒロイン、つまり出演した女優に焦点を当てているのです。
 しかも、単なる作品の解説だけではありません。本の前半100頁まで著者が収集した膨大なポスターやチラシ、宣伝写真がまさしく図鑑のごとく、系統的に網羅されています。とりわけ、注釈に、「個人蔵」と明記されているのは、誠にうらやましく、このコレクションを自慢したいがために、出版社に掛け合ったのではないかと、邪推すらしてしまいます(笑)。
 ともかく、目に楽しい美女が盛りだくさんです。写真で見る限り、クラシックな女優さん達は、ホントに銀幕の美女というにふさわしく、美しいし、官能的です。未見の方は、是非、手にお取りください。

 さて、この楽しい本を読んでるうちに、ハリウッド映画では、一流ドラマでも、結構昔からファンタジックな設定の映画が多いことに改めて気が付きます。
 悪魔、魔女、幽霊、獣人から、天使、サンタ、神様までも居ます。
 そんな映画の一つに、古典「きまぐれ天使」が紹介されていました。ということで、マイ・コレクションから久しぶりにDVDで再見です。
Img_0001_new 天使役のケーリー・グラントの女たらしぶりが秀逸です。こんなクリスマス映画もあったのだ(笑)。「街で知らない顔を見かけたら、それは殺し屋か天使だ」というセリフに象徴されていますが、誠に、古き良き時代の幸せなハッピーエンド映画なのです。
 もちろん、この時代ですから、白人の世界であり、黒人は、イヤミなお金持ちの召使でしか登場しません。・・そういう時代であることは、また別の話です(笑)。

 さて、この本で気づかされた未見の古典も、まだまだありますので、これで、楽しみが増えました。さあ、どの作品から見ようかな。「ジャングルの裸女」とか、「謎の大陸アトランティス」もいいなあ、もっともDVD未発売のようですが(笑)。

 ハリウッドの古典をどんどんDVD化してほしいものです。もちろん、高品質、高画質でお願いします。

2015年10月18日 (日)

ミラ・ジョヴォヴィッチ

 「忘れた頃にもう一度」というマイ・ブームにより、DVDコレクションの中から、3本目に手に取ったのが、「フィフス・エレメント」です。ご承知のとおり、この映画は、リュック・ベッソンが初めて手掛けたSF映画であり、いまや私のお気に入りとなったミラ・ジョヴォヴィッチがデビュー後、数作目で一躍注目された作品です。

Img_0001_new 公開当時、「レオン」で高い評価を得ていたリュック・ベッソンですが、この作品はかなり評価が低く、男を下げました。子どものおもちゃ箱、レベルが低いというのが一般の世評でした。
 正直なところ、私も、ブルース・ウイルスやゲイリー・オールドマンなど大物俳優が出演していることや、宇宙人のオペラ歌手のデザインなど、いくつか評価できる箇所はあるものの、総じて特殊撮影の質が低く、とりわけ、未来の兵器や宇宙人の着ぐるみがチャチなことは目に余り、さらに、筋書きがあまりにオチャラケすぎている点などなど、正直、B級の下という評価でした。要は、面白くないと(笑)。
 ところで、当時のミラ・ジョヴォヴィッチについては、粗野な赤毛の包帯女という印象しかありませんでした。あの包帯衣装が、ジャン=ポール・ゴルティエのデザインとはとても信じられません。

 今回、見直してみると、最近のアメコミ映画の洗礼を受け続けたせいか、当時は酷いと思った話もさほど目くじら立てることもない(笑)と思え、しかも、フランスらしいエッチなユーモアも随所に感じられました。とはいっても、やっぱり、ドタバタは、少し鼻につきます。
 ただ、ブルース・ウィルスやゲイリー・オールドマンが珍妙な役柄を演じているのは、微笑ましいですし、もろに着ぐるみとわかる宇宙人も、今のCG製のリアルなものにはない、キッチュな感がして案外いいナと思いました。
 以上をプラスマイナスして、居間でDVDで観る分には、十分面白いじゃないか、と結論付けました。結果、これまでの自分の評価を少し上方修正したのです。(ぼけてきたのかな?)

