天空の蜂
「天空の蜂」は、もう20年も前の、東野圭吾の原作を映画化した作品だということです。
江口洋介と元木昌弘の顔合わせで、「SPEC」の堤幸彦が監督し、映像化絶対不可能といわれた原作をハリウッド映画にも対抗できるエンターテイメントに仕上げたという宣伝に乗せられて、昨夜、観て来ました。
映像化絶対不可能というのは、多分にアクションなどの凄さではなく、原発を扱っているだけに、国や県をはじめ、各方面との折衝が困難だったということは想像できます。
その意味では、映画化実現は、よくやったということはあるかもしれませんが、我が国の原発行政の無責任さを告発するというテーマであれば、あまりに遅すぎます。
あの3.11の福島原発の事故で、すべての国民が原発の危険性、国や事業団の無責任さは、十分承知しています。
20年前の原作の発表当時では、原発の安全神話は、まだ国民の間では信じられていましたのでインパクトは相当あったと思いますが、今となっては、テーマとしては遅すぎます。
期待したアクションについても、子どもをヘリコプターで救出するシーンぐらいしかなく、拍子抜けです。まあ、CG技術も進歩したなあ、というぐらいの感想ですか。
印象に残ったのは、主演二人の暑苦しい力演ではなく、原発上空でホバリングするビッグBのCG映像と、原発推進者、反対者の家族に対する集団による陰湿ないじめ、嫌がらせのシーンです。日本の社会の最も悪質な部分を描いています。原発の問題だけにとどまらず、日本の恥部、まさしくムラ社会の負の文化です。そして、いまや、これが、ネット世界で瞬時に拡散する時代になっておりますので、もう空恐ろしいことです。
最後に、この映画は、やけに、自衛隊がかっこいいですねえ。なんか、裏を感じるのは、私だけでしょうか。この国の最近の在り様を見ていると、そんな妄想が浮かんで来ます。・・・以上、あくまで映画の感想でした。なお、今回は、パンフレットもチラシもありません(笑)。
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