ハンガー・ゲーム FINAL レジスタンス
全米年間興行収入No.1という「ハンガー・ゲーム」も、第3作目となると日本では苦戦しているのでしょうか。ネットの映画興行ランキングでは、先週初登場で8位を確保したものの、今週は既に10位より順位を下げているようです。
しかし、このシリーズについては、主演のジェニファー・ローレンスに散々文句を言いながら観て来た者(笑)としては、やはり見る義理もあるだろうと劇場に足を運びました。
結論からいうと、少なくても、事前の予想よりは面白かったと思います。
主人公のカットニスが、反乱軍の象徴の役を引き受けていく過程も丁寧に描いていますし、主人公が演説などは全く度下手なのに、現場では予想外の力を発揮して民衆の心をつかんでいく様子も「いいぢゃないか」と評価します。要は、この主人公は火事場の馬鹿力タイプの英雄なのです。
しかし、それ以上に、興味深かったのが、この神輿を担ぐスタッフたちの描き方です。以前からの衣装係と指導係に加えて、新たに、独裁国家を裏切って参加した撮影隊が好ましい。現場で即興で撮影し、見事なプロパガンダの映像を造り上げます。ローレンスが歌った「縛り首の木の下で云々」が反乱軍を一つにまとめていきます(笑)。
ナチスの昔から、映像、音楽、制服ビジュアルなどの力は驚異的なものがあります。いや、現代のアメリカの政治・選挙闘争の在り様すら皮肉っている・・・のではないでしょう(笑)。ただ、正直、このシリーズでは、殺された衣装デザイナー役など、裏方のスタッフの力を賞賛している気がします。
今回の話は、カットニスが一緒に戦った相棒ピータと本気の恋をしていたことが明らかになる(どうでもいいような気もしますが・・)とともに、囚われたピータを救出したものの、実は・・。というところで次回に続くのです。まだ、次の最終巻があるのです。
ちなみに、延々続くエンドロールを我慢し、続編の予告映像を期待したのですが、反乱軍の象徴の鳥が羽を伸ばして11月20日公開というCG映像でした。バカヤロー(笑)。
ところで、映画の中盤、カットニスが、全滅した自分の故郷を視察するために、飛行艇で秘密基地の格納庫を飛び出すシーンに、理由は全く不明ですが、往年のハリウッド映画の超大作のようなオーラをまざまざと体感しました。単なる固定カメラの長回しのCG合成映像なのに、自分でも不思議です。
なお、最後になりますが、このお話、最終巻でのラストがなんとなく想像できました(笑)。
反乱軍がドナルド・サザーランド扮する独裁者を倒すことには成功するのですが、その後、ジュリアン・ムーア扮する反乱軍の首相がその地位に取って替るだけというオチになるのです。・・・そんな気がしますが、そうならないハッピーエンドを期待しています。
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