 しかし、この作品のミラ・ジョヴォヴィッチがどうにもいけません。ネット情報によると、この役のオーデションに落ちたミラは、単身、監督宅に乗りこみ、一転、役を得たとか。そして、公開後、二人はめでたく結婚したそうですが、もちろん、その後、離婚しています(笑)。
 このミラの役柄は、宇宙人という設定で、変な赤毛のちんちくりん頭に、変な言葉(監督がラテン語とヘブライ語をミックスして作ったそうな)を早口でしゃべり、前半、ほとんど半裸の割には、まったくエロチックでない包帯コスチュームです。とても、宇宙の至高の存在とは思えませんし、銃声などに怯える姿など、ミラが熱演しているだけに、持ち味と役柄とのミスマッチで可哀想な気までします。
 やはり、彼女の魅力は、バイオハザード・シリーズのアリスにつきますなあ。それからいうと、今の旦那の監督さんは、ミラ・ジョヴォヴィッチという女優さんの魅力をよく知ってます。彼女は、なんと言っても戦う姿が一番美しい。ハードボイルドな女戦士なのです。あのスリムな凶暴な体を生かした戦闘アクションがなにより魅力なのです。
 さあ、それでは、完結編のバイオハザードに期待しましょう。 

2015年10月17日 (土)

ジョン・ウィック

 久しぶりのキアヌ・リーブスのアクション映画を堪能しました。映画「ジョン・ウィック」のタイトルは、キアヌ・リーブス扮する元殺し屋の名前です。
 この映画は、妻が病死し、絶望した主人公に、妻から死後に届けられたプレゼントの子犬で希望を持ちはじめるシーンまでが、回想を含め、静かにゆっくりと進みます。
 そして、マッスルカーといわれる愛車(1969型フォード・マスタングBOSSという高価な車らしい)を行きずりのロシア系ギャングのボスの馬鹿息子に強奪され、あまつさえ、妻の贈り物の子犬まで殺されてしまったのです。

 一方、車を強奪した事情を知った組織の人間は、畏怖をこめてその名を言います、「ジョン・ウィック」と。実は、5年ほど前まで、組織の伝説の殺し屋だったのです。ブギーマン(殺し屋)を殺すのが仕事で、バカ息子の親のボスが暗黒街でのし上がったのは、誰も成し遂げられなかった暗殺を成功させたからだったのです。
 バカ息子の行状を知ったボスは、頭を抱えながらも、暗殺団を自宅に送りこみます。 このボスを演じたのが、ミカエル・ニクヴィストという、北欧映画「ミレニアム」で注目され、「ミッション・インポシブル ゴースト・プロトコル」で名をなしているようですが、さすが、凄味としたたかさをうまく演じます。
 ジョン・ウィックに対して「お前の妻が病死したのは、お前の前歴のせいだ。穏やかに暮らすことは神が許さない。お前と俺は同じ世界だ。」とか、なんとか言う(注:かなり不正確です(笑)。)のは、なかなか説得力がありました。

Img_new 当然ながら、ジョン・ウィックは、復讐に立ち上がります。そこからは、一気呵成、ラストまで、息継ぐ暇もなく、銃撃と格闘シーンのてんこ盛りです。本当にストレート一本、見事なアクションシーンです。全編101分という短さですので、ノンストップ映画という表現がぴったりです。

 ところで、悪党が小馬鹿にしていたぶった一般市民が、実はとんでもない奴だったというパターンは、庶民にとって、実に爽快です。その後、現実の世の中ではできないことを見せてくれるのです。まさに、時代劇の醍醐味です。必殺仕置き人です。私の好きな「イコライザー」もそうでした。

 ちなみに、今回のガンプレイは、「ガン・フー」という、ガンを使ったカンフーという意味の名が付いてるようです。以前の「リベリオン」という近未来のSF映画で登場した、「ガン・カタ」をリアルに進化させた、一種の銃撃戦の殺陣だそうです。ガン・カタが、中国拳法とのミックスで舞踊的な殺陣だったのに対して、今回は、柔道、柔術、ロシア系格闘術システマという実戦式の導入で、誠にリアルな殺陣になっています。
 加えて、銃の撃ち方も、胸の前での両手の合掌方式で、C.A.Rというテクニックであり、ウィックの前歴も海兵隊の出身という設定らしい。シャワーの場面の背中の文字でわかるという。これはパンフレットの受け売りです(笑)。

