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2015年6月14日 (日)

メイズ・ランナー

 上映終了が間近に迫った昨夜、迷った挙句、巨大迷路の映画「メイズ・ランナー」を観て来ました。巨大な迷路の壁が動き、その隙間をランナーと呼ばれる若者が走る。そんな予告編の映像に心惹かれたためです。

Img_new 観終わって、巨大迷路の設置目的がまったく理解できず、困っています。しかも、ラストに至っては、一体何だったんだ、この映画は?とも呆れています。

 ストーリーは、突然、記憶をなくし、脱出不可能と思われる巨大な迷路に囲まれたエリアに隔離され、次に何が起こるかわからない不安と謎には結構引き込まれます。
 不条理ドラマの典型です。古代遺跡のような巨大な歯車のある迷路の仕掛けも、サイボーグのような機械化獣も登場します。
 また、主人公の次に初めて女性が、しかも美女がエリアに送り込まれます。この辺りまでなかなか、いいじゃないですか(笑)。

 しかし、この観劇中の「何なんだ、どうなるんだ」と盛り上がったスリルや謎解きへの期待も、ラストで迷路の謎の種明かしが行われると一転するのです。

 実は、この迷路は、巨大な実験場であり、世界を滅ぼした伝染病への免疫を持つ若者達を隔離し、その耐性を観察していたという説明がありましたが、巨大な迷路を脱出することと免疫体質への効果が全く繋がりません。全然理解できないのです。
 そんなことのために、人間が作ったとは思えないような巨大な迷路を作って、3年間も野外でのキャンプ生活をさせていた?とんでもない馬鹿げた設定です。
 
  第一、迷路の外の世界は、その伝染病などで既に滅びていたという設定も呆れましたが、さらに、やっと助かった主人公たちの運命は、ラストにどんでん返しがあり、その続編の予告では、巨大迷路は実験の第一段階であり、次に、第二段階の砂漠サバイバルが計画されているというのです。なんと、全部で3部作だそうです。もう、完全に、大ヒットした「ハンガー・ゲーム」の二匹目のドジョウを狙っています(笑)。

 物語のオチには、論理的で観客の納得が重要ですし、どんでん返しには、あっと驚く爽快感が必要です。この映画は、そうした鉄則を一切無視し、まったく都合の良い脚本です。どうやら、原作本があるようですが、ハリウッド映画の最近の幼児化が心配です。いや、困ったものです(笑)。 

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