 最後に、殺し屋の共済ホテルの設定もよかった。そのホテルの中だけは、敵対する殺し屋同士でも仕事をしてはならないという掟が存在するというものです。加えて、死体の処理業者がいい。昔気質の気風と手際の良さが最高です。これは、もう時代劇の世界です。最近の精神異常のシロートさんの変態犯罪ではなく、組織や闇の掟の中で生きるプロフェッショナル達のアメリカ時代劇なのでしょう。そこにバカ(息子)が混じるとこういう悲惨な事態が起こるというお話でした。
 もっとも、バカ息子が言います、「たかが車やイヌじゃないか。」と。その気持ちもわからんでもないですが、自分の日ごろの行いの報いなのでしょう。同情しません(笑)。

2015年10月16日 (金)

生物写真集

 最近、本屋さんの棚を眺めると、様々な生物の写真集が相次いで出版されています。以前ブームだった深海生物はもちろん、近頃はやりなのが、世界で一番美しい○○シリーズとか、色物シリーズも注目されています。出だしは、透明な生物でしたが、いまや、赤い生きもの、青い生きもの、黄色い生きものと色とりどりです。なんか、これだけ、生物が出版界にクローズアップされているのは、かつてなかったことではないでしょうか。

Img_0002_new クローズアップといえば、「夢に出そうなミクロ生物」という電子顕微鏡でとらえた微小な生物の本が出版されました。人間の想像力を超えるグロテスクかつ珍妙な姿に魅せられ、思わず買ってしまいました。
 表紙の写真をご覧ください。ご存知、不死の生物のクマムシです。アップにすると、なんとも紙製の頭陀袋を縫い合わせたような誠に変な姿です。糸くずのような可愛い爪も笑います。
 こうした見たこともないミクロの怪獣たちの精緻な写真が悪夢のように80頁ちかくも並んでいます。この摩訶不思議な姿を見ると、人間の想像力など及びもつかない、神の、いや悪魔のような自然の底知れない創造力を感じます。
 この本のインパクトは、これまでの顕微鏡写真にはなかった凄さ、技術の進歩を思ったのですが、実は、この図鑑には、大きな作為がありました。

 購入する際、本の注釈に気が付かなかったのが、悪いのかもしれませんが、実は、色は、すべて人工着色なのです。しかも、実物風の色もあるようですが、ほとんどが見栄えのするような、著者の好みの色を着色しているらしい。
 これは興ざめです。とても図鑑とは呼べません。まがいものの写真集です。色ものです。デザインが飛んでるだけに、ホントに残念でした。もっとも、これが白黒写真でしたら、多分、私は買わなかったと思います。色彩の持つインパクトに騙されました。まさしく作者の狙いにマンマとはまってしまったのです。
 皆さんも、人工着色料には、十分気を付けましょう(笑)。

2015年10月13日 (火)

レネ・ルッソ

 「マイ・インターン」に登場する、年老いてなお男心を癒すような良い女に扮したレネ・ルッソが70歳という設定のシニアのロバート・デ・ニーロと良い仲になるのを見て、昔の映画「ザ・シークレット・サービス」と「リーサルウエポン3」のDVDを引っ張り出しました。

Img_new いずれも、若き日のレネ・ルッソが、やり手の女シークレット・サービスや腕っぷしの強い女刑事に扮し、結局、定年前という設定のクリント・イーストウッドやはぐれ者刑事役のメル・ギブソン、つまり同僚と仲良くなってしまうという設定です。

 気風の良い、多分、現実には決していない、男の憧れのような良い女を溌剌と演じています。若いから当たり前か(笑)。
 メル・ギブソンとの共演では、身体中の傷跡を自慢し合うシーンが笑います。そういえば、名誉の負傷の傷自慢は「ジョーズ」にもあったなあ。
 ちなみに、イーストウッドとの場合は、ベッドに入る前、歩きながら服を脱ぐたびに、銃や弾倉などの装備類が次々と床に落ちるシーンが笑えます。もっとも、結局、緊急連絡が入り、ベッドインはできなかったのですが、当時のイーストウッドは既にもうかなり老けておりましたので、結構、年齢の守備範囲が広いなあと感心した覚えがあります(笑)。
 要は、夢の女なのです。顔の造りなど良く見ると結構無骨なのですが、それと感じさせない雰囲気が素晴らしい。

 ということで、「リーサル・ウエポン3」と「ザ・シークレット・サービス」を久しぶりに見たのですが、これが実に面白いのです。
 まず、今風のアクション映画にはない味があります。結構、アクションは派手ですが、しっかり筋が通っていますし、なにより、ユーモアがうまくブレンドされています。
 しかも、細かな部分がすっかり忘れていましたので、新作のような気持ちで観ることができました。
 映画には、このような「忘れたころにもう一度」という楽しみ方があります。思えば、随分忘れてる映画のコレクションがあります。さあ、秋の夜のお楽しみは、これからだ(笑)、でしょう。 

2015年10月12日 (月)

ティラノサウルス(タイプⅠ)

 以前作った(2015.04.29)海洋堂製のティラノサウルス(タイプⅡ)のソフビキットの出来の良さに感心したので、同じシリーズのタイプⅠ(多分?)のティラノサウルス(1/35)を購入し、連休を利用して組み立て、塗装しました。

Img_0766 しかしながら、このキットは、松村しのぶ原型の割には、造りが杜撰です。歯などは、単純なのこぎり模様で、本来の肉食恐竜の歯の形状をなしていませんし、体長に対して口や頭が大きすぎて、すこぶる恰好が悪いのです。
 しかも、両脚の長さが微妙に違っており、足の指が地面にぴったり着きません。つまり、両足で自立できないのです。
 どうやら、安物買いの銭失いの典型の品物だったようです。どうしても、大ブームで多忙になるとこういう手抜きの製品も出回るものですが、本当に残念です。

Img_07711 とはいっても、買った以上は、なんとか楽しみましょう。
 まずは、両足に、重石代りのレジン液を注入です。レジン液は、A液とB液の混合で、数分後には固まり、強度も増します。
 しかし、キット自体の形状が悪いので、当然、そのままでは自立しませんので、腹部の下部に目分量でレジンを追加しました。さらに、頭部にレジンを満杯入れて、組み立ててみました。
 すると、どうでしょう、勘に任せた、行き当たりばったりでしたが、頭と尾のバランスが計ったようにつり合い、右一本足で自立したのです。これは、もう奇跡といっても良いでしょう、こんなこともあるのですねえ、自分でも驚きました。ひょっとすると、天才原型師は、これを見越して、キットの右足の指を曲げていたのかな?・・そうであれば、前言は撤回します(笑)。

Img_07931 次は、塗装です。結果としては、案外うまく塗れたと思うのですが、いつも、完成すると、その時の塗装方法を忘れてしまいますので、ここからは備忘録です。
 ほとんどいないと思いますが、興味のある方のみ、ご覧ください。
 なお、接合面は、今回は、黒い接着剤で盛り上げるように付けるだけ(ここも手抜きでした。)です。

 まず、ラッカー塗装の手順は、ホワイトと僅かのダークイエローの混色を腹部に、背中など体の上部には、ダークイエローをエアブラシで吹き、さらにブラックで暗くしたダークイエローを吹いて影を作ります。これで第一段階は終了です。なお、口の中は、ピンク色です。

Img_07881 次に、第二段階のエナメル塗料は、クリアオレンジで腹部の皺を筆塗りし、上部の筋はスモークで塗ります。その上で、スモーク塗料を上部中心に筆塗りでぼかしながら影を描きます。そして、最後に、ブラックを混ぜたスモーク+僅かなクリアオレンジで、背中を中心に、小さな斑点模様をエアブラシで吹きました。

Img_08031 あとは、エナメル塗料で歯や目を描いて仕上げます。もちろん、締めは、つや消しスプレーです。歯も濃淡である程度誤魔化しました。

 以上、秘伝(笑)、簡単早や塗りの全容ですが、その完成品の状況はいかがでしょうか。恥ずかしながら、ご覧ください。
 なお、全身像で、左足がわずかに浮いているのに注目ください。ここが唯一の見所です(笑)。 

2015年10月11日 (日)

マイ・インターン

 ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイが主演のハートフル物語と聞けば、映画「マイ・インターン」を外すわけにはいけません。
 物語は、電話帳会社を引退したデ・ニーロが、最先端のファッション通販会社にインターンとして再就職し、ハサウェイ扮する若き女性社長との仕事の中で起こる、笑いや涙あり、のほのぼのしたお伽話なのです。

Img_new 親子ほど違う二人の年齢の差によるギャップをはじめ、いまや廃れた電話帳会社と最先端のインターネット通販会社の業態の違い、そして、メールやフェイスブックなど電子ツールが必須という仕事場への違和感など、設定の面白さが半端ではありません。脚本がうまい。知的な大人のお話です。
 もちろん、ハリウッドの定石通り、二人は、いつしか心を通わし、親子のような信頼関係を築いていくのですが、やはり、今の世知辛い世の中には、こういうコメディタッチのハッピーな映画が大事ですし、なにより私が大好きなのです(笑)。

 ともかく、デ・ニーロが凄い。本当に、優しく、頼りがいのあるシニアを自然体で演じています。ゴッドファーザーなどのギャング役の凄味など、どこにも感じられません。もう顔つきが全然違います。さすがに、カメレオン役者と賞されただけはある名優です。単に立っているだけで優しさを醸し出しており、その演技の貫録に圧倒されます。ファンでなくても、この役者ぶりを見るだけでも価値があります。

 そして、もう一人の主演のハサウェイも、多忙な女社長を頑張って演じています。社内を自転車で回ったり、分刻みの仕事で疲れ果てて大鼾をかいて寝込んだり、酒を飲みすぎてもどしたり、家庭でも問題が起ったりと、なかなかの熱演です。
 もっとも、美人は、何をしても絵になりますが、私は、キャット・ウーマンの方が好きです。加えて、「スシ食べないか」と誘われて、「今日は水銀をとるのは嫌」というセリフは、日本人を敵に回しましたなあ。もっとも、後で、日本語で「サヨナラ」という挨拶をするシーンを入れたのは、脚本上の罪滅ぼしという配慮かな?

 さらに、共演に、レネ・ルッソが登場しますが、この女優さん、若い時から、「リーサル・ウエポン」や「ザ・シークレット・サービス」などで贔屓です。今回は、老いらくの恋を軽やかに、あっさりと演じます。あちらの映画は、どうしても老人のセックスの話を混ぜなればならないようですが、今回はなかなか好感が持てます。 

 上映時間130分を十分楽しみました。往年のハリウッド映画の王道でした。
 それにしても、最近、ワーナー・ブラザーズ配給の映画を劇場で見ていなかったようで、あのワーナーのタイトルを大画面で見たら、何故か、無性にうれしくなりました。やっぱり、大人仕様の映画をもっと見なくてはいけませんナ(笑)。 

2015年10月10日 (土)

新ファンタスティック・フォー

 「ファンタスティック・フォー」とは、今を時めくマーベル社のコミックでの第1号のヒーローだそうです。ここから快進撃が始まったそうですが、ゴム人間、岩人間、透明人間、炎人間の4人のヒーロー物語という、なんともマンガらしい設定です。
 実際、前シリーズでは、ゴム人間の手足が伸びたり、結ばれたりという映像は、ギャグ以外の何物でもありませんでした。いやあ、これは、映像化は難しいと実感しました。

Img_new ある意味、映像化できないと思われるコミックの映画化に挑戦するのが、映画「クロニクル」で一躍有名になった監督、ジョシュ・トランクです。
 クロニクルは、日本では不幸な配給(2013.10.22ブログ参照)になったため、パンフレットが発売されなかったので、今回、この映画のパンフレットを買ったのですが、それによると、この人は、ユーチューブのような「ドゥ・イット・ユアセルフ(自分でできる)」の短編ビデオ出身らしく、2007年に、85秒のスター・ウォーズテーマの短編を製作し、インターネットのセンセーションを巻き起こし、数週間で何百万ものビューを集めたらしい。これに、20世紀フォックスの重役が注目し、2012年にクロニクルを任せたらしい。監督自身の脚本だそうです。結局、世界中で大ヒットし、27歳で北米興行ランキング第一位という最年少記録を樹立したということです。
 アメリカという国は、こうした才能を見出すのが、うまいなあ。そうした点では、彼我の差をまざまざと感じます。

 ということで、この映画は、このトランク監督の才能を楽しみましょう。
 まず、物語の中心人物であるゴム人間の不遇な子供時代から始まり、事故により手足が伸びるシーンなどは、リアルで禍々しい手足の肉体をホラー映画のように描いています。パンフによると、事故を起こす物質転送装置のデザインは、映画「フライ」の装置を真似ているとか、いやあ、やはり、才能ある人は視点が違いますねえ。
 しかも、手足の伸び方は、瞬間的な動きを取り入れ、映像的にも隙きがありません。この辺も、上手いねえ。漫画的な動きをいかにリアルに見せるかを、徹底して工夫しており、感心します。

 もっとも、映画的には、超能力を得てから今一盛り上がりません。最後の見せ場であるブラックホールの脅威もありきたりで、「アベンジャーズ」のような良い意味でのハッタリが感じられませんし、悪と戦う4人の姿も少しおざなりです。子供時代の濃厚さに比べて、クライマックスが萎みました。もう少し、上映時間を伸ばして、P・J監督とは言いませんが、くどい位の粘っこさのアクションを畳みかけ、観客を喜ばせましょう。
 若さゆえの経験不足か、それとも、「フライ」や「ハルク」のような被災ホラー映画志向の違いかもしれませんが、アクションSF映画を期待した私には少し不満でした。
 しかし、全体としては、上等なホラーSF映画といえます。興味のある方はご覧ください。 

2015年10月 9日 (金)

復刊ドットコム

 以前にも、このブログ(2012.3.20)で取り上げましたが、過去の絶版本を復刊する会社があります。その名も「復刊ドットコム」といい、読者が投票して、希望の多いものから出版するという仕組みです。人気は、やはり、漫画や児童書などでしょうか。結構、分野は広いようです。

 私も、これまで、少年時代に持っていたものの、その後、処分した漫画や怪獣図鑑について、懐かしさのあまり、何冊か購入しています。いくつかご紹介しましょう。

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61j7cbul8el__sx334_bo1204203200_51nxb8zfful__sx353_bo1204203200__2 いかがですか。初代ウルトラマン世代なら、感涙ものだと思います。

 怪獣大全集は、実は、全5巻であり、いまや、箱入り5巻セットまで売り出されています。

 いやあ、恐るべし、「復刊ドットコム」。

 私の知っている限り、怪獣黄金時代の児童書は、ほぼ復刊されている気がしますが、実は、あと1冊、怪獣図書史上重要な本が抜けています。・・・大げさな(笑)

 

Img それは、一番目の写真の「怪獣大画報」の続巻、その名も「続・怪獣画報」です。といっても、サブタイトルになっており、本題は、「図解 怪獣図鑑」です。
 私のツボを押さえた図解・図鑑のフレーズです。図鑑なら図解は当たり前とは言わないでほしいものです。当時、人気だった怪獣の解剖図が満載なのです。

 その本が、最後の写真です。
 実は、今回、ヤフー・オークションでゲットしたのです(笑)。これを言いたかっただけかも・・。
 経年のため、ややくたびれた表紙を開けると、もうそこは、幸せだった少年時代へタイムスリップします。

 監修は、もちろん大編集者の大伴昌司先生です。
 どのページも、懐かしい挿絵や写真や記事です。いずれも、一瞥するだけ、記憶が蘇りますし、挿絵が見事なのです。残念ながら、絵の画家名がありませんが、ともかく、当時の情報が最も詳しく、しかもレイアウトも見事に掲載されております。今の目で見ても、そのビジュアル・センスなど、間違いなく、児童書の名著です。 

 これは、復刊すると、絶対大ヒットになります、まず違いありません。是非、復刊ドットコムの関係者のご配慮をお願いします。よろしく、もちろん、私も買います(笑)。
 ついでに、山田風太郎の原作を小山春夫先生(2012.6.10)が漫画化した「甲賀忍法帖」の復刊もお願いします。

2015年10月 8日 (木)

世界の戦車完全図鑑650

 どうやら、映画「フューリー」にあてられたようです。
 正直、映画を観てからもう随分経ちますが、メイキング欲しさに、ブルーレイまで購入する有様で、どうも戦車という存在が気になってしようがありません。あの本物のキャタピラの魅力でしょう。

 もっとも、こうした状況は、どうやら私だけではないようで、ヤフーオークションを見ましても、通常のシャーマン模型をフューリー仕様にするための、映画で装備していた木材やら、荷物やらのキットが売られていますし、5人の登場人物のフィギュアまで発売されています。いかにあの映画のインパクトが強かったかと改めて感じました。

 ただ、それでもなお、幸いなことに、戦車模型まで製作しようという決意までは至っておりません。あのキャタピラの部品数等に恐れを為しているのです。

Img_new そうした中で、図鑑マニアの心を鷲掴みにする戦車図鑑を見つけたのです。
 A4サイズの雑誌ですが、歴史上第1号の戦車から、最新型の戦車や装甲車まで、1ページにつき8台、見開きで16台が、白黒写真でびっしりと掲載されています。
 特に、ページのデザインに工夫があるわけでもなく、単に、年代別に性能と解説が記述されているだけです。この必要最小限の機能面だけのそっけなさが、なんとなく、軍用車両にお似合いなのです(笑)。
 興味がある方は、是非ご覧ください。興味のない方は、無視してください。

 ちなみに、潜水艦の図鑑は、このサイズでは出版されていないようです。誠に残念です。・・そういえば、世界の航空機図鑑という大型の本が出版されていました。
 ・・・いや、いや、その分野の図鑑までは進出したら、収拾がつかなくなってタイヘンなことになります(笑)。自重、自重です。

2015年10月 4日 (日)

’05宇宙戦争 トライポッド

 死蔵する在庫整理の第3弾は、トム・クルーズ主演、スティーブン・スピルバーグ監督の映画「宇宙戦争」に登場するエイリアンの戦闘機械、トライポッドです。以前、このブログ(2011.11.20)でご紹介したように、アメリカのトイメーカーの「ペガサス・ホビー」から発売されているキットは、商品を開封したものの、その部品数の多さなどから製作するのをすっかりあきらめていました。

Img_0730 が、しかし、プレデター、ドレイコに続いて、一念発起、今回、苦手なプラモデルの組み立てに挑戦しました。

 左の写真が、2015.9.27の時点のキットの状況です。
 これを設計図の順番通り、一個一個切り離し、それぞれ部分ごとに、慎重に接着剤で組み立てます。さらに、完成した部位をサーフェイサーでその都度下塗りします。

 このマシンは、原作のH・G・ウェルズのSF小説で描かれた通り、三本足で歩く巨大な殺人機械です。
 仮組み中、その細長い3本の足で胴体を支え、底部だけですが直立できた時は、ほっととすると同時に、「なんと、キットが自立するんだ。」という素朴な感動を覚えました。改めてペガサスホビー製の模型キットの出来の良さに感心しました。

 そして、塗装では、ラッカー塗料のシルバーにブルーを少々配色し、エアブラシで吹きます。部位ごとに、若干ブラックで濃淡を付け、全体を仕上げます。ただ、このキットは、頭部が透明な素材でできているところから、周辺部は、その素材をそのまま生かしています。結構、気を配って配色したつもりですが、つや消しスプレーをかけると、どうも、濃淡の効果がありません。
 次に、エナメル塗料のスモークで、筆の筋塗りです。結構、細かく描きましたが、これも、どうも目立ちません。

 スモークを吹こうか、どうしようか、と思案中に、頭部のライトとなる透明の丸い部品を床に落っことしてしまいました。それがまた、幾ら捜しても、見つからないのです。
 ついに、あきらめて、このライトを自作する決意をして、席を離れ準備を整えた後、ひょっと見ると、先ほど捜したはずの床面の結構目立つところに、これ見よがしに転がっているのを発見しました。・・捜し物は、そんなものですなあ。必死に探している時は、全く見つかりません。まあ、いいやと諦めた後に、ひょっこり見つかります。・・・誠に、いたずら小人の仕業というのは、言い得て妙と思います。

Img_07651 おかげで、もう、これで、とりあえず完成です。写真では、あまり濃淡がはっきりしませんが、これ以上手を加える気がなくなりました(笑)。
 ちなみに、いつもの通り、台座は未塗装のままであり、しかも、今回は、捕まえた人間を入れるゲージのキットは、デザイン上あまり恰好がよくありませんので、取り付けませんでした。
 では、ご覧ください。まさに、ピッカピカの新車納品(笑)の状態です。

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